不思議な行方不明の錬金術士   作:カエル帽子

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ドーモです、少し遅くなってごめんなさい。
ちょっと知り合いから別のゲームと遊戯王とアニメを勧められ、バンドリのSSを漁りまくっていました。
バンドリのSSもっと増え...あ、ここで言うことじゃないですね。


さて、今回からフィリスキャラの出番ですね。まずはこの方からどうぞ。


華麗なる料理バトルの行く末は?

「はい、こちら頼まれていた『リフュールパッド』です。」

 

「おぉ!助かったよあんちゃん!こいつが報酬金な!」

 

ウィーレンから離れて数ヵ月、俺は今、少々山奥にある静かな村にいる。

山奥なだけあって自然は豊かなのだが、代わりに物資が足りず、薬や物を作ってくれという依頼がとにかく多かった。

 

「ふぅ...少し休憩するか。」

 

とりあえず急ぎの依頼は、さっきので終わったから気分転換するために外へ出る。

周りは緑が多く空気も美味しい。花や木からも元気な『声』が聞こえてくるし、なかなかいい場所だと思う。

もう少し交通の便が良くなれば、観光地として栄えるんではなかろうか?

 

ドンッ。

 

「あいたっ。」

 

「むっ...。」

 

ちょっと真面目に考え込んでいたので、建物の影から現れた人とぶつかってしまった。

いけないいけない、悪い癖がでてしまった。

 

「っと、すいません考え事してて気づけなくて...あれ?」

 

「いや、こちらも見えていなかったのでな。すまなかっ...む?」

 

ぶつかった人に謝ろうとして顔をあげる。

 

背は結構高く、整った顔立ちに白に近い紫の髪、どこかの民族衣装か知らないが暗い藍色マントのようなものを着て、ズボンにはよくわからない鍵やら金属の塊をぶら下げている男の人。

 

あちらも俺を見るなり固まった。無言で見つめあうこと数秒。次に言うべきことは決まっている。そしてそれは向こうも同じようで、お互いに不適な笑みを浮かべる。

ははっ、まさかこんなタイミングで出くわすとは!今度は勝たせてもらうぜっ!

 

「「目と目があったら料理勝負っ!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マナス.アウフヴァッヘン対レヴィ.ベルガー。互いに一勝一敗一分けにより、この勝負引き分けなのじゃ!」

 

『うぉぉぉぉぉぉ!!!!』

 

突然の料理勝負にも関わらず、場所を提供してくれた司会進行役の村長の声が響く。

突然のことだったのに対応してくれてありがとうございます。村の皆さんも準備手伝ってくれてありがとうございます。でも皆さんノリが良すぎませんか?

 

しかしまぁ、引き分けかぁ!今回は勝つ自信あったんだが、これでも届かないとは。半年ぐらいトウカの為にパンやらパンやらお菓子やらパンやらを作っていたというのに、すまんなトウカよ。師匠は勝てなかったよ...!

 

「まさか引き分けになるとはな。いい勝負だったぞマナス。」

 

「こちらこそ。まだまだ精進しないとですレヴィさん。」

 

差し出された右手に俺も右手を差し出し握手する。

 

改めて、この人はレヴィ.ベルガーさん。まだ俺がキルヘン.ベルに帰る前に一度料理勝負をした男の人だ。

え?なんで料理勝負をしたか?ふむ...なんだっけか、忘れちゃったZE☆

 

「そうだマナス。お前に話があるのだが後で時間をもらえるだろうか?」

 

「ん、おっけ~。俺もレヴィさんの話聞きたいし。だからまずは。」

 

急遽作ってもらった仮の青空食事処に目を向ける。

 

「おいし~♪」

 

「おかわりちょーだい!」

 

「O☆KA☆WA☆RI☆DA!」

 

村の人達を満足させてからかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~頑張った頑張った!」

 

「うむ、皆も満足してくれたようで何よりだ。」

 

二人で協力して、なんとか料理バトルの収拾をつけた俺達は、レヴィさんとの話とやらのために、俺のアトリエテントに案内しているところだ。

 

「着きましたよ~っと。」

 

「む、これは...。」

 

外見はただのテント。こんな中に入れるのか~って反応を期待したのだが、なんか予想に反して静か。まぁいいか。

 

「さぁさ、騙されたと思って中に入って~!」

 

「わかった、邪魔するぞ。」

 

テントの中に入れば、そこは俺の住居兼アトリエ。広さはたぶんソフィーの家並みかな?

ホントはもっと広げたいけど、無理にやろうとすると不具合が起きた時に何が起きるかわからないからなぁ。

自分の家に閉じ込められるとか笑えねぇ。

 

「ようこそ、俺のアトリエへ!」

 

「アトリエ...やはりそうなのか。」

 

レヴィさんは俺の言葉を聞くなり何か納得したようにうなづき、真剣な顔で俺を見る。な、なんだ?俺なにかヤバイことしたか?

 

「マナス、お前は...。」

 

「お前は...?」

 

うぅ、レヴィさん結構怖い

 

「お前は...錬金術師だったのか!?」

 

「...えぇ?」

 

あっれーおかしいな?前にも会ってるから既に知ってるもんだと思ってたんだけども。

 

「そしたら俺のこと今まで何者だと思ってたんですか?」

 

「旅する料理人だと思っていた。」

 

「まじかー。それはレヴィさんでしょうに。」

 

俺がレヴィさんと出会った時、この人お店で料理してたし、旅する料理人っていうなら、そっちの方がぴったりな称号でしょーよ。

 

「いや?俺は旅の剣士なのだが?」

 

「またまたぁ~。」

 

「何を言うか!見ろこの格好を!どう見ても剣士だろう!?」

 

確かに腰に細剣さしてるのはわかるけどさぁ。

 

「今時、護身用に武器携帯してる人は珍しくないし。ぶっちゃけると、大道芸人とか言っても納得しちゃうかも。」

 

「っ!?貴様まで俺を大道芸人呼ばわりするのか...信じてくれぇ!俺は剣士なんだぁ...!」

 

あ、あれ?いじけた?大道芸人はまさか禁句だったのか?と、とにかく元に戻そう!えっとクッキーと紅茶を...!

 

このあと俺の渾身のクッキーと紅茶でどうにか機嫌を戻すことに成功した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すまんな、少々取り乱した。」

 

「いや、こっちこそ、なんかごめん。それで話ってのは?」

 

「あぁ、マナスは『ソフィー.ノイエンミュラー』という名前に心当たりはあるか?」

 

「驚いた、何処でソフィーに会ったんだ?」

 

そうして語られる話は、俺がちょうど気になっていた話題ドンピシャだった。

 

ソフィーを先生と呼ぶフィリスという錬金術師。

 

旅の途中で出会った仲間。

 

フルスハイムで作った船。

 

公認錬金術師の試験に合格したこと。

 

それと、俺の手紙が無事にソフィーに届いたことも話してくれた。念のためにとエーデルさんに渡しておいて正解だったわ。どうやら忘れないで渡してくれたようだし。忘れてるんじゃないかと疑ってすみませんでした。

 

「なぁ、ソフィーは俺のことなんか言ってたりしたか?」

 

「早く会いたいと言っていたぞ。手紙を見るたびに何処かに想いを馳せていたからな。」

 

それを聞いて心がどこか温かくなる。俺のこと忘れてたりしてないことがわかって安心した。モニカ達も言っていたとはいえそれも何年か前の話。やっぱりちょっと不安にはなるもので。

 

「そっか。俺も早く会いたいよソフィー。」

 

「そういえば、もし会えたら最初に何をするかという話にもなってな。」

 

「へぇ。」

 

「もし会えたら爆弾をぶつけると言っていたな。『心配させた罰は受けてもらわないと♪どれにしよっかな~♪』だそうだ。」

 

いや待って。爆弾当てられたら100%ケガするんですけど。しかもどれにしよっかな~って何!?オリフラムとかの時点でも死んじゃうよ俺!?

 

「あはは...。ちょっと防衛用の装飾品でと考えるか。」

 

こうして、レヴィさんと楽しい話をして一日が終わる...ことはなかった。

 

トントントン。

 

「ん、こんな時間に誰だろ?空いてますよ~。」

 

「失礼しますじゃ。」

 

扉をくぐってきたのは、この村の村長さんだった。

 

「こんばんわ村長さん。昼間は突然の申し出ありがとうございました。」

 

「俺からも礼を言おう。いきなりの要望にかかわらず感謝する。」

 

「なんのなんの。むしろ礼を言うのはこちらじゃ。あんなにも皆が盛り上がったのは何年ぶりじゃったか。楽しい時間をありがとうよ。」

 

ゆっくり頭を下げる村長。あぁあぁ頭を下げんでくださいなっ!こっちが困る。

 

「しかしこんな時間にどうした?マナスに依頼か?」

 

「依頼ではないのじゃが...お二人に相談があってのぉ。」

 

俺だけじゃ無く、レヴィさんにもか。一体なんだろうか?

 

「昼に作っていただいた料理のレシピを儂らに教えてはもらえんじゃろうか?恥ずかしながら、あそこまで美味しいものは今まで食べたことが無くてのぅ。」

 

確かに、この村の食文化は他所と比べて少々落ちるところがある。俺達の料理は村人達に想像以上の衝撃を与えてしまったようだ。

 

「ふふん、料理はそれなりに自信があるからな。そうだ!昼のものだけでなく今まで作ったものもレシピとして渡そう。それならば、もっとたくさんの美味いものが食えることだろう。」

 

「お、それいいかも!せっかく自然いっぱいで食べ物とか豊富なんだし、少し勿体ないなぁとは思ってたんだよね。そしたら新しくレシピ本として作るか!」

 

「よし、そうとなれば早速作らねば!しかし紙が心許ないか...?」

 

「紙なら俺がどーにでもできるんだぜ!場所もここを使っていいからレヴィさんは必要な物を持ってきて!はははっ!燃えてきたぁ!」

 

レヴィさんからの提案に俺は大賛成!これで村の人達が笑顔になれるなら喜んでやりましょうとも!

 

「おぉおぉ!ありがとうございますじゃ!お二人のような『料理人』の方に出会えて本当によかった...!」

 

村長の言葉に俺達は動きを止める。レヴィさんと顔を合わせる。

うん間違いかもしれないし、もう一回聞いてみよう。

 

「村長さん?今、俺達のことをなんと...?」

 

「お二人のような『料理人』方に出会えてよかったと...?」

 

その言葉を聞いた瞬間、俺達は膝から崩れ落ち、床に手を付いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レシピ本は数日かけて書き上げたものを錬金術で複製して、村に一家一冊とどけてきた。

ただ、このことがきっかけで、他の街でも料理人として名前が売れ始めるのだが、今の俺達は知らないことである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




実はレヴィさん中二病患者っぽくて、人数増えた瞬間にパーティから外しちゃったんですよね。動画見直したら、とっても面白い人だと知り、ちと後悔しております。
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