五等分の運命   作:電波少年

2 / 39
あまり間を開けないでの投稿となりました。
一応、風太郎(剣崎一真)のことは会話文のなかでは風太郎と表記し、それ以外の部分では剣崎と表記することにしました。
今回もよろしくお願いします。


第2話:新たな『運命』

おれは妹に言われた通り、朝食を食べることにして、部屋を出た。

 

その瞬間、

「おぉ!起きたか風太郎!!その様子だと昨日はあまり眠れなかったみたいだな!!!なにかイカンことでもしてたのか?」

と言い、ガハハハハハとうるさい声で笑う金髪の髪にサングラスを載せた男。

 

そして間髪入れず、

「どうした風太郎、早く座れ!今日も我が家のかわいいかわいいらいはが朝ご飯を作ってくれたぞ!」

と着席を促す。

その後らいはが「朝だから少し静かにしてよお父さん!」と続ける。

 

今の会話から目の前の金髪の男がこの風太郎という青年の父親だということがわかった。先程見た自分の顔とは髪の色のせいもあってかあまり似ているようには見えなかったが。

 

とりあえず俺は「あ、あぁ...」と言われるがままに畳の上に直接腰をおろした。

なのに何故か目の前の金髪の男は俺の方を目を見開いて見てくる。

 

「どうしたんだ、珍しいじゃないか風太郎!俺が言うことに素直に従うなんて。いつもならなにか1つ減らず口を叩いているだろうに!」

と変わらずうるさい声で話しかけてくる。

 

俺はどうしたらいいか分からなかったのでとりあえず、

「そ、そうかな...父さん...(?)」

と答えた。

 

何故か場の空位が凍りつくような感じがする。なんだ今なんか俺変なこと言ったか?

 

そして目の前の父親であろうと男が恐る恐る口を開く。

「父さん...?今の俺のことを『親父』じゃなくて、『父さん』呼んだのか?」

そして先程の豪快な笑い方とは打って変わって深刻な顔で

「風太郎お前...頭でも打ったのか...?」

と先程聞いたようなやり取りだった。

 

ただ、さすがは元仮面ライダー、状況判断に優れる剣崎は

「じょ...冗談に決まってんだろ!何寝ぼけたこと言ってんだ親父!」

と少し強めに言い返す。さすがに恐らく父親であろうこの男に今の言い方は不味かったか?など疑ったが

 

「なんだ!風太郎お前も少しは冗談が言えるようになったのか!」

と言い、またガハハハハハと豪快に笑う。

なんとも愉快な父親だ...。

 

そして

「もう!いつまでやってるの!早く食べないと遅刻するよお兄ちゃん!」

と声がかけられた。

 

とりあえず今は手早く朝ごはんを食べて学校に行こう。いつ元の体に戻るか分からない。その時にこの体の本来の持ち主の風太郎君に遅刻させていたような事があってはならない。

 

周りの建物などを見渡しながら歩いてみる。日本は自分がまだ人間だった2004年とはあまり変わらないなと思う。ジョーカーになったあとの剣崎が生きていた地域は紛争により建物などはほとんど崩壊してしまっていたのだ。ただ今上杉風太郎として生きているを歩く人この街を歩く人はみんな笑顔に満ち溢れている人が多い。

 

剣崎はそれだけで心が暖かくなるのを感じた。彼は人を守るためにライダーになり人を守るために人間をやめた男だ。人間が笑顔でいることそのものが彼にとって幸せなのだ。

 

そして自分と同じ制服を着たほかの学生について行くようにして歩く。街を見渡していた剣崎は少し落ち着いたように前をむく。

 

そして前を向いたその時、彼はあまりにも美しい人を『見た』。

 

青いセーターを見に纏い、少し大きめのヘッドフォンを首にかけた美しき少女を。

 

 

だが不幸なことにその少女は俯きながら歩いていた。しかもそこは横断歩道。信号こそ青だったが、なんの運命のいたずらか、スピードをだしたトラックがその少女に横から迫ってきていた。

 

その少女はトラックの存在に気づくも避けるのは間に合わない。

これから怒る最悪の事態に彼女は目をつぶる。

 

そして少女は吹き飛ばされた。

 

 

―横から来ていたトラックにではなく、後ろから自分を抱きしめるようにして走ってきた青年によって。―

 

そして少女を抱きしめるようにして前へと吹っ飛んだ剣崎は声を上げる。そして剣崎は少女を抱きしめていた手を離し

「痛ってぇ.....あっ、君大丈夫?怪我はない?」

と語りかける

少女は首を縦に降る。

そして剣崎は

「ちゃんと前を見て歩かなきゃダメだよ。」と先程周りの建物や人をキョロキョロと眺めていたような人が言うこととはとても思えないがそんなことすっかり忘れて注意を促す。

 

少女はとても小さい聞こえないような声で「ありがと...」と呟くとそのまま走り去ってしまった。

 

普通は死ぬかもしれない大事故に繋がるおそれもあったのにたったそれだけかと思うかもしれない。

だが剣崎は満足げだった。自分はまた『人間』として人の命を救うことができたのだ。

そして彼は擦りむいた傷跡から見える赤い血をみて自分は今本当に『人間』だということを認識し、すこし嬉しそうに微笑むのだった。

 

 

今思えば彼の新しき『運命』はここから動き出していたのかもしれない。

 

 

 

 

 




今日の投稿はこれで終了となります。

まだ初めての投稿で至らぬことも多いとは思いますが皆さん是非アドバイスや誤字脱字の指摘などよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。