五等分の運命   作:電波少年

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ジオウ29話めっちゃ面白かったです。

ウォズのことが嫌いでも、醤油とってご飯よそってあげるゲイツくんがやさしすぎる。

あとよくわからない理由で始に殴りかかったケンジャキが実に初期のブレイドらしくて良かったです。


あと今回重いです。でもこれも薄汚い((ry


第28話:割れた姉妹の『輪』

「カハッ...ゲハっ...」

 

ウルフアンデッドは下田の姿に戻り、吐血をする。

 

アンデッドの緑色の血が地面に広がる。

 

「無様だな、カテゴリーJ」

 

「......」

 

無言でレンゲルを睨む下田。レンゲルはカードケースから封印のカードを取り出し、下田に近づけて行く。

 

逃亡しようとするも体が動かない。殴られた場所は凍りついてしまっており、骨、内臓共に大きなダメージを受けた。

 

 

 

『こりゃダメかね...すみません、先生。

約束、まもれそうにないです...』

 

 

下田は諦めたように目を閉じる。

 

そしてレンゲルが封印のカードを下田に触れさせようとしたその時、

 

 

 

 

一筋の剣戟がレンゲルを襲った。

 

「ヌゥ!」

 

レンゲルはすかさず腕に装着されている手甲で、その剣戟を防ぐ。

 

 

「チィ...ブレイドか」

 

 

レンゲルの視線の先には背中に翼を携えた仮面ライダーブレイドが立っていた。

 

ビルに着いた剣崎は階段を上る時間を惜しみ、ジャックフォームに変身して一気に屋上まで飛び上がってきた。

 

 

 

『こりゃ僥倖だ...!』

 

 

 

レンゲルの注意は完全にブレイドに向けられていた。

下田は持てる力を全て振り絞ると、その体をもう一度ウルフアンデッドに変化させ、一気にビルを飛び下りた。

 

 

「チッ...獣め...」

 

 

「見つけたぞ...一花...何があっても、ここでお前を止める!」

 

ブレイドは右手に持った剣を構える。

 

「...哀れだな...何も知らないこととは、実に哀れだ」

 

そこでようやく剣崎は一花の口調がおかしいことに気づく。

 

『まさか、今の一花の意識は完全にカテゴリーAに...』

 

ブレイドは剣を強く握りしめる。

 

『だったら何がなんでも、アンデッドを一花の体から追い出してやる!』

 

ブレイドは一気にレンゲルへと接近する。だが今のブレイドに実際にレンゲルを攻撃しようという気は更々ない。

 

狙いはウルフアンデッドと同じ、腰に装着したバックル。取り付いたカテゴリーAを追い払うならば、バックルを破壊して不完全な状態で封印されたカテゴリーAをリモートで復活させ、再度倒して完全に封印するしかない。

 

だが当然だがレンゲルは抵抗する。その圧倒的な防御力のおかげで、いくらジャックフォームのブレイドの攻撃を受けようとも怯まず、隙を見せない。

 

倒す気のないブレイドの攻撃では尚更だった。

 

「どうした、そんなものか?ブレイド。

同じジャックフォームでも、これほどに差が出るとはな」

 

「黙れ!早く一花の身体から出ていけ!」

 

「うっとおしい蝿が!」

 

「ウェア!」

 

 

そしてレンゲルの放った醒杖の一振がついにヒットし、ブレイドはビルの屋上に叩きつけられた。

 

『まずい...このままじゃジリ貧だ...』

 

本来のブレイドのジャックフォームの力であれば、一方的とはいかずとも十分にレンゲルのジャックフォームと戦うことができる。

 

だが一花がレンゲルにのっとられていると認識している今の剣崎は本気を出すことが出来ない。

 

 

 

「終わりだ、ブレイド。貴様はもう必要ない」

 

 

「クソっ...俺はまだ...」

 

 

 

レンゲルが腰のカードケースに手をかけようとしたその時であった。

 

 

「ヌッ!?グゥォ..オオオ...」

 

 

レンゲルが頭を抑えてもがき出す。それは一度剣崎が見た林間学校中に出現したレンゲルと同じだった。

 

「な、何が起こっているというんだ...」

 

 

「なぜ...貴様の意思は...完全に、おれが...グゥァァァ...」

 

レンゲルはフラフラとしながら、カードを取り出す。だが恐らく自分自身で攻撃することは不可能だろう。

 

 

『撤退するつもりか...でももしかしたらその時!』

 

ブレイドは何かに気づいたかのようにカードホルダーを展開する。

 

そして1枚のカードを手に取る。

 

 

「ブレイド...今回はこれで終わりにしてやる...」

 

レンゲルは1枚のカードを放り投げると、左手に持った『リモート』のカードをラウズしようとしたその時であった。

 

 

『シャッフル』

 

 

ブレイドがさきに『シャッフル』のカードをラウズした。

 

するとその力により、ブレイドとレンゲルが持っていたカードが入れ替わる。

 

ブレイドの元に『リモート』が渡り、レンゲルの元に『シャッフル』が渡る。

 

 

「よし!これでリモートは使えない!」

 

 

「貴様ァァ!!グッ...ウォォ...

覚えておけブレイド、次にあった時は...必ず俺が貴様を殺してやる...!」

 

 

そう呪詛を吐いてレンゲルは『スモッグ』のカードをラウズし、煙幕を張るとその姿を消した。

 

ブレイドはすぐに逃がすまいと煙幕に飛び込んだがそこにレンゲルの姿はない。

 

 

 

「一花...」

 

 

 

1人屋上に残されたブレイドは変身を解除し、風太郎の姿に戻り、一花の名前をつぶやく。

 

 

そして事切れたように座り込んでしまうのだった。

 

 

 

〜ビルの柱の影〜

 

頭を抑えたレンゲルは、近くの柱にもたれ掛かるとフラフラになりながら変身を解除するのだった。

 

───────────────────────

 

『なぜ余計なことをした!あそこでブレイドを倒しておけば...』

 

なんで...なんでフータローを殺そうとしたの...

 

 

三玖は静かな怒りをスパイダーアンデッドに向ける。だがスパイダーアンデッドはその醜悪な顔を三玖に向け投げかけ続ける。

 

 

『力だけを得て、それであの女を排除して上杉風太郎を自分だけのものに...そんな都合のいい話、本当にあると思ったのか?』

 

どういうこと...

 

 

『まだ分からないか...まぁいい。貴様を騙し続けるのも疲れた。

 

俺は何も善意でお前の願いを叶えようとした訳では無い』

 

何を...言っているの...?

 

 

『俺もお前と同じで、叶えたい願いがある。そのために俺はお前を上手く使わせてもらった。

 

俺はどんな手を使ってでも、この『バトルファイト』に勝利する。

 

ブレイドはアンデッドを封印して回っている。だから俺はお前を隠れ蓑にしただけだ』

 

なんの話しをしているの?バトルファイト?

アンデッド?ちゃんと分かるように...

 

 

『黙れ小娘が。

最早隠れる必要もない。このバトルファイトに残ったアンデッドも少ない。あとはあの憎きカテゴリーK-『タランチュラアンデッド』さえ封印できれば、俺はキングフォームの力を手に入れられる。

 

そうすれば、残りのアンデッドなど簡単に蹴散らすことが出来る』

 

分からない...あなたは何を言って...

 

 

恐怖に顔をゆがめる三玖に対し、スパイダーアンデッドは何処吹く風と言った様子で続ける。

 

 

『今回は何とか俺を抑えられたようだが...最早そうはいかんぞ。次にお前の心の闇が大きく揺れ動いた時、その時こそお前の意識は俺に飲み込まれる。

 

その時を楽しみに待っておけ、小娘』

 

───────────────────────

 

そして三玖の意識は現実に戻る。

 

「あ...あ...あぁ......」

 

最早言葉を発することが出来ない。彼女の脳はあまりの膨大な情報を処理しきれずにパンク寸前だった。

 

そして足元に転がるレンゲルバックルを掴む。

 

「こんなものが...こんなものがあったから!」

 

三玖はレンゲルバックルを屋上から思いっきり投げた。

 

だがバックルは空中で静止すると、そのままありえない軌道を描いて再び三玖の手中に納まった。

 

そこで三玖はようやく気づくことになる。

 

自分は『運命』という名の蜘蛛の糸にがんじがらめに絡め取られてしまったということを。

そして蜘蛛の糸に絡め取られた獲物は、その肢体を蜘蛛自身に貪り食われるしかない。

 

 

彼女は絶望すると、そのまま当てもなく街へと歩き出した。

 

 

 

 

 

 

〜ビルの屋上〜

 

「やはり『運命』には...抗えないのか」

 

剣崎は夜空にぼんやりと浮かぶ月を見つめていた。その『運命』の残酷さに彼は打ちひしがれるしかなかった。

 

もう何もかもを諦めてしまった方が早いのではないか。全てを捨ててこの街から逃げて、新しく一人の人間として生きる道を選ぶということも不可能ではない。

 

 

 

そんな考えが剣崎の頭に浮かんだ時だった。

 

 

 

 

 

「顔を上げろよ、風太郎」

 

 

 

 

 

剣崎は振り返る。そこにいたのは

 

 

 

 

「親父......」

 

 

 

 

 

そこにいたのは上杉風太郎の父、上杉勇也であった。

 

 

「どうして...ここに...」

 

 

「今来たところだ。見た感じ、

 

 

何をどうしていいか分からないっていったところか?まぁ無理もねぇか。

 

少なくとも友人以上の関係の女が、自分を殺そうとしたなら誰だってそうなっちまうさ」

 

 

「..... !!

 

見てたのか...!」

 

 

「あぁ。何から何まで見てたさ。最初から全て...お前があの日、ライダーシステムを使って『ブレイド』に変身した時から、全てな」

 

 

 

「なんで親父が...ブレイドのことを!」

 

 

 

すると勇也は自嘲的な笑みを浮かべながら言葉をつむぎ続ける。

 

 

「なんで?簡単さ。お前が『ブレイド』になるように誘導したのが俺だからだ。

 

お前が付けているブレイバックルも、ラウズアブゾーバーも、全て俺が手配した」

 

 

 

「......なんでそんなことを!!」

 

 

 

 

剣崎はその身を起こすと、勇也に掴みかかる。

 

「アンタが全てしくんだのか!?この世界にアンデッドがいるのも、俺がブレイドになったのも、一花がレンゲルになったのも!

 

全て、アンタが!」

 

 

「......!一花ちゃんが、レンゲルに...」

 

「しらばっくれるな!アンタがしくんだことだろ!?」

 

 

すると勇也は剣崎の腕を掴み、引き剥がす。

 

 

そしてポケットから『ギャレンバックル』を取り出す。

 

 

 

「そ、それは!」

 

 

 

顔を驚愕に染める剣崎。

 

 

 

 

「ご明察。俺もお前と同じ、ライダーシステムの適合者だったのさ。

 

 

 

 

 

風太郎、俺と戦え。親子喧嘩と洒落込もうじゃねぇか。お前が俺をこえるくらいに強くなってることが分かったなら...

 

 

俺が知る全てのことをお前に話してやる。

 

どうだ、やるか?やらねぇのか?

 

 

 

 

「やってやる!アンタを倒して...全ての情報を聞き出してやる!!」

 

 

 

「決まりだ!!本気でこい!風太郎!!」

 

 

 

そして両者はバックルにカテゴリーAを装填すると、腰に装着する。

 

 

 

 

 

「「変身!!」」

 

TURN UP

 

 

2人はオリハルコンエレメントを潜り、剣崎はブレイドに、勇也はギャレンに変身する。

 

 

そして月明かりがビルの屋上を照らす中、ライダー同士の偽りの親子喧嘩が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

〜中野家〜

 

「三玖、遅いね...何時帰って来るのかな...」

 

四葉は部屋にかけてある時計を見つめる。既に時刻は22時。

 

「放っておきなさい」

 

そんな四葉に二乃は冷たく言い放つ。

 

「放っておけって...そんなこと出来ないよ!だって私たち姉妹なんだよ!?」

 

「何!?姉妹だからなんなの!?

少なくとも私が知っている姉妹は、姉の手を掴んで痕を残すようなやつじゃないわ!」

 

そういって二乃は袖をまくる。そこには先程屋上へ続く階段で三玖に掴まれた痕がはっきりと残っていた。まだ跡が痕が消えないの見る限り、相当な力で握られたのがわかる。

 

「しかも三玖は...一花を泣かせたあの嘘つき野郎をを擁護してるのよ!?

私たちの長女を泣かせたやつを庇うようなやつなんか私たちの...

 

 

 

 

「二乃!!!」

 

 

 

 

ソファで話を聞いていた五月がいつもとは比べ物にならないくらい大きな声で叫ぶ。

 

「...それ以上...言ってはいけません...

お母さんは...そんなこと、」

 

 

「......! ウザイのよ...そうやって母親面してる時のアンタ、本当にウザイ!」

 

 

二乃はとうとう怒りを抑えられなくなって、テーブルに置いてあったグラスを地面に叩きつけた。グラスは音を立てて粉々になる。

 

そのまま二乃は部屋へと戻って行ってしまった。

 

「あ、アハハハ...そ、掃除しなくちゃね。

 

もう二乃ったら...怒ってもモノには当たるなって、あれだけ...あれだけお母さんに言われてたのに...」

 

破片を拾い集める四葉だったが、その途中でポロポロと涙を地面にこぼし続ける。

 

 

 

「四...葉...」

 

 

 

「私だって...私だっておかしいと思ってる!一花は部屋から出てこなくなっちゃったし、三玖はどっか行っちゃうし...二乃の気持ちはわかるよ...

 

 

でも、でも私たちは!上杉さんの優しさを知ってる!

あの笑顔が、言葉が、温かさが全部嘘だったなんて、私は思いたくない!!」

 

 

 

「四葉!!」

 

 

 

五月は四葉を後ろから抱きしめた。

 

 

「ごめんなさい......何も出来なくて...ごめんなさい...」

 

 

リビングに残された2人はただ泣くことしかできなかった。

 

 

 

粉々に砕けたグラスが、今まで何をするにも一緒だった姉妹の輪が、『運命』という大きすぎる力に砕かれてしまったことを、静かに暗示していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ビルの屋上〜

 

2つの影がぶつかり合う。

 

それは親子喧嘩というにはあまりに激しすぎるものだった。

 

ブレイドが右手に持つ剣でギャレンを斬りつける。

 

ギャレンが銃をブレイドに連射する。

 

 

「どうした風太郎!!ジャックフォームは使わねぇのか!?」

 

「そんなものは必要ない!」

 

ブレイドが知っているギャレンの戦い方と違い、勇也が変身するギャレンの戦い方はとにかく猪突猛進である。あまりの勢いのある戦い方にブレイドは苦戦気味だった。

 

突進を仕掛けるブレイドをギャレンは飛び上がり空中前転で避け、後ろをとり、がら空きの脇腹に銃撃を仕掛ける。

 

 

「グワァ!!!」

 

吹き飛ぶブレイド。その隙を見て、ギャレンはカードをラウズする。

 

BULLET

 

 

強化された銃弾がブレイドを襲う。

 

だがブレイドは『METAL』のカードをラウズし、体を鋼鉄化し銃撃から身を守る。

 

 

そしてその防御力を活かして、銃撃を浴びせてくるギャレンに強引に突っ込む。

 

「何!?」

 

懐に入ったブレイドはブレイラウザーでギャレンをめった切りにする。

 

倒れるギャレンに追撃をかけようとしたブレイドだったが、何とかギャレンは銃で牽制し、距離を取る。

 

そしてお互いに3枚のカードを取り出す。

 

 

KICK

THUNDER

MACH

《ライトニングソニック》

 

DROP

FIRE

GENINI

《バーニングディバイド》

 

 

「これで終わりだ!」

 

「いいぜ...こい!」

 

 

ギャレンはギャレンラウザーをホルスターに。

そしてブレイドはブレイラウザーを地面に突き刺す。

 

 

ブレイドは助走をつけ、雷のエネルギーを纏った右足で飛び蹴りを。

 

 

ギャレンは2人に分身すると炎のエネルギーを両足に。

 

 

 

空中でぶつかり合うお互いの技。

 

だがブレイドは右足一本なのに対して、ギャレンは二人分の両足を合わせて4本。

 

マッハによる加速を加味しても、ブレイドはギャレンに押されていた。

 

ブレイドは最後に力を振り絞る。

 

 

 

 

「ウェアアアア!!!!」

 

 

「ウォォォオ!!!!」

 

 

 

そして2人の叫び声をかき消すように、大きな爆発が起こり、爆煙が屋上を包んだ。

 

 

 

地面に転げ落ちるブレイドとギャレン。

 

 

だがまだお互いの戦意は喪失していなかった。2人はもう一度ラウザーを手に取ると、この戦いに決着をつけるために最後のカードをラウズした。

 

 

BEAT

 

 

UPPER

 

 

お互いの右腕が青白い光を帯びる。

 

 

そのまま2人は走り出す。

 

互いにまるで磁石で引っ張られるように、接近していく。

 

 

 

 

 

 

先にギャレンの鋭いアッパーが放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

しかしそれをブレイドは体を捻ることで、そのアッパーカットはブレイドの体を掠るだけに留まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だがブレイドの懇親の右ストレートは、ギャレンの顔に吸い込まれるようにして打ち込まれ、その仮面の一部を破壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてギャレンはその割れた仮面から目を覗かせると、少しだけ笑ったような顔をして、その変身が解除された。その後ゆっくりとブレイドにもたれ掛かるようにして倒れ込んだのであった。

 




デルタギア出ましたね。まぁお金ないから買えないんですけどね
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