IS世界のMS少女   作:LIA

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アーマーガールズプロジェクトのユニコーンガンダム少女を予約し、ついでにAGPシャルロット(制服版)をポチったら、なんか脳内で謎の化学反応が発生しました

ノープロットかつ勢いで書いてますのでいろいろ不安定になると思いますが楽しんでいただければ幸いです


1話

 ふと気づけば、そこは見覚えの無い部屋だった。

 

「やあ、気づいたかい。早速だけど、君に頼みたいことがある」

 

 どこぞの金持ちの書斎を思わせる、本棚が壁際を埋め尽くした部屋。毛足の長い絨毯にマホガニー製と思われる重厚なデスク。

 席に着いてこっちを向いてるのは、部屋の雰囲気にそぐわないホスト風のチャラいイケメンにーちゃん。

 

 ――オレは、死んだはずだ。

 

「ああ、そうだ。キミは風邪をこじらせた肺炎が急激に悪化して自室で一人寂しく死んだ。それは覚えているだろう? そんなキミの魂をボクが拾い上げて此処に呼び寄せた」

 

 ――魂?

 

 ふと、視線を下げる。見下ろせば見慣れたはずの体は無く、皮張りの一人掛けソファが目に入った。

 どうやら自分は体の無い意識だけの存在としてここに居るようだ。……感情が、揺れない。

 

「錯乱されても困るのでね、こちらで強制的に平静になるように処置させてもらっている」

 

 ――頼みたいことがあると言ったな。それはなんだ。

 

 動揺が無いのが非常にキモチワルイ。だが、こうしていてもはじまらないのも確かなので先を促す。

 

「話が済んだらちゃんと元に戻してあげるよ。心配しなくていい。それで、頼みというのはだね

 

 キミに、別の世界に転生してもらいたい」

 

 ――……は?

 

「転生先は『インフィニット・ストラトス』転生に際しての希望は3つまで受け付けよう。

 なにか質問は?」

 

 いろいろと聞きたい事はある。まず……。

 

 ――なぜ、オレなんだ?

 

「ぶっちゃけて言えば誰でも良かった。キミじゃなくてもいい。断る権利はちゃんとある」

 

 ――断った場合、オレはどうなる。

 

「その場合は通常の死者の処理に戻される。生前の記憶を漂白され、輪廻の輪の中に還っていくだけさ。そしてボクはまた、別の魂に話を持ちかける。実際断った魂もいたしね」

 

 ――じゃあオマエは、神かなにかなのか。

 

「まああながち間違っても無いかな。ボク自身は中間管理職みたいな立ち位地だけど」

 

 ――転生させる目的は何だ。

 

「思考実験。という名の娯楽さ。『ボクたち』の中には暇を持て余しているものも多くてね。

 あまりに刺激が少ないと磨耗して消滅してしまう。んで、そうなると世界の維持管理に不具合が出てしまうんだ」

 

 ――要は見世物か

 

「一般人を参加させるタイプのバラエティ番組あるだろう? ああいうものだと思ってくれ」

 

 ――……この話、受けた場合のメリットは? あとデメリット。

 

「デメリットはアレだね。プライバシーの侵害かな? まあ常に他者の目を意識した行動をとられても面白くないから、この項目に関しては記憶封印を掛けさせてもらうけど。

 メリットは記憶を引き継いで人生をもう一度やり直せるだけでもだいぶ破格だと思うけど? あとあれだ、転生特典」

 

 ――……特典?

 

「ああ、以前参加者に「ならチートをよこせ!」って言われてしまってね。それはそれで面白くなるからそれ以降渡すようにしてるんだ。数は3つ、内容は応相談」

 

 何度も行ってるのかこの野郎、と内心思うも、やはり不思議なくらい冷静なままだ。ともあれ、質疑応答を続けよう。

 

 ――転生したあとはどうすればいい?

 

「好きに生きればいいんじゃないかな。こっちとしてはキミがどう生きるのかを観賞できればそれでいいし」

 

 ――転生先で死んだらどうなる?

 

「こっちに戻ってきて観賞してた方々からの感想を伝えて、あとは通常の死者と同じように処理。参加してくれたことへの感謝としてその次の生で運が良くなるように祝福をかけておしまい、かな。まあウケ次第なところもあるけど」

 

 ……破格といえば、破格。デメリットらしいデメリットが殆ど無い……と思うのは感情が抑制されているからか? しかし実際転生した後は見られていることを認識できなくなるわけだから、主観的にはほぼ無いとも言える。

 

 ――特典は、応相談、と言ったな

 

「受けてくれるのかい?」

 

 ――……ああ、受けよう

 

「OK、ありがとう。さて、どんな特典が欲しい?」

 

 その言葉に改めて考える。

 思い返すのは生前のこと。自分は体が弱かった。ちょっと運動すればすぐ熱を出し、学生時代の体育は殆ど見学。成人して就職してからも年に一度は風邪などの病気で休みをとっていた。

 アレルギー持ちで食べられないものもあったし、花粉症もひどかった。

 ……よし、最初の1つはコレだ

 

 ――健康で健全な体をくれ。遺伝病や花粉症などのアレルギー、虫歯なんかにかからない、アホみたいに頑丈な体を

 

「病気に一切かからない、でいいのかい?」

 

 ――ああ、それでいい

 

 ふむ、とホストっぽいのは一つ頷き、問題ない、それじゃあ二つ目は?と返してきた。

 

 再び考える。

 転生先は『インフィニット・ストラトス』。タイトルと同名のマルチパワードスーツによって女尊男卑へと傾いてしまった世界。かわいい女の子たちがわんさと出てくるハイスピード学園バトルラブコメディ。

 となると、男に生まれるのは却下だ。せっかくのメカ、即ちISに触れられない。かといって、女に生まれても今度は女の子とキャッキャウフフできない。……そこ、煩悩塗れとか言うな。煩悩無くして何が人生か。萌えと燃えは心の必須栄養素です。

 ……コホン

 肉体が無いので意味は無いが、気分だけでも咳払いして気を取り直す。

 ISに触れたければ、原作主人公の織斑一夏と同じように男でもISを操縦できるようにしてもらえばいい。しかしそれでは男性操縦者を巡るもろもろのトラブルに巻き込まれてしまう。ならば女性としてIS操縦者を目指した方がまだ面倒は少ないかもしれない。

 狭き門ではあるが、可能性はあるはずだ。

 では女性として生まれた場合のデメリットはなんだ。言うまでもない、女の子とニャンニャンできなくなることだ! できなくなることだ!

 それ以外だと、女尊男卑の風潮から比較的デメリットは少なくなる……はず。

 そこでふと、思いついたことを訊ねてみる。

 

 ――運命とか、因縁とか……そういうものも特典として操作できるか?

 

「できるよ。実際別のケースだとその世界の主人公の幼馴染として隣の家に引っ越してくる、という運命を特典にした者もいた。おかげで本来は1人しか居ないはずの幼馴染が12人とかいう事態に陥ったけど」

 

 おーけー、ならばイケるかっ!?

 

 ――可愛くて性格のいい同性愛嗜好の女の子たちとめぐり合う運命をくれ。

 

「……ほう?」

 

 ――可愛くて性格のいい同性愛嗜好の女の子たちとめぐり合う運命をくれ。あ、1つ目に付随する形で女の子に生まれるようにもしてくれ。

 

「いや、二回言わなくていいから。めぐり合うだけで良いのかい?」

 

 ――ああ、性格よくても相性が悪いというのはあるだろうし、仲良くなるのは自分でやらないと意味が無い。オレは過程も大事にしたい派なんだ。

 

「そうか。キミの趣味嗜好は置いとくけど問題は無いよ。『そういう』女の子と出会ったら分かるようにした方がいいかい?」

 

 よし通った……っ!

 

 ――ああ、いや……そうだな……わからなくていい。悩んだ末に秘密を打ち明けられる、というシチュも、萌える。

 

「そうかい」

 

 流しやがったな。まあいい、3つ目だ。

 ・

 ・

 ・

 ……お、おもいつかない……?

 いや待て、慌てるな。まだ慌てるような時間じゃない。思いつかないなら、今までの願い2つをフォローするようなのを考えればいいんだ!

 

 1つ目、は特にフォローするような内容じゃないよな。健康に暮らしたいがための特典だし。

 じゃあフォローは2つ目か。当たり前といえば当たり前か。いくら女尊男卑に傾いたといえども、同性愛は忌避される可能性が高い。ならば考えよう、どうして忌避されるかを!

 ……子どもが出来ない?

 うんそうだよな、子孫をのこせないのはまずいもんな。となるとフォローすべきはここなんだが……どうやってフォローするか……っ。

 

 ――3つ目だ。

 

「なんだい」

 

 ――同性間で子供が作れる技術が発明されるようにしてくれ。

 

「……ほう」

 

 ――……無理か?

 

「いいや、問題ない。キミ自身がその技術・能力を持つ、という形ではないんだね?」

 

 ――ああ。オレだけが恩恵にあずかるのではダメだ。みんなで幸せにならないとな。

 

「……ふぅん。いいだろう。特典は一度決定したら変更できない。コレでいいかい?」

 

 ――ああ、かまわない。

 

「よし。では最後に、転生したら前世の記憶や人格などが戻ってくるのは3歳の誕生日だ。その後は好きに生きてくれ」

 

 ――ああ、わかった、世話になったな。

 

「なに、いいさ。それでは二度目の人生、楽しんでくれたまえ。終わったら、また会おう」

 

 ぼんやりとした眠気が意識を覆っていく。転生のための処理が始まったのだろう。

 

「ああそうだ、キミが転生する世界にはキミ以外にも転生させた者たちがいる。彼ら彼女らはキミと同じく、特定の傾向を持った者たちだ。仲良くするも敵対するも好きにするといい」

 

 なんかチャラにーちゃんが言ってるがうまくいしきできない。

 そうして、オレは転生した

 

 

 *

 

 

 ふと気づけばわたしは『雪菜=シュネーライン』として生きていた。

 ・

 ・

 ・

 雪菜?

 なんかどっかで聞いたような名前……?

 …………っ!?

 

「ぎゃる~しょんっ!?」

「ほわっ!? え、なになにっ!? どうしたの雪菜っ!?」

 

 側にいたアッシュブロンドの美人なおねーさんがおどろく。……おねーさん?いやちがう、この人は自分の母親だ。

 そしてわたしは『雪菜=シュネーライン』

 前世において、ガンダムエースという雑誌で連載されてたMSGというイラストコラムの主人公にして、さまざまなモビルスーツの意匠を施した衣装を着せられていた、MS少女その人である……っ!

 

 

 

 いまは、3歳児だけど




転生者人物名鑑
●雪菜=シュネーライン
前世はSDガンダム世代のガノタだった。
現在3歳児。

転生特典
●病魔無効
肉体強化系。ありとあらゆる病気にかからず、肉体的に常にベストな状態を保つ。
疲労や怪我からの回復速度も早い。ただし心因性の病には効果が無い。
細菌・ウイルスを始め、遺伝病や生活習慣病、アレルギーに虫歯などにもかからないが、保菌者・キャリアーにはなりうるので注意が必要。

●同性愛者ホイホイ
因果律操作系。男女問わず周囲に同性愛者が寄ってくる。
雪菜自身には誰がそうなのかわからないし、また自身の性癖に無自覚な者も呼び寄せる
目覚めさせるわけではない。

●同性間繁殖技術の確立
世界律操作系。原作開始時期くらいには技術が確立されるようになる
IS世界くらい科学技術が発展していれば特に不自然な所も無くごく自然に確立される……のだが。
実は男女間の対立を煽ってより社会情勢を悪化させかねないド級の厄ネタ
当然のことながら雪菜は気づいていない。



1話というよりはプロローグ。楽しんでもらえたなら幸いです
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