ステータス
【出典】ゼルダの伝説
【CLASS】勇者(ブレイヴ)
【真名】リンク
【性別】男
【身長・体重】155cm・52kg
【属性】中立・中庸(ちなみにゼルダが秩序・善、ガノンドロフが混沌・悪と仮定)
【ステータス】筋力B 耐久B 敏捷A 魔力B 幸運A 宝具A
善の女神『ハイリア』の加護のもと、かの女神の名を拝した地にて、神代をも越えた遥か太古に繁栄した前史文明『ハイラル』。
幾万にも渡った永き年月の中で繰り返された栄枯盛衰、その転換期における戦乱や混乱を鎮め、幾度となくハイリアの地と歴史と人々を救った、正しく『最古の英雄』と呼ぶべき者である。
彼の活躍が記された伝説は、世界中のあらゆる時代、あらゆる国、あらゆる文化に強い影響を与えている。
故に、世界のどこで彼が召喚されたとしても、人が生き文明が存在する地である限り、最高ランクの知名度補正を得ることが出来るであろう。
………最後の最期まで、誰かのため、平和のために身を尽くした『勇者』たる彼が、魔術師の身勝手な願いに応えてくれればの話だが。
* * * * *
クラススキル
既に失われた時代に存在していた三柱の女神達が紡ぎあげた力の結晶、所有者の手の甲に紋章として刻まれる。
『勇気』『知恵』『力』の三角によって構成されており、全ての力が統合された折には『万能の願望機』とも成り得たという。
人々のために紡がれた祝福ではあったが、後の世に『勇者』『姫』『魔王』の長き歳月に及ぶ因縁の大元となってしまった。
末代の勇者は聖三角が存在するかぎり囚われ続ける自分達の運命を嘆き、姫の、そして魔王の魂の解放を最後の願いとして、自らを聖三角の永遠の保有者であり管理者とすることで全てを終わらせた。
『最後の願い』を受諾した聖三角からは、もはや『万能の願望機』としての側面は失われている。
それでも『女神の祝福』という名の膨大な力の結晶であるという事実は変わらず、『燃料』として用いれば万能の願望機に匹敵する結果を紡ぎ出すことも可能と思われる。
しかしこれの唯一の持ち主、伝説を終わらせた末代の勇者は聖三角が再びの騒乱を巻き起こすことを望まず、己の現界や戦闘を補助するためや、隣人のありふれた望みを手助けするといったことにのみ使用し、彼が為した偉業や彼に許された権利からすればあまりにも細やかで健気な振る舞いを周囲に見せている。
「フォウさんの手、フォウさんの手、包丁を使う時はフォウさんの手を忘れずに……」
「マシュ、力を入れ過ぎだ。それでは逆に危ないぞ、もっと落ち着いて」
「あ、あ、危ない!? この料理はやはり失敗してしまうのですか!?」
「なぜそうなるのかね、指を切りかねないという意味だ!」
「指を切ってしまうくらいどうってことありません!
センパイは楽しみにして下さっているのに…私が至らないせいでそれを裏切ってしまったらと。
優しいセンパイなら仮に失敗しても笑って食べてくれる、それがわかっているからこそ……怖くて怖くて、手が震えて」
「……マシュ、大丈夫だから」
「ほわっ!? リ、リ、リンクさん!」
「深呼吸」
「ふっ……すぅー、はぁーー……」
「大丈夫、大丈夫……ほら、落ち着いてきた」
(………ドクター以外で、背中を撫でてもらうなんて初めて。
ドクターとは違う温かい手、気持ちが落ち着いて、息が楽になってくるのがわかります)
「……はい、もう大丈夫です。ありがとうございました、リンクさん」
「頑張れよ、俺も楽しみにしてるから」
「はいっ!」
「何とも温かく、優しい力なのだ、離れた所で作業していたキャットにまでわかったぞ」
「万能の力、トライフォースかあ…あれを料理を成功させるんじゃあなく、あくまでマシュを落ち着かせてあげるために使う辺り、やっぱりリンク君はわかっているねえ」
「勇者たる者はやはり違うな…あの力があれば、それこそどんなことでも為せるだろうに。
あの力を自らのために用いる権利が、彼には間違いなくある筈なのに…」
「それをしない、いや出来ない、そういう子なんだよ。
……私には、ちょっと無理かなあ」
「キャットも自信がない、極悪な本体には猶更だ」
「『一人の少年が背負っていい運命ではない。全ての因縁は、私の代で終わらせる』。
それが、彼の最後の言葉だったか」
「……終わってないよねえ、結局最後まで一人で全部背負ったんだ。
大事なお姫様だけでなく、因縁の相手だった筈の魔王まで最後には助けちゃって。
そして自分は一人ぼっち」
「何を言うブーディカ!」
「え…?」
「よく見て、そして思い出してみろ、今のリンクのどこが孤独のぼっち少年に見えるというのだ?」
「……そうだね。ああ、そうだね、その通りだ。
よぉーし、マシュのメインに負けないように、頑張ってサイドメニュー色々と作りますか。皆で食堂に集まって、賑やかに食べよう!」
「おうとも!」
(あまりにも見てられなく咄嗟に手を出したけど。
……大丈夫かなあ、トライフォースこんな使い方して怒られないかなあ。
……誰にって、誰かに。
一応正当な保有者だし、管理責任だって果たしてるし。
ぶっちゃけ俺のだよね、これ。使っていいよね、大丈夫だよね。
………たまに軽く使ってるけど、何か言われたことは無いし、気付かれても無いっぽいし。
大丈夫だろう、うん)
* * * * *
宝具
ランク:B++ 種別:対魔宝具
『黄金の聖三角』と同じく女神によって作られた神剣。真の勇者のみがその手に出来ると伝えられる。
悪しき者、魔の者との戦闘においてその切れ味は更なる輝きを放ち、どのような堅い守りでもその刃を防ぐことは叶わない。
激しい戦闘で損傷してしまったとしても、女神の加護の賜物か、時を経ることで復活を果たすことが出来る。
『ゼルダの伝説』の記述によれば、女神達から使命を授けられた精霊と共に試練を越え、神剣の真の力を目覚めさせた少年もまた『勇者』の魂を持つ一人であったという。
その誕生から終末までを勇者に寄り添い、戦い続けた神剣は、役目を終えた今も変わらず、ただ一人の主である勇者の魂と共に眠る。
今も、昔も、そしてこれからも、勇者の眠りは決して孤独なものではないのだという事実は、『ゼルダの伝説』に魅せられた人々を絶えず慰め続けている。
ランク:B 種別:対軍宝具
膨大な時を経て紡がれる『ゼルダの伝説』、その幾つかの章に跨いでその名と存在が記されている勇者リンクの愛馬である。
誰もが認める名馬でありながら、その誇り高さ故の扱い辛さから周囲の者達からは敬遠されていたことも。
しかし、ただ一人の主と認めた勇者に対しては一心の忠誠と愛情を捧げ、彼の旅路に立ちはだかった困難の多くをその健脚で乗り越えてみせた。
他のどのような馬でさえその走りに追いつくことは叶わなかったという掛け値なしの駿馬ではあるが、かの馬を勇者の愛馬とした一番の要因はその優れた精神性である。
一歩先に何があるかも分からない未開の地も、魂を凍えさせるような悪天候の下も、怖ろしい魔物へと立ち向かう時も、怒号と剣戟の飛び交う戦場の只中でさえも。
本来臆病な馬ならば竦んで動けなくなる筈の如何なる状況をも、かの馬は背の上の主と共に、『勇気』をもって駆け抜けたのだ。
今の世にて度々巻き起こる、『史上最も偉大な名馬とは』という論争にて、真っ先にその名が挙がる内の一頭である。
時を跨ってその名が現れる理由については、勇者の馬にはその名をつけるものという慣習があったのだという説や単なる偶然という説の他に、神剣と共に愛馬の魂もまた、時を経て勇者と共に在ったのだという、感傷的ながらも賛同者の多い説も存在している。
ランク:A+ 種別:対人宝具
『ゼルダの伝説』に記されていた当時、遥か太古に確かに築かれていた大いなる文明の一端が形となったもの。
見た目こそ只の小さな石板(硬度や加工技術からして間違いなくオーパーツの括り)ではあるが、しかし勇者がその面に意図をもって触れることで真の姿と力が現れる。
この石板に込められた力は幾つかあるが、最も分かりやすく表すならば、『あらゆる情報を保存し、纏め、取り出すことが出来る力』である。
単純でありながら強大な魔術の術式を保存し、必要時に即座に発動させる。
魔法薬の素材や入手した武具、更には自作した道具を一旦『情報』として収納し、任意で取り出す(内部でその情報を『数値』に変換すれば、既に登録済みの別の情報から異なる素材・道具を精製することも可能)。
他にも画像の撮影・保存や詳細な周辺地図の作成など、その価値を理解できる者からすれば感心を通り越して恐怖すら覚えかねない程の機能を備えている。
「どうだい、調子のほどは。
僭越ながら、この天才の全叡智を結集して頑張らせてもらったんだけどねえ」
いつもの完璧な微笑みを浮かべながら、いつもの自信満々な謙遜を口にする万能の天才。
その口元がほんの僅か強張っていることに、その声が柄でもない緊張にほんの僅か抑揚を失っていることに、その笑みと声を向けられた当の本人は気付いていまい。
オペレータールームの一角に新たに備え付けられた機材の前で、居合わせた全スタッフの注目を一身に浴びながら、刺すようなそれを一切気にすることなく、自身の宝具を組み込んだそれを操作することにのみ集中する勇者様は。
一般の魔術師が知れば、目を剥いてひっくり返って泡を噴きかねないような超貴重な魔術素材を惜しみなく使用し、高レベルで科学技術と融合させた装置は、マスターとサーヴァント達のレイシフトと戦闘を常に見守っている画面と各種コンピュータに繋がっている。
ダ・ヴィンチに教えられた手順を正当に踏んだリンクは、自身の宝具にのみ記録されていた筈の情報が目の前の大画面に無事に表示されたことにホッと肩の力を抜き、続いて周囲から上がった歓声と感嘆の声に思わず苦笑いを零した。
「問題ないみたいだ、流石はダ・ヴィンチちゃん」
「当然だとも……と、胸を張って言いたいところだけどねえ。
この天才も、今回ばかりは流石に肝が冷えた。
ランクA+相当の宝具をポンと託されて、更にはあんな凄い素材まで山と貰っちゃったらねえ…『絶対に失敗できない』と追いつめられる凡人の気持ちと苦労が、分かったような気がするよ」
「欲しかったらまた取ってくるけど?」
「そういうところだよ君、並の英雄なら命や生涯を懸けてるようなことをあっさり言わないで欲しいなあ!」
気が抜けて思わず本音を零してしまった上に、慣れないツッコミまで入れてしまったダ・ヴィンチに、リンクは無邪気な少年そのものといった笑い声で返す。
美女と美少年の気の置けないやり取りは、何とも目の保養となるであろう光景だったのだが…生憎と、居合わせた者達にそれを純粋に堪能できる余裕は無かった。
常日頃から特異点の様子を見守っている大画面に、今現在所狭しと表示されているのは、各特異点に置ける今までの戦闘や冒険において、リンクが小まめに残してきたありとあらゆる記録の数々である。
竜やゴーストといったエネミーは、生々しい鱗や牙の数から、薄っすらと透けて記録映像だというのに怖気が走りそうな体躯までが詳細に見て取れる。
現地の人々の装いや日々の暮らしの場景は、その存在を認めることが出来さえすれば、歴史研究家達が興奮のあまり狂気に陥りそうな貴重な資料の数々だった。
『外』においては一枚だけで世界がひっくり返る騒ぎになりそうな資料の山が、ダ・ヴィンチが心血を注いで作り上げた装置を通じて、オペレータールームの各機材に共有されている。
レイシフトに赴いたマスターやサーヴァント達に、これからはカルデア内の設備に頼った存在証明に限らず、現地から得た詳細なデータを基により実用的な分析や情報提供が出来るようになったのだ。
これでより一層、危険な戦いに赴く若者達をサポートしてあげられる。
まるで我が身の安全が保障されたかのように喜ぶオペレータールームのスタッフ達を、微笑まし気な眼差しで見るリンクに、それまでのやり取りを珍しく無言で見守っていたロマニは思わず声をかけていた。
「……ちょっと聞いていいかい、リンク君」
「なに、ドクター?」
「此度の君の申し出は、僕達にとって本当にありがたいものだった。
君の宝具の詳細を知って、あまりの凄さに面食らって…本当は、僕達の方から申し出ようと思ったんだよ。
君の宝具…『シーカーストーン』に収められた情報をカルデアに提供してもらえるならば、僕達のサポートをより確実なものと出来る。
だから僕は…カルデアの、所長代理として……」
宝具の、サーヴァントによっては生涯そのものとも言えるものの提供を求めようとした。
仮令それが勇者を怒らせることになろうとも、人理のため、カルデアのため、年若いマスターとサーヴァントの少女のため、自らがそれを背負おうと覚悟を決めて。
そんなロマニの予想と覚悟は無駄に終わった。
当の本人が、自分から、宝具に収められた情報を提供するために、ダ・ヴィンチに専用の装置の開発を依頼したことによって。
そのようなことは、普通ならあり得ない筈なのだ。
サーヴァントが、自ら宝具を他人に、魔術師達の手に何の見返りもなく委ねるだなんて。
自分達を信用してくれたのだと思うのは容易い。
しかし、『何をもって』という疑問と不安がどうしても付きまとう。
カルデアの所長代理としてだけでなく、ロマニ・アーキマンという個人として、どうしても確認せざるを得なかった。
「リンク君……君はどうして、そこまでしてくれるんだい?」
どうして、そこまですることが出来るんだい?
本当に訊ねたかった一言は、ロマニの口の中で噛み砕かれて消えた。
ロマニの真剣な問いと表情に、リンクは思わずといった様子でキョトンと目を瞬かせ…次の瞬間、その身に纏う空気と表情をふっと変化させた。
「ねえドクター、ひとつ質問……俺が今も変わらず負っている肩書きは何でしょう、わかる?」
勇者リンク…それとも、サーヴァント・ブレイヴ。
脳裏に過ぎった当たり前すぎる答えを却下したロマニは、少し考えた末に答えへと辿り着いた。
「……ハイラル王家、戦術顧問」
「正解、おめでとー。
……とっくの昔に跡形もなくなった国の肩書きなんて、負うだけ無意味なのかもしれないけれど。
一人でも多くの兵士が、家族の元に帰るために…一人でも多くの民が、何の不安も無い日々を過ごせるために……俺は役立つことが出来る、俺に出来ることが確かにある。
そう教えてくれた、導いて、気付かせてくれたあの瞬間と、ゼルダを同志として共に頑張った日々は、今も変わらず俺の誇りなんだ。
俺は必ず、この無謀な戦線を最後まで導いてみせる…一人の脱落者も出さず、共に頑張ってきた全員で一緒に、光輪の無い本当の青空を見てみせる。
その為に、出来ることがあるなら何だってやるさ。
……只でさえ、既に一人取りこぼしてしまっているんだ。
これ以上は、絶対に許さない」
悔しそうに拳を握り、歯を噛みしめたリンクの表情に、ロマニは彼が口にした『取りこぼし』という言葉に違和感を覚えた。
戦況こそ常にギリギリなれど、彼がそこまで言う程の犠牲が出たことは……そこまで考えたところで、彼の思考は静かに凍りつく。
「リンク君…君、オルガマリー所長の事を。
でもあの時、君はまだカルデアには…」
「わかってる、どうしようもなかった。
それを俺のせいだとか、俺がその場に居ればとか、勝手なことを言って勝手に背負うつもりは無い。
間に合わなかったことなんて、俺の……オレの、僕の時にだってあったんだから。
だけど忘れないことは出来る、その人が残してしまうしかなかったものを引き継ぐことは出来る。そうだろう?」
知らず力が込められていたリンクの瞳に、声に、不意に幾つもの『彼』以外の誰かが現れる。
末代の『彼』に統合された、代々の勇者の想いがそこにあった。
人理の、カルデアのために力を尽くすことは全ての『リンク』の総意なのだと、そう言われたようにロマニは思った。
(ハイリア王家…史上、最年少の戦術顧問。
彼は13歳の若さでそれに就任し、15歳で勇者の運命へと向き合った。
……今、僕の目の前にいる彼こそが、本当に、彼の全盛期の姿なんだ)
その事実を改めて思い知ったロマニは、自身の両目に熱いものがこみ上げるのを感じた。
仮令老いて衰えた最期を迎えていようとも、召喚された際にはその者の全盛期の肉体でもって顕現する。
サーヴァントとはそういうものだった。逸話上で大往生を迎えていながら若々しい身体と力を得ている者は実際に多い。
その差異の大抵は、見た目に釣り合わない老成という形で表れている。
しかしリンクは違う。彼は若い身体に成熟した精神を持ち合わせているという訳ではない。
彼は本当に、この歳、この姿の時に、たった今目の当たりにしたばかりの英雄性を身につけていたのだ。
魂に背負った勇者の運命と相対する為に。
もう数年もすれば成長期の身長は更に伸び、無理やり成長させた精神が相応の器に収まり、本当の全盛期を迎えていただろうに。
彼がその時を迎えることは無かった。そしてこれからも決して無い。
伝説の英雄に想いを馳せるだけではわからなかった残酷な現実、それを改めて目の当たりにし、これでもかと思い知ってしまったロマニ。
彼の両目はもはや堪え切れないほど熱くなり、ギリギリ落ちていないだけの滴を湛えていた。
大の大人が大量の涙を両目に溜め、今にも決壊しそうな様子でプルプルと震えている光景は、彼の問いかけに真面目に応えるべく勇者モードとなっていたリンクを戻ってこさせるのに十分な威力を備えていた。
「え、ちょっ…何泣いてんのさドクター、俺何か変なこと言った!?」
「リンクうううううううっ!!」
「どわっ!? 立香、何がっ…ってこら、抱き着くな縋るな!!」
「神さま仏さま勇者さま、どうかこの哀れで惨めで無力なマスターを助けてえええええっ!!」
「……マシュ、何があったの?」
「あの…本日はオペレータールームのメンテナンスでレイシフトが出来ないとのことで、キャスターさん達のご指導のもと、魔術の勉強をしていたのですが。
本日の授業内容が、その、マスターの苦手な霊薬の調合で……」
「………成果は?」
「一応できました……可哀想なお薬が」
「それでも、一回くらいはちゃんと成功したいと思って頑張ったんだよ…」
「キャスターさん達が止めるのも聞かずに突っ走った結果、素材倉庫の中身が全て生ゴミと化すという惨劇です」
「先生達めっちゃ怒ってる…メディアさんなんか今にも刺しそうな顔してた……」
「リンクさん、私からもお願いします。
どうか素材をお譲りください。手持ちのQPが心もとないので、申し訳ありませんがツケでお願いします」
「どんな理由だ……それならそれで、普通に頼めばいいのに」
「それじゃあ!」
「ツケもいいけど、その代わり代金は三割増しな」
「………二割」
「ルールブレイカーで刺される?」
「三割でお願いします」
「ドクター、ダ・ヴィンチちゃん、そういう訳だからシーカーストーン回収してくよ。
記録が追加されたら、その度にまた……って、え、なに、皆どうしたの!!」
「しっかりして下さい、ドクター!! 痛いんですか、苦しいんですか!?」
「ダ・ヴィンチちゃん、ドクターとオペレーターの皆何で泣いてんの、メンテナンス失敗した!?」
「いやいや大丈夫、メンテナンスなら無事成功しているよ。
……そうだねえ、現状を一言で説明するのなら。
『少年少女の戯れマジ尊い』ってところかな…っておいおい、酷いな、引くことはないだろう」
「変な冗談を言う方が悪い」
「あははっ、ごめんねえ~。
………あながち冗談でも無いんだよねえ、これが。
立香君…君が伝説の勇者をただの少年と見て、何の気負いもなく友達になれる子で本当に良かった。
リンク君…紛れもなく勇者である君を確かにそうだと認識しながら、一人の少年としての君も同じく受け入れられる、カルデアがそんな場所で本当に良かった。
いつか終わりを迎えるその時まで、存分に笑いながら過ごすといい」
人類最後の希望を背負ったマスター、世界を知らないデミ・サーヴァント、そしてひとつの伝説を全てその身に負った勇者。
とんでもない肩書きと使命を負った少年・少女達が、同じ年頃の何の変哲もない子供達のように、賑やかで楽し気なやり取りを交わしながらオペレータールームを後にする。
その背中を見送りながらそっと呟かれたダ・ヴィンチの言葉に、込み上げる熱を堪えられた者はいなかった。
リンク君のサーヴァントとしての成り立ちは、末代の成り代わりリンクを精神的な主体とした『勇者リンク』という存在の統合形、イメージとしてはハイサーヴァントに似たものと考えています。
「私は時のオカリナ章の~」「俺は息吹の~」という個人的な好みの違いはあれど、『勇者リンク』という存在に対する認識は『ゼルダの伝説』に登場する代々のリンク全てだと思うんですよね(実際魂は同一のものみたいですし)。
それがサーヴァントとなった際に実際に統合され、精神や意識は成り代わりリンクのものだけれど、各時代のリンクの能力を違和感なく使えたり、何となく覚えてる、何となく懐かしい程度の記憶の共有があったりします。
成り代わりリンクには、実はもともとそういう存在だったのではないかという考察がありました。
あの本を書けたり、魔物に対する知識を幼い頃から得ていたのは、長い長い戦いを経てきた魂の記憶を末代の勇者は全て、朧げながらも覚えていたからではないかと。
だからこそ、今度こそ本当に終わらせようという決意を抱くに至ったのではないかと。
「人に見せるもんじゃないです、完全自分用で!」「忘れないためのもので!」と、不本意ながら著書の現在の持ち主であるギルガメッシュへと必死に返還を訴えるリンク君を、少し離れた所から「やっぱりそうだったんだ…」という眼差しで見る人達。
またしても、ズレが生まれていることに気付かないリンク君でした。
トライフォースの使用に関しては、実際はサーヴァントどころか、職員でも気づけてしまうレベルの力の行使故にバレバレです。
彼がその力を使う理由、向ける相手があまりにも細やかで優しいものなので(やっと仮眠が取れたロマニの眠りを深く穏やかなものにしてあげるとか)、一同空気を読んで温かく見守っているのが現状。
勇者としての気高い精神性と言うよりは、強大な力の扱いにビビる庶民感情から来ている行動なのですが。
その旨を指摘され、正当な保有者であることと個人で使用できる権利にお墨付きを貰えたとしても、それで彼の心や行いが変わることはありません。
あと、書いてて思いました。
三角(の要素)から構成…手の甲の紋章…膨大な力の塊。
……令呪の元ネタって、トライフォースなのでは?
シーカーストーンのポイント制は、ゲームでアイテムを売買するのをイメージしました。
現代のもので構わないので何か適当な素材を入れることで、数値(ルピー)に変換、及びゼル伝系統の素材やアイテムの調達ができます。
設定を作った際に、それ関係の小ネタも合わせて書くことが多く、バラバラに投稿したら分かり辛いので敢えて一緒に載せました。
設定と文章がごっちゃになっていて分かり辛いかもしれませんが、そういうものだと受け止めて頂けると嬉しいです。