成り代わりリンクのGrandOrder   作:文月葉月

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立香の試練 本番

 

 この日予定されていた試練は8つ、そして立香はその半分を何とか終わらせた。

 彼が最初にこなした4つの試練は、100年の眠りを経て目覚めた『息吹の勇者』が、かつて仕えたハイラル王の魂に導かれながら挑んだものだという。

 それは実際に挑んだ立香からしてみれば、試練と言うよりは、いつかの時代の勇者が彼のために用意された力を受け取るための、その使い方を実践するための練習施設と称した方が正しく思えるようなもので。

 リンク自身も実際にそのつもりで、慣らしという意味合いも込めて、最初の試練にそれらを選んだようだった。

 

 体育の授業で扱ったことのある、バスケやサッカーのボールを彷彿とさせるようなサイズと重さの上に、意図して起動させない限りは投げようが蹴飛ばそうが何の問題もない安全性にも関わらず、いざ起爆すれば積み重なった岩の塊を崩壊させる威力の爆発を起こす、丸型と四角型の二種類が存在する『リモコンバクダン』。

 水面を利用して氷柱(作成した水面に固定されてなぜか溶けない、滑らない、沈まない、数量制限を超えるか同系統の力で干渉しない限り壊れないなどの、水分子を温度以外の何かしらの要素で特別に結晶化させていると考えた方が納得できる謎の代物)を造り、水面を駆ける足場や敵の攻撃を防ぐ盾とすることが出来る『アイスメーカー』。

 例えるならば超強力な電磁石。どれだけ巨大で重いものであろうとも、それが金属製でさえあるならばボタンひとつで軽々と持ち上げ、ぶん回し、使用者がその気になりさえすればかなり精密な操作も可能になる『マグネキャッチ』。

 重力に引かれての落下などの自然なものや、機械やカラクリの稼働といった人為的なものまで、あらゆる物理法則に干渉してそれを一時的に停止させ、その最中に加えられた衝撃を溜め込みつつ時間切れと共に解放させることも出来る『ビタロック』。

 

 登場したのは『伝説』も終盤に差し掛かってからで、実際にそれらを使用して冒険をしたのは『息吹』と『末代』の二人だけではあるけれど。

 文章で語られるだけでも伝わる凄まじさや、使用者の発想と工夫次第でどんなことでも出来そうな汎用性に加えて、そんな面白い力を駆使しながら難関を乗り越えていくさまが痛快で堪らないという理由から、数多ある『伝説』の要素の中でも評価と人気が特に高いもののひとつである、シーカーストーンの内蔵機能。

 かつて『息吹の勇者』が試行錯誤を繰り返しながら使い方を覚えたのであろうそれを、立香もまた、詰まった時に少しだけアドバイスを貰いはしたものの同じように使用しながら試練に臨んだ。

 

 行く手を阻む障害物を、『リモコンバクダン』で吹っ飛ばしながら進む。簡単に言えばただそれだけだった筈の試練は、爆弾を自らの意思と手によって爆発させるということへの忌避感と恐怖をなかなか拭えずにいた立香が、一度発破するごとに距離と時間を必要以上に取ってしまったため、内容を把握していたリンクの事前の想定よりもずっと時間をかけてしまった。

 高所へと上るために『アイスメーカー』で氷の足場を作った際には、ほぼ平らな壁面に挑むには握力と腕力と脚力が足りなかったという根本的な理由で氷柱を登れず、目の前ではなく足元に発生させるよう設定を変える方法を改めて教わるという情けないことになってしまって。

 『マグネキャッチ』で巨大な金属の塊を宙高く持ち上げ、それを目的の場所へと持っていくのに四苦八苦していたら、自身の頭の上でうっかり解除してしまって危うく超重量に潰されかけ、その後完全にビビってしまったせいで『リモコンバクダン』の時以上に時間をかける羽目になって。

 坂道を転がる巨大な石球を『ビタロック』で止めている間に、その途中にある横道まで急ぐ必要があった試練では、効果が出ている時間内で急勾配を上りきることが一度では出来ず、何度か繰り返してようやく成功した際には肺と気管が立てる音がもの凄いことになってしまっていた。

 

 一番初めの練習用である筈の、数多ある試練の中でも簡単な方である筈のものをやっとの思いでクリアする度に、オペレーションルームから送られてくる温かな拍手と歓声を、醜態を晒した自覚があるので苦笑いと複雑な気分で、それでもありがたく受け止めながら。

 ようやく辿り着いた予定の折り返し地点で、既に音を上げ始めている体を懸命に叱咤しながら、立香は自身の友とはまた別の『リンク』に……『息吹の勇者』について考えていた。

 膨大な『ゼルダの伝説』を時系列に沿って読み始めたばかりの立香には、彼の旅路を描いたものであるという『ブレス・オブ・ザ・ワイルドの章』は、最後から二番目だというそれは遥か彼方にあるもので。

 それ故に、全体の多少のあらすじや、彼の旅路がどのように始まるものであるのかを、マシュやロマニ、更にはある意味で当人であるリンクから多少聞いたくらいでしか把握出来ていない。

 だとしても、彼が辿った冒険と旅路の一端に掠り、その過酷さをほんの僅かでも実感した身からすれば、思いを馳せるには十分だった。

 

 ハイラル王国の、由緒正しき騎士の家の嫡男という、歴代の中でも珍しく地位と立場のある身として生まれ育った『リンク』。

 恵まれた環境と教えの下で、その類稀なる素質を幼い頃から発揮してきた彼は、王国最年少の天才剣士としてその時代のゼルダ姫の護衛に、国を守る『英傑』という存在に抜擢され……復活した厄災ガノンの侵攻からゼルダ姫を守って懸命に戦い、その末に果てたという。

 国の滅びがもはや免れない中で、未来へと託す最後の希望として回生の眠りについた彼は、100年後の世界で目を覚ました。

 自分が誰なのか、なぜ眠りについていたのか、自分は何をしなければいけなかったのか、何もかもを全て忘れて。

 

 そんな状況で彼は、ほんの一時たりとも立ち止まることなく歩み出した。

 目の前にあるもの、目の前で起こることのひとつひとつを真摯に受け止め、懸命にこなしながら、かつての自分を少しずつ取り戻し、または新たな自分を築き上げていった。

 空っぽになってしまった自分に、最初に語りかけてくれた人……その人が誰なのかを、その人と過ごした時間と思い出を忘れてしまったとしても、本当に大切な存在だったのだということだけは、記憶ではなく魂で覚えていた人を助け出すために。

 

 まだ本格的に旅立ってすらいないのに、立香はこの時点で白旗を上げてしまった。

 目覚めたばかりで色々と訳が分からなかったであろう彼が、そんな状態で一人挑んだ試練を、多くの仲間達に見守られながら、励まされながら、やっとの思いで成し遂げてきた今となっては、その想いは余計に顕著なものとなっている。

 誰よりも『勇気ある者』と称される少年達が示し続けてきた、どんな困難が立ちはだかろうとも、決して諦めることなく乗り越えてみせる心の強さ。

 同じものが欲しいとは、自分にも同じことが出来るとは、立香は思わないし思えない。

 彼はただ……歴代の中でも、特に孤独な旅路を送ったのであろう『息吹の勇者』に、一声かけてあげられれば良かったのにと思っていた。

 『応援している』とか、『大丈夫だよ』とか、『分かっているよ』とか。

 どんなものでもいいから、『独りなんかじゃないんだよ』と伝えることが出来る言葉を。

 乗り越えられるだけ、諦めずに頑張ることが出来るだけで不安や辛苦を感じない訳ではない、『勇者』という名の兵器や人形などでは決してなかった彼が、彼らが、勇気を出すための手助けが出来れば良かったのにと。

 今更の話だとか、無意味な感傷だとか、分かっていながらも思わずにはいられなかった。

 

 

《……っか君、立香君!

 ねえ大丈夫、僕の声ちゃんと聞こえてる!?》

 

「………ごめんドクター、ちょっと考え事してた。

 十分休んだし、もう行くよ」

 

《……あまり無理をしないで。

 予定していた8つというのはあくまで出来ればの話だって、大変なら途中で止めても構わないって、リンク君も言っていたんだから》

 

「うん、分かってる……俺は、本当に大丈夫だから。

 行かせて、ドクター」

 

 

 絶対に全て成し遂げてみせると、自分は既にそう決めているのだと、モニターとスピーカーを経ながらも真っ直ぐに伝えてくる瞳と声を前に。

 ロマニが出来たのは、ただ立香の望み通りに、試練を続けるという指示を出すことだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうして始まった、『祠の試練』の後半戦。

 リンクが意図して再現した前半の4つの試練は、挑戦者に『基本』を実践させる為の、取り繕わずに言えば簡単である筈のもので。

 それを立香が、何とか、必死に、やっとの思いで成し遂げていく様子を見守ってきた……今まではあくまで前座で、本番はこれからだということを正しく認識していた一同は、この時点で既に寿命が縮むかのような思いを味わっていた。

 

 

「『勇者』の訓練用として造られた施設なんだから、そもそもの話、ほぼ一般人の立香君が挑むって時点で十分無謀な話なんだよねえ……」

 

《大丈夫だよ、試練の中でもなるべく簡単なものが出てくるように意識してるから》

 

「簡単な試練なんてものがあるの?」

 

《立香次第かな》

 

「……それは、一体どういう意m」

 

「ロマニ、始まるよ」

 

 

 リンクへの問いかけを、ダ・ヴィンチの声と状況によって遮られたロマニは、慌てて視線をモニターへと戻し、立香がこれから挑むことになる新たな試練の形を目にした。

 まず最初に目に入ったのは、どんな仕組みなのか、揺らめく水面の上に何の支えも無いまま静止する巨大な立方体だった。

 6つある壁面のうち、3つには大きな燭台が据えられ、その内のひとつには炎が赤々と燃え上っている。

 燭台は、立方体を挟むように両脇に建てられていた壁にも据えられていて、その数は合わせて5つ。

 虚空に浮かぶ立方体がもうひとつあったことと、その壁面のうちの3つに据え付けられていた赤い水晶のようなものが、それぞれ向きが違う矢印を備えていることに気付いた立香が、その内のひとつを徐に、シーカーストーンから取り出した棒で叩いてみた。

 途端に青くなった変化に合わせて、その矢印が示す方向へと、水面上の立方体が回転する。

 火のついた燭台の位置が移り、壁に据えられていたものと向き合ったことでその火が移った光景を前に、見守っていた者達も試練のクリア条件に気がついた。

 

 

「成る程……上手い具合に仕掛けを動かして、全ての燭台に火をつければいい訳か」

 

「身体能力や判断力だけでなく、思考力や発想力を問うような形の試練もあるんですね」

 

「だけどこれ、結構難しそうだよ。

 順番を少しでも間違えれば、下の水に浸かったり、立方体の壁面のひとつから出ている噴水を浴びたりして、折角付けた火が消えてしまうじゃないか」

 

「この天才の頭脳は、既に答えを導き出しているのだけれど……立香君はどうかなあ、彼ってこういうの得意だったっけ」

 

 

 幾つかの不安げな眼差しが向けられる先で、モニターの中の立香は、確認のために一度動かしたきりの仕掛けを前に、未だに頭を捻り続けていた。

 まさか解き方が、クリア条件が分からないのかと、流石にそこまでではないと思いたいと。

 一同のそんな不安な内心を知らないまま、しばし唸り声を上げていた立香が、意を決して口にした問いかけの意味を、即座に察することが出来た者は少なかった。

 

 

《なあ、リンク……あれって、ただ単に火をつけさえすればいいんだよな?》

 

《(あっ、これは気付いたかな)そうだよ、いいから好きにやってみろ》

 

《……清姫、ちょっと手伝って!》

 

 

 立香がその名を呼ぶのとほぼ同時に、光の粒子が集まりながら徐々にその身を構成させていく独特の現象を経て、頼りにしてもらえたことへの歓喜に頬を赤らめ、瞳を輝かせながら、龍の化身たる少女がその場に降り立った。

 仕掛けを動かして答えを導き出す、ただそれだけの筈の試練でなぜサーヴァントを呼んだのか、彼女に一体何をさせるつもりなのか。

 薄っすら勘付いた者と、全く分からなかった者が入り混じりながら騒めくのにも構わずに、立香はマスターとして、自身のサーヴァントへと指示を出した。

 

 

《ちょっとアレに火をつけてくれる?》

 

《お安い御用ですわ》

 

「えっ……センパイ、清姫さん、ちょっと待って下さ」

 

 

 マシュの制止の声は間に合わず、清姫の口から吐息代わりに吹き出された炎が、扇子の一振りで幾つもの火球となる。

 それが、クリア条件を満たす為の残り3つの燭台へと向けて飛んでいき、先のものと合わせて5つの炎が灯ったと同時に、次の部屋へと進む扉が開く音が、試練が達成されたことを告げる音が聞こえてきた。

 今までで最も早く、最も簡単に、これで本当にいいのかと不安になってしまうレベルであっさりと終わってしまった試練と、得意げな笑みで拳を握ってみせた立香に、慌てる者や感心する者でオペレーションルームはちょっとした騒ぎになっていた。

 

 

「あらら、クリアしちゃったよ」

 

「いいんですかリンクさん、大切な試練をあんな形で終わらせてしまって!!」

 

《マシュは駄目だと思うの?》

 

 

 否定、もしくはそれに近いような言葉が返ってくるとは全く思っていなかったマシュは、立香の反則的な行為(マシュはそう思った)を暗に肯定しているリンクの様子に、思わず言葉を失ってしまった。

 混乱のあまりに思考と動きが固まってしまったマシュへと、苦笑しながらフォローを入れたのは、彼女や立香の先生役がすっかり板についたクー・フーリンだった。

 

 

「なあマシュ、落ち着いてちゃんと思い出してみろや。

 今回の試練を達成する条件は、一体何だった?」

 

「それは、5つの燭台全てに火をつけるこt………ああっ!!」

 

「そう、別に『仕掛けを解け』とは言ってねえ。

 マシュが考えていたように順当に仕掛けに挑もうが、立香が気づいたように直接狙っちまおうが、とにかく火さえつければ良かったんだ。

 ……だけどまあ、あれだけ大層な仕掛けをこれ見よがしに用意されちゃあ、『これを解かなければならない』『それこそが試練だ』と思い込んじまうのも無理はない。

 それに気づけるか、もっと楽で確実な抜け道を探せるか、その為の手段を実行に移せるかといった辺りまで、全部含めて試練ということになるんだろうなあ」

 

 

 立香こそが試練の意図を正しく理解していたことに気付かずに、的外れな疑念を抱いてしまった恥ずかしさから真っ赤になって俯いているマシュの頭を、陽気で豪快な笑い声の主の手がかき混ぜる。

 少しだけ乱暴で、とても優しかった手の温かさに励まされたマシュはゆっくりと顔を上げ、その先のモニターに、自力で越えられたことで自信がついたのか、勇んで次の試練へと向かう立香の姿と笑顔を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後の試練は、前半戦のぐだぐだが嘘のように順調に進んだ。

 首を回しながら見渡すような広大な空間で、風を受ける向きの違う風車と、方向を変えられる送風機が入り混じりながら列を為していた試練では、全ての風車を一斉に回せる送風機の向きを探せばいいことにすぐさま気が付いて。

 実働要員としてジークフリートに来てもらい、自身は高いところから指示を出すという、マスターとサーヴァントの在り方として相応しいかつ堅実な選択によって、多少の試行錯誤こそあったものの最後まで特に問題なく進められた。

 

 足場が途切れて、壁を伝い落ちる水に行く手を遮られてしまった際も、溜まった水面だけでなく滝状になって落ちる水流からも氷柱を造れることに自力で気付き、先へと進むことが出来た。

 先程、その氷柱を自力で登れなかったことを忘れていなかったらしい立香の、無理をせずに手を貸してもらうことにした選択を。

 呆れ顔で伸ばされたジャンヌ・オルタの手に引っ張り上げて貰っている、『ありがとー』と言っているのが聞こえてきそうな笑顔を、サーヴァント達はモニター越しで、感心しながら見守っていた。

 

 

「マスターの役目は、サーヴァントを上手く使うこと……それをあの子はちゃんと、良い意味で分かっているわね。

 変に自尊心が高い奴は、身の程を知らずに、サーヴァントを相手に張り合ったりすることもあるから……」

 

「強力な使い魔を意のままに出来る万能感に思い上がって、下らないことから大変な無茶ぶりに至るまで、サーヴァントを無暗やたらとこき使う者もいます。

 その点彼は、自分一人では出来ないこと、大変なことを、あくまで手伝ってもらうという形を貫いていて……その在り様に、好感を抱くサーヴァントは多いでしょう」

 

 

 都合のいい使い魔や強力な兵器としてではなく、個として尊重してくれた上で必要な時には頼りにしてくれて、力を正しく発揮させてくれる。

 立香がそんなマスターであることを素直に喜んでいるメディアやメドゥーサをよそに、エミヤやクー・フーリンは感心しつつも、ほんの少し不満そうな様子でもあった。

 

 

「自分自身が今出来ることを正確に把握して、無理をしたり意地を張ったりせずに最適な判断を下すことは、『マスター』としては確かに大事なことではあるんだが……立香個人の話として考えれば少し堅実すぎるっつーか、良くも悪くも身の程を知りすぎているっつーか。

 特訓の時に見せるような威勢や根性を、男の意地とか譲れねえ何かとかを、実践でも押し出してみてもいいような気がするんだよなあ」

 

「押し出し過ぎて、サーヴァントを差し置いて最前線に生身で飛び出すなどということにならないのならば、私もその点に関しては同感だ。

 すぐ隣に勇者リンクという最高峰の手本が居るのだから、彼の『勇気』を自分に出来る範囲で参考にしても良いのではとおm」

 

「何も知らない雑種どもが、好き勝手にほざいておるわ」

 

 

 思考と発言を遮りながら聞こえてきた癇に障る発言に、その対象とされたエミヤとクー・フーリンが、共にこめかみに青筋を浮かべながら振り返ってみれば。

 案の定そこには、近未来的かつ無機質なオペレーションルームには不釣り合いすぎる玉座で踏ん反り返る、黄金の古代王ことギルガメッシュの姿があった。

 

 

「……でかい口を叩くじゃねえか、俺達がマスターの何を知らないって?」

 

「それを我が知っていたとして、わざわざ教えてやる必要がどこにある」

 

 

 額の辺りをブチッと鳴らしながら『アンサズ』のルーンを空中に描き出したクー・フーリンと、『気持ちはわかるが落ち着け!』と彼を羽交い絞めにするエミヤを、目線ですら構おうともしないギルガメッシュ。

 そんな彼の脳裏には、自身がここに召喚された直後の、此度のマスターを見極めてやろうとした時の、自分達以外は誰も知らないやり取りが蘇っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『世界を救う勇者とか、偉業を為す英雄とかに俺自身がなれるとは思えませんし、なりたいとも思いません。

 俺みたいな凡人がマスターでごめんなさいってつい謝りたくなるような人達が、俺が一生頑張ったって足元にも及べないような人達が、もう力になってくれているから。

 サーヴァント達は本当に凄い人達ばかりで、皆が俺の自慢で……だから俺は、英霊になって良かったって、生前に頑張って良かったって、皆に思ってもらいたいんです。

 あなたが大変な思いをして英雄になって、サーヴァントとして今ここにいてくれるおかげで、俺は助かったんだって。

 俺が今ここにいられるのは、あなたが歩んだ人生のおかげだって』

 

『戦ってくれてありがとう、乗り越えてくれてありがとう、俺のところに来てくれてありがとうと、笑いながら言える。

 サーヴァント達の生きざまは間違っていなかったと、その身で以って証明してやれるマスターになりたい。

 色々な理由から自分の命を軽く思ってそうな、いざという時はあっさりと特攻かけて自爆しそうなサーヴァント達が、あのマスターを遺していけないと、生きて帰らなきゃと思ってくれるような……崖っぷちに向けて常に一歩踏み出しているような《英雄》達を、《人》の世界に繋いで引き戻す、鎖のような存在になれたらいいなと思うんです』

 

『自衛手段を持たないのは危険だって、ちゃんと分かってますよ。

 でも俺はそれでいいんです、弱いまま()いいって……英雄としてじゃなく、理不尽に未来を奪われた何十億の一般人代表として、人理焼却に挑むって決めたんです。

 それが俺の、マスターとしての理想……どんなに大変で無謀だとしても、それを諦めないことが俺の覚悟。

 その道を選んだことが、俺の勇気です』

 

『……誰にも言ってませんよ、今王様に話したのが初めてです。

 何故ってそりゃあ、変なこと考えてる自覚は一応あって、怒られたり悲しまれたりするのが目に見えてるんで。

 王様に話したのは、正直に答えないとマスターだろうがガチで殺されかねなかったのと……厳しくて怖いけれど、目の前にあるものを真剣に見極めようとしてくれているこの人なら、俺の勇気を否定したり、やめさせようとはしないで、《精々頑張れ》って笑い飛ばしてくれそうだなって思ったから』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何が堅実か……自身の平凡さを、決して英雄とは至れぬ身であろうことを過たず自覚した上で、あんな身の程知らずにも程がある発言が出来る者はそうそうおらぬわ」

 

 

 あの時、立香の予想通りに盛大に笑い出し、『いくら何でもそれは酷いんじゃないですか!?』と突っ込ませる勢いで腹を抱えながらのたうち回ったギルガメッシュ。

 神威に溢れたその赤い瞳を、何が不機嫌の引き金になるかわからない彼の顔を、真正面から覗き込む気概がある者がいたならば、間違いなく自身の目と正気を疑っていたであろう程に。

 モニターとその向こうに広がる光景を見る王の眼差しには、その成長を、行く末を見届けてやろうと、至る先が楽しみだと、言わずとも語っているような柔らかな光が存在していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな彼らに見守られながら、開始時に立てられていた予定の最後のひとつ、8つ目の試練が始まった。

 後半が順調だったため、立香の消耗は途中で一同が心配していた程ではなく、最後の試練の決行を躊躇わせるものは何も無かった。

 自身の体が青い光と化して移動する、既に何回か味わっているというのに一向に慣れない不思議な感覚を経た立香が降り立ったのは、サーヴァントが全力で走り回れるくらいの広さと高さを備えた大部屋だった。

 試練の祠の内部が異様な広さを備えていることは既に把握されていて、広大な空間を丸ごと使って行われる形式だったものだって、これが初めてという訳ではなかったのだけれど。

 立香が思わず首を傾げたのは、その理由となった違和感は、試練の内容らしき仕掛けや行く先を拒む障害物といった類いのものが、見通しがいい筈の室内のどこにも見受けられないことだった。

 

 

「なあリンク、見た感じ何も無いんだけどどういうこt」

 

《あ゛っ》

 

「……………あの~、リンクさん?

 何ですか、『あっやべえ』みたいな感じに聞こえた今の声は」

 

《ごめん立香、後でいくらでも怒られるから今は逃げて!!

 それ普通に戦う奴だ!!》

 

「はああああああっ!!?」

 

 

 マジ声の絶叫を迸らせた立香の耳に、空間の奥の方から、何かしらの仕掛けが稼働する音が聞こえてきた。

 そこに大きく深い縦穴が開いていたことに、立香が気づいた時には既に、穴の底から舞台の奈落のようにせり上がってきた床が乗せていたものを、彼は目にしてしまっていた。

 無機質かつ人工的な外見は、人の手によって、自然界には存在しない物質を用いて造られたことをあからさまに感じさせるもの。

 節を連ねて湾曲しながらやけに滑らかに動く足や、位置や動きからあからさまに目を思わせるパーツの存在が、それがまるで生き物であるかのように思わせるのに、足は3つで目はひとつという生物にはあるまじき異様さが、目の前の存在が生きてはいないという事実を改めて、更に生々しく突き付けてくる。

 某SF超大作に出てくるビームサーベルのような武器を掲げながら、生々し過ぎて気持ち悪い一つ目をギョロリと向けながら、地を這う蜘蛛のような動きでこちらへと向けて近づいてくるそれは、古代の超文明が作り上げた戦闘用ロボットと称していいものだった。

 

 

「何あれ何あれ何あれめっちゃキモイんだけど!!?」

 

《シーカー族特製の戦闘訓練用小型ガーディアンだ、キモイ言うなわかるけど!!

 余計なことは考えなくていいから、とりあえず今は逃げろ!!

 それはあくまで試練だから逃げようと思えば逃げられるし、深追いだってしてこない!!》

 

《リンク君の言うとおりだよ立香君、無理しないで戻ってきて!!

 これが試練で良かった……レイシフト先で本当に、立香君一人だけで敵と鉢合わせていたら大変なところだったよ》

 

 

 リンク達の言葉に否は無く、自身も逃げる気満々だった立香は、ロマニが安堵と共に思わず吐き出した言葉を耳にした途端に、身を翻して走り出しかけていた思考を止めてしまった。

 ロマニの考えは少し違うのではないかと、これはむしろ別の意味で『良かった』なのではないかと思った。

 ロマニの言う通り、同じような事態が起こる可能性は確かにあって、今回のように自力で逃げられるような状況だとは限らない。

 英雄としてではなくただの人として戦い抜こうと、それを選んだせいでどんな苦難を強いられたとしても決して諦めないと決めた以上は、恐ろしくても立ち向かい、勝てずとも生き延びることをどんな時も、例え試練(練習)でも忘れてはいけないのではないのかと。

 浮かんだ疑念を一瞬で覚悟へと変え、胸に刻み込んだ立香は、オペレーションルームの皆が自身の名を呼ぶ焦り声を聞きながら、それでも立ち止まり振り返った。

 その目に飛び込んだ光景は決めていた筈の覚悟を上回るもので、自身が躊躇っている間にも変わらず迫っていたガーディアンが、視界の殆どを埋めながら武器を振り上げていた。

 込み上げた恐怖心と後悔をそれ以上の勇気で制しながら、一瞬反射的に逃げ出しかけた足を踏ん張らせながら腕を上げ、無機質故に気味悪くこちらを見据えてくる単眼へと伸ばした指先を突きつけた。

 

 

「『ガンド』!!」

 

 

 至近距離から放たれた呪いの一射は、ガーディアンの弱点であった眼を正確に打ち抜き、からくり仕掛けの体躯に作動不良を引き起こさせた。

 僅かながら、それでも確かに確保された絶好の機会で、『英雄』ならば更なる攻勢に打って出るだろうし、『人』ならばこれ幸いにと逃げるだろう。

 しかし立香は、『英雄』でも『人』でもなく『マスター』だった彼は、そのどちらも選ばなかった。

 制しようとは努めながらも、完全には押さえきれなかった恐怖で茹った思考を懸命に働かせながら、必要な言葉を張り上げた。

 

 

「誰か来て!!」

 

 

 『誰か』って誰だと、切羽詰まっていたとしてももう少し言いようがあるだろうと、あれでは呼ばれる方も困ると。

 後で自分でも突っ込むことになるような、無茶であんまりな言葉に、間髪入れずに応えてくれた者がいた。

 何も無かった筈の頭上から突如降ってきて、着地よりも先にその手の剣を振りかぶり、関節部から火花を散らすガーディアンの頑強な体躯を追い打ちをかけて叩き切った『彼』の後ろ姿に、立香は思わず状況を忘れて目を瞬かせてしまった。

 たった今間違いなく自分を助けてくれた、何の恐れも疑いもなく見せてくれる無防備な後ろ姿が、見覚えの無いものだったからだ。

 正確に言えば、似たようなものならば知っていた。

 友人のものと比べて色合いが少し落ち着いている服、後頭部に長く垂れ下がる同じ色の帽子、そこから覗く金の髪と長い耳。

 友人とよく似た後ろ姿の『彼』は、友人とは違い、その剣を右手に携えていた。

 その場に力なくへたり込みながら、ゆっくりと振り返る『彼』の姿を見続けることしか、今の立香には出来なかった。

 

 

「大丈夫?」

 

 

 友人と同じ、宝石のような青い瞳と美しい相貌の少年がかけてくれた優しい言葉に、ただひたすらに頷くことでしか答えられない。

 ニッコリと笑いながら手を振った彼の体が、その指先からゆっくりと青い光と化して消え始めた光景を前に、立香はようやく、胸のところでつかえていた言葉を発することが出来た。

 

 

「リンク、ありがとう!!」

 

「……どういたしまして。

 こちらこそありがとう、これからも『末代』を……『俺達』をよろしくね」

 

 

 一瞬唖然としてから発せられた、本当に嬉しそうな言葉と笑顔が。

 オペレーションルームの一同が過ぎた驚愕に、声を上げる間もなく石化してしまった姿が。

 静まり返った中で一人玉座から立ち上がって、歓喜と興奮のままに騒いでいるギルガメッシュという混沌の光景が、祠の試練の締め括りとなったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リ~ン~ク~~っ!!

 始める前に、今の俺でもその気になればクリア出来るような、比較的簡単な奴しか出さないって、お前確かに言ってたよな!?」

 

「簡単な奴だったんだよ、だってあれ一番弱い『序位』のガーディアンだったし!!」

 

「お前の基準で簡単でも俺にとっては命がけなの!!

 そこのところ頼むから、ほんっとマジで反省して!!」

 

「してますしひぇましゅ、いひゃいひひゃいごめんなさい!!」

 

「………おーい立香君、気持ちは分かるけどその辺で。

 私達はもう慣れてきちゃったから構わないけれど、君が今やっていることは、大概の人にとっては白目を剥いて引っくり返るような暴挙だってことだけは、どうか忘れずに覚えておいてくれたまえ」

 

 

 ダ・ヴィンチが止めに入ってくれたおかげで、額に青筋を浮かべる立香の手から両頬を取り返すことが出来た、赤くなってしまったそこを涙目で押さえるリンクへと、周囲の無言の圧力に屈したロマニが意を決して声をかけた。

 

 

「あ……あの~、リンク君。

 さっき出てきた『彼』は、もしかして……」

 

「俺の一代前の先輩だよ、『息吹の勇者』」

 

「やっぱり!?」

 

「あの切羽詰まった状況で、『誰か来て』なんて曖昧な指示を出してしまった立香に、誰も来れない、もしくは来れたとしても時間がかかる可能性を考えて、咄嗟に出て来てくれたんだと思う。

 あれは『リンク』達の記憶を元に作られた仮想世界で、更にあそこは『彼』の領域だったから、瞬間的に駆けつけることが出来たんだ」

 

「……また、会えるかな」

 

 

 咄嗟にではなくちゃんとお礼をしたいのだと、もっと言いたいことがあるのだと。

 その表情で訴えてくる立香に、リンクは申し訳なさそうに、しかしはっきりと首を横に振る動作で答えた。

 

 

「悪いけどそれは期待しないで……基本は俺に全て預けて、任せてくれている先輩方が表に出てくる、出なきゃいけないようなことになったとしたら。

 多分それは、俺が何かしらの大きな失敗をして、それをどうにか補填しなきゃならないような時だから」

 

「…………結構ありそうだって思うのは気のせい?」

 

「ハッキリ言うな、怒るぞ。

 ……何か俺ばっかりうっかりしてるって思われてそうだけど、先輩方だって大概だからな。

 歴代の各々方は大抵が、『息吹の勇者』だって変なところでしょーもない失敗してるから!!」

 

「はいはいどーどー、落ち着いてリンク君。

 今はそういう話をしている時ではないと、君ならばわかるだろう?

 立香君は予定されていた試練を何とか全て終わらせたけれど、これから一体どうすればいいんだい?

 試練を経たことで、彼には既に新たな力が宿っているのか……それとも、ここから更に別の一手が必要なのか」

 

 

 ダ・ヴィンチの言葉に気を取り直したリンクは、大きく深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、空気が変わったことを察知して息を呑む立香へと向けて利き手を伸ばし、その甲に刻まれたトライフォースの紋章を輝かせた。

 それに引き寄せられるかのように、大きく広げた翼のような印が内包された紫色の球が8つ、立香の胸元から現れた。

 

 

「それは……」

 

「試練を成し遂げたことの証明、『克服の証』だ。

 『息吹の勇者』はこれを集めて、その上で像を通して女神ハイリアに祈ることで、彼女から新たな加護を得た。

 ……まあこれに関しては、俺がたった今、トライフォースの力で造ったものだけど」

 

「その為の核となったのは、マスターが皆の目の前で、確かに試練を成し遂げたという『事実』よ。

 勇者と同じ試練を越え、それを当の勇者自身によって認められる。

 魔術儀式のひとつの形としては、上等なものではなくて?」

 

「それを、ここから更にもうひと段階………」

 

 

 トライフォースの底なしの魔力を、自身の中にいる『息吹の勇者』の記憶と経験、更にはメディアが作成・調整してくれた形式と手順に沿って廻すことで、新たな形として紡ぎ上げていく。

 工房も魔方陣も無く、一人の少年の手の中で、彼の記憶と意思のみを頼りに行使される大魔術に誰もが目を奪われた、実際にはほんの僅かなものだった時間を経た先で。

 繊細な装飾が施された赤と緑の美しい『器』を、軽く掲げたリンクの手のひらから少し上の虚空に浮かぶそれらを、一同は前にしていた。

 

 

「………それが、命の『器』」

 

「赤い方がな、緑の方は精神力の上限を増やしてくれる」

 

 

 そう言って笑ったリンクは、二つの器を……一般の魔術師が知れば目の色を変えて、何と引き換えにしても手に入れようとするだろう魔力と神秘の結晶を、欠片も躊躇うことなく立香へと向けて押し出した。

 それと同時に、器は幾つもの帯状の光と化し、立香の胸へと吸い込まれていった。

 目の前であっさりと行われ、あっという間に終わってしまった、内容も結果もとんでもないものである筈の魔術儀式に、見守っていた一同も当事者の片割れである筈の立香も、現実をすぐには受けとめきれずに立ち尽くすことしか出来ない。

 そんな彼らに先を促したのは、儀式の構成に関わっていたことで、既に耐性を得ていたメディアだった。

 

 

「何をぼさっとしているの、そんなことをしていられる場合ではないわよ。

 マスター、自分で何か分かることや感じるものはある?」

 

「いや、特に何も……」

 

「まあ無理もないわね、極めて感覚的なことだもの。

 徹底的に身体検査をするわよ、手伝ってちょうだいダ・ヴィンチ!!」

 

「了解したよ、いや~あ腕が鳴るねえ!!」

 

「ちょ、ちょっと待って二人とも、何か目とか迫力とかが怖いのは俺の気のせい!?」

 

「当たり前でしょう、こう言っては何だけど今のあなたは最高のサンプルよ!?

 古代ハイリア時代の神秘を直接宿した身を前にして、魔術師として高揚せずにいられるものですか!!

 麻酔無しで解剖したりホルマリン漬けなんて非道な真似はせずに、あくまで健康診断で収まる範囲の方法で調べてあげるから安心なさい!!」

 

「出来ませんよ!!

 ちょっ、誰か助けてえええええっ!!」

 

 

 普段は淑女として封印している、しかしサーヴァントであるからには最低限だとしてもそれなりである筈の膂力を最大に駆使して立香を引っ張っていくメディアと、一足遅れながらも気を取り直し、その後に慌てて続いていくスタッフ一同。

 彼らの奮闘と、ほぼ生贄状態だった立香の献身(犠牲)によって、最低限魔力を通せる程度でしかなかった筈の魔術回路が確かに増加・強化していたことが確認され、魔術師にとっての常識が覆されたことと、今後の人理修復における展望が一気に開けたことにカルデア中が沸き立った。

 その気になればまだ試練を続けることが出来るとリンクが断言し、それを受けた立香も引き続きやる気を見せたことで、スタッフ一同も今後行われるであろう第二弾や第三弾の試練を見越して、全体の予定を調整していくこととなる。

 

 それらの一連の展開を最初から最後まで全て、特等席から余さず見据え続けた、珍しく上機嫌が続くギルガメッシュの笑い声が事あるごとに響いてくるのを、立香は他の皆と同様に少しだけ鬱陶しく思いながら、しかしそれ以上に安心していた。

 どんな無茶で無謀な決断や選択でも、笑いはすれど否定はせず、折れそうになったり諦めかけたりした時は、冗談でなく死にかねないような勢いで尻を蹴飛ばしてくれる。

 そんな彼に見られていると、見てくれていると思えば、これからも頑張っていけそうな気がしたから。

 試練は今もなお、どんな時でも続けられているのだということ、立香はちゃんと分かっていた。

 




 『ハートの器』はコストを、『がんばりの器』はAPを、それぞれ上限を増やすものと考えています。
 明確な描写はしないと思われますが、今後定期的に試練は行われ、サーヴァントの数が増えたり、立香自身がマスターとして成長したことで難しい試練にも挑めるようになって、少しずつマスターレベルが上がっていくと想定して下さい。

 『バトル・イン・ニューヨーク』でボックスガチャをぶん回しています、目指せ200箱です。
 ダウンロードでプレイできるようになった『神々のトライフォース』はまだ途中ですし、『夢をみる島』もまだ買えていませんし、それ以前に購入済みの『MHW』もストーリーをクリア出来ていませんし(カリピストやってます)、仕事もそうですが色々と忙しく日々を過ごしています。
 神トラはプレイしてみて驚きました……ゼルダシリーズとしても、スーファミのソフトとしても初期のものの筈なのに、少しずつ謎を解いていくあの独特の面白さや、今のゼルダにも通じるシステムやアイテムが既に確立されていました。
 直接の続編という『夢をみる島』も楽しみです、ポケモンが発売される前にはクリアしたいです。

 執筆ももちろん頑張りますので、楽しみにしていて下さい。
 そろそろ幕間を終わらせて、第二特異点に向かわせたいと思います。


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