Muv-Luv ALTERNATIVE Toy Warrior   作:はんふんふ

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弱肉強食

俺達は、何とか福知山市鬼ヶ城補給基地に辿り着く事ができた。

豊岡市の方角の空は夜だと言うのに、夕焼け空のように赤々と雲を照らしている。

ロイヤル・スウィーツから来たファンデーションによる空爆と、帝国海軍の砲撃により地形が変わるのでは無いかと言う程の爆撃を行っていた。

俺はその様子を戦術機を着地させながら眺めていた。

俺の戦術機がハンガーに置かれ俺達は戦術機から降りる。

すると、草木中尉が脇目もふらず走ってきた。

「秋!!」

「お姉ちゃん!」

その様子から見て、姉妹なのだろう整備員の視線など関係なく再開を喜び抱き合っている。

「五六少尉ありがとう!」

草木中尉が俺に礼を言ってくる。

だが、俺は素直に受け取る事が出来なかった。

俺のやった事が正しい事なのか解らなかったから。

俺が格納庫から休憩所に向かうとザウルとリリアがいた。

俺は2人の傍に行く。

俺が声を駆けようとした瞬間、俺は殴り飛ばされていた。

俺は尻もちを付き何をされたのか、頭が理解しない。

「いつもの和真なら、これくらい躱す事が出来るハズだがな・・・。」

ザウルの声が俺の耳に届く。

「なぜ殴られたのか、理解しているか?」

俺は力なく頷く。

すると、ザウルが手を差し伸べてきた。

「二度とあんな事はするなよ?だが、良くやった。さすが俺の仲間だ。」

俺はその手を取り立ち上がる。

「良いか?今回はたまたま運良く助けられただけだ。もしかすと、助けに行った和真も死んでいたかも知れない。良く考えろよ、お前が死ねば計画は先延ばしになるかも知れない。それだけの時間で何の罪もない人がどれだけ死んでしまうかを・・・。」

俺は理解した。

この体は、この命は、すでに俺1人の物では無くなっているのだと。

「了解!」

俺はそれを理解すると、少しほんの少しだけ気分が楽になった。

俺の顔をマジマジと見ていたザウルは納得した顔をする。

「良し!それじゃ、通信室に行くとするか。」

通信室に行くとロイヤル・スウィーツの艦長がディスプレイに写っていた。

「任務が無事完了し、こちらもほっとしているよ。」

「俺達ならあの程度朝飯前ですよ艦長?」

ザウルのセリフに艦長は少し緊張の糸を解す。

「君達ならそうだと思っていたよ。」

本当の所はどうなのだろうな・・・。たった二機加わっただけでレーザーヤークトが出来る程BETAは優しくないと言うのが本音だ。

数の暴力とは、ある意味では最強の力とも言える。

いくら、腕に自信がありBETAを葬り続ける腕があったとしても、四方八方を塞がれ空も塞がれ地中すら塞がられるなんて、当たり前なのがBETAだ。

だからこそ、こちらも数を揃えていかなければならない。

退避経路を確保したままBETA群に突っ込む。

今回はそれがうまく行きすぎただけだ。

艦長もザウルもそれが解っている。

そして、生き残れたからこそ、こんなセリフを堂々と吐くことができるのだ。

「それで?俺達の戦術機はまだまだ戦えるが、帰還か?」

ザウルが艦長に今後の事を確かめるように聞く。

「いや、まだそちらに居て貰う事になる。避難民が大量にいるだろ?彼らが無事にそこを立つことが出来るまでそこにいてくれ。仮に、戦術機もしくわ搭乗衛士に何かあった場合は直ぐに知らせて欲しい。その時を持って君達の任務は終了する。直ぐに迎えのファンデーションを出そう。」

「「「了解!」」」

そして、通信が切れる。

「それじゃ、私達も行こうか?」

リリアが提案し俺達はリリアに着いていくことにした。

着いた先はPX、だが、ケアンズにあるような設備が整っては無く、簡易に今作りましたと解る程に何も無かった。

皆、テーブルなども無いので地べたに直接座り、握り飯を食べている。

満足な食事すら無い。

それが、今の日本の現状だった。

しかも、その数少ない合成食糧を避難民にも分け与えているので、おのずとこちらの食糧も減る。

だが、それに対して文句を言うものは誰一人いない、国民性なのかなんなのかは解らないが、お互いを助けあって今を生きている。

その証拠に簡易キッチンで握り飯を作り、忙しなく軍人や外に避難車両を待っている人達に持って行っているのは、俺達が守る避難民の人達だった。

俺は手伝いに行こうとするとザウルに止められた。

「彼らには彼らの、俺達には俺達の仕事がある。解るな?」

俺はそれに頷き、地面に腰を下ろした。

すると、小さな女の子が俺達の所におにぎりを持ってきてくれた。

「ど、どうぞ!!」

俺達は顔を綻ばせながらそれを受け取る。

すると、女の子は何かを言いたそうにしていた。

俺達が女の子を見ているとその子は口を開く。

「か、海外の、その、国連軍の人達ですか・・・?」

「あぁ、俺達は国連軍に所属している。国籍はオーストラリアだ。」

ザウルが俺達を代表して答えた。

「あ、ありがとうございます!」

女の子はそう言うと頭を地面に付きそうな程に下げる。

「なぜ、私達なの?」

リリアが優しく問いかけると女の子はモジモジしながら話し出す。

「私たちが避難できたのも、お姉ちゃんやお兄ちゃんと同じ服を着た人が戦ってくれたから、・・・だから、ありがとうございました。」

俺は、それを聞き少し救われた気がした。

俺達が行っている事は、決して無駄では無く。

この小さな命を救えているのだと、俺達が助けた訳ではなくとも、自分の事のように嬉しかった。

「それで、その・・・、はい!」

女の子は、俺達に何かを差し出す。

それは、名前も無い花で出来た花冠だった。

「くれるの?」

「うん!」

俺は、それを受け取り頭に着ける。

子供の手で作ったものなので、俺の頭では少し小さい。

それでも、俺はそれを頭に乗せ女の子に笑いかける。

「似合う?」

「うん!!」

そして、女の子はバイバイと言い残し走って行った。

「良いだろ?こういうの!」

「あぁ、凄く嬉しい。」

ザウルとリリアが笑い俺も笑った。

 

それから5日間俺達は殆ど休む暇も無く出撃していた。

ほぼ、補給のために帰っているようなものだった。

それと言うのも、BETAの進軍速度が異常なのだ。

奴らはいくら追い払っても、数時間後にはまた押し寄せてくる。

増援を呼びたくても、どこも同じ状況の様で増援は見込めない。

まさに、絶望的なまでの数の暴力。

俺達がいる帝都防衛第八師団第一戦術機甲連隊は、レーザーヤークトにより、その数を大隊規模にまで減らし、今では2個中隊にまでその数を減らしていた。

「避難はどれほど完了している?」

帝国の隊長が俺達にも聞こえるようにオープン回線でCPに確かめる。

「避難は80%が完了しています。日の出時刻までには完了するものと思われます。」

「了解した。・・・聞いていたな?これがこの場での最後の戦いになる。全機生き残れよ!」

そして、通信は切られた。

支援射撃はもうない、ロイヤル・スウィーツの弾薬も帝国、国連側もすでにほとんど底を尽きかけている状態だ。

俺達はその支援射撃がある中を戦った。

それでも、何人もの衛士が殺された。

俺の目の前で殺された。

俺は言い知れない恐怖と、怒りに体が震えていた。

だが、初陣の時のように暴走したりしない。

今は、ここにいる戦友を生かす事だけを考えるんだ!

再びCPから通信が入る。

「敵数判明しました。1万です!」

1万・・・、演習ではそれほど苦も無く突っ込む事が出来た数だ。

何度も成功している数だ。

だが、俺はそうそううまく演習通りに行かない事をこの5日間で学んだ。

だからこそ、俺は全力を超える力を出し続けなければ8分持たずに死んでしまうことを知っている。

操縦桿を強く握り閉める。

座席右横には、ククリナイフ、左にはショットガン、そして、そのショットガンに取り付けられた花冠。

俺はそれらを目で確認し気合を入れる。

「全機兵器使用自由、食い荒らせ!!」

「了解!!」

そして、遅滞作戦が始まった。

 

「まだ来る!」

俺は、山を滑る様に向かってくる突撃級を撃ち殺す。

BETAは、三岳山で三か所に分かれて進行してきている。

俺達がいるのは、熊野神社だ。

ここにBETAが来るには山を越えて来なくてはならず、数も少ない。

ここの戦線はトイ・ボックスと春中尉、秋少尉が回されている。

他の比較的多くBETAが来ると予想される。

一ノ宮と下野条に他の部隊は向かっている。

山を越えてくるBETAが少ないと言っても、1万の中からなので、引っ切り無しにBETAは来る。

特に戦車級がだ。

俺は、そいつらを切り刻み蜂の巣にしミンチにしながら耐え忍ぶ。

「秋さん!チェックシックス!!」

俺が叫ぶと秋少尉の不知火は、跳躍ユニットを噴射し要撃級の一撃を回避し振り向き様に36mm弾を撃ち込む。

「助かったわ!ありがとう!!」

「礼を言うのは後ですよ!!」

まだまだ来るBETAを俺達は殺していく。

跳躍ユニットの燃料は出来れば使いたくない俺達は、主脚で走り回避する時だけ跳躍ユニットを使う様にしていた。

俺が振るフォルケイソード改はすでにロケットの燃料が無く、ただの重い刀とかしている。

それでも俺は振り慣れたそれを、大きく横薙ぎに振るい要撃級を真っ二つにする。

だが、等々根元から折れてしまう。

俺はすぐにそれを手放し、すべてのモーターブレードを展開、踊る様に周りに群がってきた戦車級を細切れに変える。

「はぁ・・・、はぁ・・・。」

あれから、どれだけの時間戦った。

隊長たちとの連絡も何故かとれない、さっきからザウルが確かめているがCPとの連絡も付かないでいる。

何が何だか解らない、だが敵が目の前に来ているなら殺さなければならない。

ここが抜かれたら、避難民がいる鬼ヶ城まで一直線だ。

すると、俺の後頭部辺りがチリチリと痛んだ。

俺がそれに違和感を感じ振り返ると、その瞬間には春さんの乗る不知火が要撃級の手腕により爆散していた。

「――――ッ!!」

俺は、息を飲む。

守れなかった・・・。

俺の命の恩人を俺は死なせてしまった。

俺がもっと早く気が付いていれば、春さんは・・・。

そして俺が叫び声を上げそうに壊れてしまいそうになると、別の壊れた声が聞こえてきた。

「いやぁぁぁぁぁぁ!!お姉ちゃん!!」

秋さんの乗る、不知火が轟々と燃える不知火に向かって行く。

煙で辺りが見えない。

だが、そこにはまだ要撃級が居て、周りには炎の事など関係なしに戦車級が群がって来ていた。

俺は、皮肉にも秋さんの悲痛な叫びにより理性を失わずにすんだ。

そして、秋さんを止めるために跳躍ユニットを使い向かおうとするが、何匹もの要撃級に囲まれ移動する事ができない。

俺は、最後の望みを託し、通信で呼び駆けた。

「秋さん!!春さんは、もうダメだ!ダメなんだよ!!」

「うるさい!!私に残された最後の家族なんだ!こんな、こんな所で死ぬはずがないんだ!お姉ちゃん、今すぐ助けにいくから!!」

「秋さん!!」

俺の叫びは届かない、ザウル達のブラーミャリサを探す。

だが、ザウル達も俺以上のBETAに囲まれていた。

「くそが!どきやがれーーー!」

俺は、すべての突撃砲から120mm弾を至近距離で発射し周りにいたBETAはすべて吹き飛ばす。

「きゃあああああ!!」

最悪の出来事が起こった。

「秋さん!!」

秋さんの不知火は生き残っていた要撃級を殺すことには成功するが、後方から突撃級の突進を掠ってしまい跳躍ユニットが使いものにならなくなってしまっていた。

そして、炎の中に春さんに寄り添うように倒れた秋さんの不知火は、炎に焼かれながらも、数えるのが馬鹿らしくなるほどの戦車級にその身を隠されていた。

ここからは距離があり過ぎる、突撃砲で撃とうにも、秋さんの不知火まで打ち抜いてしまう。

俺は、どうすれば・・・。

その時、秋さんの声が聞こえた。

「いやぁぁぁぁ、こ、来ないで、来ないでよぉおおお!!」

そこで俺は、自分の夢の切っ掛けを思い出す。

父さんを殺した時、俺は何故殺した?

父さんが地獄に落ちるからか?

たしかにそれもある。

だが、俺は父さんの苦しむ顔を見たくなかった。

ただ、死ぬその間際でも笑っていて欲しかった。

だから、俺は自分の手を汚してでも父さんを殺した。

自分のエゴを押し付けて・・・。

そして、俺はそれを貫くと誓った。

相手がもう助からないと解ったなら、出来るだけ安らかに苦しまずに送ってやるのも1つの救いだと、そしてそんな人を増やさないために、ネフレに入った。

なら、俺は・・・。

俺は、IFFを切り、肩部の突撃砲の内の1つを秋さんの不知火に向ける。

今俺の手で殺してあげなければ、秋さんはBETAに食い殺される。それはかなりの苦痛だ。ここで、楽にしてやらなければ・・・。

「・・・殺したくない。」

秋さんの叫び声が聞こえる。

だが、それは音声だけで映像は送られて来ない、おそらくコックピットハッチをこじ開けられたのだろう。

「――殺したくない。」

俺は、やらなければならない。じゃないと、父さんを殺した事が嘘になってしまう。俺は、突撃砲をコックピットに向ける。

「殺したくない。」

そして、望遠でこじ開けられたコックピット内を戦車級の隙間から見る。

その時、俺は秋さんと視線が合った気がした。

そして、時間が止まったような感覚を覚える。

俺は、うるさい心臓の音を聞きながら、秋さんを見つめる。

そして、秋さんの唇が小さく動き言葉を紡ぐ。

俺にはそれが、はっきりと聞こえた。

「撃って・・・。」

それが引き金となり、俺は元の時間に戻される。

「俺は・・・、俺は・・・。」

戦車級がコックピット内の秋さんを捕えようと腕を伸ばす。

そして、本当に俺の耳に届いた。

「撃ってよーーーー!!」

「俺はもう、殺したくないんだぁぁぁぁぁぁああああアアアアアアア!!」

そして、突撃砲から36mm弾が放たれ、戦車級ごと不知火に穴を開けて行く。

「あああああああぁああああああああぁああああああああああああああああ!!!」

肺の空気が枯れて無くなるまで俺は叫び続ける。

そして、完全に肺から空気が無くなるころには、不知火は俺の弾丸のせいで爆散してしまった。

「うぅ、オェエエ・・・。」

俺はコックピット内で吐き出してしまう。

元々余り食べて無く、消化の良い合成食糧しか食べていないので、胃液しか出てこない。

頭の中では、また湖が現れ空から濁った滴が落ちてくる。

そして、それが大きな波紋を生み、新たな腕が湖から生えてきた。

その中心にいる俺はただ空を眺めていた。

 

俺が正気に戻ると目の前にはまだBETAが居た。

俺があっちに行っていたのは、一瞬だったらしい。

俺は、機械のように周りのBETAを殺す。

「CP、おいCP!こちら、トイ1!応答しろ!!」

ザウルの悲痛な叫びが聞こえて来る。

「くそ!・・・和真、大丈夫か?まだ戦えるか?」

おそらく、俺が狂ったと思い、後暗示催眠をかけるか聞いているのだろう。

「必要ない、俺は大丈夫や。まだ戦える!!」

俺は戦わなければならない、秋さんや春さんの分も戦わなくちゃならないんだ!

「和真・・・。」

リリアが俺の事を心配する。

俺の心を覗いたのだろう。

だから、俺は心の中で大丈夫だとリリアに伝えた。

「CPと連絡が付かない・・・。帝国軍もおそらく壊滅している。考えたくはないが、鬼ヶ城補給基地が襲撃された可能性が高い。俺達は、これより取り残されているであろう避難民を救助しに行く。良いな?」

俺はそれに深く頷いた。

「・・・良し!直ぐに向かうぞ!!」

「「了解!!」」

 

俺達が見た景色はまさに地獄だった。

鬼ヶ城補給基地は崩れ落ち、中から蟻のようにBETAが這い出して来ている。

基地の周りの難民キャンプはすでに、跡形もない。

辺りを炎が支配し、その中を肉を焦がしながら動き回るBETA。

この世の物とは思えない場景がそこに広がっていた。

「な、なんだよ・・・、これ。」

「くそ!」

「そんな・・・。」

俺達はそれぞれ知らず知らずに言葉を発する。

だが、この様な地獄の中でもザウルとリリアは冷静であった。

「予定を変更だ!俺達はこのまま、京都に向かう!その場で補給または、機体を捨ててでもロイヤル・スウィーツに帰るぞ!」

俺は茫然としながらも、ザウルの言う通り京都に向かうために進路を変える。

すると、俺は見つけた。

山道を走るトラックを、その荷台には数多くの避難民が乗っていた。

「生存者発見!繰り返す、生存者発見!!至急急行する!!」

俺はザウル達にそう叫びながら、トラックに向かって急行した。

ザウル達も追いかけてくる。

良かった、本当に良かった!まだ、生きている人がいた!

俺は何としても、救いだすべく先を急ぐ。

が―――――。

そのトラックの進行方向の下斜面から要撃級が向かっていた。

俺の中で一気に血が下がって行く。

急げ―――。

突撃砲の弾はすでに無い、突撃砲自体捨てて来ている。

急げ―――。

ザウル達もそれは同様で近接兵装しかない。

急げ―――。

どんどん近づくと、難民の人達はまだ気づいていない様子が分かった。

急げ――――。

トラックの荷台の難民の中に見慣れた子を見つける。

それは俺に、花冠をくれた女の子だった。

「急げ、もっと早く動けってんだよ!!」

俺は、ジュラーブリクE型に激を飛ばす。

だが、その言葉に戦術機は答えてくれない。

その子は、俺に気が付いたようだ。

助かったと思ったのか、俺だと解ったのか、笑顔になる。

だが、その時には要撃級がトラックに狙いを定めていた。

「やめろーーーーッ!!そこには!それにはーーーーッ!!」

俺は精一杯腕を伸ばす。

「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

だが、その手は届く事無く、要撃級の攻撃によりトラックは粉砕し要撃級の目の前で爆散、要撃級はそのまま斜面を転がり落ちて行った。

その子の姿は、そのころにはどこにも、存在していなかった

 




次回予告

こんな日が来るなんて思っていなかった―――。
ずっと、傍にいてくれると思っていた―――。
これから先も最後まで一緒だと信じていた―――。
―――だけど、この世界はそれさえ許してはくれなかった。
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