コメとかあったら頑張れるんだけどなぁ ちら ちら
「うそ…」
とっさに叫ぶことはできなかった。あまりにも唐突すぎて。
「?どうしたの、茉子」
そういって後ろから顔をのぞかせた芳乃様はキョトンとした顔から、一気に驚愕の顔へと変わり
「危な——」
「!!」
危ない!と叫ぼうとしたのだろう。
しかしできなかった。
理由は、七夜式さんの放つ強烈な殺気に飲まれてしまったが故に——
「っ!っ!」
ワタシは必死に声を出そうとしたものの無理だ。声どころか足一つ動かせない。芳乃様をみるとワタシよりひどい。全身が震えまるで腰が抜けたようにビクビクしている
「———————」
「よっ、……よし、の……さマ…………」
そう、絞り出すようにやっと発っせた言葉は霧散し、月明かりの下に消えていく
七夜式さん…貴方は一体…………………
———————————————————————————
む?何人か見ているなはじの方の木の陰に隠れているが…
殺気は感じない。むしろ、怯えているようにも感じる視線。
…あぁ、なるほど俺の殺気か
これで怯えてて大丈夫なのか?
俺は隠れている奴らが人の殺気ってものを知らないのだと予想する。
理由は、この怯えの視線。それは俺にのみ向けられている。つまりこの『魔』について知っているということ。
この地の退魔師ということだ。
なんにせよ、終わったら話を聞かないとな
今は目の前の『魔』に集中だな
「じゃあ、いくぞ?」
そう言って駆け出した。
周りにある木々をつかり飛躍し、
相手の真上にきた瞬間に技を繰りなす。
——閃鞘・八穿
七夜暗殺技法の一つ。頭上から斬りかかる上段奇襲攻撃
「グルァァァ!」
「ははっ!こんな声だったのか!」
閃鞘・八穿をまともに受けた『魔』の1匹は身悶え、転げ回っている。
…しかし
考えているとさらに1匹がこちらに攻撃を仕掛けてくる。まるで触手のようなものが高速でこちらに向かってくるが、オレはそれを体勢を低くすることで回避。
そしてその低い体勢を利用して
——閃鞘・九盗
七夜暗殺技法の一つ。
低い体勢で足を狙う技。
触手のようなもので攻撃してきた方の『魔』の4本足、内二本を切断しバランスを保てなくした。
…あぁ、さっきから疑問だったんだ。だってこいつらあまりにも…
「弱い…」
あぁ、弱いのだ。もっと強いのを想像していたが、これはハズレだったかな。考えても見たら人里の山にそれほど強力な奴がいるはずもない。
「まあいいさ。ストレス発散ぐらいにはなるだろう」
そう言って
——閃走・水月
主に森の中で活躍する七夜暗殺技法の一つだが、なぜ使ったかといえば簡単だ。
観客がいるから
単にそんだけの理由だった。
そして最初に閃鞘・八穿を使ったやつに向かって——
「斬刑に処す」
——閃鞘・八点衝
七夜暗殺技法の一つ
七夜暗殺技法にしては珍しい近距離技にして八つの斬撃をほぼ同時に繰りなす。
するとまるで霧散するように、成仏でもするように消えていった。
あと2匹。
足を二本切り落とした奴の懐に入り、
——閃走・六兎
七夜暗殺技法の一つ
目に見えぬ六の蹴りを繰りなす。
そしてそれを受け空中に蹴り飛ばされ、そのまま
——閃走・六魚
七夜暗殺技法の一つ
二回蹴りつけ最後には蹴り落としを頭に食らわせる技。
地面に叩きつけられた『魔』は先ほどと同じように消えていった。
あと1匹
…がなんと逃げ出した。
「な?!腰抜けがっ!」
しかも2人が隠れている方向に、だ。
意図してそちら側に逃げているようではなく、たまたまのようだがそれでも気づかれてしまっては危険極まりない。
「…え?」
「よ、芳乃様!」
2人も気づいたようだ。
黒髪の子が銀髪ケモミミ少女をかばうように前に出る。
…ケモミミ?
え、まじ?もふりたい
ってそんなこと考えている場合じゃない。
ふと、黒髪の子の足がすくんでいるのがわかった。これは式の知り得ない話だが、本来、『祟り神』が敵前逃亡などまずあり得ないことだし、それに加えてこの逃走スピードだ。普通の『祟り神』の何倍も早いスピードなのだ。慣れているととはいえ流石に力んでしまうのは道理であるが…余談である。
「…ま、仕方がないか。フィナーレだ」
——閃鞘・七夜
本来なら目の前の敵の横をとうり側にい切りつける技だが、あの『魔』よりもオレの方が早い。
少女2人に襲いかかろうとしている『魔』を優に追い越し、追い越し側に的確に普通の生物なら急所となりゆる首を切り、『魔』は消えていく。
「「??!!」」
このスピードなら普通は驚くものだろう。2人は驚愕の表情だ。
うむ。
「吾は面影糸を巣とする蜘蛛。―――ようこそ、このすばらしき惨殺空間へ。」
とはいえ、観ていた以上こちらにも聞きたいこともある
「お客様。本日はご来場、誠にありがとうございます。しかしながらお客様?本日の舞台は完全予約制となっております。無許可でのご来場の罰として、情報提供を要求しますが——どうされますか?」
「———ちょ、ちょっと!一体何なんですか!貴方は?!ふざけていないでください真剣に話し合いを——」
銀髪ケモミミ少女…あれ、ケモミミがない
なるほど、『魔』と関係しているのだろう。ともあれそれも後で聞けば良い話。
着物を着ている今のオレはとにかく好戦的だ。自分で言う話でもないがまともな対話なんて期待できない。だからほら
「こちらの要望を飲まない場合、別の罰として——置いていってもらうぞ?」
口調が戻ってしまう。
「な、何をですか…」
「…………」
2人は次のオレの言葉を待つようにじっとしている。
「なにってそりゃ…———————あんたらの首だ」
最大の殺気を込める
「「!!!!!」」
2人は胸を抑える。
今の殺気は心臓をナイフで刺すイメージで込めたものだ。
まるで、心臓を本当に刺されたかのように感じたのだろう。胸を触っても血もなければ痛みもないことに戸惑いながらも目の前にいる、つまりオレという圧倒的な—死—に恐怖している。
「——なんてね、別に今のオレは殺人趣向者じゃないんでね。んじゃまぁ、話し合える場所に移動しようぜ?」
「…は、はい。でしたら芳乃様のご自宅に…」
「う、うん…そうね茉子」
「一回着替えてからそっちに向かうよ…って場所しらねぇや」
そういってとりあえず一時解散となったのだった
どうだったでしょうか?感想、誤字の指摘など、どうぞコメントに