超大型の進化体を中心に100を超える通常の進化体、無数の星屑が勇者の行く手を阻んでいた。これをすべて撃破しないことには、勇者たちに、そして四国に明るい未来は訪れなかった。
バーテックスを撃滅するため、球子の精霊の力によって巨大になった旋刃盤の上に6人の勇者が乗った。
全員が旋刃盤の上に乗り終わると、一気に加速してバーテックスの軍団の中へ突入した。
しかし、目標である超大型の進化体の前に、多数の通常の進化体が行く手をふさぐように出現した。
「私に任せてください!」
この状況を打破するため、伊予島杏は精霊の力を行使する。
神樹様の概念記憶にアクセスし、彼女に適合する精霊を抽出し、それを顕現させた。
「力を借ります、『源為朝』様」
杏が顕現させた『精霊』は、源為朝という平安時代の武将であった。弓使いの知名度としては同じ時代を生きた那須与一の方が高いかもしれない。しかし、「保元物語」などの源平を巡る戦いを記した物語において‘弓で船を沈めた’など、超人的な伝説を残しており、弓使いとしては彼もまた最上級の英雄である。
精霊の力を顕現させた瞬間、杏の持っていたクロスボウが巨大化し、彼女自身の力もけた違いに上昇していた。
「みんなには手を出させません!」
杏の巨大なクロスボウから放たれた巨大な金色の矢は、勇者の力で強化された若葉、悠岐の動体視力をもってしても反応することができないほどの速度で前をふさいでいた「シールド」型の進化体のシールド部分に直撃した。
非常に高い防御力を持つ「シールド」型であったが、精霊の力によって強化された巨大な矢は進化体を貫徹した。杏の攻撃が直撃した進化体は一瞬にして砕け散った。
さらに、貫通した矢は後ろにいた数十もの星屑を巻き込みながら、「シールド」型に隠れるように動いていた「蛇」型の進化体に直撃する。
進化体の巨大な体躯に金色の矢が突き刺さると同時に大爆発が発生し、一瞬にして「蛇」型の進化体が消滅した。
「すごいな、まるで戦艦の砲撃だ……」
球子の旋刃盤は、杏の主砲が加わったことで巨大な大砲を有する戦艦になっていた。
「第二射、行きます」
間髪入れて杏が先ほどと同様の攻撃を行く手を塞ぐバーテックス達に加えた。
「杏、進路方向の敵だけを狙ってくれ。それ以外は無視しても構わん」
「了解です!」
若葉の指示で杏の攻撃は、旋刃盤の進路をふさぐバーテックスのみを標的としていた。
「若葉、そろそろ私たちも準備をしようか」
「そうですね、千景と友奈も戦闘準備だ」
ここで若葉の言う戦闘準備とは、精霊の力を使う準備をしろという意味であった。
友奈と千景が頷くと、4人が一気に精霊を顕現させる。
悠岐は『宮本武蔵』を
千景は『七人御先』を
友奈は『一目連』を
そして、若葉は『源義経』を顕現させた。
「そろそろ到着だ!あとは任せたぞ!」
「ありがとう、球子。杏も後ろは任せたぞ!」
「援護は任せてください」
球子の合図と共に、一気に超大型の進化体へと4人の勇者が飛んで行った。
「千景と私が雑魚を殲滅する。悠岐さんと友奈は超大型を頼む」
「「「了解」」」
若葉の指示に3人の勇者が返事をする。
若葉と千景が超大型の進化体の周りで護衛するように蠢いている星屑、そして「ムカデ」型の巨大な進化体へと向かっていった。
若葉が神樹様の記憶にアクセスして彼女に顕現させた精霊は『源義経』である。平安時代の武将であり、源平合戦において数々の伝説を残した英雄である。彼の伝説は現代においても数多くの物語で語られている。
「邪魔だあぁぁーーーー!」
若葉が星屑を蹴り、跳躍して、目にもとまらぬ速さでバーテックスを殲滅し始めた。一瞬にして数十もの星屑を倒し終わると、若葉の目の前にいた「ムカデ」型の進化体の多数の体節をすべて切断し、再生する暇もなく消滅させた。
義経の八艘飛び伝説の如き機動力を経た若葉は、後方で援護を行っていた杏や球子に近づこうとするバーテックスや超大型の進化体を攻撃している悠岐、友奈の隙を突いて攻撃しようとしていたバーテックスを次々と倒し、縦横無尽に樹海内を移動していた。
「千景、援護するぞ!」
多数の進化体に囲まれ、ピンチに陥っていた千景を若葉が援護する。目にもとまらぬ速さで切り付けられた「蛇」型、「矢」型は、千景への攻撃の手を緩めた。
その隙に、7人の千景が一気に大鎌を振り下ろし、進化体を次々と消滅させていった。
(乃木さん、助かるわ)
言葉を交わす暇もなかったが、若葉の助太刀に感謝した千景は七人の自分を使い、友奈に近づこうとしていた星屑たちを次々と倒していった。
「私も負けていられない」
「ありがとう、ぐんちゃん」
助けられた友奈は、『一目連』の力を利用して数百発のパンチを超大型の進化体に加えていた。
しかし、未完成の部分を攻撃しているとはいえ進化体の大きさは数百メートル近いため、ダメージが中々入らなかった。
それは悠岐も同じことで、刀と鞘で連続攻撃を行っていたが、有効なダメージを与えることができていなかった。それどころか星屑が合体して、進化体の未完成の部分が完成していく速度の方が速いぐらいであった。
「若葉、このままだとじり貧だ。どうする」
悠岐の声に反応して、敵を掃討していた若葉が彼女の下にやってくる。
「そうですね……」
『若葉さん、悠岐さん。意見具申です』
スマホから声が聞こえた。声の主は後方で砲台となって、次々とバーテックスを撃ち落としていた杏であった。
「恐らく、攻撃よりも回復するスピードの方が速くなっています。融合している星屑の数が多すぎます」
杏の言う通り、超大型の進化体を攻撃しても、すぐにその傷跡は再生してしまっていた。未完成の部分やもろい部分に星屑が融合することで、破壊された部分を治しているのであった。
その速度があまりにも早すぎたため、二人の勇者の力では有効なダメージを与えることができなかったのである。
『なので、再生力を上回る攻撃を行う必要があります』
「火力を一転に集中か……やってみる価値はありそうだな」
前方正面の未完成の部分に最大火力の攻撃を加えることが決まった。
杏のフルパワーの射撃、若葉と悠岐の居合切り、そして友奈の手甲による攻撃をピンポイントで行う必要があった。
その間、攻撃を行う4人の勇者に隙が生まれるため、旋刃盤という攻防一体の武器を持っている球子と7人が独立して活動できる千景が護衛を行うことになった。
『伊予島杏、準備完了です』
『高嶋友奈、準備完了だよ』
『土居球子、準備完了。杏の護衛は任せタマえ』
『郡千景、準備完了したわ。伊予島さん、高嶋さん、乃木さん、悠岐さんの近くに私を配置したわ』
「よし、作戦開始だ。杏、頼んだぞ」
スマホ越しに準備が完了した報告を受けた若葉は、作戦開始の命令を発する。
後方から金色の光が見えたと思った瞬間、目の前にいる超大型のバーテックス、それも若葉が見つけていた未完成のもろい部分に杏の放った金色の矢が寸分の狂いもなく着弾する。
今までの攻撃では体表に傷をつける程度だったが、杏の攻撃は進化体のの体内に侵徹した。
杏の攻撃によって大きく損傷した場所に、若葉と悠岐の二人の攻撃が加えられる。
「悠岐さん、剣士なら一度はやってみたい攻撃って知っていますか?」
「私は剣士ではないけど……」
「それは、飛ぶ斬撃だ」
「それって……」
そういって、若葉は抜刀の構えをする。ため息をつきながら、悠岐もそれに合わせるように自身の太刀を構える。
悠岐は、抜刀術がそこまで得意ではないため、抜刀した状態で刀を構えた。
二人の周りは千景「達」が守っているため、ゆっくりと力を貯める。
悠岐は、70センチほどの太刀を両手で持ち、肩の横で構えた。大きなテイクバックをとりつつ、左足を軸足にして身体がねじ切れんばかりに腰を回転させる。さらに、腕を鞭のようにしならせながら太刀をフルスイングする。悠岐のスイングと同時に若葉が抜刀を行う。
「一刀飛翔閃!」
「烈風斬!」
二人の太刀には、神樹様のエネルギーが込められており、それを斬撃の形で飛ばすのが二人の必殺技であった。
青色と白色の斬撃が杏の攻撃によって損傷した箇所に命中し、その傷をさらに深める。
「友奈、頼んだぞ!」
若葉と悠岐が最後の攻撃を友奈に託した。
友奈はバーテックスの集団からやや離れたところで待機していた。
杏、若葉、悠岐の3人の勇者の攻撃によって、数百メートルもある巨大な体躯が大きく損傷し、有効なダメージを与えているところを見ていた。
「高嶋さん、今よ!」
「じゃあ、行ってくるよ!」
友奈の護衛をしていた千景の指示に従って、友奈は一気に跳躍する。
友奈は、樹海内の蔦や根を足場に、徐々に加速しながら超大型の進化体へと肉薄していった。勢いそのままに友奈の拳が3人の勇者の攻撃で損傷した場所に叩き込まれた。
「勇者~パーンチ!」
しかし、友奈の渾身の一撃でも進化体を破壊できるほどのダメージを与えることができなかった。
「一発でダメなら、十発。十発でダメなら百発。百発でダメなら千発」
友奈の精霊は『一目連』である。旋風や突風、台風といった「風」に関係する精霊である。台風や暴風のエネルギーを得た友奈は、猛烈な速度で進化体を殴りつけていった。
「勇者は、根性!」
「勇者は、諦めないんだ!!」
精霊の力を使うことで、友奈の体力、精神力が削り取られるが、友奈の脳内には「諦める」という選択肢はなかった。
次々に打ち込まれる友奈の拳によって、進化体の巨大な体躯に大きなが傷が次々と発生していた。
これを逃す若葉ではなかった。
「友奈に続け!」
若葉の指示で、損傷して、ボロボロになっていた進化体に5人の勇者が総攻撃を行う。
太刀で
鞘で、
大鎌で、
回転する刃で、
金色の矢で、
「これが最後の、勇者~パーーーーーンチ!!」
友奈が叩き込んだ渾身の一撃と5人の勇者の力が合わさった瞬間、数百メートルほどの大きさの進化体のバラバラに砕け散った。
すでに全員が力を使い果たしており、全身は傷だらけになっていた。
「みんな、まだ終わりじゃない!」
「若葉の言う通りだ。ここからは延長戦だ」
若葉と悠岐の言う通り、6人の勇者の攻撃から逃れていた進化体や星屑はまだ多数存在していた。
すでに消耗しきっている勇者たちであったが、誰一人として武器を捨てるものはいなかった。
「勇者よ、私に続けーーー!!」
若葉の掛け声と共に、5人の勇者がベーテックスの軍勢に突入していった。
数時間後、樹海内は静寂に包まれていた。
先ほどまで爆発音や衝撃音が響き渡っていた空間とは思えない静けさであった。
「これで、終わりです」
杏のはなった金色の矢が、最後の一体と思しき星屑と穿ち、消滅させる。
震える手でスマホのマップを確認するとマップ上には敵の文字は確認できなかった。
全員が樹海の蔦や根の上で倒れていた。
「こちら乃木若葉、点呼をとるぞ」
若葉はスマホの通話ボタンを押して、勇者全員の安否を確認する。
「山田悠岐」
「高嶋友奈」
「郡千景」
「土居球子」
「伊予島杏」
5人の名前を呼ぶ。
しばらくすると全員から「はい」という返事が聞こえた。
「全員生存確認。バーテックスの殲滅完了」
「任務、完了だ……」
若葉がスマホに向けて叫ぶ。
「この戦い、私たちの勝利だ!!」
若葉は刀を天に向け勝利宣言を行った。そしてそのまま眠るように意識を失った。
それはほかの勇者も同じであった。
高嶋友奈と郡千景はお互い手をつなぎながら意識を失った。
伊予島杏と土居球子は背を合わせながら意識を失った。
そして山田悠岐は丸亀城の広場で大の字になって倒れこんでいた。
「終わったよ……今回も生き延びれた」
樹海化が解けつつあり、目の前が真っ白になりつつあった。
(疲れた。とりあえずしばらく眠るとするか……)
眼を閉じる直前、自分の名前を呼ぶ声が聞こえたが声の主を特定する時間もなく、そのまま意識を失った。
2019年2月下旬、のちに『丸亀城の戦い』と呼ばれる戦いは、勇者側の勝利として記録されることになった。およそ十数万の敵に対して猛々しく戦った6人の勇者は、誰一人として欠けることなく現実世界に戻ってくることができた。
樹海化が解けた後、6人の勇者はすぐに城に付属して設置されていた病院に運ばれた。勇者たちが丸亀城を拠点にしていたこともあり、城のすぐ近くには四国でも最新鋭の設備、最精鋭の医師がいる病院が建てられていた。
6人はすぐに集中治療室に入れられ、治療を受けることになった。特に最前線で戦っていた若葉、悠岐、友奈の怪我は重症というレベルではなく、骨折、脱臼、内臓損傷、出血性ショックなど、一般人なら間違いなく死んでいたレベルの怪我だった。しかし、勇者の治癒力と最新鋭の設備による治療のおかげで一命をとりとめたのであった。
しかし、6人の勇者は、精霊の力の行使によって大きく精神的、身体的なダメージを追ってしまっていた。そのため、3月を過ぎ、4月になっても目覚めることはなかった。
しかし、4月の初旬には、伊予島杏、土居球子が目を覚ました。その数日後には郡千景が目を覚ました。
ダメージが大きかった残りの3人も4月の中旬ごろに目覚め、勇者6人は4月中に退院することができたのである。
2019年4月下旬
丸亀城には6人の勇者と2人の巫女がいた。6人の勇者は、包帯を巻いてはいたが全員元気であった。眠っている1か月で身体の方は治癒していたからである。
「私って身体に穴開いていたの?」
「バーテックスの矢が右肺と左大腿骨付近を貫通していたって聞いたよ。出血性ショックと酸欠で死にかけていたんだから……」
「若葉ちゃんも悠岐さんも内蔵のいたるところを損傷していて……普通の人なら亡くなっている怪我でした。本当に心配したのですよ」
「よく生きていたな、私……」
千尋やひなたから自分のケガを聞き、悠岐は勇者の治癒力に感謝していた。
他の全員も相当ひどいケガであったが、とりわけ若葉と悠岐、友奈のケガがひどかったようである。
「とりあえず全員が教室で再会するという約束は守ることができたな」
「バーテックスを倒して、8人全員が教室で再会する」
これが若葉達の約束である。
「しばらくバーテックスの襲来はないと神託も下っていますので、ゆっくりできますね」
前回の大規模襲撃で、バーテックスは戦力の大半を使い果たしたらしく、少なくとも3~4月には攻撃が行われることはないらしい。
それに加えて、南西諸島や北方方面で抵抗を続けている人類がいるという情報も入ってきた。諏訪のように通信が取れないため、どのような状況なのかはわからないが良いニュースであった。
「南西諸島、沖縄の方か……」
「北方っていうと北海道とかかな」
若葉と悠岐は、人類が生存している場所を考えていた。
「詳しい場所や規模については神託では示されなかったのですが、人類が抵抗を続けていることは確かなようです」
「地球のどこかでは人類がそれなりにまとまって抵抗している地域は、数こそ少ないけど存在しているらしいよ」
ひなたや千尋が授かった神託を言葉を信じるなら、地球のどこかでは四国と同様にバーテックスと戦っている地域が存在しているらしい。
「いつかその人達とも会えたらいいなあ」
「もしかしたら外国人の勇者もいるかもしれません」
友奈と杏がまだ見ぬ勇者たちに想像していた。日本だけでなくどこかほかの国でも抵抗している場所があるかもしれないと考えると、反抗への希望が見えてくる。
「それよりも外に出ていくって本当なのか?」
球子が最近噂になっていた結界外の調査活動の実施について、巫女の二人に聞く。
「はい。あくまで、戦装束が結果以外でも機能することや外の環境がバーテックス襲来以前と変わらなかった場合に限りますが……」
「おぉ~」
ひなたの説明に、若葉や悠岐が感声をあげる。二人は諏訪にはいつか絶対に訪れたいと考えていたため、諏訪に向かうことができる結界外の調査にはかなり乗り気であった。
「四国の防衛は大丈夫なの?」
「確かにそれは心配だ。タマたちがいない間に来られたらどうするんだ」
千景と球子は、勇者が一時的とはいえ、四国から離れることに危機感を覚えていた。
「次の襲撃には相当時間がかかるとの神託を授かっています。ですからここ一か月程度は大丈夫だと思います」
「神樹様の神託が間違うことはないと思うから、大丈夫だよ」
最も信頼できる巫女の二人が授かった神託が「大丈夫だ」と言っているようなので、四国を離れても大丈夫なのだろうと6人の勇者は判断した。
「それならいろいろと準備をしないとな」
「若葉ちゃん、うどんはおやつに入りますか?」
友奈はさっそく遠足モードに入っていた。
「う~む、うどんは主食ではあるが、おやつとしても使える……」
「タマはおやつではないと思うけどなあ」
5人の勇者はさっそく持っていくもの(うどん)について議論を行っていた。
その輪から外れて、悠岐は教室の外を眺めていた。
(外か……)
千尋と悠岐は四国の外である京都府から避難してきている。友奈も京都府のお隣の奈良県出身であるが、彼女のプライベートな記録が一切残っていないので、実のところ『大社』も『防衛隊』も彼女が何者なのかはっきりとわかってはいない。
結界の外は、悠岐の母親、千尋の両親が眠っている場所である。
「今回の遠征で何か見つけられるといいが……」
二人は肉親の死に一応は折り合いをつけていた。お墓も用意(千尋は実家の墓)してもらったし、年に数回は墓参りに行っている。
だけど、墓の中には何も入っていない。
(せめて遺品だけでも見つけたい……お父さんのために、お母さんのためにも)
悠岐は決意を新たにして、うどんがおやつか否かの議論で白熱している仲間の下に向かった。
一応、超大型バーテックスは未完成の部分、もろい部分が完成していた場合、完成体(御霊無)に変貌していました。未完成だったので、大火力の若葉、友奈、杏、友奈のフルパワーで何とか撃破できましたが、完成していた場合、全員が切り札の切り札(酒吞童子、大天狗級の精霊)を6人が同時に顕現させ、攻撃しないと倒せないレベルの強さになっています。
あと、西暦時代のバーテックスには再生機能がない可能性もありますが、追加で星屑が融合することで、再生するという設定でお茶を濁しておきます。