【完結】借金から始まる前線生活   作:塊ロック

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一命を取り留めたジョージとリサ。
月日が流れて、いつもの様な風景へと戻るS-12地区。

しかし…。


その後

 

「…まさかお前に刺されるなんてなー」

「まさか私が刺すことになるなんてね」

 

あれから1ヶ月が経過した。

怪我もすっかり治り、思考回路もクリア。

 

ただ、右腕がまだ上がりにくいので色んな人に補助してもらっているのが現状だ。

 

リサと共に雑用を片付けている。

 

「指揮官、いよいよ明日S-12地区の市街地の工事が完了するわ」

「お、遂にか。長かったな…うちにようやく流通が完成するなんて」

「何言ってんのよ。アンタの実力でしょ、これが」

「…遅かったかな」

「一年よ。充分早いわ…流石、私の相棒ね」

「…ハッ、サンキュー相棒」

「はい指揮官資料をお持ちしました!!」

「休憩になさいませんか指揮官さん!!」

 

ズサー、とM4とカラビーナが執務室に転がり込んできた。

ノックをしろ。

 

「ん、M4ありがとな。カラビーナ、もうそんな時間?」

「ええ、指揮官さんがWA2000()()()()!!()()()()()()!!二時間です!!」

「もうそんな?はは、お前と居ると時間がすっとぶなリサ」

「…っ!そ、そうね!」

 

…ん?

心なしかリサの顔が赤い。

 

「リサ?どうした?やっぱりまだ…」

「な、なんでもないっ!スプリングフィールドの所に行ってくる!」

「お、おう」

 

足早に出て行ってしまった。

…忙しないな。

 

「指揮官さん?分かっててやってますか?」

「なんの事だ?」

「…WA2000さんの事」

「…リサが?別にいつもと変わり無いが…」

 

最近、メンテの影響でせいぜい赤面症が悪化したくらいか。

俺と話してるときも段々赤くなってくるからそろそろまた整備部に言っとかなきゃいけないか。

 

「くぅ…既に深過ぎる信頼関係が出来ていて、私の入る隙間がありません…M16姉さん、私どうしたら…」

 

私に聞くなよ…そんな幻聴が聞こえた気がした。

あれか、人形達が大分俺の周りに集まるようになった。

 

でも流石に風呂から出たらタオル持って待機してるのは勘弁して欲しい。

 

ここで、内線が鳴った。

 

「もし?こちら執務室のKar98k…はぁ、16Labからお荷物ですの?」

「…荷物?」

 

このご時世に宅配まがいとはまぁ恐らくペルシカだろう。

 

「…………何ですって!?確かに、そう書かれていましたの!?」

「指揮官、お荷物です」

 

カラビーナが叫ぶのと、トカレフが手のひら大の包みを持ってやって来たのは、ほぼ同じタイミングだった。

 

「確かに、『誓約の指輪』と書かれていたのですね!?」

「え?」

 

…トカレフが、目を点にさせてその包みを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ポケットにしまってそのまま走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トカレフ!?」

「逃しませんわ!!!」

「AR小隊緊急出動ッ!目標、戦術人形トカレフ!!」

 

 

「ちょっ、お前ら…えぇ?」

 

 

波乱の予感がする…。

 

 

 




とうとうやってきた指輪。

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