【完結】借金から始まる前線生活   作:塊ロック

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本日4ページ目の更新ですので、読み飛ばしにご注意を。


侵入

敵本拠地近くの廃ビル群の一角。

リサとトカレフを降ろす。

 

「トカレフ……」

「わ、私だって一緒に戦いたいんです!!」

「気持ちは嬉しいんだけど……」

「この指輪は、嘘だったんですか」

「……参った。連れてくよ」

 

涙目に懇願されて、折れるしか無かった。

本当に……甘くなったなぁ俺。

 

「甘いわね、ホント」

「うるせぇ」

「悪いとは言ってないわ。だから惚れたのよ」

「お前っ……ほんと、ずるいやつ」

 

最近よくリサに手玉に取られてる気がする。

……だってコイツ今までぜんっぜん素直じゃなかったのに。

好意バンバン表に出されて俺もちょっとキャパオーバー気味なんだ。

 

「むっ……私だって大好きです!」

「アハハ……ありがとな。さて、二人共。真面目な話だ」

 

二人にバンガードは基地と回線を繋ぎっぱなしのため、ドリーマーに絶えず位置がバレている事を伝えた。

 

「あいつに位置をバレてるなら……先制攻撃は免れないわね」

「その為の切り札は、ある」

「それ、アンタに負担は?」

「一応、無い」

「なら良いわ。行きましょう」

 

リサが歩き出す。

 

「待て、アテはあるのか?」

「有る無しの前にここに留まるのは得策じゃないわ」

『指揮官、あたいのウェポンラックにナイフが2本あるでしょ?四角い柄のやつ抜いて』

「バンガード?了解」

 

言われたとおり柄が四角い方のナイフを引き抜く。

振り回すより投げて使う方に特化した、尖端の尖ったナイフだ。

 

バンガードのディスプレイに表示されるアナウンスには、『パルスブレード』と書かれていた。

 

「うん?これは、壁に投げりゃ良いのか」

 

パルスブレードを壁に向かって投擲。

刺さると同時にオレンジの波が広がる。

 

『!曲がり角に敵歩哨!数は2!』

「なるほどな!リサ、トカレフ!」

「わかってる!」

「はい!」

 

俺とトカレフが先んじて走り出す。

 

曲がり角から一人……鉄血のAR持ちが出てくる。

 

しかし、頭が出た瞬間にリサがヘッドショットを決める。

後ろに居たもう一人にトカレフが牽制し……壁を蹴り頭上から踵を頭部に叩き付けて地面に押し付け、潰した。

 

「……クリア!」

 

靴に付いた人工血液を拭いながら警戒する。

壁のパルスブレードを抜いた。

 

「良いなこれ。ペルシカも指輪とかじゃなくてこう言うの作れよ」

『まだ強度に問題があって、使えても3回が限度なんだ……』

「充分だ。ありがとなバンガード」

『ふふっ、任せなさい相棒(パートナー)

「むっ……ジョージ?」

「わかってるって、相棒はお前だけだ」

『(´・ω・`)』

「ごめんって」

「皆さん……先に進みますよ?」

 

なんと言うか、イマイチ締まらないメンバーだった。

 

 




何とか敵陣に侵入した三名。

しかし、位置情報は常にバレているため迅速に行動したい。


何でコイツら敵陣でいちゃついてんですかね……。

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