【完結】借金から始まる前線生活   作:塊ロック

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自分が借金前線を書き始める前から書かれていたドルフロライターさんの一人が、筆を置いてしまわれました。

とても寂しいものですね、こういう事は……。
結局最新話までリアルタイムで追えなく感想送れなかったのが心残りです……。


決着までの道のり

予想以上に……と言うより、残当だが俺の負担がとてつもなく増えている。

 

『こちらAR小隊!敵小隊と交戦中!』

「わかった!そのまま蹴散らせ!」

「ジョージ!前!」

「のわっ……!?」

 

前から弾幕が飛んでくるので慌てて物陰に飛び込む。

倒れたコンクリート片の陰に隠れてやり過ごしてから反撃する。

 

「悪い、M4!すぐかけ直す!」

『お気を付けて!』

「指揮官!来ます!」

「行くぞ!」

 

リサの援護射撃を受けて俺とトカレフが飛び出す。

……敵はリッパーが三体。

 

サブマシンガン型のためインファイトに強く接近は悪手である。

 

しかし、こちとら修羅場を潜ってきた経験がある。

そこいらの量産型に今更遅れは取らない。

 

一体にグラップリングフックを突き刺し引き寄せる。

 

「どっせぇぇぇい!!」

 

その勢いのまま顔面にストレート。

バイザーが割れてそのまま吹っ飛んでいく。

 

その間にトカレフが一体に肉薄、射撃しようとしたリッパーの股下をスライディングでくぐり抜け背後から足払い。

 

転倒したリッパーの頭部へ二発撃ち込み沈黙させる。

 

最後の一体が俺に銃口を向け……。

 

リサの放つ弾丸がコアを撃ち抜く。

 

「……クリア」

「もうちょっと戦い方考えてくれないかしら!?ヒヤヒヤさせないでちょうだい!」

「大丈夫だ、お前ならやってくれるだろ?」

「当たり前でしょ!!」

 

いつもより少しだけ過激なやり取りを下あとに、外の状況を確認する。

 

「ローニン」

『聞こえてるぜ。現在AR小隊と第一部隊が外の部隊をほぼ制圧。狙撃チームはドリーマーを牽制中だ』

「デストロイヤーは」

『屋内に引っ込んじまった。ドリーマーなんとかしねぇと突入は厳しいだろうな』

「最悪こっちでデストロイヤーとドリーマーを相手しなきゃならない、か……」

 

ドリーマーの排除は俺達の最終目標ではある。

だが、その過程での損害はなるべく避けなければならない。

 

『指揮官、敵の数がやっぱり少ない。気を付けて』

「ああ……どう考えても誘ってる。でも行かなきゃいけない」

 

バンガードからの忠告に答える。

……罠と分かってて飛び込まなきゃならないって言うのは想像以上に気疲れをする。

 

しかし、背後に立つ二人にそんな事を気取られてはいけない。

 

「急ごう、二人共」

「ええ」「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーside:Dreamer

 

 

来ている。

()が来ている。

 

結局、私の一部は排除されてしまったらしい。

 

パタリと信号が途絶えてしまった。

 

「ドリーマー!何よあいつら!めっちゃ強いじゃない!」

 

ああ、お馬鹿さんが戻ってきた。

 

「あら?戦力の過小評価は良くない癖ねデストロイヤー」

「グリフィンなんて今まで雑魚ばっかりだったじゃん!何アレ!特にあの茶髪のライフル持ちは!」

 

名前は……確かスプリングフィールドと言ったかしら。

あの人形は要注意ね。

 

あの距離から正確に武装のウィークポイントを突いて的確に無力化して来る。

 

隣に居た白いライフルも初めて戦闘した時より遙かに強力になっている。

 

やはり、彼には何かがある。

 

私の渇きを満たす何かを持っている。

 

「ふ、ふふっ、ふふふ……!」

「ど、ドリーマー……急に笑い出してどうしたのさ……」

「……素敵よ!最高よジョージ……本当に、美味しそう……!あぁ、焦がれるわ!焦がれますわ!欲しい、欲しい、欲しい、欲しい!!」

 

 

欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい!!

 

 

「ジョージ……早く私を殺しにいらっしゃい……!」

 

 

足元から送られてくる彼の反応。

進みは遅くとも確実にこちらへ近付いてくのがいじらしい。

 

今度こそ、私の手で殺してあげる。

 

 

 




進むジョージ、待つドリーマー。

自分のAIにすら影響を与えるジョージにドリーマーはまさしく夢中。
三度目の戦闘……これが、最後。

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