しかし、繋いだ縁は彼らを見捨てなかった。
「くそっ、リサ!トカレフ!!」
大量のダイナゲートに取りつかれ地面に伏せる形になる。
二人の声が聞こえない。
身動きが取れず、焦りばかりが積み重なる。
「このっ、ちくしょう!離せ!」
『ぐぎぎ……重量オーバーだ!退いてよ!!』
……チェーンソーの回転する音が聞こえる。
「万事休すか……!!」
「残念ね、貴方の運命はこれからよ」
「……っ!やっぱりお前は完璧だ、416!」
近くのダイナゲートが爆風で飛ぶ。
続いて飛んできた弾幕に次々とダイナゲート達が撃ち落とされていく。
「ジョージ!無事!?」
俺の手を引き、立たせてくれた416。
辺りを見やると45やナイン、G11が二人の救出をしてくれた。
「ありがとう、良いタイミングだ」
「当たり前よ……私は完璧なんだから」
「サンキュ」
「ちょっと、ジョージっ、んんっ……もう!」
唇を奪ったら顔真っ赤にして引っ叩かれた。
でも割とまんざらではなさそうだった。
「アッ、ずるい!」
「おっ、とと、ナイン。ありがとう、命拾いしたよ」
ナインが目敏くそれを見つけて飛び込んできたので、受け止めた。
「さっきまで死にそうだったのに、余裕ねジョージ」
「45。お前らのお陰だよ」
「指揮官、油断しないでね……まだ敵地だよ」
G11に手を振って応える。
ひとまず情報共有だ。
「45、データの方は?」
「データルームがこの上にあるんだけど……デストロイヤーがそっちの方に撤退しちゃって。どうやって手を出すかってとこね」
「なるほど……」
「指揮官、前に出てきたって事は……」
「ああ、ドリーマーだ」
そう答えると、四人にも緊張が走る。
あれの厄介さは、四人も周知しているのだろう。
応急処置を済ませた二人も戻ってきた。
「ジョージ、まだ動けるわ」
「了解。皆、聞いてくれ。ここで404にトカレフとリサを編入し即席小隊を結成する」
「……ハイエンドが二体、流石に私達だけじゃ荷が重い」
仕方ないか、と呟いて……45が俺の襟首を掴んで引き寄せた。
「45!?」
「承諾はするけど、納得はしないわよ。ジョージ……私の目の前で死んだら地獄まで追い掛けて撃ち殺すわ」
「お前に死なれない為に、死ねないな」
「自分の心配しなさいよ」
『あっ、照れてるね45。可愛いなぁ』
「黙りなさいこのガラクタ!」
口が悪いなぁオイ。
あー、バンガード拗ねて黙っちまった。
「さて、行くぞお前ら……次は決戦だ」
「「「了解!!」」」
即席のファイアチームを結成。
目指すはデータルームだ。
「そういえばデータルームは上って言ってたけどどうやって登るつもりなんだ?」
「……天井、爆破しようかなって」
「おい!」
救援に駆けつけた404。
即席チームを結成し、いよいよハイエンドに挑む。