目覚め
「……ここ、は」
真っ白な天井。
見れば分かる……病室だ。
「俺……どうなった?」
「戻ってくるなりぶっ倒れて一ヶ月昏睡だクソ野郎」
「……ローニン」
凄まじくイラついた表情の後方幕僚が、ベッド脇に立っていた。
「一ヶ月、か」
「ああ。てめぇが暢気に寝てるから仕事溜まってクソイライラしてる」
「あれから、どうなった?」
「……説明してやる」
ローニンがバインダーから何枚か資料を取り出す。
「まず損害状況。WA2000が緊急搬送レベルで大破。G17も重症。それ以外は比較的軽微。人間の方の被害は奇跡的にゼロ……いや、お前が大怪我してるな」
「……リサと、G17は?」
「回復してる。気が気じゃないみたいだったが後方支援任務に向かってる」
「そうか……」
そして、何より気がかりなのは……。
「あと、ドリーマー」
「……奴は?」
「未だ昏睡状態……機能停止してる。勝手で悪いが、IOPに送った」
「いや……それが最善だ。うちは整備が出来るだけであってプログラムが弄れる奴らがいる訳じゃない」
「そう言ってもらえるなら助かる」
「さて……じゃあ起き……」
……足が、動かない。
「……興奮剤過剰投与の反動だ。上半身は無事だったが、脚はしばらく動かんぞ」
「またかぁー……」
昔は原液投入だったため3ヶ月だったが……今回はどれだけ掛かるだろうか。
「ま、そのまま寝かせるつもりは無いから。車椅子位なら手配してやる」
「心遣い痛み入るな……」
「心配するな、面倒看てくれる奴らなら沢山居る」
「え……?」
ローニンが指差した方を見る。
……病室の出入り口に、GrG3、9A-91、トカレフの姿があった。
「……そうだな。おいで」
「「「指揮官っ!!」」」
「はいはい……ったく、終わったらまた来る」
「悪いな」
ローニンが呆れた様に出て行った。
3人が、俺の下へ走ってくる。
「指揮官!指揮官!良かった!」
「心配、したんですからね」
「うえええええん……しきかぁぁぁぁあぁん」
三者三様な反応で俺の体をばしばし叩いてくる。
痛いって。
「ははは……ありがとな。戻ってきたよ」
「「「うわああああああん!!!」」」
なんと言うか、また泣かせてしまったなぁ……。
これは……ここに居ない子達がどんな反応をするのだろうか……。
ちょっと不安だ……。
「というか、問題が山積みなんだな……まだまだ」
何もかも、まだ終わっていないのだ。
「大丈夫ですよ、指揮官」
GrG3が俺の手をとる。
「私達が、居ますから」
「……そうだな」
まぁ、何とかなるだろう。