ここから何とかリハビリしていく…のだが。
暇だ。
身体が言う事を聞かない為動くことも出来ず、ずっと寝転がるだけの日々が一ヶ月も待っていると思うと気が滅入る。
辛うじて手は動くので、書類を作ろうとした時。
「働き過ぎは良くないわ。死・ぬ・わ・よ?」
と良い笑顔する職員に止められた。
…しかしまぁ素敵な女性だったな。
今度連絡先でも聞きに行こうか。
クルーガーからの連絡は無い。
まぁ向こうも大変なんだろうな…。
窓の外の景色を見る。
…近年稀に見る快晴。
「良い、天気だな…」
久し振りに流れる穏やかな時間。
死線を潜ったあとのちょっとした報酬なのだろうか。
「たまにはこんな日があっても良い…一ヶ月続くのはちょっと困るが」
俺こんなに独り言言う性格してたかな。
そこまできて、ふと思ったのだった。
グリフィンに来てから、必ず誰か隣にいた事に。
ずっと誰かと話していたから、本当の意味で一人にならなかった事に。
あの死にそうになってたときもWA2000が居たわけだし。
「…皆何してるんだろうか」
枕元に置いてある通信端末のショートメールに色んな人形達からメッセージが残されていた。
WA2000は一足先に戦場へ。
スプリングフィールドは手が離せない状況らしい。
トカレフは日々射撃訓練に精を出し出撃準備をしている。
416はM16とまた色々遊ばれてる。
45と9とG11はどこかでまた暗躍しているだろう。
M4は…連絡が、無い。
俺が目を覚ましても、彼女は来なかった。
「…」
ずっと側にいたのに、いざ居ないとなるとそれはそれで寂しいと思う。
「M4…」
ガタタッ。
「…うん?」
廊下から物音がした。
『離して!行かせてください姉さん!!』
『くそっ、力つえーなM4!AR-15!SOP!絶対離すな!』
『M4!お願い落ち着いて!今会っても指揮官はまだ!』
『うぎゃ!?M4!やめてよー!お願い!落ち着いてー!!』
『HA☆NA☆SE!!私は指揮官に会うの!私がお世話するんです!!』
……えぇ?
廊下で姉妹の大乱闘が起こっているらしかった。
『貴女達…ここ病院棟だって知ってる?』
『退いてください…私は指揮官に会いに行くんです!』
『へぇ…じゃあ試してみる?この私を満足させられるかどうか…』
『ばっ、やめろM4!』
『試すのは構いませんが…別に、倒してしまっても構わないのでしょう?』
『M4…それは敗北前のセリフよ…』
『うおおおおおお!』
……………静かになった。
えっ、結末めっちゃ気になるんだけど。
…ドアが開いた。
なんか、さっきの職員に首根っこ掴まれて猫みたいに項垂れたM4が連れられてきた。
その後ろから申し訳無さそうにAR小隊の面々が入ってきた。
「この程度じゃ足りないわ」
「君本当に人間?」
恐ろしく強い衛生兵が居るらしい。
AR小隊と遂に顔を合わせるジョージ。
…過去にしでかした事に、また決着を付ける羽目になる。