借金から始まる前線生活 作:塊ロック
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年齢:26
血液型:AB
身長:182cm
体重:86kg
職業:正規軍⇢傭兵⇢グリフィン
趣味:筋トレ、読書、武器整備
性格:冷静ぶる熱血漢
好物:肉類
嫌いなもの:(愛が)重い女性
父親が蒸発し、多額の借金だけが残された哀れな奴。
両親共に正規軍に所属し、母は妊娠した為軍を寿退職。
地元の田舎でひっそり喫茶店を営んでいた。
ある日突然借金を背負う羽目になった母の為に正規軍に入隊。
が、ノウハウを吸収するだけしたらスッパリ退職。
その後傭兵として活動を始めるのだった。
正面から撃ち合わず、罠や地形を活かして相手戦力を削り、残存勢力を駆逐する戦法に長ける。
単に損耗による出費を嫌っているだけとも言う。
戦術人形と共闘することもそれなりにあり、人形と言えど損傷すれば結構な額が飛んでいくためやっぱり損害を出したくないという考えが第一になる。
なので自然と人形を大事にしながら戦うのだが何故か彼女達にそれが受けてしまい割と好意的に。
特に404小隊からはそれなりに信頼されている模様。
かつて付き合っていた女性は二人居たが、どちらも何とまぁ重い愛をぶつけてきた為苦手意識が強い。
女性の好みは幅広い。
戦術人形は……………………状況による、としか。
とにもかくにも金の為に戦う毎日を送っていた。
そう、あの依頼を受けるまでは。
鉄格子越しのショッキングな出合から一週間が経った。
この一週間で俺の生活は一変してしまった。
朝から深夜まで本部に所属する様々な指揮官達から指導を受ける。
もしくは、戦術人形達の運用を見る為に現地に入り直接戦闘に参加することもあった。
そして終われば報告書祭り。
睡眠時間もガッツリ削られてしまっている。
「やる事が…やる事が多い…!」
現在、腕には大量の報告書が詰まったダンボールが二箱抱えられていた。
報告書…と言っても中身はフロッピーディスクである。
こいつを戦術人形に打ち込むと戦闘経験をそのまま反映しレベルが上がるとか。
…まぁ、これだけあるのは流石本部と言うべきか。
そしてこの量をたった一体の人形に使うのだからそれも凄まじい。
「指揮官」
「…ぎゃあぁぁぉ!?」
エレベーター待ちをする為に足を止めた瞬間、耳元で囁くように声が聞こえてきた。
思わず叫んで跳び上がった俺は悪くない。
周囲に人が居なくて良かった…と一瞬思ったが逆だ。
誰も居ないから来たのだ…彼女が。
「そんなに驚かないでください。傷付きます」
「え、M4…」
背後に立っていたのは、戦術人形M4A1…独房で初めて会ったときと同じ様に笑っている。
「どちらに行かれるのですか?」
「さ、さっき製造されて配属になった人形の所だ」
「へぇ…」
「…ヒェッ」
のっぺりとした笑顔に背筋が凍る。
本当に何を考えているのか分からない。
「あと…俺はまだ指揮官じゃないんだ、M4」
「ふふ、分かってます。でも、
「」
この子元からこんな子なんじゃねぇのクルーガー。
「なので…今、他の子の所に行くのは目を瞑ります」
「今て」
「楽しみにしてますからね…?」
「お、おう…所でM4」
名前を呼んだら花が咲くような素敵な笑顔をしてくれた。
…何だろうこの罪悪感。
「何でしょうか指揮官♡」
「…部屋からYシャツが一着消えたんだけど、知らない?」
「それでは指揮官、また夜に」
「おい!やっぱりお前か!待てや!…消えた!?」
目下の悩み…そう、俺を指揮官だと誤認しているM4A1だ。
ひと目のある場所では特に何もしてこずジッと見ているだけだが…。
俺が一人になるタイミングで何処からともなく現れ話し掛けてくる。
それが何処だろうと、気配も音も無く現れるのでとても心臓に悪い。
「黙ってりゃ可愛いんだけどな…」
「ありがとうございます指揮官♡」
「!!!?!!?」
辺りを見渡すが、誰も居ない。
…エレベーターが到着していた。
「いや、ホント…勘弁してくれない?」
もうこれホラーだよ。
大天使M4との心温まる交流(ぐるぐる目
ジョージ指揮官の元に配属する人形を考えないとなぁ…。
あ、ARと404は出す予定です。
次回「私が居れば充分ですよ、指揮官…♡」