しばらくはジョージへのボーナスタイムとしてほのぼのしようかなって。
「ーーー!!」
「ーー!」
「…んん、ちとうるさいな…」
「「「おはようございます!指揮官(さん)(ジョージさん)!!!」」」
…朝。
部屋が騒がしいなと思い目を覚ますと、飛び込んできたのは一面の白。
と言うより、白い戦術人形が三体もいる。
「…トカレフ、カラビーナ、9A-91。君らなんでいるの?」
「それは、朝指揮官の布団に潜り込もうとしたらこの子が…」
9A-91がトカレフを指さした。
君、あの後布団入ってきたのか…こら、ドヤ顔しない。
「…婚前の淑女が男と一緒に寝るのははしたないぞ」
「私とジョージさんの関係じゃないですか」
「待って?そんなに関係深いと思わなかったぞ俺」
「大体この人形誰なんですか!?唐突に現れて美味しいところ全部掻っ攫って!」
「あー、そうか。まだ紹介してなかったっけ…」
じゃあ朝礼の時にみんな集めて紹介しよう。
取り敢えず起き上がり何か言い争いしている三人を部屋から放り出して着替えた。
「トカレフ。めいっぱいお洒落しておいで。今日君の歓迎会するから」
「えっ、わ、わかりました」
「GrG3が面倒見てくれると思う。9A-91、案内してあげて。カラビーナは残って」
「「………わかりました」」
うわ、凄い。
二人共納得行ってなさそう。
仕方ないので先に9A-91に近付き、
「9A-91、君の代わりは居ないしこれからも来ないと思う。だから、興味が無くなったとかそういう事はないよ。ずっと見てるから。機嫌、直してくれると嬉しい」
「ふ、ふふ…!はい!大丈夫です!さ、トカレフさん!行きましょう!」
「えっ、ちょっと…ひゃあ」
トカレフの腕を握って凄まじい速さで駆けていった。
機嫌直してくれたのかな。
「…」
さて、もう一人ふくれっつらで可愛く抗議してるお嬢さんも何とかするか。
「カラビーナ、今日の予定は?」
「…指揮官さんの午前中の予定は各セクションの承認と本部へ送る資料製作です」
「昼は確か午前の続きで…今日は半ドンの予定だったな」
「…終われるんですか?」
「終わらせる。君の為に使うって決めたからね」
そう言うと、カラビーナの顔がみるみる赤く染まって行く。
「…えっ、えぇ!?ど、どどどどどうして!?」
「興奮していたとはいえ、君の頭を殴ってしまった。その埋め合わせがしたい」
「そんな殴ったなんて…アレも一種のご褒美だと…」
ん?この子大丈夫かな…。
「それに、一番頑張ったカラビーナを労いたい。駄目か?」
「喜んで!!」
満面の笑顔で返された。
うん、久しく辛気臭かったから眩しい笑顔と言うのは良いものだ。
「いい笑顔だカラビーナ。可愛いぞ」
「かっ、かわッ…!?…きゅう」
「………え?オーバーヒート!?嘘だろ!?ちょ、誰か!?メディーック!!メディーック!!」
今日も一日が始まるのだった。
久し振りにほのぼのした気がする。
…あれ、このSSはほのぼのSSじゃなかったっけ?
おかしいなぁ。
次回、グリフィンでのお仕事。