【完結】借金から始まる前線生活   作:塊ロック

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部屋はどうなってるのかと思い、昔使っていた部屋の扉を開く。
…ベッドと、タンス、机くらいしか置かれていなかった。

しばらく開けていたにしては綺麗だ。


心の休まらない休暇

「この部屋は春さんが毎日掃除してるんですよ」

 

部屋の前に立っていたら、母さんそんな事を言われた。

 

「…スプリングフィールドが」

「戦術人形だとバレるから偽名で呼んでいたのでしょう?ここにいる時は呼んであげなさい」

「…はい」

 

久しぶりに母に諭された気がする。

取り敢えず、スプリングフィールドに礼を言いに行かないとな。

 

「ス…春はどの部屋に?」

「隣の部屋ですよ」

「ちゃっかりしてんな…」

「あとお風呂の準備をお願いします。先に入ってても良いですよ?」

「え?あ、はい」

 

そう、我が家は何が凄いというと個人邸宅に風呂を持っている。

この辺の人は皆シャワーで済ますから珍しい部類に入る。

 

「春?……あれ、居ないのか…後にするか」

 

 

 

 

ーーーーーー浴室

 

「あー…久しぶりだな、湯に浸かるなんて」

 

浴槽は一人、ぎりぎり二人入れる程度の広さ。

個人宅に置かれる相応の代物だった。

 

「…………何というか、流石に、疲れたなぁ」

 

この半年間のことを振り返る。

テロに加担したと思ったら指揮官にされて色んな人形に会って。

 

…今、彼女はどうしているんだろうか。

普段おどおどしているが、根は頑固で一本気なのだから、何とか小隊メンバーを引っ張っているのだろうか。

 

「…やべ、眠…」

 

リラックスし過ぎてうとうとしていると、

 

「なっ!貴女なんで…!」

「考える事は、同じ…の様ですね」

「わっ、私は…たまたま、前を通りがかっただけだから…」

 

三人の声が聞こえる。

…一応声掛けておこうか。

 

「まだ俺が入ってるぞー」

「分かってますよジョージ。お湯加減はどうですか?」

「え?あー、ばっちりだ」

「それは良かったです」

 

ガチャ。

 

「おう良くねぇよ入ってくんな」

 

脱衣所のドアが開かれた音がして慌てて浴室の扉を抑えた。

 

「ジョージさん!お義母様の故郷には裸の付き合いと言う言葉があるみたいですね!」

「待てカラビーナ!それは同性の話だ!」

「ジョージ、私達は人形ですので性別の話はノーカウントです」

「んなわけあるか!思いっきり女の子だろお前ら!!」

「往生際がっ、悪いですよ…!」

「ジョージさんっ、ドアを、開けてくださいっ!」

「ふ、二人がかりでドアを、押しやがって…!!」

 

まずい、腕力差が響いてくる!

そこに居るであろう最後の一人に助けを求める。

 

「リサ!止めさせてくれ!」

「私は、別に…その、ああもう!!」

 

圧が増える。

えっ、なんで加勢したの!?

 

一人で抑えるのは不可能だと悟り、下を隠すために浴槽に飛び込んだ。

 

「やっと開けてくれましたねジョージ」

「こんばんは指揮官さん」

「…」

 

したり顔で入ってくる三人。

…全員、水着を着ていた。

 

リサも着ているので、いつもの素直じゃない言動は完全にフリだった様だ。

 

「や、やぁ皆。もうそんな時間か。俺出てくから向こう向いててもらえないかな?」

 

何とかこの場から逃げなくては。

しかし、水着なんてどうして持っていたのだろうか。

スプリングフィールドの眩しい白のビキニ。

WA2000のワンピース。

そしてカラビーナの…え?何で競泳用?

 

「ふふ、驚いてますね指揮官さん!私達も実は驚いています」

「…おば様がこの三着持ってたのよ、何故か」

 

あ、これはアレだな?

若かりし頃の過ちだな?

また知りたくない事を知ってしまい何となくげんなりする。

 

「もう、水着で恥ずかしがらないでくださいな。ジョージは私の裸を一度見てるんですから」

「「何ですって!!?」」

 

…そう言えばそんな事もありましたね。

貴女のせいでトカレフとか凄い関係が拗れそうになったんだが。

 

「うら若き乙女が裸の男の前に現れてはいけないよ」

「とか言ってますけど絶対余裕なんて無いですよね」

「カラビーナ?怒るぞ?」

「…とびきり痛くしてくださってもいいのよ?」

 

駄目だこいつ。

 

「はぁ…背中流すくらいなら。頼むわリサ」

「わ、私!?何でよ!」

 

着いてきてるくせに素直じゃない奴だなホント。

 

「…春が見てるうちはカラビーナは無理やり来ないだろうし、お前なら春も邪険にしない。あと、俺が信用してる。誰かやらないと収拾つかなさそうだし」

 

…なーんでこんな心労負わなきゃいけないんだろうか。

 

この後、なるべく三人の肌を見ないように気を付けながら背中流されてそそくさと逃げた。

 

…泣きそうな顔したら流石に憐れまれて逃してもらえたのはなんとも。

 

 

 




ちなみに来てる水着は二人はスキンですがカラビーナに関しては私の趣味で黒の競泳水着です(唐突

ちっとも休まらないジョージの休暇は、まだ始まったばかりなのてあった。

…所でこんな美人三人に詰め寄られて反応しないジョージはEDなのでは?

個人的にスプリングフィールド>>わーちゃん=カラビーナだと思ってる。
何がとは言いませんが。
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