セシリアが長大なライフル、スターライトmkⅢを構えたと同時に
『試合、開始!!』
とゴングが鳴った。
その直後、セシリアがレーザーを撃った。
世界に先駆けて、イギリスが採用したレーザー兵装たるスターライトmkⅢ。その威力は非常に高く、一撃で絶対防御を発動させることすらある。
だが、欠点としてスターライトmkⅢ自体が長い為に接近戦に不向きとなる。
だが、ようは近づけなければいい話となる。
そして、先の一夏戦ではその欠点を突かれて、大ダメージを受けた。
だが、二の轍は踏まないようにするのが、代表候補生という立場だ。
だからセシリアは、牽制も含めて連続射撃を開始した。
だが、その直後
『よっせ!!』
と義之は、見事な機動で回避した。しかも、その機動は
「く、クロスグリッド・ターンからのクロスハンドレッド!?」
それは、高等機動と呼べるものだったのだ。
本来ならば、実機訓練を始めてから最低一ヶ月はしないと教えられない機動だ。
「一体、どうやって!?」
『訓練機を借りて、一週間訓練したんでな!!』
セシリアの言葉に、義之はそう答えながら右手に連装式ミサイルランチャーを出して構え
『フルファイア!!』
一気に、全弾を放った。その数は、6発。それが、一度は散開してからセシリアに迫った。
「誘導式のようですが!!」
そのミサイルを、セシリアは機動しながら迎撃しようとした。だが
『甘い!』
突如、ミサイルが不規則に動き始めた。
「まさか、遠隔操作!?」
それは、セシリアの武装に非常に似ていた。
セシリアの武装、ブルーティアーズ。通称、BT兵器。
義之が放ったミサイルは、それとまったく同じ動き。否、義之の方が更に複雑だった。
「くうっ!?」
それを見たセシリアは、左手に予備武装の1つの実弾式マシンガン。グレイレインを出した。
レーザーを実用化したのならば、レーザー式マシンガンにすればいいのではないかと思われるだろうが、それはイギリスの技術では無理だった。
スターライトmkⅢが長大な理由が、その長さがISで持てるサイズギリギリにまで小型化した結果なのだ。
それでも、全長が約2mにもなってしまっている。
その理由が、レーザー化させる量子加速器だ。
イギリスが保有していた技術では、2mサイズに納めるのが限界だったのだ。
量子加速器と冷却装置、それを内蔵出きるギリギリの小型化が、2mだった。
そしてセシリアは、出したマシンガンでミサイルの迎撃を開始した。
マシンガンから放たれる45口径弾による弾幕。
それを不規則にばら蒔くことにより、6発の内の2発を迎撃した。
だが、残り4発は更にセシリアに迫ってくる。
それをセシリアは、機動で強引に回避しようと激しく機動していた。
そこに
『もらった!!』
気付けば、義之が真上に居た。その手に持つのは、先ほどまでセシリアが持っていたのと似た形状の武装。
つまりは、マシンガン。
だが、吐き出されたのは光の弾。
「なっ!?」
その弾は、実弾とは比べ物にならない速度と威力で、セシリアに次々と命中した。
「まさか……レーザーマシンガン!?」
『ザスタヴァ・スティグマトって言うらしいぜ!!』
セシリアの驚愕に、義之はそう答えながら素早く
だが、その時には既に、先に義之が放ったミサイルがセシリアの間近に迫っていた。
推定威力では、下手すれば義之にもダメージが及ぶ。
だがその直後、義之は
「
義之の行った機動に驚愕した直後、セシリアを炎の華が包んだ。
場所は変わり、管制室
「り……連続瞬時加速!? い、何時の間に!?」
「あの……連続瞬時加速とは、何ですか?」
山田先生が驚く最中、箒は傍らに立つ千冬に問い掛けた。すると、千冬は
「……エネルギーを溜めてから爆発させる、瞬時加速の上位技術だ……言っておくが、本来は代表ですら手こずる技術だ」
と説明した。
「義之……そんな技を、どこで……」
と一夏は驚いているが、千冬は
(あの
と内心で、元凶たる楯無を罵倒していた。
場所は再び変わり、アリーナ。
「さて……これで終わってたら楽なんだが……そんなには、甘くないか……」
と義之が呟いていると、土煙の中からセシリアが姿を現した。しかし、最初見事に青い装甲を見せていたブルーティアーズは、大ダメージから内部機構を露出。
更に、右手に持っていたスターライトmkⅢは残骸となって転がっていた。
「どうする、セシリア……?」
「……降参、しますわ」
義之がザスタヴァ・スティグマトを突き付けると、セシリアは降参を宣言した。
その直後
『セシリア・オルコットの降参を確認! 勝者、桜内義之!!』
と音声と共に、文章が表示された。