インフィニット・ストラトス・桜花舞う   作:京勇樹

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一部オリジナル設定が入ります


学園祭1

 

 

 

「あっちもこっちも美少女ばっかりだぁ……というより、出店内容が謎なのが多過ぎないか?」

 

パンフレットと周りの生徒達を見ながら、弾はそんな事を呟いた。

一例を挙げると

・芸術は爆発だ!

・貴方の感性を信じろ。運試し

・将来への投資

どう察して行けというのか、弾には分からなかった。

 

「最初は何処に行くかな……」

 

とパンフレットを見ながら悩んでいたら

 

「あら、弾じゃない」

 

懐かしい声に、弾は思わず振り向いた。

背後には、チャイナドレスを着た鈴の姿があった。

 

「久しぶりね」

 

「おー、久しぶり……にしても……」

 

弾は鈴の全身を軽く見て

 

「三年前から、全然変わってないのな」

 

「余計なお世話よっ!!」

 

弾の言葉に鈴は怒りながら、蹴りを繰り出した。だがその蹴りを、弾は僅かに体を反らして回避した。

 

「その短気さも相変わらずだな。俺や一夏じゃないと、怪我人出るぞ」

 

「あんたも、相変わらずの回避スキルね……! あんたに当てた試しが無いわよ……!」

 

「ジジイのオタマ投げに比べたら、全然遅い」

 

「厳さんのアレ、なんなわけ? 手が視認出来ない速度だったわよね……」

 

鈴が言った厳というのは、弾と蘭の祖父に当る人物であり、父親が居ない二人の父親代わりの人物だ。

家族で営んでいる五反田食堂の料理人で、特技はオタマやフライ返しを弾丸並の速度で投げる事。

弾は昔からそれを見たり喰らってきた為、その速度より遅いのは簡単に避けられるようになっていた。

ちなみに、一夏も同じである。

 

「まあ、いいわ……それより、何処に行くか迷ってる感じかしら?」

 

「そうなんだよ。パンフレット見ても、よく分からなくてな」

 

鈴の言葉に頷きながら、弾は軽くパンフレットを見せた。すると鈴は

 

「ああ、まあね……一応説明すると、これは爆弾の解体よ」

 

「えぇ……何、IS学園だと爆弾解体も習うのかよ……怖」

 

鈴は弾が悩んでいた、芸術は爆発だ! を指さして、軽く説明し、弾は呆れていた。

 

「つか、鈴のクラスは大丈夫なのか?」

 

「暇なのよ。隣のクラスに人が流れてるから」

 

「隣のクラス?」

 

「一夏のクラスよ。メイド&執事喫茶」

 

鈴はそう言って、弾を先導した。

数分後、その廊下に到着したのだが

 

「まさか、この長蛇の列がそれか!?」

 

「そうよ。おかげで、こっちは閑古鳥よ」

 

弾が驚いたのも無理は無い。

今居るのは、2階の一組とは反対側の階段付近。しかしその行列は、一階の階段付近から一組まで続いていたのだ。

 

「そういや、鈴の店は?」

 

「本格的な飲茶を提供する店よ。実家に手伝ってもらったの」

 

鈴の実家は、中学2年生時は日本でも中華料理店を営んでいた。しかし、中学3年生になった頃に両親は離婚し、鈴は母親と共に中国に帰国した。

しかし鈴と父親の繋がりが、断たれた訳ではなかった。

母親は頑なに連絡をしようとしないが、鈴はサッパリした性格故か、頻繁に連絡をしている。

今回、その父親に協力をお願いしたのだ。

 

「まあ、先に鈴のクラスに行くか」

 

「あら、呼んだのは私だけど、いいの?」

 

弾の言葉に、鈴は思わず首を傾げた。

鈴からしたら、先に一夏のクラスに行くと思っていたからだ。

 

「まあ、久しぶりに再会したしな。一夏にはわりと会ってるし」

 

「まあ、確かに久しぶりね」

 

実質、鈴と弾は二年ぶりに再会している。多少優先しても、罰当たりにはなるまい。と弾は判断したようだ。

 

「それじゃあ、一名様ご案内」

 

鈴はそう言って、クラスの出店に弾を案内した。

 

「さて、鈴のオススメで頼むわ」

 

「良いけど、メニューは見ないの?」

 

「鈴の親心さんを信用してる」

 

「流石、五反田食堂次期店主ねぇ」

 

弾の言葉に鈴は笑いながら、注文票に記入し、出しに向かった。

その間に、弾は軽く内装を見る。

飲茶を出す店だから、内装は中華風に統一されていて、何処か懐かしさすら感じる。

すると、鈴が戻ってきて

 

「懐かしいでしょ?」

 

「もしかして……」

 

「うん。父さんの店を参考にしたの」

 

鈴の言葉に、弾は懐かしさに納得した。

弾の実家は食堂を営んでいるが、タイミングによっては食事する余裕も無いほどに混雑していた。

そんな時によく行ったのが、鈴の両親の店だった。

だから、目を閉じれば今でも店を思い出せる。

 

「あの頃は楽しかったわねぇ……」

 

「そうだな……」

 

鈴の母親が中国に帰属する事を選んだから、鈴も中国に行かざるを得なかった。

 

「まあ、今はIS学園に居るんだ。申請すれば外出出来るんだろ? 祭の時とか会おうぜ」

 

「そうね」

 

弾の言葉に、鈴は頷いた。

まだ学園祭は始まったばかりだ。

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