夏に差し掛かり、暑さが増すある日。義之、麻耶、美夏、シャルロットの四人はIS学園からほど近くのショッピングモールのレゾナンスに来ていた。レゾナンスに来た理由は、第一に近く行われる臨海学校の準備だ。
「新しい水着なんて、久し振りに買うわね」
「あれ、前の水着はどうした?」
麻耶の言葉が気になり、義之が問い掛けると、麻耶は顏を赤くして
「……胸がキツかったのよ……」
「ほう」
「義之があんなに揉むから、5cmは大きくなってたのよ……」
「ほうほう」
「こっちに来る前に、下着だって買い換えないといけなかったし……」
「ほほーう」
「原因は義之って、自覚してる?」
「いや、時々小恋や茜の胸を見てたから、気にしてるのかと思ってな」
「よ・け・い・な・お・せ・わ!」
義之の言葉に顏を真っ赤にしながら麻耶は、義之の背中をポスポスと叩き、義之はカラカラと笑う。そんな二人を見て、シャルロットが
「あの二人、本当に仲が良いんだね……」
「まあ、五年近い付き合いだからな。所謂、腐れ縁もあるだろうな」
シャルロットの呟きに、美夏はそう言いながら、新しい服を買っている。それを見たシャルロットは
「天枷さんは、新しい水着とか買わないの?」
「美夏は、去年ので大丈夫だ。ロボットだから、成長しないしな」
美夏はそう言って、近くの座席に腰掛けた。
「そうだった、ロボットだったね……だったら、防水性は?」
「問題無い。そこら辺は、常に新しい技術を採用している。防水は完璧だ」
美夏はそう言って、シャルロットに缶ジュースを手渡した。何時の間に買ったのか。
「あ、ありがとう……」
「なあに、気にするな。美夏のほうが年上だからな」
確かに、軽く50歳は超えている筈である。そして稼働年数を考えると、恐るべき耐久性である。
(初音島の技術水準……凄いなあ……)
シャルロットはそう思いながら缶ジュースを飲み、未だにじゃれあっている義之と麻耶を見ていた。その後麻耶は、義之と一緒に水色を基調色にしたパレオが着いたビキニタイプを購入。シャルロットはオレンジ色を基調にした同タイプを購入した。そして四人は、そのままファミレスに入った。
「さあて、何を食うかな」
「ふむ……」
「私は……」
四人は手早く決めると、注文。外を見た。少し離れた先では、何故か一夏とラウラが山田先生の前で正座していた。
「……何やってんだ、あれ」
「大方、ラウラが何か常識外れをやったんじゃないかしら?」
「まあ、水着だしな……」
(話に聞いた、副官さんが原因かな……)
シャルロットは帰ったら、ラウラに人の言うことを鵜呑みにしないように注意することを心に誓った。
なおラウラだが、一分制限を受けており、階級の降格で大尉になっており、それに合わせてラウラの意思で隊長職を返還したそうだ。それに伴い、副官たるクラリッサ・ハルフォーフ大尉が隊長に赴任した。しかし、そのクラリッサ大尉は未だにラウラを隊長と呼び、時々ラウラの相談に乗ってくれるようになったらしい。
だがシャルロットは、そのクラリッサがかなりの確率で要らぬ知識をラウラに与えていることを知っており、今回もそれだろうと当たりを付け、それは正解だった。
ラウラは最初、クラリッサにどんな水着がいいか聞いた。そこでクラリッサは、意表を突くビキニタイプ。それを、相手の前で着替えてやれとラウラに教えた。
ラウラはそれを、ばか正直に実行した。しかしそこに、千冬と山田先生が到着。試着室の前を通り過ぎようとした時に、試着室の中からラウラと
「まあ、今は飯が先……っと、杉並?」
料理が置かれた義之は、携帯が鳴ったので画面を見た。すると画面には、杉並の名前。
「どうした?」
『同志桜内、今居るのはショッピングモールのレゾナンスだな?』
「相変わらずの情報収集能力が怖いわ」
『要件だけ手短に話す。今すぐ逃げろ』
「は?」
義之が首を傾げた直後、下部階から爆発音が響いた。
『過激派女性権利団体、
「マジかよ……」
杉並の話に、義之は額に手を当てるしかなかった。