インフィニット・ストラトス・桜花舞う   作:京勇樹

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ドタバタなファーストコンタクト

「えっと……2033……2033……あ、ここだ」

 

校舎から二年生寮に移動した義之は、カードキーに記載されている番号を頼りに、部屋を探した

そして、ドアをノックして

 

「すいません、同室になったものですが」

 

と声を掛けた

すると、中から

 

『はいはーい、どうぞー』

 

と軽い調子の声が聞こえた

それを聞いた義之は、カードキーでロックを外してから

 

「失礼……しました」

 

開けて、即行閉めた

 

『おーい?』

 

「仮にも男を入れるなら、相応しい格好をしてくれ」

 

中からの疑問の声に、義之はそう言った

何故ならば、中に居た水色の髪の少女は、下着姿だったからだ

そこに、眼鏡を掛けた少女が現れて

 

「お? もしかして、噂の二人目? 何してるの?」

 

と義之に問い掛けた

その問い掛けに対して、義之は

 

「中に痴女が居た」

 

と言った

すると、中から

 

『ちょっとー! 流石に酷いわよー!』

 

と文句の声

その声を聞いて、その眼鏡女子は

 

「あー……たっちゃんか」

 

と納得した様子で頷きながら、携帯を取り出した

 

「たっちゃん?」

 

「そ。IS学園生徒会会長、更識楯無」

 

義之が首を傾げると、その眼鏡女子は携帯を操作しながらそう教えた

そして

 

「あ、私は黛薫子。よろしくねー」

 

と名のって、携帯を耳に当てた

そして、少しすると

 

「あ、虚さん? お久しぶりでーす」

 

と言った

その直後

 

『ちょっ!? 私が悪かったから、虚ちゃんは!?』

 

と中から、楯無の慌てた声が聞こえてきた

だが、薫子はスルーして

 

「あ、流石は虚さん。大当たりです。たっちゃんが、男子と同室になるって知ってて、下着で居たみたいで……部屋? 2033です……はい、廊下の窓は開けておきますね」

 

薫子はそう言って、部屋真正面の窓を全開にした

そして、義之に

 

「あ、そこから退いたほうがいいよ。後、20秒以内で来るから」

 

と言った

訳が分からなかったが、義之は薫子の言葉に従って、ドアの前から退いた

その直後、窓枠にフックが掛かった

 

「お」

 

「は?」

 

薫子は普通に

義之は何故にフック? と内心で首を傾げた

そこに

 

「ここですね……」

 

と眼鏡を掛けた、如何にも出来る人という雰囲気の女子が現れた

予想外の事態に、義之が固まっていると、薫子が義之の手からカードキーをヒョイと取り

 

「はい、カードキー」

 

とその女子に手渡した

それを受け取った女子は、まず薫子に

 

「ありがとうございます、薫子さん」

 

と感謝した

そして、固まっている義之に

 

「お嬢様がすいません……今から、OHANASI(シバき倒して)きますので……少々お待ちください」

 

と言って、カードキーを開けて中に入った

その直後

 

『お嬢様!! あれほど、普通に出迎えてくださいって言いましたよねぇ!? 彼はあの芳野博士の養子なんですよ!?』

 

『ちょっ!? 早すぎる!? あ、待ってください! 私がふざけすぎました!! 謝りますから、それだけは勘弁しーーー!?』

 

と中が、一気に騒がしくなった

すると薫子が

 

「気にしなくていいわよ? わりかし、何時ものことだから」

 

と朗らかに笑った

それを聞いた義之の脳裏に、かつての風見学園生徒会会長の姿が甦った

そして、数分後

 

「お待たせしました……OHANASI()が終わりましたので、お入りください……あ、申し遅れました。私は三年生整備科の布仏虚です」

 

と先程の女子が出てきて、自己紹介しながらカードキーを義之に手渡した

それを聞いた義之は

 

「知ってるみたいですが、桜内義之です……もしかして、のほほんさんの、お姉さんで?」

 

と虚に問い掛けた

その問い掛けに、虚はフックのロープにカラビナを掛けながら

 

「はい。あの子は妹です。ご迷惑を掛けるでしょうが、よろしくお願いいたします。では」

 

と言ってから、また窓から去った

すると、薫子が

 

「それじゃあ、私は部屋に戻るから。あ、今度取材させてねー」

 

と言いながら、部屋の方に向かった

それを見送った義之は、ゆっくりとカードキーを見てから

 

「……入るか」

 

とカードキーで、ドアを開けた

そして、中に入ると

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

 

と先程下着姿で義之を出迎えた楯無が、私服姿で奥側のベッドの上で頭を抱えて震えていた

それを見た義之は、頭を掻いてから

 

「あー……とりあえず、一応自己紹介するか?」

 

と声を掛けたのだった

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