That ID was Not Found【完結】 作:畑渚
実験的に今までとは書き方を変えてやりたいと思っていますので、指摘やアドバイス等ありましたらどうぞよろしくおねがいします。
IDを入力してください…
*******
認証中…
…
…
認証成功
静脈確認中…
…
…
認証成功
アクセス権限確認中…
…
…
確認終了
ようこそ、████さま
*********
記録参照コマンドを確認
アクセス開始…
…
…
記録No.3636には暗号キーによるロックがかかっています…
*******
確認中…
…
…
ロックの解除に成功
記録No.3636にアクセス可能
*****
再生コマンドを確認
権限を確認中…
…
…
IDを認証中…
…
…
認証完了
…
…
記録No.3636を再生します
____________________
(ノックの音)
「入れ」
(扉の開く音)
「失礼します。████隊長、およびでしょうか」
「████、落ち着いて聞いてくれ。新しい任務だ」
「はい、承知しました。詳細は」
(不機嫌そうにペンで机を叩く音)
「少しは内容を聞いてから判断しろ」
「隊長の指示とあらば例えどんな任務でも拒否することなどあり得ません」
「……まあいい。詳細はこの紙に書いてある通りだ。3分で全て暗記して処分しろ」
(3分間、紙をめくる音だけが記録されている)
「暗記しました。廃棄します」
(ライターで火をつける音)
「よし、任務内容を言ってみろ」
「人形の部隊に紛れ込み、影から彼女らのマインドマップを観察し、必要があればケアをします。条件は彼女らに人間とバレないことで期限は未定です」
「完璧だ。下がっていいぞ」
「失礼します」
(扉の開く音)
「ああ、最後に……人間とバレたならば––」
「わかっています。その場合は自害をもって責任を取ります」
「……死ぬなよ」
「わかっています、お義父さま」
(扉の閉まる音)
「お義父さま……ねぇ」
(ライターで火をつける音)
「まったく、冥土の土産には良い言葉だぜ」
(引き出しを開ける音)
(箱から銃弾を取り出す音)
(マガジンに銃弾を込める音)
(マガジンを銃に装填する音)
「世話のかかる娘だったが、お前を拾ったことには後悔はない。生きろよ」
(銃をコッキングする音)
「じゃあな、████。あの世で待っててやるから、数十年後にまた会おう」
(発砲音)
____________________
再生終了
*****
削除申請を確認…
…
…
データを削除します…
…
…
ダミーデータNo.405をロード中…
…
…
本当にデータを削除しますか?
***
記録No.3636にダミーデータを上書き中…
…
…
削除処置成功
記録No.████は完全に削除されました…
コマンドを入力してください…
*******
入力情報を確認中…
個人IDを削除しますか?
***
削除申請は受理されました
解答を待機中…
…
…
IDを削除しました。バックアップの後、端末を再起動します。
…
…
こんにちは
IDを入力してください…
*******
認証中…
…
…
該当IDは存在しません。IDを再確認してください。
IDを入力してください…
*******
認証中…
…
…
該当IDは存在しません。IDを再確認してください。
IDを入力してください…
*******
認証中…
…
…
認証失敗。該当IDに一致する兵士は登録されていません。
複数回の不正IDは入力を敵対行為とみなし、全データを削除します。
…
…
削除しました。
次回からは一人称です