光の女神   作:うどん麺

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17話 冒険者3

 

 

 

王都リ・エスティーゼ、ロ・レンテ城内、ラナーの居室。

 

そこには現在、ラナー王女と交友関係のある蒼の薔薇のメンバーに加えて聖光の姿も見られた。

 

彼女たちはラナー王女から呼ばれてこの王城に来ていた。

 

 

「わざわざ私達を呼んで下さりありがとうございます。」

 

「いえいえ、私が勝手にしたことですからお気になさらず。それよりも紅茶、どうぞ。」

 

そう言いながら私に紅茶を勧めてくるラナー王女。見た目は完全に黄金の二つ名に恥じない美少女で品行も良いのだが、どこか底の知れない女だと感じた。まあ、王女様に会うのなんて前世と今世を合わせても初めてだからこんなものなのかもしれないけどね。

 

「ありがとう。それで、ラナー王女と蒼の薔薇の皆さんの付き合いはそこそこ長いのですか?」

 

「ええ、そうね。」

 

「主にアインドラ家とは王家も懇意にしているからその関係に依るものが大きいと思うわ。」

 

と、ラナー王女の肯定に加えて説明してくれるラキュース。

 

「そうなんですね。」

 

「はい。それで、話は変わりますが皆さんはアインズ・ウール・ゴウンという名をご存じですか?」

 

と、ここで唐突に話題転換をしたラナー王女。勿論私はアインズについては知っている。何せ同盟も結んでいるしプレイヤー同士だからね。多分、ガゼフからの情報が来ているのだろう。

 

まあ、ここは知らぬ存ぜぬを通すしか無いよね。

 

「うーん、私は名前くらいなら聞いたことはあるわね。確か、カルネ村を救ったマジックキャスターだと聞いていますが。」

 

そう答えたのはラキュース。彼女は貴族の令嬢故にそこまでは知っているらしい。

 

「私も名前くらいは聞いたことがあるな。具体的に何をしたかは知らないが。」

 

と、答えたのはイビルアイ。

 

他のガガーラン、ティナ、ティアは知らないようだった。

 

「聖光の皆様はどうですか?」

 

こちらにも質問してくるラナー王女。

 

『ヘカテー、アテナ。私たちは知らないで突き通すわよ。』

 

『分かりました、シエル様。』『了解しました、シエル様。』

 

このように念話でアテナ達と口裏を合わせて答えることにした。

 

「私も聞いたことはありませんね。恐らくアテナもヘカテーも知らないと思いますよ。」

 

「ええ、エルさんの言う通り私は存じません。」

 

「私も同じく。」

 

と、順にシエル(エル)、アテナ、ヘカテーの順だった。

 

「そうですか。ありがとうございます。」

 

「でもよぉ、ラナー王女。そのアインズ何とかってのがどうかしたのか?」

 

と、王女に対してかなり失礼な口調だがそれを本当に気にしていない様な風でさらりと流した。

 

「ええ、実は戦士長の話では戦士長以上の実力者だと言うことで、方向性は違いますが戦士長よりも強いと言うことです。先の襲撃もそのアインズ・ウール・ゴウンというマジックキャスター一人で撃滅したようですから。それと、そのマジックキャスターと共にいたシエルという名の女性の情報も聞いていますがこちらは詳細不明です。」

 

「ふーん。シエルねぇ。エルに名前が似てるなぁ。」

 

「そうね。そんな偶然もあるものね。」

 

と、一見は冷静に答えているようだが内心そうではない。

 

───しくじった!!偽名とか安易なやつにしたせいでバレそう!!とか思っている。

 

しかもアテナとかヘカテーは名前そのままだが、彼女たちの情報が出回らなかったのは幸運だっただろう。

 

「あら?エルさん、少し顔がひきつっていますよ?」

 

「そ、そうですか?私、王女様に会うのが初めてなものですから少し緊張しているのですよ?これでも。」

 

「あら、そうでしたか。それはすみません。配慮が足らず。では少しでも緊張を解すために私のことはラナーと呼び捨てで構いません。わたしもエルと呼ばせて頂きます。」

 

と、なんか呼び捨てで呼び会うことが確定してしまった。まあ、私としても堅苦しいのは嫌だから良いんだけど。

 

「分かりましたよ、ラナー。」

 

「ええ、それで良いんですよ、エル。」

 

と、そう言うとなんだか変な空気になってしまった。

 

「あー、お二人さん?ちょっと何かが違うような気がするんだけど?」

 

と、そんな空気に耐えられず切り出したラキュースである。

 

「いや、ごめんなさいね。まさかこんなにも微妙な空気になるとは思わなかったから。」

 

と、言い訳をしてみるエル。

 

「そうでしょうか?私は別にそんなに変な感じはしませんでしたが?」

 

と、天然なのか分かってボケているのかわからないラナー王女の曖昧な回答だが、まあ面白い王女様だと思っているエルである。

 

「そう言えばエル達と言えばギガントバジリスクの単騎討伐でしたか?凄いですね。私には良く分かりませんが、それでもとても凄いことなのは分かります。」

 

「ありがとうございます。」

 

「そうだよなぁ。ホントにギガントバジリスクの単騎討伐やっちゃう奴だからなぁ。ホントに人間か?」

 

「ふふ、この姿を見ても人間でないと思いますか?」

 

と、現在は羽を展開していないので見てくれは完全に人間のそれである。

 

「ま、人間にしか見えねぇな。それでギガントバジリスクの単騎討伐なんてやらかすんだから相当なモンだぜ。全く。」

 

と、称賛しているのか呆れているのかわからないガガーランのその言葉に思わず苦笑してしまうエル。

 

「まあ、良いでしょう。さ、続けましょう。まだまだ時間はあるんですから。」

 

そのラナーの言葉を聞いてまだ続くのかと思うエルである。

 

 

 

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