Dolls FrontLine - Missing link - 作:いろいろ
一方その頃、鉄血組では・・・
side:ドリーマー
「『正規軍がグリフィン基地に駐屯』かぁ・・・・・いよいよ大事になってきたんじゃない?」
「そうだね・・・・・・ところでドリーマーちゃん、いつまでそこにいるの?」
一真が困ったような顔でそう言った。その顔がまた可愛いからやめてあげないんだけどね。だって一真の膝の上は居心地いいし。
「おいドリーマー、アレの調整は終わったのか?」
「あらあらゲーガー、見てわからない? 終わったからここにいるのよ」
「そうか、だが一真に迷惑をかけるのは感心しないな」
ちっ、相変わらず口うるさいわね・・・。代理人もこいつも頭が固すぎるのよ。私だってアーキテクトやイントゥルーダーと協力して徹夜作業だったんだからちょっとくらいいいじゃない。
「まぁまぁゲーガーちゃん、休憩は大事だし俺も困ってないから」
「むぅ、一真がそう言うならいいが・・・・」
ふふん、これでもう言われる筋合いはないわね。
さて、どうやらゲーガーも文句を言うためだけに来たわけじゃないみたい。というよりそっちはついでのようね。表情を真剣なものに変えてから、一真に言ったわ。
「先日、アーキテクトから16labの壊滅を聞いただろ?」
「うん、生き残りもほとんどいないって・・・・それがどうしたの?」
「グリフィン管轄地域に潜伏させていた部下が持ち帰った情報だが、どうやらペルシカリア博士は生きているらしい。 これが証拠だ」
そう言ってゲーガーは新聞を渡した。やれ鉄血は壊滅しただの軍のおかげで治安が良くなっただの・・・・・正規軍はE.L.I.Dだけ相手にしてりゃいいのに。
・・・・・と思って眺めてたら、何面か後ろの記事に驚くべきことが書かれていた。どうやら一真も同じところを見つけたみたい。
「指名手配・・・・しかもこれは・・・・・・」
「あぁ、AR小隊も一緒だ。 それにあの404小隊と・・・」
「この男・・・確か相川始だったかしら? 彼にも手配が出てるのね」
なるほど、これは思ったよりもまずい状況ね。軍が勢力を伸ばしているとはいえグリフィン管轄で出回る新聞、つまりはグリフィンはペルシカもAR小隊も切り捨てたってことね。おまけに表向きは存在しないはずの404までとは。
「まずいな、これは」
「だがIoPにとって16labは要とも言える研究部署だったはずだ。 それを切り捨てるメリットなんて・・・・」
「それがあるから切り捨てたのよ・・・・・・トライアルシリーズね」
「あぁ。 それと、多分始が持ってるライダーシステムも狙ってる」
なるほど、それなら確かに『確保』する必要があるわね。ただ切り捨てるだけなら指名手配なんてまどろっこしいことはしないはずだし。
すると、一真は一瞬悩んだような表情の後、新聞を閉じてゲーガーに返した・・・・そろそろ時間ってことね。
「よいしょっと・・・・で、一真。 何か頼み事?」
「相変わらず感がいいね・・・・・アレの仕上げ、できてる分だけでも早められる?」
「そうね、今のところ処刑人とハンターの分だけだけど」
「構わないよ」
「わかった。 ならあと2日・・・いえ、1日頂戴。 それで仕上げてみせるわ」
「なら私はアーキテクトを手伝ってこよう。 少しでも数を増やしたほうがいいだろ?」
「ありがとう、じゃあ頼むよ」
一真は心底申し訳なさそうにそう言って笑った。ほんと、相変わらず気を遣いすぎなのよね、私ら人形相手に。
けどまぁ、頼まれたからにはやってやろうじゃない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
side:ハンター
「おらぁ!!!」
ガキィィン
処刑人が雄叫びをあげながら斬りかかる。が、それも虚しく訓練用Aigisの装甲に弾かれる。もっとも、処刑人の武器は何の変哲もない簡素な刀で、逆にAigisは武器を持たない代わりに装甲と機動性を規格外にまで上げている特別性だ。このパワーバランスは一真が監修した、トライアルシリーズとの戦闘を意識させるためのものらしい。
「うぉっ!? ・・・・あ、やば」
ドゴォ‼︎
「・・・・派手に飛ばされたな」
訓練用Aigisは殴る蹴るしかできないが、トライアルを意識しただけあってもはや素のAigisとは別物と言える性能だ。そのせいで訓練のたびにメンテナンスをしなければならないほど無理な起動をさせているわけだから、兵器としては致命的な欠陥品だろう。
体勢を崩したところを思いっきり殴り飛ばされた処刑人はゴロゴロと転がり、壁にぶつかって止まった・・・・・流石にパワーを上げすぎじゃないか?
「イテテテ・・・・・」
「大丈夫か?」
「あぁ、ありがと。 はぁ〜今日は結構いい感じだったんだけどなぁ」
処刑人が悔しそうに唸りながら仰向けに寝転ぶ。まぁ確かに、さっきの訓練では過去一番の戦闘時間だったな。もともとこの武装で倒すことをは想定されていないなら、時間稼ぎという目的も達成できている。
・・・・・だが、実際のトライアルはこんなものじゃない。以前戦ったときは一真がいたからこそだったが、もし私たちだけで戦わなければならなくなったら。
「・・・・・なに気難しいこと考えてんだよ、ハンター」
「む、声に出ていたか?」
「いや。 ただそんな顔してたってだけだ・・・・焦りは禁物だぜ?」
「・・・・・ふっ、まさかお前に論される日が来るとはな」
「おいこらどういう意味だ?」
やれやれ、私らしくもない・・・・私は私ができることをすればいいだけだ。
と、突然ポケットに入れていた端末の呼び出し音が鳴る。表示された名前は、ドリーマーだ。
「・・・・なんだ?」
『あら、意外と早い・・・・そこに処刑人はいるかしら?』
「? あぁ、いるが」
『そ、なら丁度いいわ。 二人とも研究室に来て頂戴、以上』
そう言って勝手に切りやがった・・・・まぁ要件だけ伝えてくれるからありがたいが。しかし『ドリーマー』が『研究室』、か・・・・・
「ドリーマーがなんだって?」
「聞いてたのか。 研究室に来て欲しい、だと」
「お、もしかしてアレか!?」
「かもな」」
さっきまでの疲れは何処へやら、処刑人は器用に飛び起きるとスタスタと先に行ってしまう。
だがはやる気持ちもわかる。アレが完成すれば、私たちも一真の力になれるのだから。
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side:???
『コードtB、まもなく目標地点に到着します』
『これ以上は汚染濃度が高すぎるわね、私たちも引き上げていいかしら?』
「えぇ、十分よ・・・・どうせ後詰めなんていらないでしょうから」
そう言いながら顔を上げ、いくつかのモニターが設置された一面を見る。周辺の地形図に部下たちの視界、そしてE.L.I.Dどもの反応と・・・・・あの不気味な新型の視界。
『あら、丁度いい高台が・・・・私たちはここから観測を続けるわね』
「了解よ、くれぐれも警戒は怠らないように」
『わかってる・・・・・コードtB、E.L.I.Dと接触』
『E.L.I.Dのタイプ・・・・・B型及びC型、それぞれ複数』
「こっちでも確認済みよ・・・・・始まったわね」
モニターの中で、新型とE.L.I.Dの反応がみるみる近づいていく。E.L.I.Dの数はゆうに20体を超えるが、対してこちらの新型・・・『コードtB』と呼ばれるやつは一体だけ。普通なら正気を疑う作戦だけど、軍の上層部は絶対的な信頼を寄せているらしい。
私も、一度だけ演習を見たことがあるから、そう思うのにも納得できるけど。
(・・・・さて、E.L.I.Dにどこまでやれるのか見極めさせてもらうわよ・・・・・・
・・・・・・トライアルシリーズ)
続く
いよいよトライアルシリーズが表に出てくることに。そして最後の彼女らは一体何◯逆小隊なのか・・・・・
仮面ライダー的にはそろそろ物語が動き始める頃・・・もしくはギャグ回が入る頃かな笑