幻想郷物語Remake   作:Koki6425

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夢の勾玉

「さてと…体も休めたし…今日からまた探索再開しないとな」

紅魔館ではなく博麗神社に戻ってきた俺たち。なぜここにいるのかには理由がある。ここにある物を取りに来たからだ。霊夢曰く『何かあった時のために』という念を込めてしまっておいたものがあるらしくそれがあればもしかしたら異変解決に役立つかもしれないというのだ。それが何なのかわからないが異変が解決に向くならとついてきたのである。というかどっちにしろついてこないといけなかったのだが。

とまあそんなことはさておき、部屋に入って探索を開始する。倉庫にいれたのか普通にタンスにいれたのか俺にはわからない。霊夢が「多分こっちだと思う」というあいまいな情報を頼りに探すのである。俺は倉庫の方を探すのだが開けた瞬間に嫌気がさした。開けてすぐ目に入ったのは、なんとそのまま物を突っ込んだだけのような倉庫だったのである。どこの家だよ全く。

しばらく片づけをしながら探していると、何やら気になるものを発見した。それはとても幼さの残る字で『たからもの』と書かれた木箱だった。その木箱を開けると中に入っていたのは陰陽玉の勾玉。しかし片方しかない。本来なら黒と白とか紅と白といった組み合わせで一つに作られているはずだ。もう片方はどこへ行ったのだろうか。

「なんか見つけたの?」

霊夢が近づいてきたので、俺はみつかった箱を見せた。

「これなんだ?」

「これは…私が昔大切にしてた勾玉のやつね…片方を紫が持って行っちゃってどっかにおいてきたらしいんだけど…もう片方ってどこに行ったのかしらね」

「お前が探してたやつってこれの事だよな?ほかにそんな感じの奴ないし」

「そうね。ただもう片方もないといけないんだけどどこにあるのかしら」

俺はとりあえず手に入れた勾玉を霊夢に渡しておいた。その時俺のスマホが鳴った。全く使ってなかったがほおっておいたおかげか全く電池が減っていない。でもこの世界で電話なんて通じるのだろうか。

「もしもし?」

「おお聞こえてるな。よかった。そろそろ時間になるから戻って来い」

「了解…帰るぞ~」

「まあ目的のものは見つかったし…ってあれ?」

帰ろうとして立ち上がった時霊夢は俺のスマホを見て言った。

「その勾玉…」

俺はスマホにストラップとして勾玉をつけているのである。これは俺が昔山に遊びに行った時に偶然見つけた神社に落ちていたものである。それには何やらとてつもない力が入っているような気がしたのでその時に「これ持ってたらヒーローになれるかな」とその神社から持ってきたものである。霊夢はそれのことを言ったのだ。

「とりあえず帰ったら確かめてみましょう」

飯を食い終わり、暇ができたので俺は霊夢を自分の部屋に呼んだ。そして朝整理していた時に見つけた勾玉と、俺のスマホにつけていた勾玉。それぞれ紅と白のものだった。それを取り出す。だが並べてみても特に何も変わったことはない。くっつけられるのかと近づけてみたがそれも効果なし。どうすればいいのだろうか。

「ねえ、それってさっき拾ったとか言ってたけど、本当に昔拾ったものなの?」

「そうだったはずだよ。誰かにもらったっていう記憶はないし」

「そう…ならいいわ。それにしても…」

やはり全く反応がない。なんでこんなものが異変解決につながるのかと疑問に思うのだがその疑問は明らかに間違っていると分かるような気がする。なぜなら、その二つの勾玉には何かしらの力が宿っていると分かるからだ。個々で持ってた時はあまり変化はなかったが二つを近づけた時は少しだけだが力のようなものを感じたのだ。とても強い封印を施されているとみていいだろう。

「そうね…しばらく紅い方は私が持っておくわ。白いほうはあなたが今まで通り持ってなさい」

「そうしとくか」

もうそろそろ日が暮れる。俺達は明日早めに起きないといけないので今日は寝ることにした。

「あれ?もう朝か?」

目を覚ました俺がいたのは博麗神社だった。そして俺は起きた瞬間疑問ができた。俺が寝たのは博麗神社ではなく紅魔館のはずだ。なぜこんなところにいるのか本当に気になった。とりあえず神社から紅魔館に戻ろうと鳥居に近づいたとき何かに『触れた感覚』があった。しかも通ったら目に入ったのはその鳥居。どうやら戻されたようだ。出れない空間なのかもしれないので神社の縁側に座った。

「あんた…!」

背後から声がする。それは何度も聞き覚えがあるので忘れることはない。

「霊夢!?」

しばらく話を聞いた。なんでここにいるのか霊夢自身もわからないそうだが意識がある時点でここは現実なのかもしれないが霊夢は俺の考えとは全く別の意見を言った。霊夢はここが『夢の中』だというのである。全然信じることができない。こんなに意識がはっきりしているのに何で夢の中だといえるのだろうか。

「私たまに変な夢を見るのよ。妙にリアルな奴。それがしかも未来のことをいっているような夢なのよ…今回のは違うみたいだけど」

俺たちは必死で何でこんなことになったのか探した。そしたら真っ先に思いついたのが寝る前に見つけたあの勾玉だった。スマホを持って行けないこともあるので寝る前に俺はその勾玉をペンダントのようにしてつけてみたのだ。正直そういうタイプの奴は好きなので頑張って作ってみたのである。それが何かしらの意味があるのかもしれない。

「仕方ない…ここから出る方法を探そう」

「そうね…もしこれが出れない夢とかだったら嫌だしね」

探そうとしたときまたまた変な事態が起きた。博麗神社の本殿が鈍い光を発しているのが見えた。それが出るきっかけになるのではないかと思った俺はそれに近づく。本殿の引き戸を開けると何か神々しいオーラを発するものを見つけた。それに近づき触ろうとしたとき光が強くなった。そして何かに吹き飛ばされた。

「おわあ!」

近づけない。触ろうとすると拒絶されてしまうのである。なんで触れないのかは知らないが俺は何度も触ろうと試みた。しかしそのたびに吹き飛ばされてしまう。

「無理だな…別の方法を探すしかないか」

__________

「すごい光が出てたから来てみれば…なんなんだよ…」

朝早く、航生たちの部屋からとても強い光が出ているのを確認した俺は航生たちの部屋に殴り込んだ。部屋に入った時俺は一瞬の強い光ではなくちょっと明るいかなくらいの光を放つ物体を見つけた。それは昨日航生たちが見つけてきたという勾玉のペンダントだった。航生たちはまだ寝ておりこのことに気づいていない。起きたらこのことをこいつらに伝えるとしよう。それはおいておくとして、その勾玉に触れようと手を伸ばした。そしてそれに触れた時さっきとは全く違うとても強い光を放った。強すぎて目がくらんでしまい立ち眩む。しかし光っただけで何も起こることはなかった。事象的な問題は何も起きなかったのだが、何やら彼らの雰囲気のようなものが少し強くなったような気がした。

「こいつら起こしてやりてえ…」

すごく気持ちよさそうに同じ布団で寝ている。ただただ妬ましい。俺もここに来なければこんなことにはならなかったはずなのになんでこうなった。ここにいる理由は自分自身にあるのだがそれでもここにいることを後悔している。俺の彼女はまだ無事だろうか…?早く戻りたい。そう思いながら部屋を出た。

部屋を出ると部屋の前にレミリアがたっていた。どうやら俺があけたドアから覗いていたようだ。奥に見える航生たちの寝顔を見て彼女はムスッとしていた。まあ確かにあれは見てて羨ましくなるものでもあるので気持ちはわからなくはない。

「起こさないの?」

「この前の借りがあるからな」

「優しいのね」

「そんなことねえよ」

レミ嬢は俺が廊下の次の扉を開けるまでずっと俺のことを見ていた。だが本当にそんな深い意味は無い。ただ、借りを返したい。それだけだ。

__________

先ほどから接触を試みているものの、やはり触ることはできない。お手上げになった俺たちは先ほどのように縁側に座る。夢の中なのにやはり妙にリアルだ。先ほど俺は寝る前に作った勾玉のペンダントが理由であるという考察を建てたが本当にそうだろうかと改めて思う。他にもこうなった理由は考えられる。

まずこうなった理由の一つは、何かを媒体にするというもの。俺は今これが一番可能性が高いと思っている。その媒体というのがあの勾玉のペンダントだ。

二つ目は魂の融合。正確には一つの肉体に二つの魂が入っているという場合だ。ただこれは多重人格の場合にも起こりえるため少し違うはずだ。

三つ目はほぼあり得ないが、直接その人の魂に接触するというもの。ただこれができる可能性が高いのは紫だけ。でも今の紫単体ではそんなことをするのは不可能。俺の場合能力で可能ではあるが俺が寝ている間に無意識にやっていたとしても最近変な夢を見るという霊夢の説明がつかない。それに夢の中でないなら痛みを感じるはず。ほおをつねってみても痛みはないことからこの線も薄い。

つまり残るのは一つ目の何かを媒体として接触しているというもの。

「…多分今夜か、昼寝しているかどちらかだろうな…」

「そうだと思うわ。まあでも気にしなくても大丈夫でしょう」

「まあいずれ起きるだろう」

その瞬間俺の視界は暗転した。そしてそれと同時に誰かの声が聞こえてきて、明るい白い光が顔に当たる

「起きてください!」

「んん…」

目をこすりながら開けるといたのは早苗だった。早苗の手には俺が作った。勾玉のペンダントが握られている。

「あなたのペンダントが光っていたんです。それで何かあったのかと思いまして…」

「え?ああ、大丈夫だよ」

「よかったです。あ、もうご飯の時間ですよ」

「わかった。霊夢を起こしていくよ」

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