ウルトラ怪獣擬人化計画 男だけど、怪獣娘やっています!?   作:断空我

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今回、アニメであった展開に手を加えています。




第二話 剣豪と暴走怪獣娘

 

「というわけで、暴走怪獣娘を探すぞ」

 

「おー!」

 

 ザムシャーの言葉に元気よく答えるミクラス。

 

「えぇっと」

 

「それってかなり危険なのでは?」

 

 対してアギラとウィンダムは不安そうに尋ねる。

 

「危険、かもしれないな」

 

「ザムシャーさんのソウルライザーは?」

 

「明日、修理が終わる予定だ」

 

「それって、今日、怪獣娘と遭遇したら、危険なのでは?ザムシャーさんが」

 

 不安そうにウィンダムが尋ねる。

 

「まぁ大丈夫だろう」

 

「えぇ!?その根拠はなんですか?」

 

「なんとかなる、何事も」

 

「成程!」

 

「そうなんだ」

 

「二人とも納得しないでください!あぁ、不安しかない」

 

 ウィンダムは頭に手を当てて困った表情をしている。

 

「別に今日、遭遇すると決まっているわけじゃない」

 

「そ、そうですよね!そう考えたら」

 

「ただ」

 

 安心しようとするウィンダムにザムシャーは微笑む。

 

「俺は運がない方だからすぐに遭遇するかもな」

 

「フラグを建てないでくださぁいいぃぃぃいいい!」

 

「ハッハッハッ」

 

 叫ぶウィンダム。

 

 ザムシャーは笑顔で笑う。

 

「ひとしきり、ウィンダムをからかったところで捜索を始めるとしますか」

 

「ウィンちゃん、大丈夫?」

 

「疲れました」

 

 笑顔のザムシャーの傍でうなだれるウィンダムへ心配そうに尋ねるアギラ。

 

 まだ探索すら開始していないのにウィンダムはぐったりしていた。

 

「まぁ、早々に遭遇することはないはずだし、ぶらぶらと街を見て回ると考えればいい」

 

「……そんなのでいいのかな?」

 

「久しぶりの日本をみたいという気持ちもある」

 

「それが本音のようにみえる」

 

「よくわかったな。アギラ、偉いぞ」

 

 ザムシャーはアギラの頭を撫でる。

 

「あ、ふぁ、ふみゅ~」

 

 撫でられたアギラは気持ちよさそうに目を細めた。

 

「アギちゃん、嬉しそう……」

 

「満更でもなさそうですね」

 

「!?」

 

 二人の視線に気づいたアギラは慌てて離れる。

 

「さて、ぶらぶらと街の探索を」

 

 始めようかとザムシャーがいった直後、近くで爆発が起こった。

 

「「「…………」」」

 

「あー、うん、行ってみようか」

 

 三人から向けられる視線にザムシャーは頬を指でかきながら目的地へ向かう。

 

 嫌な予感的中という文字が三人の中で同時に浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんなのよぉぉおおおおおおおお!」

 

 街中で口から炎を出して叫ぶ怪獣娘がいる。

 

 突然の事態に周りの人たちは逃げ出していた。

 

 幸いにも道の真ん中で火を噴いているおかげなのか周囲の建物に被害はまだ出ていない。

 

「「「本当に、いた」」」

 

「ありゃ、かなり暴走しているなぁ」

 

 どこからか双眼鏡を取り出してみているザムシャーは酷く冷静だった。

 

「冷静、ですね」

 

「まぁな……しっかし、あのまま放置というわけにはいかないし……お前達、あの怪獣娘を止めるために戦ってきなさい」

 

「「え!?」」

 

 ザムシャーの言葉にアギラとウィンダムは戸惑った声を漏らす。

 

「私達だけですか?」

 

「なぁに、三人で止められなかったら俺が行くから」

 

「よぉし!やってみる!」

 

 アギラとウィンダムと比べてやる気満々なミクラス。

 

「アギさん」

 

「ウィンちゃん、どちらにしろ放っておけないから……行こう!」

 

 三人はソウルライドして暴走している怪獣娘へ突撃した。

 

 しかし。

 

「まぁ、そうなるよな」

 

 暴走している怪獣娘に三人は逃げるだけで精一杯だった。

 

 暴走しているからなまじ力の加減がない。

 

 全力に近い攻撃に圧され気味だった。

 

 幸いなのか、三人はケガなく逃げ回っている。

 

「そろそろ、行くか」

 

 ザムシャーは三人が無事なことを確認して目の前に立つ。

 

「ザムシャーさん、危ない!下がって」

 

「大丈夫だ。任せろ」

 

アギラが下がるように訴えるもザムシャーはにこりとほほ笑み、刀袋から星斬丸を取り出した。

 

 煙の中から姿を見せたのはツインテールと角、セーラー服にスクール水着のような姿の怪獣娘。

 

「なんなのよぉぉぉぉぉぉおお!私の何が悪いっていうのよぉおおおおおおおおおおおおおお」

 

「危ない!」

 

 炎がザムシャー目がけて迫る。

 

 ウィンダムが叫ぶ中、ザムシャーは鞘から星斬丸を抜刀した。

 

 直後、銀色の光と共に放たれた炎が両断される。

 

「「え?」」

 

「うそぉ!?」

 

 炎を斬りながらザムシャーはゆっくりと怪獣娘へ接近する。

 

「ウソ……炎を斬っている」

 

「あの人、ソウルライドしていない、ですよね?」

 

「人間びっくりショーみたい!」

 

 目をキラキラさせているミクラス。

 

「何を暴走しているのか知らないが……子供の癇癪みたいなことで周りに被害なんて出すんじゃない」

 

 炎を切り裂いたザムシャーは鞘でコツンと怪獣娘の頭を叩いた。

 

 叩かれた怪獣娘は地面にめり込む。

 

 体がピクピクと痙攣しているからおそらく生きているのだろう。

 

「一撃!?」

 

「……凄すぎです」

 

「人、だよね?」

 

 あっさりと相手を無力化させたザムシャーの姿に三人は言葉を失っていた。

 

 そんな三人の後ろに一人の怪獣娘が立つ。

 

「ありゃりゃ、先を越されたか」

 

「先輩!」

 

 ミクラスが喜び声を上げる。

 

 後ろにいたのはレッドキングの怪獣娘だ。

 

 鞘に星斬丸を戻して肩で暴走している怪獣娘を抱えてやってくるザムシャー。

 

「ん?お前、レッドキングか」

 

「え?」

 

 レッドキングはザムシャーの姿を見て目を見開いている。

 

「どうした?」

 

「ざ、ざ、ザムシャー!?いつの間に日本へ帰ってきたんだよ!?」

 

「先日」

 

「マジか!?なんで連絡をくれなかったんだよ!!」

 

「ソウルライザーが壊れて修理に出しているんだよ。戻るかもっていう連絡は知人一同に送っていたはずだが?」

 

「もしかして、これ?」

 

 レッドキングがみせたのは文字化けしているメール。

 

 文字化けメールを見て、サッと、目を逸らすザムシャー。

 

「……この時からソウルライザーの調子が悪かったから」

 

「あ、ソイツ、暴走していた怪獣娘ですよね?オレが預かりますよ」

 

 その目はとても泳いでいた。

 

「じゃあ、頼む。俺は三人の面倒を見ないといけないからな」

 

 そういってザムシャーは気絶している怪獣娘を預けた。

 

「うす!あ、この後、暇か?今度、何か食べようぜ!パ……牛丼とか」

 

「牛丼とかもいいが、パフェとかも食べたいから、そういうのでもいいか?」

 

「お、おう!」

 

「じゃあ、後で本部で会おう」

 

 レッドキングに任せてザムシャーは三人の方へ向かう。

 

「大丈夫か?三人とも」

 

「はい!」

 

「びっくりしたぁ……」

 

「ザムシャーさん、滅茶苦茶、強かった」

 

 ウィンダム、ミクラス、アギラの三人はそれぞれ立ち上がる。

 

 大きな傷がないことを確認するとザムシャーは星斬丸を刀袋へ仕舞う。

 

「っ!」

 

 直後、ザムシャーは信じられない速度で星斬丸を構えた。

 

「うぇぇっ!?」

 

「ど、どうしたのですか?」

 

「顔が、怖い……」

 

「すまない、気のせいのようだ」

 

 首を振りながら何でもないと答えるザムシャー。

 

 その際、サングラスがずれて地面へ落ちた。

 

「「「!?」」」

 

 さらなる衝撃が三人を襲う。

 

「うわぁ~」

 

「イケメンすぎます」

 

「……」

 

 アギラ達がザムシャーの素顔を見て言葉を失った。

 

 サングラスで隠れていたがやはりザムシャーはイケメン。

 

 その事実を知った瞬間である。

 

「どうした、呆然として?」

 

「ザムシャーさん、目」

 

「あぁ、いけね」

 

 ザムシャーは落としたサングラスを拾う。

 

 アギラはサングラスで目元を隠すまでの間にザムシャーの目をみる。

 

 黒い瞳と赤い瞳。

 

 左右で色の違う瞳だった。

 

「ザムシャーさんは瞳の色が左右で違うの?」

 

「アギちゃん、迷いなくいくね」

 

「そういうところは遠慮するものですよね?」

 

 アギラの後ろでミクラスとウィンダムがひそひそと話す。

 

「あぁ、この目か?まぁ、生まれつきのようなもので」

 

「そうなんですか?」

 

「まぁな」

 

 どこかはぐらしているようなザムシャーの言葉に気になりつつもアギラはそれ以上の追及をやめる。

 

 ザムシャーは少し離れたところで周囲を見た。

 

「気のせいか?」

 

 暴走していた怪獣娘と戦った直後、ザムシャーは視線を感じた。

 

 その視線が何なのかわからないがよくないものだと直感的にザムシャーは感じ取る。

 

「ただの気のせいであってほしい」

 

 ザムシャーはサングラス越しに夕焼け空をみながら微笑んでいる三人娘をみる。

 

「守って……いるんだよな?」

 

 小さな疑問のような声を漏らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マァァァァァァイフレェエエエエエエエエエエンド!」

 

 

 

「うわっ!?」

 

 後ろから大きな声で叫ばれてザムシャーは小さな悲鳴を漏らす。

 

 振り返るとスーツ姿の男性が物凄い速度で走ってきた。

 

「マァァイフレェンド!会いたかったですょぉぉぉおおお!」

 

「JJ!なんでここに、てか、やめろ!離せ!」

 

 走ってきた男性はジャンプしてザムシャーを抱きしめる。

 

「つれない態度ではないですかぁ!前は夜明のコーヒーを共に味わった仲だというのに!」

 

「ただ寝泊まりしただけだろうが!こんな人ごみで俺に抱き着くな!あと、頬をすりすりさせるなぁあああああああ!」

 

 シリアスは裸足で逃げ去った。

 

 

 そんな最後である。

 

 




JJさん、ザムシャーと友人だったという。

次回、ウルトラシリーズから登場するキャラがでてきます。

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