ウルトラ怪獣擬人化計画 男だけど、怪獣娘やっています!?   作:断空我

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もし、ウルトラ怪獣擬人化計画の三期がスタートした場合、超獣が出てくるのだろうか?

この作品は書くときにウルトラソング聞きながらやっていると筆が進む。

ウルトラマン愛、故だろうか?

ちなみに今回の話はウルトラ怪獣擬人化計画ギャラクシーデイズのコミックを参考にしています。


第六話 超獣 襲来!

 GIRLSの会議室。

 

 そこに三人の姿がある。

 

「ピグモン、良いか?」

 

「はい、お願いします」

 

 俺はピグモンに確認を取ってから正面スクリーンに映像を表示する。

 

 画面には初老の男性が映った。

 

『初めまして、GIRLS日本本部の諸君、私はアーサー・グラント、GIRLSオーストラリア本部の責任者だ』

 

 映像に現れたのはGIRLSオーストラリアの本部長であるアーサー・グラント、大金持ちでオーストラリアのGIRLSの設立に多大な寄付を行い、自らが責任者になった。

 

 冷静で、的確な指示などをすることで下からの信頼も厚い。

 

 時々、頭の固いのが傷だが。

 

『突然の連絡に驚かれていると思うが事態は急を要するため、友人であるザムシャーを介して連絡をさせてもらった。先日、オーストラリアから日本へ怪獣娘が数人向かったことが発覚した』

 

「怪獣娘、ですか?」

 

 ピグモンが首をかしげる。

 

『そうだ。ただ向かっただけなら事務的な報告で済んだのだが、彼女達の目的に問題がある』

 

「目的とはなんです?」

 

『ザムシャーの抹殺』

 

 アーサーの言葉にピグモンと同席しているエレキングが目を見開いている。

 

「アーサー、一応の確認だが、俺が狙われる理由は?怪獣娘といっても俺は二大コンビとしか面識ないぞ?」

 

 GIRLSオーストラリア本部にはシラリーとコダラーという二人の怪獣娘がいる。

 

 二人は仲が良く、タッグを組んで事態の解決にあたる。一度だけ手合わせをしたがてこずったということだけ記しておこう。

 

『キミが狙われる理由についてだが……ノルバーグを覚えているだろうか?』

 

「忘れるわけがないだろう」

 

「ザムシャー、ノルバーグというのは?」

 

 エレキングの疑問にアーサーが答える。

 

『ノルバーグは自然保護のために活動していた科学者だ。だが、彼は人間が自然を破壊していると考えてから人間を洗脳して、自分が統治するという危険思考に至り、無関係の若者たちに違法な人体実験を行った危険な科学者だ』

 

「実験台にされた若者たちは植物人間になってしまった。偶然だったのだが、俺はオーストラリア本部の面々と協力してノルバーグと彼に操られた人間の捕縛に協力した……確か、ノルバーグは懲役が決定して牢屋の中だろ?」

 

 その段階になってザムシャーはオーストラリアを離れた。別件でそこから離れなければならない事態が起こったのである。

 

『その後、ノルバーグの助手だった人物の証言で彼から教育を受けていた怪獣娘の存在が確認された』

 

「教育ですか?」

 

『特別な指示を受ければ行動を起こす、いわば暗殺の部隊のような役割を受けていたらしい……向こうのいう調整が終わっていなかったために秘密の施設におり、我々の捕縛で発覚しなかったらしい』

 

「まーた、面倒なものを残していたもんだ」

 

『詳しいことはわからないが牢獄からノルバーグが直接指示をだしたようだ。指示の内容がザムシャーの抹殺ということらしい』

 

 どうやらあの時のことで相当、根にもたれているようだ。

 

「しかし、オーストラリア本部でその怪獣娘を捕縛することはできなかったのか?二大怪獣娘がいたほどだし」

 

 

『本当はね。僕達だけで捕まえるつもりだったんだよ』

 

『チャールズ、割り込むんじゃない!』

 

 画面にメガネをかけたオーストラリア本部の科学者の一人、チャールズが割り込んでくる。

 

 お調子者で口の軽い人物だが、仕事などに関しては信頼できる。

 

 彼女が定期的に変わることで有名だ。

 

「久しぶりだな。チャールズ」

 

『やぁ、ザムシャー、久しぶり!キミの勧めてくれたレシピ、とてもおいしかったよ!』

 

『チャールズ!』

 

アーサーがチャールズを画面から追い出す。

 

「アーサー、どういうことか話してくれ」

 

『当初は我々、オーストラリア本部のメンバーでその怪獣娘を捕縛するつもりだった。しかし、相手は普通の怪獣娘ではなかった』

 

「普通ではない?まさか!」

 

エレキングが目を見開く。

 

『ノルバーグが手にした怪獣娘は“超獣”にカテゴライズされる者達だったのだ』

 

「超獣……」

 

――超獣。

 

 れは怪獣と異なる力を持った存在。

 

 過去に出現して怪獣をバラバラにしたことや武器を体内に内蔵していたことから怪獣を超えた存在として超獣という分類が作られた。

 

 怪獣娘においても出現の可能性は示唆されていたが実在していたことに俺達は驚きを隠せない。

 

『捕縛に参加したアーミー、そして“コダラー”、“シラリー”の二人も傷を負って治療中だ』

 

「おいおい、あの二人を倒すなんて相当の実力だな……」

 

「日本本部も警戒を強めます!」

 

『すまない、キミに後始末を押し付けるような形になってしまった』

 

「別にいいって」

 

『ノルバーグのアジトで回収した情報はそちらへ転送してある。援軍……といえるかはわからないが私の優秀な部下を数名、そちらへ送る。どれだけ役立てるかわからないが』

 

「いいや、助かった。ありがとう、アーサー」

 

『健闘を祈るよ』

 

 通信が終わり、画面がブラックアウトする。

 

 エレキングが室内の電気をつけた。

 

「さて、と」

 

「どこへいくつもり?」

 

 出ていこうとした俺をエレキングが呼び止める。

 

「相手は俺を狙っているんだ。だったら人に危害が及ばないところで待ち構えるべきだろ?その準備だ」

 

「ザムザム!どうして戦う前提なんですか!」

 

「ピグモンの言うとおり、貴方を保護して私達が戦うという手段もある」

 

「悪いけれど、皆が傷つくのを指くわえてみているなんてことはできない。俺を狙っているというのならこっちからお呼びすればいい」

 

「ザムザムが傷つくことはないですぅ!オーストラリア本部から送られてきた情報などを精査して対策を立ててからでも遅くはないです!」

 

「ピグモンの言うとおりよ。あなた一人が無茶をする必要はない……といっても貴方は聞かないでしょう。だから!」

 

 ソウルライドしたエレキングが長い尾で俺の体を封じ込めようとする。

 

 “動きが視えて”いた俺は捕まる前にドアを蹴り開けて外に飛び出す。

 

 ゴロゴロと転がりながらそのまま窓から外へ踏み出した。

 

「ザムシャー!!」

 

 後ろから鬼気迫る表情で追いかけてくるエレキング。

 

 その目は必ず捕まえるという感情、そして。

 

「ごめんな」

 

 謝罪しながら重力に引かれて落下していく。

 

 空中でソウルライザーを起動してソウルライドする。

 

 地面へ着地すると同時に全力でGIRLSの建物から離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ザムザム!ピグモンは怒っているですぅ!」

 

「問題ないわ」

 

 ぴょんぴょん跳ねているピグモンの前で冷静にエレキングはある端末を取り出す。

 

 MAPに赤い点が表示されていた。

 

「エレエレ、これはなんです?」

 

「ザムシャー追跡レーダーよ」

 

「え?」

 

「ザムシャー追跡レーダー。アイツが日本にいる限りどこだろうと逃げられないわ」

 

 にこりと笑みを浮かべているエレキングだが、その瞳は笑っていない。

 

「(エレエレ、怖いですぅ!)」

 

 ピグモンが戦慄している時。

 

「でしたら、その端末を手にすればザムシャーを追いかけることができるということですね?」

 

「誰です!?」

 

 叫んだ直後、空間が割れた。

 

 赤い空間から日傘のようなものを手にした怪獣娘が現れる。

 

 オレンジ色の髪に青い獣殻のようなドレスを纏った少女。

 

「こんにちは~」

 

「この施設にどうやって!」

 

「私、異次元空間を移動する能力を持っていまして……どれだけ強固なセキュリティーを持っていようと問題ないのです~」

 

 にこりとほほ笑みながら怪獣娘が笑みを浮かべる。

 

「あ、自己紹介が遅れました。超獣のバキシムといいます。できれば穏便に済ませたいのでその端末を渡してもらえないでしょうか?」

 

「断るわ」

 

 ばっさりとエレキングは拒絶する。

 

「これは私の目的のためのものよ。どこの馬の骨になんか渡せないわ」

 

「(さらりと自分の欲望が混じっています!?)」

 

 蚊帳の外になりつつあるピグモンを余所にバチバチと火花を散らすエレキングとバキシム。

 

 尾を構えるエレキングに対してバキシムは日傘を構えたままだ。

 

「!!」

 

 最初に攻撃を仕掛けたのはエレキング。

 

 鞭のように繰り出す尾がバキシムに迫る。

 

「よっと!」

 

 バキシムは高速で振るわれる尾の連続攻撃を右へ左と躱していく。

 

「成程、超獣に喧嘩を売るだけはありますね。でも、この程度なら」

 

 カッとバキシムが両手を前に構える。

 

「相手になりませんよ?」

 

 両手と鼻の部分から放たれる無数のミサイル。

 

 エレキングは咄嗟に盾で防ぐが衝撃は殺しきれず後ろの壁に体を打ち付ける。

 

「え、エレエレ!」

 

「あら、邪魔するの?」

 

「ふ、風船です!」

 

 にこりと笑顔を向けられてピグモンは咄嗟に風船をバキシムへプレゼントする。

 

「これはありがとう、邪魔するなら命はないわよ?」

 

 笑みを浮かべるバキシム、震えるピグモン。

 

「あら、まだやりますか?」

 

 起き上がったエレキングを見てバキシムは微笑む。

 

「やめた方がいいですよ?怪獣は超獣に勝てることはない。それ以上やるというのなら、体がバラバラになる覚悟をしてもらわないといけませんね」

 

「エレエレ!逃げてください」

 

「…………それはできない」

 

 エレキングは強い瞳でバキシムを睨む。

 

「私達は不用意な破壊を望んではいません。ザムシャーの居場所を察知できるというアイテムを渡してもらえれば命や施設の破壊はしません」

 

「断る」

 

「冷静な判断とは思えませんね」

 

「……彼のことで冷静でいられない。それだけのこと」

 

 尾を構えなおしてバキシムを睨んだ。

 

「理解できませんね。自分の命を優先すべきです」

 

「……フッ」

 

 エレキングは笑う。

 

 その姿にバキシムの表情が険しくなった。

 

「貴方を馬鹿にしたわけではないわ……自分の命よりも大事なものを見つけてしまっているから……彼を死地へ踏み込むようなことはさせない。何より」

 

 尾を地面に叩きつけてエレキングは体勢を落とす。

 

「貴方程度を倒せないと彼に追いつくことは到底不可能なのよ」

 

「そう、じゃあ、燃え尽きてしまいなさい」

 

 バキシムが口から高温の火炎を放つ。

 

 しかし、

 

「な!?バリアー!!」

 

 エレキングへ直撃するはずだった炎はバリアーに阻まれてしまう。

 

 バリアーを飛び越えたエレキングが隙をついて尾を振るった。

 

 頭にきつい一撃を受けて体勢が不安定になったバキシムへ連続で尾の攻撃が炸裂する。

 

「ラスト!!」

 

 突如、エレキングはテレポートされる。

 

 驚く彼女だが、その行動が自身の命を救う行為だということをすぐに理解した。

 

 なぜなら、エレキングのいた場所に強力な光線が通過したのだ。

 

 光線は特殊素材で作られていたGIRLSの建物に大きな穴をあける。

 

「あわわわわわ!」

 

 ピグモンが驚いている中、エレキングとテレポートしたゼットンが現れる。

 

「……助かったわ」

 

「どう、いたしまして……でも、油断できない」

 

 二人はバキシムを守るようにしている一人の怪獣娘をみていた。

 

 腕に巨大な刃物を構えている相手はぞっとするほど冷たい目で2人を見据えている。

 

 しかし、バキシムの方が優先だったのか、ふらついている彼女を抱えるようにして異次元の壁を越えて姿を消す。

 

「エレエレ!大丈夫ですか!」

 

 ピグモンが大急ぎでエレキングへ駆け寄る。

 

「……ゼットンの手助けがなければ、やられていた……超獣、シャドウより厄介な相手かもしれない」

 

「とにかく手当をしましょう!それと、他の怪獣娘の皆さんに警告を出します!」

 

「賢明な判断ね。おそらく他の怪獣娘に居場所を問い詰める可能性があるわ」

 

 ちらりと振り返ると既にゼットンは姿を消していた。

 

 気になる後輩の様子をみにいったのだろう。

 

「超獣……あんなのが全てザムシャーを狙っているとなると」

 

 とんでもない事態になる。

 

 エレキングは痛む体を堪えながら対策のために動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃、超獣の標的となっているザムシャーはというと。

 

「なぁにこれぇ?」

 

 目の前の光景に間抜けな声を漏らす。

 

 空き地の塀。

 

 木造の塀の一部から突き出ている尻がある。

 

 

――尻である。

 

 黒いスパッツのようなものから覗いている大きな尻。

 

 美尻が突き出ている光景に流石のザムシャーも言葉がでない。

 

「だ、誰かいるのか!?」

 

 疑問が相手に聞こえたのだろう、塀の向こうから焦っている声が聞こえてきた。

 

「まぁ、いるけれど」

 

「すまない!押してもらえないだろうか!つっかえて抜けられないんだ!」

 

「いや、あのさ……押すって、その……美尻を?」

 

「び!?」

 

 相手から戸惑った声が聞こえる。

 

「いや、女の美尻を男が押すっていうのは色々と問題だと思うんだけど」

 

「び、美尻!?ええい!このままというわけにもいかないんだ!頼む!押してくれ!」

 

「……思ったんだけど、戻るという選択肢はないの?」

 

 ザムシャーの疑問にじたばたしていた足が動きを止める。

 

 検討中なのだろうか。

 

「すまない……足を引っ張ってくれ」

 

「わかった」

 

 相手の両足を掴む。

 

 モッチリしている足を掴みながら引っ張る。

 

 少ししてスポーンという音と共に体が抜けた。

 

「た、助かった……」

 

 塀の隙間からスポンと抜けてきたのは美女だった。

 

 細い体に突き出ている部分もあり、女性に耐性のない者からすれば一目ぼれしてしまっただろう。

 

 問題は。

 

「出来れば、落ち着いて俺の話を聞いてほしい。これは不慮の事故であって決して悪意あって触れようとしたわけではないんだ。予想外に勢いがあって」

 

 ザムシャーの手が美女の胸を触っていることだろう。

 

 慌てて手を放したがあのまま押していたらもっと恐ろしい事態になっていた。

 

「あぁ、触れられた……男に……まさぐられるように」

 

 ぶつぶつと何かを呟いている美女。

 

 ザムシャーは落ち着いてから再度、弁明しようと考えていた時。

 

「結婚しなければ!!」

 

「えぇ」

 

 まさかの予想外の告白にザムシャーは呆然としてしまった。

 

 

 




軽い紹介

アーサー・グラント

元ネタはウルトラマングレート、UMAの隊長。
金持ちでUMAに多大な出資を行って、オーストラリア支部も彼の投資によって最新設備が揃えられている。
隊長として信頼関係はあるが、頑固で、偶に信じないこともある。
この作品においても金持ちであることは変わらず。


チャールズ

元ネタはウルトラマングレート、UMAの科学者。
UMAの戦闘機ハマーに乗ることもあれば、科学者として有害な農薬を中和する薬品を開発したりなど、優秀ではある。
ちなみに彼女はいたのだが、仕事の関係で振られてばかりいるらしい。


シラリー&コダラー

ウルトラマングレートに登場する怪獣でありラスボスの二体。
今作においては名コンビといえる怪獣娘。
尚、オーストラリア本部に好意を寄せる男性がいるらしいが、互いに同じ相手を好きになってしまい、火花を散らしているとか、そうでないとか。



今回から超獣シスターズが登場します。
超獣の設定や扱いがどうなるかわからないけれど、とりあえず怪獣より強い、ミサイルなどを内蔵していると言った風になっています。


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