更新が遅くなってスミマセンm(_ _)m
色々と忙しくて中々書けませんでした( ´-ω-)
それでも待ってたよーって優しい方が大好きです♪
では早速本編です!!
有咲「マジかよ……ホントに天才じゃねーか」
有咲に緋砂人が弟子入りした数日後、蔵でポピパのメンバーを相手に弾き語りをしていた。
緋砂人「ざっとこんな感じだな♪」
沙綾「碧志先生から天才だって話は聞いてたけど、弾き方を聞いて少し見ただけでこんなに弾けるものなんだね……」
緋砂人「いやいや、やはり本職のキーボードプレイヤーに比べたら大した事ないよ。今回はこの一曲だけ弾ければいいから、これでほぼ問題ないかな?」
沙綾「そもそも蔵で練習する必要があったんですか?緋砂人さんがその気になれば色んなスタジオで練習できたんじゃ……」
香澄「沙綾!!それは緋砂人さんが可哀想だよ!仲間外れにしちゃダメ!!」
緋砂人「いや、そもそも仲間じゃねーし……」
たえ「それじゃあ、私達は敵に塩を送ってるってこと?」
りみ「それは少し違うんじゃないかな?」
緋砂人「そうだ……これを……」
緋砂人はカバンからマカロンを取り出した。
香澄「マカロンだ!!」
緋砂人「最近この辺でマカロンが美味しいって評判の珈琲店があってね?そこのマカロンがホントに美味しくて足繁く通ってるんだ」
たえ「私、緑のやつ!!」
香澄「あぁ!おたえ抜け駆けはズルい!!」
ポピパによるマカロン争奪戦の火蓋が切って落とされた瞬間、蔵の扉が開き碧志が入ってきた。
碧志「ただいまー。緋砂人、いい子にしてたか?」
緋砂人「俺はペットか!?」
碧志「いや、お前はそんな上等なもんじゃない。手癖の悪い泥棒だ」
緋砂人「泥棒!?」
碧志「ウチの可愛い妹と可愛い教え子がお前の毒牙にかからないか心配でしかねーよ」
有咲「か、可愛い!?可愛いとか言うな!!」
りみ「わ、私も可愛い?」
香澄「りみ……お前が一番可愛いよ」
りみ「香澄くん……」
有咲「おいそこ!!寸劇始めんな!!」
沙綾「それじゃあ、そろそろなんで緋砂人さんがキーボードをやろうと思ったのか聞かせて貰えますか?」
碧志「そうだぞ。緋砂人にはそれを俺達に説明する義務がある」
緋砂人「あれ?言ってなかったっけ?」
一同「行ってません!!」
緋砂人「その理由は…………」
_______________
有咲「たくっ!!何でこんな大事な日に寝坊すんだよー!!」
香澄「ごめーん!!」
直近に迫ってきたNSEの解散対バンライブに向けて、今日は各バンドの顔合わせと事前打ち合わせとなっている。
香澄の寝坊で集合時間ギリギリとなっているポピパのメンバーは打ち合わせ会場に向けて走っていた。
りみ「大丈夫だよ香澄ちゃん」
たえ「走ればまだ間に合う!ダッシュダッシュ♪」
沙綾「有咲ー!遅いよー」
有咲「引きこもりなめんなー!!」
時計とにらめっこしながら全力で会場へと向かう。
たえ「いちばーん!!」
香澄「にばーん!」
沙綾「さ、さんばん……」
りみ「……ハァ…………ハァ……、よ、よんばん……」
有咲「ゼェ…………ゼェ……ゼェ…………、し、死ぬ…………」
香澄「有咲おそいよー!もう少しで遅刻するところだったよ?」
有咲「だ、誰のせいだと思ってんだ…………」
有咲が視線を上げると全員の視線がポピパに集まっている事に気づいた。
有咲「す、スミマセン!!ホラッ!香澄も頭を下げろ!!」
香澄「すみませ~ん♪」
有咲「ちゃんと謝れー!!」
紫乃「時間に間に合っているから問題はない。全グループが集まったから早速だが始めてくれ」
着席したポピパに近くの席に座っているRoseliaの今井リサが手を振っている。
紫乃「リサ大人しくしてろ」
リサ「はい!師匠!!」
紫乃「その呼び方は止めろと言っているだろ……」
碧志「まずは自己紹介をさせて貰います。今回この場を仕切らせていただくNon Stop Emotion‼️の市ヶ谷碧志です。よろしくお願いします」
一同「お願いします!」
碧志「それでは各バンドの代表から一言ずつ挨拶を…………どこからしようか……」
香澄「はいはい!!私達からやります!!えっと………Poppin'Partyの戸山香澄です!皆さんとキラキラでドキドキする最高の演奏ができるように頑張ります!!」
香澄の底なしの明るさに重い雰囲気だった会場の空気が一変する。
香澄に続いて各バンドの代表が挨拶を始める。
友希那「Roseliaの湊友希那です。よろしく」
透香「One-day's youの神田透香(かんだとうか)です。よろしく♪」
茶髪のショートボブと八重歯が特徴的な可愛らしい女の子が頭を下げた。
香澄「知らないバンドだね?有咲知ってる?」
有咲「し、知らねぇ……」
紗夜「全く……アナタ達はもう少し他のバンドを勉強すべきですよ?」
香澄「紗夜先輩は知っているんですか?」
紗夜「当然です。あの方達はOne-day's youというバンドで昨年のFWFで準優勝している実力者です。もうすぐプロデビューすると噂ですよ」
有咲・香澄「へぇー……」
友希那(知らなかったわ……)
透香に続いて中年の白髪混じり男性が立ち上がる。
拓哉「TK NETWORKの小室拓哉です。皆さんよろしく♪」
拓哉の自己紹介で周囲がざわつく。
香澄「みんなざわついてるね?あの人も有名人なのかな?」
有咲「バカ!!小室拓哉だぞ!?超有名な作曲家で日本一のキーボードプレイヤーとして良く音楽番組とか出てるだろ!!TK NETWORKもかなり有名なプロバンドだし。うわぁ……香澄後でサイン貰ってきてくれ!」
沙綾「あんな有名人が出てくるなんてどんなコネクション使ったんだろ?」
桃華「パパ!ちゃんと目的を言わないとダメだよ?」
一同「パパ?」
そう、小室拓哉はNSEの小室桃華の父である。
沙綾「なるほど……これは凄いコネクションだ……」
拓哉「今回私達がこの対バンに参加した理由はスカウトも兼ねている。私は個人事務所も持っているから、この中でデビューに興味がある方は声を掛けてくれたまえ。逆にこちらからも声を掛けさせて貰おう。それ以外にもこのライブはSNSでも生中継するし沢山のメディアにも取り上げて貰えるようになっているから存分に励んでくれたまえ」
拓哉の言葉に各バンドの表情が変わる。
続いて緋砂人が立ち上がり今回のオファーを受けてくれた各バンドのメンバーに感謝の意を込めて深く頭を下げた。
緋砂人「Non Stop Emotion‼️のリーダー稲葉緋砂人です。今回のオファーを受けてくれてここにいる皆さんには感謝しています!開催日は12月27日の15時からで舞台は有明アリーナです!」
有明アリーナは収容人数12000を超える大型のアリーナだ。
紗夜「ちょっと待ってください!」
会場の熱量を冷ますようにRoseliaの氷川紗夜が割って入った。
紗夜「詳細は分かりました。しかしおかしくないですか?」
緋砂人「何かおかしい所があったか?」
紗夜「考えてみてください。元々6バンドで対バン予定だったのでは?どこかのバンドが辞退されたということでしょうか?」
緋砂人「そう言われたらそうだな?碧志、どうなっている?」
碧志「俺も全員の推薦相手を知っている訳じゃない。1度整理させてくれ。俺と緋砂人はそれぞれポピパとRoseliaだあとは?」
桃華「私はパパ達、TK NETWORKだよ?」
猶黄「俺はOne-day's youだぞ?」
碧志「となると残りは……」
全員の視線が紫乃に集まる。
紫乃「俺の推薦は俺達だ。だから俺が代表としてここにいる」
碧志「だから……俺達は主催側だろ?各々が推薦するバンドを決めるって話だったろ?」
紫乃「言葉が足りなかったようだな。俺が推薦するのはNon Stop Emotion‼️ではなく、俺の所属するバンドのCrown.Clown.だ」
一同「…………えぇーーーー!?」
紫乃「そろそろHPを通じて発表されている頃だろう」
紫乃は周囲の顔色を確認した。
全米の若手トップとの対バンに狼狽えるような気の弱いバンドはどこにもいなかった。
紫乃「俺達は本気で食いに行くからな」
緋砂人「上等だよ」
緋砂人が不敵に微笑み紫乃と拳を合わせた。
その後の抽選の結果下記順番でライブを行う事に決定した。
Non Stop Emotion‼️
Poppin'Party
TK NETWORK
Crown.Clown.
One-day's you
Roselia
Non Stop Emotion‼️
※Non Stop Emotion‼️は主催のため二回
いよいよ本番は目の前までやってきている。
_______________
香澄「ホラっ有咲、早く早く♪」
有咲「ちょっ!香澄!!引っ張んなっつーの!」
香澄「早くしないと碧志先生帰っちゃうよ?」
有咲「帰ればいるんだからわざわざ挨拶に行かなくてもいいだろ?」
香澄「それとこれとは別腹だよー」
有咲「日本語おかしいっつの!…………ん?」
有咲を連れて香澄がNSEの楽屋に挨拶に向かっていた。
その時に楽屋の中から会話が聞こえ、自分達のバンド名が聞こえた気がしてそっと盗み聞きを始めた。
紫乃「お前達の推薦したバンドのそれぞれの演奏を録音したCDを聴かせて貰ったが、ハッキリ言って緋砂人が推薦したRoseliaと碧志が推薦したPoppin'Partyのレベルが今回のステージに相応しくない!」
香澄・有咲「!!?」
有咲「んだと!?」
香澄「有咲ストップストップ!」
リサ「あら?お二人さん、なーにやってんのかな☆」
香澄「リサ先輩!友希那先輩!しーっ!」
友希那(私は喋っていないのだけれど)
香澄は人差し指を口の前に立てて二人に静かにするように促す。
香澄「碧志先生達が私達の事を話してて、ベースの人が私達のレベルはこのライブに相応しくないって……」
リサ「師匠が?」
香澄と有咲に続いてリサと友希那が会話に耳を傾ける。
緋砂人「何が不満なんだ?推薦は各々自由だと言っただろ?」
紫乃「まずはPoppin'Partyだが今回出るバンドの中で一番レベルが低い。碧志、お前の妹がいるバンドだと言ったな?身内贔屓の推薦なら納得しないぞ」
碧志「身内贔屓ではない。俺はあの子達に可能性を感じた。だからその可能性を伸ばす為に経験を積ませてやりたい」
緋砂人「俺は分かるぞ、碧志の気持ち」
紫乃「???」
緋砂人「あの子達は特別なんだよ。巧いとか曲がいいとかそういうのじゃなくて、誰かの気持ちを動かして前に進める力がある。だからあの子達の曲は特別なんだよ」
紫乃「CDの音源を聴く限りではそんな感じはしなかったがな」
緋砂人「香澄ちゃんは誰かの為に歌って初めて真の力を発揮するタイプだからCDじゃ分からないさ。本番に期待するんだな♪」
紫乃「Poppin'Partyは分かった……。Roseliaは何故だ?」
緋砂人「俺の気まぐれだよ」
紫乃「違うな。お前はRoseliaのボーカルに肩入れしている。何故だ?あんなやつお前にとって路傍の石でしかないだろ?」
緋砂人「…………俺があの人にできる恩返しは無いかとずっと考えていた。そして見つけたんだ、湊友希那を高みに引っ張り上げる事があの人への恩返しになると」
友希那(あの人?)
紫乃「…………俺達が再会した日、お前は今回のライブの目的を言ったな。『低迷しているバンドブームに再び火を点ける事とこれからのバンドの踏み台になる為』だと」
緋砂人「あぁ、その気持ちは今でも変わっていない」
紫乃「あの二組にそれだけの価値があると本気で思っているのか?」
緋砂人「思ってるよ。将来的にはあの子達はガールズバンド時代の中心になると思っている」
緋砂人は紫乃の瞳を真っ直ぐ見て本心を語った。
紫乃「分かったこれ以上は追及はしない。…………碧志、新曲の練習に付き合ってくれ」
碧志「オッケー♪お前の練習に付き合ってるから、だいぶCrown.Clown.の曲を弾けるようになったぜ♪」
楽屋から出ていく碧志と紫乃に見つからないように物陰に有咲は隠れた。
香澄「踏み台ってどういうこと?緋砂人さんはもう表舞台には登らないの?」
有咲「分からねぇ……」
友希那「あの人って……誰の事なのかしら?」
しかしその答えは誰にも分からなかった。
それぞれの想いや思惑を膨らませながら、いよいよ運命のライブ当日がやってくるのだった。
いかがでしょうか?
いよいよ物語は最終局面に向かいます!!
しっかり皆さんを楽しませられるように頑張りますね♪
しかしまた期間が空くかもしれませんのでごゆるりとお待ちいただけると幸いです。
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ではまた次回、ほなっ!(^^)ノシ