小さな花の唄   作:まどっち

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最近頭が痛いので、風といちゃいちゃして癒そうと思います。
あと、タイトル仮題だったんですが、変更しました。


03

イライラする。

 

 

華琳様が大陸を制覇され、一刀が居なくなってからひと月ほど経った。

少しづつではあるが、三国間での話は進み各国は賑わいを増していった。

戦は終わっても五胡の侵攻や賊との争いは終わらないが、三国で協力し合い被害も最小限に止められている。

 

だけど、魏、とくに洛陽や許昌はまだ沈み込んだままだ。

街の人達は、警備隊の隊長として常に一緒に居た一刀が天へ還ったと知らされてから、以前の活気が失われてしまった。

それでも、それぞれの生活もある。

最初の頃は店を閉めていた商店もあったけれど、今はなんとか商売を再開し始めた。

街の活気が無い1番の原因、それは将にあった。

 

戦時中のあの勢いはどこへ行ったのか。

街の、民の見本となるべき魏の将兵がこれでは、今後のこの国の問題となる。

 

イライラする。

イライラする。

 

華琳様はそれを責める事はしない。

 

近くで見ていた私には分かる。

1番悲しみたいだろう。

1番泣きたいだろう。

1番、全てを投げ捨てて探しに行きたいだろう。

でも、華琳様はそんな様子を見せない。

王たらんと、今まで以上の激務をこなし続けている。

 

そんなお姿を見て、何故自分もと立ち上がれないのか。

そんな日が続いていた。

 

「春蘭、邪魔よ。仕事もせずただ泣いているだけの人間はここにはいらないわ。出て行ってちょうだい」

 

私は、我慢の限界だったのだろう。

書簡を運んでいる時、視界の端に見えたべそべそと子供の様に泣いている春蘭を見て、言わずにはいられなかった。

 

「なんだと…?」

「はっ!魏武の大剣が聞いて呆れるわね!あんな男が1人居なくなったからって子供みたいにビービー泣き喚いて!情けないったらありゃしないわ!」

 

それを聞いて春蘭が掴みかかってきた。

 

「貴様ァ!私を愚弄するだけでなく、北郷をあんな男だと!?奴がどれだけこの国の為、華琳様の為に生きていたか分からないのか!」

「1番大変な時に急に居なくなった薄情な男の事なんて知ったこっちゃないって言ってんのよ!」

「薄情なのはどっちだ!北郷が居なくなって、何とも思わんのか!そんな奴は今ここで叩っ切ってくれるわっ!」

「止めろ姉者!!」

 

春蘭と一緒に居た秋蘭が間に入る。

 

「頼む桂花。それ以上は言わないでくれ。姉者は直ぐになんとかする。それまでは姉者の分も私が働こう。だから、頼む」

 

そう言う秋蘭の後ろでまた春蘭は膝をついて泣き出す。

 

イライラする。

イライラする。

イライラする。

 

春蘭だけじゃない。

沙和や季衣もまだ部屋に閉じ籠る事が多いし、働いていても覇気の無い者が多い。

新しく警備隊の隊長へと任命された凪。

それに稟、風達も頑張っているのに。

何より、華琳様があんなにしておられるのに。

これでは、呉や蜀に笑われてしまう。

華琳様の兵が、華琳様の顔に泥を塗っているのが、私にはどうしようもなく、我慢ならなかった。

 

 

 

そして、こんな現状を招いた張本人が元の世界とやらで呑気に暮らしていると考えると、本当に、許せなかった。




風って、本当に可愛いですよね
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