格ゲーにも掛け合いはあるでしょ?あれです、あれ。
タイトルで察してください。
出てくるのは、ハイスクールで出したかったけど出すとやることが教授よりヤバイ漫画版の強さの彼です
俺の視界に映ったその男。
俺はそれを知っている。
そして、それは……元の世界の者ではなく。
『まさか、彼を使うとは』
ワラキアが一度、あの世界で出会っている。
白いシャツを全開にして、血色の悪い白の肌の男。
「お前は……──」
「姿は俺の知るタタリとは違うが…まあそれはいいか。
元々タタリは姿形に拘らない性質だからな……
お前は死徒二十七祖十三位の力を持っているのは確かなんだからな」
「アンタ、何者……?」
「おっと、歳を取っちまうとどうも独り言が多くなる。許してくれよ?これでもそこの吸血鬼の力とは同郷なんだ」
「ズェピアさんの?」
「ま、世界が違うがな。ついでに、そいつ事態の性格云々も違うと来た。こりゃ楽しそうじゃねぇか!」
「よく分からない事ばっかり……ズェピア、どういうことなの?……ズェピア?」
アイエフたちは一言も喋らなくなった俺を見る。
俺はしばらくして、目の前の男に対して言い放った
「─ネロアさん……でしたっけ?」
「いやちげぇよ!?貴様もか!貴様も俺をそう呼ぶか!?」
いや、待ってくれ。
名前ネタをやりたかっただけなんだ。
そこまで泣くな。
泣きながら怒るな。
「人気投票0さん、何故ここに……!?」
「何?俺の事嫌いなの?お前が俺の知るタタリとは一癖も二癖も違うのは分かったけどそこまで言うの?
お前に分かるかぁ!?ラスボスをしたと思えば人気投票はまさかの0!混沌の旦那でさえ人気はあったのに俺はあれだ!嫌がらせとしか思えねぇ!」
「アッハイ」
「何か可哀想ですぅ……」
「ふぅ……」
俺は一息ついて、皆よりも二、三歩前に出る。
こうして会話してるとはいえ……こいつは危険だ。
ミハイル・ロア・バルダムヨォン。
死徒二十七祖、その
朱い月……真祖に近かった男。
アカシャの蛇、無限転生者……名は多い。
真面目に厄介だ。
ロアは俺の警戒の目を感じたのか先程までの雰囲気はどこへやら。
互いに真面目な雰囲気へと変わる。
「それで?どうしてこの世界にいるとは聞かない。
……何故、ここへ?」
「分かりきってる事を聞くか?」
「それもそうか…グレートレッドによって、お前はこの世界へと現れた。そう、夢現の力によって」
「その通り、頭が回ってきたなタタリ。平凡な男だと思っていたが、その知識は無駄じゃないらしい。
そう、俺はあの龍によって復元された個体だ。
腹立たしいことではあるが…何、心の理解が微塵も出来ない龍を間近で見られるのは乙なものだぜ?」
ヒヒヒと笑いながらそう話すロアに敵であることを再認識する。
元より、ワラキアの夜とこいつは合わない。
火に油の関係だ。
教授が如何に人付き合いがよかったかが分かる。
「今のところアレに付き合ってはいるが…まあ、それも一つの楽しみなだけでね。一番は、お前らだ」
「私達、ですか?」
「その通りだとも御嬢さん。俺はお前らがどうこれから先の困難を乗り越えるのかを見るのが楽しみなのさ。
女神という、神代にて生きる存在がここまでの文明を発展させてきた…面白い観察対象じゃないか」
「ネプギアたちは観葉植物でもなんでもない。
種族を除けばただの少女に他ならない。
訂正しろアカシャの蛇」
「おいおい、タタリ。随分と肩入れするなぁ?
俺達死徒が、どのような存在かを忘れたか?
いや、そうだった、お前は混ざりものだったな」
これだ。
この分かっているという顔。
これが好かない。
確かに、こいつは生きてきた年数ならば遥かにワラキアを凌駕する。
だが……
「お前のような龍によって再現されただけの死に損ないが、全てを知っていると?」
「知っているとも。お前よりもこの世界の内情、有り様、構築、存在を知っている。
お前は外面を知れても内面を知れない。娘達のいる世界はどうだ?それが原因でお前たちは全てを失いかけた」
「……」
「それがお前の欠点、短所、弱点へと繋がる……
今でさえ、そうだろう?お前は本当の中身を仲間にぶちまけたか?」
「黙れ」
「おっと否定かぁ!その否定は肯定にも繋がるぞ?」
「お前も似たようなもんだろう。結果的にお前は死んだ。魔眼に打ち勝てない時点でお前はタタリよりも欠陥品だ」
「あーそれ言っちゃう?それなら言い訳として器というワードを提示するが、如何に?」
…チッ。
だが、悔しいことにその通りだ。
内面を推し量ることが出来ないのは確か。
俺がそれで失敗したのをこいつが知ってるのは蜥蜴が与えたな……!
「ズェピアさん……」
「……」
「そんなにその女神候補生が大事か?」
「世界を救う鍵だ」
「だから側にいるのか?あたかも、助言者のように」
「そういう訳じゃない」
「じゃあ、家族の元へ帰るのに手っ取り早い近道だからか?」
─こいつ
『感情を揺さぶられ過ぎだ。君の得意とする相手ではない。私と変わるかね?』
─お前も同じだろう
『君よりは演じられるが?』
─……チッ
そうだが、もう少し待ってほしい。
俺は確かに、ネプギアたちについていけば帰る見込みはあると考えてはいる。
だが、迷惑をかけてしまっているのも事実で、それを解決したいとも思っている。
「グレートレッドの問題は俺が蒔いてしまった種だ。
摘み取るのは蒔いた本人である俺であるべきだろう」
「確かにな。だがお前、まるでしっかり仲間だと断言しないじゃないか?」
「……」
「おいおい、どうしたよ?旦那を含めて三人を家族だと断言できるのに、そこの娘どもは仲間だとは断言しない。おかしいな?まるでお前の心は認めてないように見える」
「違うな」
「ほう?」
「俺はネプギア達を仲間だと思っている。
どれだけお前が言おうと、俺にとって、仲間だ。
ただ、今更そんな当たり前なことを言わないといけないのか?」
皆を見て、そう言うと皆何でか安堵したような顔をする。
「え、皆さん?あの……」
「…大丈夫よ?」「エルエルは仲間ですよね!良かったです~…」「やはり正義は悪に染まらないわよね!」
「その…少しだけ、そうなのかなと不安に…うぅ」
「あ、アタシは疑ってないから!ホントよ!?」
……。
「お前も苦労してるんだな」
「やめろ!何処かの英雄目指そうとした馬鹿を思い出す!財布以外の厄ネタを俺にぶつけようとするな!
オイコラ人気投票ZERO、何そんなお前も俺の同類なのか?みたいな目をしてる!ズェピアさんもっと人気だったからね!?」
「分かってる。四季ロアさんは分かってるから安心しろ」
「うるせぇ!!」
あーもう!
話が進まない!
『だから言ったろうに』
─もういい!
「『死徒化』!!」
俺はもうムシャクシャして死徒化をする。
姿をワラキアに。
そして、更に俺の不機嫌さが増す。
「君のせいで、舞台が滅茶苦茶だ。いくら人気がないからと言ってももう少し弁えて舞台に上がりたまえよ」
「人気は悪くねぇだろ人気は」
「なら、真面目にしてほしいのだが?」
「ああ、はいはい……そんじゃま、手っ取り早く言わせてもらうが…そのブラックディスクとそこにいるゲイムキャラを寄越してもらおうか」
頭を乱雑に片手で掻いてから面倒そうに俺達にそう言ってくる。
やっぱりそれが狙いか。
それを聞いた皆はゲイムキャラとネプギアを守るように武器を構える。
「…ま、だろうと思ったがな」
「当たり前よ、アンタがあのグレートレッドの再現した男ならマジェコンヌの仲間ってことじゃない」
「そうです、私達が守るです!」
「マジェコンヌということは悪!悪に渡すわけにはいかないわ!」
「ネプギアは…アタシが守るんだから!」
「……という訳だが?」
「ハァ……まだ生きられる命を無駄に燃やすねぇ」
未だに面倒そうにしているロアはそれでも俺達を一人で相手取れる強さを持っている。
あんなでも死徒の姫であるアルトルージュすら撃退できた過去を持つ男だ。
器が変わっても、強さの変動はそこまででもない。
はっきり言って…辛い勝負だ。
だが、この体を後の負担を度外視すれば……?
ネプギアとユニは全力で戦った。
アイエフとコンパは女神達を助けるために命を懸けて救出へ向かった。
日本一は一人でマジェコンヌに立ち向かった。
俺は……まだこの世界で全力といえる全力を出さなかった。
なら、今なんじゃないか。
『本気かね?流石に無事を保証しかねるが…それに勝てるかどうか』
─グレートレッドからの強化は確実に受けているだろうしな。だが、俺は決めたことを曲げられないもんでさ
『娘のために世界を呑み込む位だからね』
─そういうことだ
「という訳で、手出し無用だ」
「は!?」
「ズェピアさん!?」
「へえ、計算高いお前なら、確実な策を用意すると思ったが…」
「計算はやめていないとも。常に果てを目指している」
「集団でかかれば勝てる可能性があるかもだぜ?」
「今の彼女達では荷が重い」
「それでお前一人が犠牲か」
「犠牲、犠牲か。…ふむ、死ぬ気は毛頭ない。
かといって、負けるつもりも毛頭ないが」
「傲慢な奴だ。早死にするぜ?」
「君のような姑息な蛇が、私を殺すと?」
「殺せるとも」
「不愉快極まりないな、即刻ご退場願おう」
そうだ。
不愉快、それ以外何もない。
なので、殺す。
俺は途中乱入が出来ないように隔てる形で結界を張る。
皆が慌てて走るが、結界の方が早かった。
「ズェピア!あんた何してんのよ!?」
「そうですよ!ズェピアさん!無茶はしないって…!」
「ああ、それか。…いやどうもすまない、こう見えて約束を忘れてしまうような男でね。今回もそういうことだと思ってくれ」
「そんな……!」
「許してくれ、皆…」
ネプギアの悲痛な声に心が痛むが、それはそれだ。
これは、俺がやりたいことだからね。
後で何だって聞いてやるさ。
「ハッ!喜劇悲劇何でもござれってか?」
「いいや、ただの男の意地だよ」
「姿形に拘らないタタリが男の意地とは、自虐すら千変万化か」
「さてね」
そうだな、これは得難い体験だ。
教授以外の祖と戦えるとは。
そう、これは俺が次のステップに進むために相応しい。
「私の舞台に、不老不死を掠め取る蛇など必要はない」
「お前のような若造が創れる舞台なぞありはしない」
ラウンド1……ファイトってか?
感想、待ってます。