今回は新しいキャラが出ます。
では、どうぞ
世界中の迷宮……通称、ブロックダンジョンにやってきた俺達一行はとにかく先へ先へと進む。
ルウィーのゲイムキャラを先に見つけないと壊されちまう。
それに、どうやら重要な役目を担っているらしいしな。
という訳でおはようか?こんにちわ?こんばんわ?
まあ、俺達はおはようだがな!ワラキーだ。
モンスターもそこまで強くはないから苦戦はしないし……死徒化するにしても試したいことがあるからな。
まだやらないで済むのは助かる。
「ゲイムキャラさーん!何処だァァァァ!!」
「前に叫ぶなって言ったでしょうが!!」
「ウゴハァッ!?」
「うわぁ、鳩尾……」
「だ、大丈夫だ、問題ない。つってもこのくらいの勢いで探した方がいいのは事実だし」
「マジェコンヌの奴等に見つかったらどうすんのよ!」
「あっ」
「忘れてたんですね……」
「エルエルは忘れやすいです……」
「やめろ、その哀れみの目を向けるなぁ……!」
「ロアと同じような反応になってる……」
やめてくれ、その目は俺に効く。
コンパさん流石っす……強さとかじゃねぇ、精神に痛みを与えてくる。
これが看護師の力だとでも?
くそ、俺が持ってるのは錬金術とか吸血鬼とか位…精神攻撃は無い!
強すぎる、俺には勝てない……。
〔そこにいるのは誰ですか……?〕
「ふおぉ!?」「ひゅぃ!?」
あまりにも唐突な誰かさんの声に俺とネプギアは驚く。
心臓が跳ねたってレベルじゃねぇぞ。
しかし、今の声はまさか……
「アンタら凄い驚きようね……でも、叫んだのは無駄じゃなかったらしいわ」
「居ました、ゲイムキャラさんです!」
「先に会えて良かったわ!」
どうやら、ゲイムキャラに会えたようだ。
歓喜である。
てか、こんなに早く会えるとは思わなかったぞゲイムキャラァ!
ラステイションのゲイムキャラはあんなに時間がかかったのに……
〔貴方達は?〕
「プラネテューヌの女神候補生とその仲間達ってとこかな。ルウィーのゲイムキャラで間違いないか?」
〔ええ、私がルウィーのゲイムキャラですが…そうですか、貴女はプラネテューヌの女神候補生なのですね〕
「プラネテューヌを知ってるんですか?」
〔はい。私は元々、プラネテューヌのゲイムキャラでしたから〕
「何ぃ!?」
「プラネテューヌの!?」
「でも、プラネテューヌにはゲイムキャラが居たわよ?」
「同じ国に2体のゲイムキャラになっちゃうですよ」
「難しい話は分からないんだけど……」
〔どうやら、説明をした方が良さそうですね〕
「是非頼む」
困惑する俺達にルウィーのゲイムキャラは顔があればクスクスと笑っているような声だ。
しかし、元々はプラネテューヌのゲイムキャラって…んん?だとするとルウィーのゲイムキャラはどうなって?
〔ルウィーのゲイムキャラ…つまり、私がこの国の守護を務める前の存在はルウィーのシェアの減少が著しくなっていた頃に消えてしまったのです〕
「ゲイムキャラが消失って……あり得るのか?」
「古の女神が創り出したのがゲイムキャラなら、シェアが大きく影響してしまう女神同様ゲイムキャラも影響を受けてしまうんじゃないでしょうか…」
〔その通りです。我々もまた、シェアなくしては存在できない……そして、今のプラネテューヌの守護女神は当時のルウィーを憂い、私をこの国のゲイムキャラとなるように頼んだのです〕
「お姉ちゃんが…!」
「ネプ子の奴、そんな事をしてたの……」
「ねぷねぷ……」
〔そうして、私はルウィーのゲイムキャラとなり、ルウィーの守護とルウィーの教祖に頼まれた使命を遂行しているのです〕
「なるほどな……」
つまり、俺たちが出会ったプラネテューヌのゲイムキャラは後任のゲイムキャラだったのか。
かなりやばかったんだな、昔のルウィーは……。
〔それで、私にどのような用でしょう?〕
「ああ、そうでした。実は─」
そこから、ネプギアはゲイムギョウ界の現状を教える。
ルウィーのゲイムキャラはそれを静かに聞いていた。
〔…そのようなことが。守護女神全員が捕らわれるとは……〕
「お願いです!貴方の力を私達に貸してくれませんか?お姉ちゃん達を助けて、ゲイムギョウ界を救うにはそれしか無いんです!」
〔…すみません、了承しかねます〕
「やっぱり、ミナさんに頼まれたことが断った理由か?」
〔はい〕
俺の質問に肯定する。
分かってはいたがどうしたもんかな……
皆も、どうしようかと困り顔なのだ。
「それならその理由だけでも教えてほしい。
俺達も、分からないで帰るのは辛いんだ」
〔それでしたら構いません。私が協力できない理由、それは───〕
「──古代兵器の封印、だろう?」
『ッ─!』
俺達は突然ゲイムキャラの言葉を遮り、答えを知ってるとばかりに話す誰かの声を聞き、振り向く。
感知できなかった…ここまで鈍ってるとは。
ロアの時もそうだが、かなり弱ってるぞ俺。
「ぁ、あ……!」
「ネプギア?」
「あな、たは……!」
「久しいな…プラネテューヌの女神候補生。
その様子だと、多少は力を付けたと見える…まあ、多少だがな」
そこにいたのは紅い女神だった。
手に持つ武器は鎌か。
何にせよ、マズイ。
あれは強い……今の俺やネプギア達よりも圧倒的に。
死徒化すれば持ちこたえられるだろうが……
「へへ、流石はマジック様!あんな奴等余裕ですよね!」
「リンダ!お前が呼んだのか!」
「んな訳あるか!」
「確実にそこのゲイムキャラを消す為に来た。
それと……今後計画の邪魔になるであろう貴様らもな」
チッ、やる気かよ。
だが、はいそうですかとやられる訳にもいかない。
抵抗して、活路を見出だしてやる。
……横にいるネプギアを見る。
少し震えているな。トラウマの元凶はこいつで間違いないか……。
「マジック、だったか。お前の目的は俺達とゲイムキャラの抹殺か」
「マジック・ザ・ハードだ。
冥土の土産として覚え、死ぬが良い」
「会話する気無しかよ」
「して何になる?」
「ズェピア…どうするの?間違いなくリーダー格よ」
全員が武器を構えるが、勝負になるかどうか。
加えて、ゲイムキャラも守らないといけない。
「ルウィーのゲイムキャラ、お前は古代兵器の封印をしてるんだな?」
〔はい……私が破壊されれば、あれが目覚めてしまいます……〕
「……となると、逃げられないか」
「元より、逃がすつもりもない」
「観念して、降伏しな!」
「うっさい下っ端!」
……。
やるしかない、か。
だが、ロアの時同様、全力で行っても……
『全力?あれが君の?』
─今は漫才やってる時間はない。言いたいことがあるならさっさとしてくれ
『やれやれ、せっかちな役者だ。
いいだろう、言わせてもらうとも。
まさか、君の全力があれとは言うまい?』
─出せる出力の関係上、あれが一番…
『あれはタタリの本質を理解しきれなかった君だ。
今は違うだろう?よく考えたまえ、君はワラキアの夜の力を持っている』
─それは分かってるが…
『ズェピア・エルトナムではない』
─…今やって、出来る確証がない
『おや、まさか……出たとこ勝負が出来ない性なのかね?』
─あ?
何だぁ?てめぇ……?
こいつ、俺を煽ってやがるなぁ。
そういうこと言われて動じる俺だと思ってんのか?
動じる訳ないだrめっちゃムカつくわこの野郎!
俺があんな鎌持ったなんちゃって女神に殺されると思ってんのか?
おいおいタカシ、ビビってるってか!?
怖いです!
死神ってのはああいうのを言うんだなぁ……
元の世界の状態の俺なら恐怖心は無かったろうに。
これも弱くなったからこそ、か。
……だけど、弱くなったからこそ得られた物がある。
仲間を得られた。
この力の意味を知れた。
また守る意味を、また戦う理由を見つけられた、
─やるぞ
『出来るのかね?』
─要は、イメージだろ?
必要なのは、情報とその形だ。
それを想像する。創造する。
そう、ワラキアの夜の力はそうあるべきもの。
俺は俯く。
諦めたのではない。
こうすることで落ち着けて、覚悟を決められる。
今までとは違った姿、力だ。
だが、今必要なのは、速さ。
「ズェピアさん?」
「……なあ、皆」
「何?」
「今から変身をするが……それは俺じゃないかもしれない。
今までとは違う俺かもしれない。
それでも──」
「大丈夫ですっ!」
「今更何言ってんのよ。もう姿が違くても驚かないっての」
「エルエルは、エルエルですよ」
「姿は違えど心は同じよね!」
「……やれやれ」
けれど、それでこそ。
そう信じてくれるから、その信頼の目を向けてくれるから。
俺は強くなれる。
「変身する気か。例のあの姿になるがいい。
完膚なきまでに叩き伏せ、絶望し、殺してやろう」
「いやいや……今回は役者違いでね」
「何?」
─起きろ
俺は自分の
今まで応えたのは一人だけ。
それもその筈だ。
それしか見ていなかったんだから。
けれど、今は違う。
『─何だ、ようやく気付いたのか、アンタ』
聞こえたのはワラキアの声ではなく、青年の声だった。
ようやくかと呆れたような声色でソイツは俺に喋る。
─悪かったな。どうにも手違いでな。…力を貸してくれ
『へえ、俺で良いのか?って…そうか、まだ俺だけか』
─ああ、お前だけだ。ズェピア・エルトナムの姿じゃないタタリは、まだお前だけ。
『相手は?』
─女神様だ
『化け物専門の殺し屋に神殺しを最初にさせるか?』
─玩具も付けるが?
『ああ、あれか。…いいだろう、どの道いつ消えるか分からぬ霞のような力だ。使うと良い』
了承はとれた。
ならば、後はなるだけ。
俺の体が変わっていく。
ザザザ、とテレビの砂嵐のような音を出し、姿を変えていく。
視界が、重くなる。
「タタリの本質ってのを理解したの……?」
「いつもと姿が違います」
「ふむ……」
マジックは興味深いのか何もせずに見ている。
それならそうしているが良い。
その分だけ後悔させてやる。
手に自然とナイフが握られる。
服装もまた、ズェピアとは違う服装へ。
視界に映る物全てを視て、感じる。
─空が、落ちるようだ
『おいおい、へばるなよ?』
─へばるもんかよ。これが、あの視界…─に触れた視界
恐ろしい。
確かに、恐ろしいものだ。
だが、こんなものに屈するわけにはいかない。
家族の元へ帰るまで、死ねない。
やがて、明確な色を持ち、姿が見えるようになる。
「─ああ、殺人はしても、殺神はないな」
「ズェピアさん、ですか?」
「ネプギアか」
「はい。えっと、その姿は……」
「ああ、確かにズェピアだ。けれど、この姿はちょいと違うな」
「─七夜。七夜 志貴だ」
この体の感覚、そして頭に入ってくる動きの情報。
そう、これは正しく遠野志貴にとっての悪夢。
七夜 志貴だ。
「志貴さんですね」
「やっぱ人格多くない?」
「そう言われると痛いんだが……まあ実際、姿ごとにそれぞれの意識ってのは存在するしな」
「何だか、若々しいです」
「ナイフが武器ってクールね」
「そいつはどうも」
うん、皆も少しだけ違和感を感じてるかもだが接してくれる。
だからこそ頑張れるってもんだ。
「無駄話は済んだか」
「待っててくれるとは悪役根性の高い」
「どのような姿になろうと、私を倒すことは不可能だ」
「さて、それはどうかな?」
「ほう?」
ナイフを逆手に構える。
自然と獰猛な笑みになってしまうのは、引っ張られてるからだろう。
マジックを視て、気付くのは……そうだな。
かなり切れやすそうだ。
「玩具ってのは時に人を殺すのに適した道具になるもんさ」
「そのナイフで、私の喉元を切り裂くと?」
「躍りは拙いが、それだけは得意でさ。一つ殺られちゃくれないか?」
「志貴…さん、殺しはダメですよ!」
「ああ、理解してる。ただ、その気でいくとだけね」
全員、構えてるな。
ネプギアも女神化して、マジックへ武器を向ける。
「女神候補生…それも、私に何も出来なかった雑魚がまた向かってくるか」
「前の私とは違います!貴方を倒して見せる!」
「それに、私たちだっているのよ!」
「ですです!」
「悪の組織の親玉、覚悟!」
「ふん……せいぜい楽しませるんだな」
マジックもまた、鎌を構える。
リンダも警戒しないとな。
『さて、やりますかね』
─ああ、全力でいこう
「さあ──殺し合おうぜ!」
「死ぬのは、貴様らだ」
そうして、俺達は新たな力を手にぶつかり合う。
という訳で、新しい力を得たワラキー。
というより、忘れていた感じですかね。
ご指摘、質問、感想がございましたらください。