あまりにも久しぶりだからギアちゃんのゲームやってます。
というか、ギアちゃん可愛いよ。
アイちゃん?あれはアイエフさんだから…
巨体に見合わぬ速さで接近してきた
当然ながら、喰らってやるほどのお人好しでもないしそういった趣味は持っていない。
「インストール。」
『怪力』を自分に宿し、拳を握る。
普通の人間なら反応しきれずに殺られるが、俺は違う。
一応、この身は死徒だ。
「ふんっ!」
「──!?」
横に跳んで、俺が先程まで立っていた位置にNフェンリルの牙が空振る。
振り向くNフェンリルの顔面に拳を全力で叩き込む。
拳を受けたNフェンリルはそのまま吹き飛んで、別のモンスターにぶつかった後に消えた。
これが、オーフィスのお陰で俺用に調整されたタタリ。
プリヤとかのインストールに近いと思う。
タタリで再現できる力を俺の許容量に収まる程度に宿させてくれる。
欠点は再現できる力に限りがあるって事と宿せるのが最大二つって点だな。
だが、疲労で倒れる心配はなくなった。
こっからがワラキーの活躍劇よ!
ウワハハハハハハ!
と内心舞い上がってる俺の横にビームが通りすぎる。
後ろを見ると、別のNフェンリルが近くまで接近していた。
「ズェピアさん、油断大敵ですよ!」
「すまん、助かった!にしても…かれこれ7体目だぞ……他の皆も倒してるってのに減らない…どれだけディスクがあるんだって話だが…」
「それも、フェンリルのようなモンスターを大量に……何かあると思いませんか?」
「何か、か……─ネプギア、避けろ!」
「ッ!」
俺は魔力の反応を察知してネプギアに避けるように言うとネプギアは飛んできた
魔力…!
マジックかと思ったが、飛んできたのが雷っていうのならアイツしか居ない!
「ロア!」
「ご名答!会いたかったぜ候補生御一行!」
「ロア…!貴方が主犯ですか!」
ロアの名を呼ぶと、ロアが嬉しそうにこちらへと歩いてくる。
チッ、ネプギアと俺の二人でこいつを相手か。
前回の敗北を思い出し、苛立ちが沸き上がるがあれは俺の自業自得でもあるのですぐにそれは消える。
ネプギアの問いにロアはあー違う違うと言う。
「俺は手伝いさ。主犯はマジックだ。
グレートレッドの奴が俺を貸し出したって訳だ。」
「…って事は、最初からこうするつもりだったのか。」
「そうだとも。どれだけお前らが強くともキラーマシンが数千も送り込まれたら厳しいだろ?俺も嫌だねそんなの。」
「なら、もう一つ聞かせてください。」
「お?」
「グレートレッドの狙いは何なんですか。」
ネプギアは俺も気になっていたことをロアに聞く。
ロアはその質問を待っていたかのように片手で顔を抑えて笑いだす。
「クク、あの龍はお前にお熱だぜタタリ。」
「だろうな。」
「それに、お前が見たらどんだけ不愉快になるのやら、あの龍を見たら、な。」
「は?」
「いやなに…今のアレはそれこそ迷える子羊のようだ。」
「…あの蜥蜴が?迷う?」
自然と、ごく自然と俺は疑問を抱いた。
そんなの、おかしいだろう。
「今更、何を迷ってるって言うんだ。
運命だとかを一々重視する正義面が今更何を?」
「さあな。ていうか、当たり強いな。」
「アイツには殺意しかないもんでね。」
「そうかい。まあ、教えることは教えてやったんだ。
さっさと死んじゃくれねぇか?」
「お断りします!」
「前は負けたが、今回は制御も出来る。加えて、二対一だ…卑怯とは言うまいね?」
「おいおい、そりゃ俺らの特権だろう?それが正義のやることかよ!」
「ハッ!俺だって元々はヴィランです~」
「ズェピアさん、自慢事じゃないです。」
ネプギアさん、そこは言っちゃ駄目です。
か、家族の為にしたことだから……(震え声)
「今からこの拳でてめぇをブスりと突き刺すぅッ!」
「何こいつ、数日で何があった?」
ロアが引いているが、そんな事はどうだっていい。
今重要なのはこの蛇野郎を粉微塵にすることだ。
無論、俺だけじゃ勝てないかもしれない。
自虐に近いが、俺は一人じゃ戦えないんだ。
常に、誰かが居てくれた。
隣でも、後ろでも、心の中でも。
そのお陰で俺は戦える。
答えを見つけようと必死になれる。
そうして生きてきた。
もしかしたら、別の可能性もあったかもしれないが…それこそ、もしかしたらだ。
「ネプギア。」
「はい、一緒に戦いましょう!」
「ああ、頼りにしてるよ。」
「…やはり、気に食わねぇな。」
ロアはとてもうざったいとばかりに目を細める。
性悪の蛇が何を思おうがどうでもよろしいのだが。
「前まであんな弱っちかったお前が、女神の候補生一人と共に戦えば勝てる?思い上がりも甚だしい!」
「お前前提から間違ってるな。」
「何?」
「お前、俺がお前に勝つとか言った?」
悔しいが、こいつに勝てるなんざ思っちゃいない。
だが、負けるとも思っちゃいない。
簡単な話、引き分けになら持ち込めるかもしれない。
教授にはいつもいつも頭が上がらないです。
「私達はあくまで時間稼ぎです。
そちらが全てのキラーマシンが復活するまでの時間稼ぎなら、こちらはゲイムキャラさんが修復されるまでの時間稼ぎです!」
「そういうこった。打てる手は打ってあるんだよ。」
「やってくれるじゃねぇか。
って事は、マジックの奴の負けは濃厚って訳だ。」
「こっちには優秀な錬金術師がいるんでね。」
「んだよ、負け戦なんざつまらねぇじゃねぇか。」
「悔しいかこの蛇野郎。」
「いや、全く。それより帰っていい?」
「あ、すいませんウチの店途中帰宅禁止なんですよ~」
「えーマジ?」
「マジマジ。」
「なら仕方ねぇ、な!」
「うおっとぉ!」
ロアが数秘法による雷を俺に放つ。
ギリギリで避けたが、当たったら痺れびれでは済まないですよありゃ。
「タタリを制御し、強くなったのは誉めてやる。
だが、果たして俺に勝てるかな?」
「馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!」
「そう上手く事が行くとでも─チッ!」
「ズェピアさん、あまり濃い会話しないでください!」
「あ、はい……すいません。」
ネプギアがMPBLからビームを放ち、ロアはそれに反応して避ける。
その後、叱られてしまった。
「一人で先行しないでくださいね。
オーフィスちゃんに怒られますよ?」
「それは勘弁願う!」
娘に怒られるのは精神崩壊待ったなしなのでしっかりとしなければ。
ロアはほう、と感心したような声を出す。
「随分と頼もしくなったじゃないか。
あの時は泣いてばかりだったってのに、何がそこまで変えた?」
「もう、怯えるのは嫌だから。」
ネプギアはしっかりとした声で答える。
「涙を流してばかりの私じゃいられないから。
この人を支える私になりたいんです。
だから、もうくよくよしてばかりじゃいられません!」
「…なるほど、心の強さって奴か。
根性論だとかは好きじゃないんだがなぁ。」
「だけど、それでネプギアが強くなったのは事実だ。」
「…女神は人間と精神構造が同じらしい。こちらの世界とはかなり毛色が違うようだ。」
「神性はあるが、それでも人としての心もある。
それがこの世界の女神と女神候補生だ。」
こういう強さは俺にはない強さだ。
俺にはそういった、支える強さを持っていない。
支えられてる自覚はあるが。
ロアは面倒そうに頭をガシガシと掻く。
「そも、俺が何をしても無駄なわけだ。
お前と誰か一人の実力者を配置すれば俺は動けない。
加えて、旦那の獣と他の連中がモンスターを倒して回ってる。
あーメンドくせーメンドくせー!
ここら一帯焼き払った方が早いなぁ!」
「やるなら全力で阻止するぞ。」
「誰がやるか。
消費がデカい事を態々隙晒してやるわけねぇだろ。
ロアが言い切る前に言葉を止める。
そして、途端に顔を顰める。
一体どうしたんだ?
想定外の事態でも発生したのか?
「タタリ、アンタ相当好かれているらしいな。」
「は?マジックに?」
「んな訳あるか。
じゃなくてだな……猛烈なファンがアンタに会いに来るぜってこと。」
「ズェピアさんにファンなんていたんですか?」
「ネプギア?俺一応主役だったからね?
んん、んで、猛烈なファンってのは誰の事だ……?」
俺はマジェコンヌにファンを作った覚えはない。
まさか、下っ端……はないな。
マジックでもないならお手上げだ。
該当するなら……
そこまで考えて顔が引きつる。
「おいおい、冗談はやめろ。」
「嘘ならよかったんだがなぁ。」
この場所に来るのか?
阿呆だろ、馬鹿じゃねぇの?
死にに来たの?
いや、死ぬの俺なんだけど。
マズイな、このままだとネプギアもそうだが他の皆が危ないぞ……!
「ネプギア、皆に避難を──」
─瞬間、空間に皹が入る。
「チッ……!」
「あれは……!」
前兆。
憎い相手であり、哀れみを向ける相手であり、相互理解が出来ない相手。
それが現れる前兆だ。
皹の入った空間が次第に砕ける。
目に入ったのは『
視認したとき、俺は自らが気付かぬ内に血が出る程拳を握りしめていた。
『─その姿が、本来のお前か。
ならば、初めましてだな転生者。
そして、女神候補生。』
何より、コイツにこの姿を視認されたのが何よりも苛立ちを募らせる。
テメェが原因だろうが、と。
俺は心の内で毒を吐く。
空間の皹からソイツは現れた。
赤く、巨大な龍。
俺の世界での最強の一角。
オーフィスが勝てなかった龍であり、抑止の龍。
俺はネプギアを自分の後ろに隠すようにして上から見下ろす奴を殺意を込めて睨む。
「─猛烈なファンは、お前か。」
『ああ、私だ。』
睨まれた奴は、嬉しそうな声で俺達を見下ろす。
俺に会えたことが嬉しいのか?
俺を今すぐにでも消せるからか?
それにしては、穏やかだ。
あの世界から消える直前でさえ殺意があったというのに今はそれを感じない。
『とても会いたかった。
答えをもたらしてくれる転生者よ。
ただ一人、私を殺そうとした憎き男。
そして──』
圧倒的な存在感だった。
力が制限されている今だからなのもあるが、前に見た印象が崩れ去る。
憎しみはあるだろう。
怒りもあるだろう。
だというのになぜ目の前のコイツは穏やかなんだ?
なあ、教えてくれよ──
『─私と同じく新たな見解を得た男よ。』
─【
─ナゼなに女神のコーナー─
ワラ「結局続いたこのコーナー。
ナゼなに女神のコーナー、始まるよ!
今回のゲストはゲイムギョウ界でも人気キャラの一人!ユニの姉でもあるノワールさんです。」
ノワ「ラステイションの守護女神、ノワールよ。
それで、今回は凄い展開が早かったけど。」
ワラ「巻きでいこう巻きで、とのこと。
ほら、早くしないと作者が死ぬからね。」
ノワ「この前車と生身がぶつかってたものね。」
ワラ「『痛かった』とのことだ。まあ、これくらいは日常茶飯事だから問題ないな。」
ノワ「大問題よ!大体、交通事故起こすくらいなら車に乗るなって話よ。」
ワラ「まあ、最近怖いよな……ラステイションは安全そうだよな。ノワールはしっかりものだから。」
ノワ「当たり前よ。」
ワラ「さて、このコーナーはゲストの女神が疑問に思ったことに答えていくコーナー。
まあ、読者の質問があればそれも答えるんだけど……この作者にそんなものは来ないッ!」
ノワ「自分で言うこと?
……じゃ、私の疑問よね?なら、グレートレッドよ。
今回ようやく出てきたけど、あれは何なのよ。」
ワラ「クソトカゲェッ!の事か。
マトモな質問でよかったわ。
んじゃ、解説だ。一言でいうなら『己の正義を押し付ける抑止の龍』だな。」
ノワ「質が悪いのは分かったわ。」
ワラ「こっちの作品及び『─計算の果てに何があるか─』では抑止力の生み出した龍という扱いだな。
んでもって、運命を操れる能力を持っている。
この世界だとどうかは知らないがマトモに戦っても強い厄介な奴だな。」
ノワ「勝てるような存在には聞こえないわね。」
ワラ「まあ、俺の場合は誤魔化しに誤魔化したからなぁ……それは本編で言及したか、するかもな。
んで、クソトカゲェッ!は自分の操る運命こそ正しいと信じて疑わない奴でな、前作でもそれでうちの娘を隔離したりとかな。」
ノワ「ええ……。
取り合えず、これまでのグレートレッドはそうだったって訳ね。
でも、今回は何だか違うわね?」
ワラ「どうなろうと殺してやるぅぅぅッ!(日本兵)」
ノワ「殺意高いわね……じゃ、そろそろ終わりよ。」
ワラ「ういっ。」
ノワ&ワラ「次回、超次元ゲイムネプテューヌmk2 withワラキー!
『赤龍変容』!次回もお楽しみに!」
ノワ「さて、そろそろルウィー編も終わりね。」
ワラ「リーンボックスとかどうすっかね?」