ワラキー異世界渡航劇   作:ロザミア

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ワラキーが再会するとは一言も言ってないZE。

そういえばネクストパープル皆さん当てました?
私は金が消し飛びましたけど当てました(白目)


監督気取り、思わぬ再会です?

やあ、皆の衆。

俺だ、ワラキーだ。

 

リーンボックス特命課。

そこで情報収集のために働いている俺は今日も今日とて近辺のモンスター退治。

基本的にケイブさんと二人でしているから楽で仕方ない。

一人で戦ってるだけあってケイブさんの実力は本物だ。

 

後は、犯罪者を捕まえたり…うん、俺も脱獄犯ですが、何か?

バレなきゃ犯罪じゃねぇんだよぉ!犯罪者ですけどね。

 

やはり、マジェコンとマジェコンヌによる無法化は進んでいるわけで。

困ったことにそいつらをひっ捕まえて聴取しても困ったことにマジェコンが便利だからとかしか供述しないのである。

マジ勘弁してください。

ライブまで時間がねぇんだ、これ。

 

「これで、今日の分は終了ですね」

 

「ええ、貴方のお陰で効率がいいわ」

 

「いえ、ケイブさんのお陰で自分も動きやすいです」

 

「そうかしら」

 

「はい!」

 

いい信頼関係を築けたし、離れるとき戸惑いそうですよ。

 

「じゃあ、戻りますか」

 

「そうね…ねえ、件」

 

「何ですか?」

 

「貴方もここに来て馴染んできたわ。そろそろ、手伝ってほしいことがあるの」

 

「えっと、犯罪者の検挙ではなく?」

 

「ある意味同じことね。取り敢えず、事務所に戻りましょう」

 

「分かりました」

 

ふむ、珍しく頼られてるか?

ここは話を聞いてから判断しよう。

俺にもやらなきゃならんことはあるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─リーンボックス特命課 事務所

 

戻ってきた俺たち。

早速ケイブさんの話を聞くとしよう。

 

「5pb.のライブは知ってるわね?」

 

「ええ、近々ライブをするということくらいですが」

 

「…そのライブを中止にしろっていう脅迫状が教会に数日前に届いたのよ」

 

「なるほど…だから」

 

えぇ…まさかの同じ案件追ってたんかい!

マジかぁ…知らなかったとはいえかなりのロスですよ。

 

「…ライブまで後何日でしたっけ」

 

「三日よ。」

 

「三日ですか…」

 

厳しいな。

三日で犯人を特定して捕まえなければならない。

 

取り逃したら何があるか分からない以上大胆な行動には出れない…慎重に、バレないように動く必要がある。

加えて、まだ影すら見えちゃいない。

捜査が進展しない理由…相手が隠れるのが上手いのもあるが…

 

ふぅ、と考えを纏めて一息。

 

「ケイブさん、俺を信用できますか」

 

「ええ、勿論。数日とはいえ仕事仲間だもの」

 

「そうですか…なら、教祖と会えますか?」

 

「出来ないことはないわ。でも、どうして?」

 

「この事件を解決する為には今ある情報全てを知らないといけない…そして、それを纏めた上で的確に指示を出せる人物も居なければならない」

 

「…まさか、件…貴方」

 

「─俺が、その司令塔役を請け負いましょう」

 

やるしかない。

この事件、全部を使わないと解決するのは無理だ。

今理解した。

犯人はとても巧みな位置に存在していることも…この事件のタイミングも。

 

「…でも、貴方はこの国の…いえ、そうね…貴方の頭の回転は早い。任せてもいいのね?」

 

「ええ、任せてください」

 

「すぐに話を付けるわ、強引にでも」

 

教祖には聞かなければならない事がかなりある。

ネプギアたちには…頑張って貰わないとな。

荒事になるのは間違いない。

ケイブさんがあちらに向かった後、Nギアを取り出してアイエフにメールを打ち込む。

 

『教会に向かう』

 

これだけでいいだろう、送信。

悪態つくだろうけどそこは許してほしい。

それに、まだ俺が脱獄してることはバレちゃいけない。

 

そうこうしているうちにケイブさんが話しかけてくる。

 

「すぐに向かいましょう!」

 

「分かりました」

 

やっと行けるな…リーンボックス教会に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『教会に向かう』

 

「は?」

 

その一文だけが送られてきたとき、思わず素っ頓狂な声を挙げる。

 

「どうかしましたか?」

 

「な、何でもないわ。ちょっとこれの調子が変だっただけで元に戻ったから…」

 

…あの馬鹿、何を思い付いたのか知らないけどいきなり過ぎる!

フォローしきれるか分からないって数日前に伝えたじゃない!

でも脱獄の事がバレる訳にもいかないし…

 

あーもう!何で毎回勝手なのよぉ…特命課に入ったからって好きに動きすぎよ…

 

…ずっと嘆いていても何も進まない、ここはアイツの考えを把握してからでも…

 

「少しいい?」

 

「あ、教祖様です!どうかしましたか?」

 

「ええ、少し前にアタクシの知り合いがこちらに来るって連絡があって…事件について協力してもらってるのよ」

 

時間的にも、ズェピアたちの事ね…

特命課にリーンボックスの教祖と親しい人物がいるのかしら?

 

「その人と協力すればいいんですね!」

 

「ええ。それと、一人じゃなくて二人よ。最近、才能ある新入りが入ったそうで、その人も協力させるとか」

 

「へ、へぇ…そうなの…」

 

特命課だと結構働き者なのね。

それはともかく、もしバレそうになったらどうしたものか。

誤魔化すにしても…

 

「チカ様、リーンボックス特命課がお見えに」

 

「こちらまで案内して」

 

「はい!」

 

「特命課?」

 

「課、の部分が係だったら難事件もパッと解決しそうな眼鏡が居そうであるな」

 

「…」

 

「アイエフ?どうかした?さっきから眉間に皺寄せて…考え事?」

 

「え?え、ええ…この事件について、少しね…」

 

聞いてきたのが日本一でよかったわ…

 

それよりも、もう来たの!?

まだどう誤魔化したものか思い付いてないわよ!

もうアイツに任せようかな…

 

先程のように、コンコンとノック。

教祖が入ってと言い、扉が開く。

入ってきたのは、赤い髪が特徴の女性、そして

 

「よく来てくれたわね、ケイブ。そちらが新入り?」

 

「ええ、彼が助っ人よ」

 

「初めまして、リーンボックスの教祖様。リーンボックス特命課所属、虚夜件です」

 

アイツだった。

何か、変装してるけど…まあ、そりゃそうか…

 

あんま心配しなくても良さそうね…

 

「ズェピアさん…?」

 

「えっ」

 

嘘、もうバレた!?

ネプギア、アンタいつの間に変装見極められるようになったの!?

 

だけど、その問いかけるような声にズェピア…件は

 

「失礼、別人と混同してしまっているようですが…私は違いますよ」

 

「あ、そ、そうですよね…すいません。私はプラネテューヌの女神候補生、ネプギアです!」

 

「はい、この度はよろしくお願いします」

 

…さらっと受け流したわね。

よかった~…

ていうか、あの変装してるときは固い感じなのね。

 

それに、真面目モードだし…

 

取り敢えず、一通り自己紹介を終えてからケイブとズェピアも交えて事件についての話し合いを再開する。

 

「それで、ケイブ。進展は?」

 

「それについては…件」

 

「はい。では、ネプギアさんたちの話を聞かせてもらっても?」

 

「私たちの、ですか?」

 

「マジェコンヌについて、とか。リーンボックスであったことを事細かに教えてください」

 

「えっと…分かりました。2日ほど前に、マジェコンヌの下っ端の人とネズミのワレチューさんに会ったんです。勿論、戦いになったけど…倒した後、今回の事件について聞いたんですけど『アタイたちはまだ何もしてねぇ!』って言われて…」

 

「本当かどうか怪しいけどね。それに、実は幹部が動いてた可能性もあるもの」

 

取り敢えず、補足は入れておく。

幹部が動いてもおかしくはないから、念のためだ。

 

件はふむ、と言ってから教祖の方へと視線を向ける。

 

「それと、教祖様にもいくつかお聞きしたいことがあります。」

 

「ええ、アタクシに答えられることなら」

 

「ありがとうございます。

まず、5pb.様のライブについてですが、場所は?」

 

「特設ステージでやってもらうわ。かなりの広さだから、人も多いでしょうね」

 

「なるほど、次に5pb.様が誰かから恨みを買うようなことは?」

 

「ないと思うわ。あの子、人見知りだからそもそも人と会話なんてそんなにしないもの」

 

「…では、教会以外に、アイドル等をプロデュースしてる会社は?」

 

「あるにはあるけど…数が多いわ」

 

教祖の言葉に、件は口角を上げる。

 

「…犯人の姿が見えてきましたね」

 

「まさか、他の会社の犯行だと言いたいの?」

 

「ええ、マジェコンヌが悪事を働いている今なら、矛先はそっちに向きやすい。そちらに罪を擦り付けた上で邪魔な5pb.様を消せる。加えて、多くある会社から自分を割り出すのは極めて困難だ…

まあ、これも私の憶測に過ぎません。ただ、少々過激すぎる事を考えればあり得なくはない」

 

「卑怯者ね!でも、マジェコンヌが関わってないって確証はないわ」

 

「その点も考慮した上で動きましょう。教祖様には我々と共に会社の去年から今年までの記録を調べてもらいたいのですが、よろしいでしょうか?」

 

「任せて」

 

「あの、私たちは?」

 

「貴女たちには5pb.様の護衛を。万が一を考えて、お願いします」

 

「はい!」

 

件は事前に考えていたかのように教祖や私たちに指示を出す。

頭脳派って本当だったのね。

 

というか、こいつ本当にズェピア?

似ても似つかないんだけど?

 

「なら、後で紹介しておかないとね…ケイブ、貴女の言う通り、優秀な人を見つけたわね」

 

「私自身、驚いているわ。まさか、ここまでなんて」

 

「…ふぅ、取り敢えず、この通りに動くことにしましょう。

…あの、ケイブさん?」

 

「どうしたの?」

 

「色々と勝手に決めちゃいましたけど、大丈夫でしたか?」

 

「今更ね。でも、皆従ってるってことは…そういうことよ」

 

「そうですか…よかった」

 

「自信を持ちなさい。貴方がしていることは間違ってないわ」

 

「だと、いいんですが…」

 

するべき事が決まったのにまだ釈然としない様子。

何かを考えているように見える。

 

ま、一度頭を休める時間を作るべきね。

 

「取り敢えず、行動は決まったから少し休憩にしましょう。

件、でいいのよね?貴方もそれでいいでしょ?」

 

「…そうですね」

 

「じゃあ、一度解散して少ししたらまた集まりましょう!」

 

ネプギアの言葉に皆が頷いて部屋から退出していく。

 

件も少し疲れたのか部屋から出ていく。

…さて、私も行きますか。

 

「では行くとしようか、厨二娘よ」

 

「なによバカ猫、アンタはここで寝てれば?」

 

「惚けんでもよろしい。我輩も一枚噛んでるのだからな」

 

「…そういうこと。なら、行くわよ」

 

「うむ」

 

バカ猫を連れて部屋を出る。

出てすぐ、右から私の名前を呼ぶ声がしたのでそちらに振り向く。

 

件が壁に背を預けてこちらを見ていた。

 

「よっす、教授も一緒か」

 

「無事こちらに合流できたようで何よりであるなソウルフレンドよ」

 

「まあな…取り敢えず、別の場所で話そうか」

 

「そうね。ここだと聞かれるし、それは困るものね」

 

「まあ、休憩だからな。カフェでもどうよ」

 

「ソウルフレンドが奢るなら考えてやってもいいけどにゃ~」

 

「…まあ、少し位なら。食い過ぎないでくれよ?」

 

「保証はしない!猫は気まぐれ、これテストに出るよ」

 

「はいはい、さっさと行くわよ」

 

少し、甘いものも食べたいし丁度いいわね。

 

アイエフもかよ、と財布を少し気にする様子のこいつにざまあみろと思っておく。

これに懲りたらこっちのことも考えて欲しいものね。

 

 

 

 

 

 

・  

 

 

 

 

 

 

近場のカフェに来た俺らは適当に注文をしてから話し合いを始める。

あ、どうも、ワラキー視点に切り替えだよ。

 

「は~疲れた」

 

「お疲れ様。それで、アンタはどう睨んでるの?」

 

「マジェコンヌのことか…」

 

「うむ、その事を考えてるようだったので我輩達だけでも意見を聞こうというわけだ」

 

「…正直、よく分かってない。アイツらがどう動くか…けど、間違いなくこの一件に関わってくると思う。」

 

どう動いてくるかまでは分からない。

けれど、あのクソ蜥蜴もいるんだ。何かしてくるに違いない。

いつものように来るか、それとも変わった作戦で来るか…

 

「何にせよ、来るのであれば取っ捕まえる」

 

「…特命課として仕事熱心なのは大変結構だけど、どうやめるつもり?」

 

「この一件が終わっても少しは滞在するだろ?その間に話を済ませるさ。ケイブさんはいい人だから、話せば分かってくれる筈さ」

 

「だといいけどね」

 

「まあ、あのクール娘は何となく人の機敏には疎そうな気配がしたので適当に言えば誤魔化せる確率約99.999%であるから問題ナッシングなので別の話題をしようじゃにゃいの」

 

「なんだ、また推理させる気かよ?」

 

「ぬかしよる。ソウルフレンドはまだ推理の途中であろうに」

 

「どういうこと?」

 

「まだ不十分ってことにゃのよ。今のままだとまだまだデンジャラァスな訳である」

 

「…そっか、脅迫状での『リーンボックスの民の命はない』…これね?」

 

「…まあ、そうだな。そこについて考えてはいる。だけど、リーンボックスの人たちを人質に取れるようなものが本当にあるのか………」

 

そこまで考えて、見落とし(・・・・)に気が付く。

 

そうだ、そうだよ。

ある、でもどうやって?

思わず立ち上がりそうになるが目立つことになると抑制する。

 

どうやってそれを実行する?

 

【特設ステージでやってもらうわ。かなりの広さだから、人も多いでしょうね】

 

箱崎チカの言っていた特設ステージ。

犯行が行われるとしたらここだ、間違いない。

 

だが、問題はそこでどうやって…?

 

けど、その方法(・・・・)なら間違いなくリーンボックスにいる全員を殺害することも可能だ。

 

「…ズェピア、アンタ汗がすごいわよ?何か分かったんでしょ?

私達にも話してちょうだい」

 

「…ああ、そうだな」

 

俺はアイエフと教授にその方法について話す。

 

「ここに来る途中でケイブさんに5pb.について聞いていた内容。

そして、俺の想像している犯行方法…当たっているのならライブを中止にするしかなくなる…!」

 

「ちょっと、脅迫状にはライブを中止しないとリーンボックスの民の命はないって…」

 

「そう、ライブを中止にしたらリーンボックスのシェアは間違いなくがた落ちだ。だけど、ライブをしたら…その日、リーンボックスは5pb.の歌声が聴こえてしまう。それが犯人の狙いだ」

 

「歌声が…?待って、もしかして犯人は…!」

 

「…これはマズイ事態、いや、最初から詰みに近い盤面だったということであるな」

 

教授とアイエフもその考えに至ったらしい。

顔が少し青ざめている。

 

 

 

「─歌声でリーンボックスを洗脳する。それが犯人の狙いだ…!」

 

 

 

何て屑野郎だ…!

希望を届けるための歌姫を絶望のどん底へと沈めるための悪魔にする気か!

 

リーンボックスはどうでもいいってのか!

 

「なんてこと…!すぐにでも教祖に知らせないと!」

 

「ああ、今すぐにでも動かないと手遅れになる…!」

 

「今日は徹夜ルートの構え間違いなし!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─リーンボックス教会前 広場

 

「あ、貴女は…!」

 

「貴様一人か、女神候補生。ならば都合がいいな」

 

間違う筈がない。

私の目の前にいるのは私にとって、私たちにとって打倒すべき敵…

 

その人が不敵な笑みを浮かべて、武器も持たずに私の前にいる。

 

「なぜ貴女がここに…マジック・ザ・ハード!」

 

私はマジェコンヌのリーダー、マジックにビームソードを構える。

ルウィーで戦ったときよりも強くなってる…まだ力を隠してる状態なのに…!

今の私じゃ、女神化しても…

 

「そう構えるな。私は何もせんよ」

 

「そう言われて信じるとでも…!」

 

「ふっ、まあ戦っても構わんが…いいのか?ここの民が巻き込まれるぞ?」

 

「ッ…!ここに来た、目的は?」

 

そうだ、ここで戦えば全力を出さないといけなくなる。

そうしたら巻き込んでしまう…

 

戦う気配を未だに見せないマジックを警戒しながら武器をしまい、目的を聞く。

 

「少し助言をしてやろうと思っただけだ」

 

「助言…?今回の事件ですか?」

 

「そうなるな」

 

「何故敵の貴女が!」

 

「…あの龍は気に食わんからな」

 

「え…?」

 

忌まわしげに顔を歪めたマジックに私は疑問を抱く。

 

「我々には崇高なる使命がある。だが、あの龍は我々を利用して捨てる気と来た。意趣返しというヤツだ」

 

「この事件はグレートレッドが関わってる…?仲間なのに、何故私たちに加担するような真似を?」

 

「仲間だと?あれは違う。あれは異分子だ、貴様のところの吸血鬼のようにな」

 

「異分子…異世界から来たから?」

 

「そうだ。あれがどうなろうと私の知ったことではない。

それにやり方が気に食わん。だから貴様に情報をやろう」

 

「…その情報を信用するとでも?」

 

「ふっ、大分強かになったではないか?あの吸血鬼は独房の中だというのに強気だな。まあ、聞くだけ聞け。

この事件解決への鍵は…そうだな、答えを言っては面白くはない。

ヒントでいいだろう…」

 

この人は…!

きっと、ここで分からないで潰れるようならそれでいいと思ってるに違いない。

 

それに、何でズェピアさんの事を知ってるんでしょう…

あの場には下っ端さんも居なかったのに。

…もしかして…

 

「ヒントは、『音』だ。簡単だろう?」

 

「音…」

 

「これ以上の介入は目を付けられる。せいぜい足掻くことだな」

 

マジックはそう言ってこの場から消えました。

 

もし、本当に事件解決へのヒントなら…グレートレッドとマジェコンヌは利用し合ってる関係なのかな…

とにかく、一度皆にこの事を伝えないと!

 

教会へ急いで戻ろうと踵を返す。

 

「あ、ネプギア!」

 

「え?」

 

後ろからアイエフさんの声が聞こえたので振り向くと、アイエフさんとカオスさん、件さんが走って来た。

 

「どうしたんですか?」

 

「人質について分かったのよ!」

 

「本当ですか!?なら、私も皆さんに伝えたいことがあるので戻りましょう!」

 

「ネプギアさんも?…いえ、とにかく急いで戻りましょう。事は一刻を争います」

 

件さんはそう言って先に教会へと入っていきました。

私たちも続く形で入りますが…他の皆はもういるのかな?

出来れば、皆と共有したいし…

 

取り敢えず、チカさんのいる部屋に向かいましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─リーンボックス教会 会議室

 

「マジックに会った!?」

 

「はい…でも戦うことなく、ヒントを貰っただけでした」

 

「ヒントですか?今回の事件のです?」

 

ネプギアは神妙な面持ちで頷く。

マジック…まさか、ここに居たとは。

それに、一人だったわけか…かつてのトラウマだ。

克服したとはいえ、怖かったと思う。よく頑張ったと頭を撫でたいがここは我慢。

 

「それで、ヒントとは?」

 

「『音』、だそうです」

 

「…なるほど」

 

音、音ね。

そういうことか。

洗脳の方法はこれで二つに絞れたぞ

 

「それと、どうやらグレートレッドとマジェコンヌはあまり仲は良くなさそうです」

 

「突然やってきた訳だし、いいように使われてる感じだもの。

マジェコンヌ側はあまりいい気はしないでしょ」

 

ほう。

あのクソ蜥蜴、どこ行っても嫌われてるな。

お似合いだZE!

 

チカさんはネプギアの話を聞いた後、俺の方に顔を向ける。

 

「それで、人質について分かったそうだけど…?」

 

「ええ、普段ならば出来はしない…けれど今だからこそ出来る方法での人質の取り方です」

 

「なら、聞かせてちょうだい」

 

チカさんは急かす様子だ。

当然か、もう三日しかないんだ。

早くしないとリーンボックスがめちゃくちゃになる。

 

「犯人は5pb.様の歌を利用する気です」

 

「歌声を?」

 

「リーンボックス中に響かせる大ライブ…それなら、リーンボックスにいる人たちを洗脳することは出来る。ネプギアさんのヒントでそれをどう実行するかを二つに絞れました」

 

「流石ね、件」

 

「安心するのはまだ早いです。教祖様、マイクは5pb.様本人のでしょうか?」

 

「アタクシが用意したものよ。アタクシと5pb.しか触ってない筈よ」

 

「となると…スピーカーは?」

 

「スピーカーは教会の者たちで用意したものね」

 

「ビンゴです」

 

「…スピーカーに何かを仕込んでいる?」

 

ケイブさんの言葉に俺は頷く。

 

「小型の機械か何かでしょうね。それを通じて、皆を洗脳しようとしている…と私は見ています」

 

けれど、これで解決にはならない。

犯人を捕まえない限り同じことをする。

それではいけない。

 

「犯人に関してはまだ…ですが、ライブの時に何処かに姿を現す筈です」

 

「そこを叩くのね」

 

「ええ、ですのでここからは更なる作戦会議です」

 

ライブ成功のため、リーンボックスの平和のため。

そんでもってゲイムキャラの協力のためにバリバリ働かせてもらいますよ。

 

さて、懸念すべきはマジェコンヌだな。

奴等、どう動いてくる。

 

首突っ込んでくるなら騒ぎに乗じて…になるだろうが。

問題は誰が来るか、だな。

 

まあ、何にしてもライブの成功目指して頑張るぞい。




今回も何やかんやで長くなったけど、次回もこうなるかな…。
早くねぷ子出すんだよ!

次回、『監督気取り、ライブを守護る』
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