ロシア────基本的にこの国は共和主義且つ連邦制の少し廃れた国だ。
スラムと富裕層街にはストリート系ギャング、バイカーが、そして──
“ネンコ·ファミリー”が存在する。
キレネンコが逮捕され、キルネンコが失踪してはや数カ月、モスクワや他の市のほとんどが、屑の
「……はぁ……。」
───俺の名は、“ヴィクトル”。
「…今日の“アガリ”は……」
「予定の倍以上です。売り上げが予想より高く……。」
「……そうか…。」
俺は、“元ファミリーのNo.3”だった。当時はキレネンコやキルネンコに暴れる場所を教えたり、喧嘩の仲裁、武器の密売などの管理をしていた。喧嘩の実力は、“兄弟”と互角位と思えばいい。
「…闇金の収支が殆どだな。」
「はい。基本的には…」
「バーの額がな…」
「ボッタクリ…最近は取り締まりが厳しいですからね。」
「……“ストリートの奴ら”はどんな様子だ?」
「“ドロフェイズ”ですか?」
「アイツらはイカれてるからな。」
ドロフェイズ─ストリートギャングであり、基本的な収支は麻薬と売春である。他にも車の改造等もしている。 カラーは“赤”
残虐且つその性質も極めて質が悪い。全員がヤク中で常に笑顔のまま…だから奴らはこう呼ばれている。
──“血生臭いシリアルキラー集団”と─
「同盟の“アイツら”は?」
「“ツァーリ·バイカーズ”ですか? 彼らはいつも通りですが…?」
「フッ…そうか…」
“ツァーリ·バイカーズ”─古くからファミリーと同盟の組織である。主な収支は武器密売と不動産経営である。凶暴な組織で何度も敵対組織を滅ぼしてきた。そのため、こう呼ばれている。
──“危険なクソッタレ”と─
「キレネンコさんやキルネンコさんがいない今……ヴィクトルさんがファミリーを見るしかありません……。」
「急にどうした?」
「………。」
「ああ……俺はいなくならねえよ…。」
「本当ですか?」
「信頼しろよ……」
「フフ……」
「少し出かける。」
「気を付けて…。」
「ああ。」
扉は勢い良く閉まり、歩いてゆく。少しだけ、歩いてゆくと建物が急に見えるようになる。
「…寒いな…。」
季節は冬。ロシアの冬は特に寒い。熱いウオッカでも飲んで気分を良くしたいものだ。
自分の顔に出来た“傷”を撫でる様に雪は自分に落ちてゆく。
「戻ってくるよな……きっと…。」
───ふと、空を見上げるとそこには……
「……“穴”……?」
待て──歩いてる奴らには見えてないのか?俺しか見えてないのか? 不思議な不安感が頭を過ぎる ──あれは、ヤバイ!
「──巫山戯んな!」
────吸い込まれちまったよ…… Дамм