どうも。作者です
「どうも。ジョニーです」
「二人合わせて!」
「「(特に何言おうか考えてなかった)!!!」」
「……作者さんこれ何も言ってないのと同じですよ」
き、気にすんな!それでは本編へどうぞっ!
【S】
寒さが厳しくなってきた。春まで冬眠できねえかな……。
寒さついでに懐の寒さも感じながらも、また性懲りもなく、物価の最高値を記録するコンビニでお汁粉を購入する、作者こと俺であった。だって近いんだもん。
家で何もせずじっとしていられないのが思春期のせいであるならば、俺は思春期を絶対に許しはしないだろう。あの"このままじゃいけない"感はどこから湧いてくるのか。謎である。
退屈しのぎの外出先は決まって、コンビニか図書館か本屋か漫画喫茶。あんまり決まってないな。
俺は生あくびを噛み殺しながらコンビニを出る。ひやりとする冷たい風がひゅるりと頬を撫で、ぬく~い店内に引き返そうかと思ってしまった。
今日は土曜日。
なーんもすることがない。手持ち無沙汰もいいところである。
ああ、暇だ。誰か、俺の心に火をつけてくれる子はいないかい?きょろきょろする俺氏。いないね。
……空から隕石でも降ってこねえかな。
俺は空を見上げた。
夏ほどは白くない雲が空全体を覆いつくしている。
将来への不安を掻き立てるそんな光景の中にぽつんと漂う、色褪せた紫の玉。
なんじゃありゃ。まさかUFO?だ、大発見ダーッ!
うわあ、だんだん大きくなって……こっちに来てる!?
ゴオオオ、と飛行機張りの音を立てて迫りくる物体X。
止まって止まって止まってええええ!
逃げる、俺は逃げるぞ!命は大事だよオオオオオオオ!
止まれねえ!とでもいうように、灼熱のオーラをまとった物体Xはコンビニの駐車場に墜ちた。
ドッ……ゴオオン……!
放射状に舞うコンクリートの破片。爆風、衝撃波。木っ端微塵に吹き飛ぶガラスと、それと一緒に軽々と宙を舞う俺。
突如天から降ってきた謎の物体は、コンビニの駐車場いっぱいに直径10メートルほどのクレーターを瞬時に形成した。
ざあっと砂ぼこりが降りてくる。
僕は死にましぇええええええンッッッ!!!
華麗に空を切って街路樹に叩きつけられる俺。んふ、と変な声が出てしまったのは人の知るところではないのでよしとする。
いや全然よくない。
髪はぼさぼさ靴は片方脱げパンツ丸見え上下逆さの状態で俺は考える。
クレーターの中心に位置している球状の物体。
白色のボディに紫色の丸いガラスのはまった、およそ地球上のものとは思えぬその物体。
……見覚えがある。
あれは確か、子供の頃に読んだ食べ物系格闘漫画。
うんこ色の塔をどこまでも登っていくと神の御座所にたどり着けるという、夢のような漫画だ。
……そう、ドラ〇ンボールでベ〇ータとハゲほうれん草が乗ってきたカプセル。僧侶みたいなあいつは指二本クッ!てやるだけで街破壊してたな。俺もよく練習したものである。
あれにそっくり、というか瓜二つなのだ。
ま、まさか、俺はあの、小学生ならだれでも憧れを抱かずにはいられないドラゴ〇ボールの世界に、転生してしまったのか?
だとしたらやったあ!災い転じて福と成す!
……待てよ。だとしたら俺にもかめはめ波とか使えるはず。
俺は両手をサッカーボールを持つように腰のあたりに構えて力を込めた。
はあああああああああ!!!
……無理っすわ。
うなだれる俺。諦めるのが早い。
なんといっても二度目の挫折なのだ。一度目は小学三年生の時のことである。
せっかく転生しても、びっくり能力が使えないんじゃ、ただの一般人じゃないかよ。銃を持っても戦闘力たったの五か……ゴミめ……。銃弾をはじき返され瞬殺される模様。
雲のマシンには乗れるんかな。俺。
主人公の近くに行けても、せいぜいうんこ色の塔でお手伝いするくらいなんじゃないの。飛べねえんだよ、俺は……。
悲哀にまみれた妄想をしていると、例の白いカプセルがギイ、と音を立てて開いた。
そこから出てきたのは、亀の甲羅の進化したような鎧を
あれ!?黒髪ツンツンの奴じゃない!
もしやピッコロ?触角はいつ使うの?
いや待てよ。
あのとがった鼻には見覚えが……。
「お騒がせしました!ジョニーです!!!!」
またお前かジョニィィィィィィィィイ
がっくりと膝をつく俺。
あの野郎こっちに手を振ってきやがった。
「あ、作者さん。おっす、おらじょにぃ。いやー世の中にはつえぇ奴がいっぱいいんなあ」
うるせっ!今しがた俺の中で再燃していたヤング・ソウルを返せっ!
ついでに町も直せっ!
「ほいほい、分かりましたよ~」
両手に手袋をはめるジョニー。何をするつもりだ?
パンッ!
両手を思い切りよく胸の前で合わせた。神への祈りか。
ジョニーは崩れ落ちるように重々しく、凹んだ(自分で凹ませた)地面に両手をつき、パリッという錬成音が響いた。
すごくかっこいい場面だとは思うのだが、どうも俺にはあのポーズが土下座に見えて仕方がなかった。多分ジョニーだからだ。うん。
カプセル型宇宙船のそばで、戦闘ジャケットを着こんで、なんともシュールな光景だった。
ものすごい光が辺り一帯を包み込んだ。
また爆発起きるんじゃねえか、と思った。
……光が収まった時には、コンビニのガラスも、横倒しになった車も、クレーターも、すべてが元通りになっていた。
そう、いつもと同じ、平穏で、慣れ切っているが心地よい、日常風景があった。
そしてそこには、もうジョニーの姿はなかった。
そうか。ジョニーはこの普通の日常の大切さ、素晴らしさを俺に伝えるために、二年近くも俺の家にいてくれたのか。
うるさいが、元気な奴だった。失恋してふさぎ込んでいた俺に、またこの日常をやり直す、チャンスを与えてくれた。
ありがとう、ジョニー。
君のことは永遠に忘れない!
~ E N D ~
待って待って冗談だよっ!
……光が収まった時には、コンビニのガラスも、横倒しになった車も、クレーターも、すべてが元通りになっていた。
……そしてそこには、ただの痛いコスプレイヤーと成り果てた、ジョニーの姿があった。
いまだ地面に両手をついたままである。神妙な表情なのがマジで痛々しい。
薄緑色のナ〇ック星人みたいな外見のため、一周回っても格好良くない。
砂埃を浴びた姿はなんだかもう土下座にしか見えない。
あ、起き上がった。
ててて、と俺に走り寄ってくるジョニー。
足音は可愛らしいのだが、シュールな今の外見のせいで見事に相殺されている。残念無念また来年。
後ろのほうでは、カプセル宇宙船が平坦な地面をごろんごろんと転がっている。ドロイドって壊れたらあんな感じになるんだろうな。なんか怖い。
おっとそれより今はジョニーだ。
何か感想を言ってやるべきか。
「どうでした?ジョニーかっこよかったでしょ?ほれほれ、うりうりぃ」
身長が足りないからって人の
あと、瞳を輝かせて聞かれても困るんだが……。
お前学校でそういうことやるなよ?モロに引かれて傷つくことになる。
……まあ、よかったんじゃないか。
「わはははは!では次は作者さんの番ですよ?」
何のゲームだよ。そして今の高笑いは何?
……お前に一つ、注意しておくことがある。
本当は注意したくないんだが、本っ当は注意したくないんだが!!
「出たよ、注意する気しかないやつ……。前置きで気分悪くなるやつ……。で、なんでしょう?」
あんまりお前の能力を使いすぎるのは良くないと思うんだ。
パロディ系はお前の得意分野だろうけども。
見るほうも飽きちゃうだろうし。
少しは慎みたまえよ?
「ふ、ふふふ、はぁーっはっはっはっは!!!!」
高笑いをばっちり決めていくジョニーだった。
「あなたの言うとおり
……そうなると思っていたよ。
よろしい、ならば戦争だ。
作者には書くことしかできないと思うなよ。
ふっふっふ。
作者たる俺の禁じられし必殺技……「設定を書き換える」
_人人人人人人人人人人_
> 設定を書き変える <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
「ずるい!鬼!ヒキョーモノ!」
まあそう怒るな。もちろんハンデはやる。
ジョニーのスキルはそのままだ。
無効化能力も使わない。
これでどうだ。
「……いいですねぇ。これなら楽しく〇し合いができそうだな!」
何を物騒な!健康的なスポーツだぜぇぇぇぇぇええええ!!
【J】
実況変わりましてジョニーがお送りします。
言いながら作者の唇が吊り上がっていきます。ポケットから取り出したメモ帳に何やら書き込み始めました。
遅い、遅すぎますよ作者さん!
私は素早く地面から
このまま某ゲームのように首をスパッとやっちゃいたいところですが、作者を死なせてしまってはこの話的にゲームオーバーとなってしまいますので、涙を呑んで我慢します。首元に寸止め、いってみよう。
『敵将の首、とったりぃぃぃぃいいいいイイイイ!!!』とか、できないんですよね。残念ながら、
私ジョニーは剣を振り上げて、飛び上がり、スカウター越しに気違いじみた表情を晒しているというのに、作者はいまだ身動き一つしません。
というか私、この時点で作者を殺す気しかないように見えますが、作者のことです、バリアーを使える設定とか作っているんじゃないでしょうか。
つまり私の剣がはじき返されるのは自明の理。
こういう時こそ、二人の信頼関係が試されるときですねっ☆
防がれるべき一撃を作者の頭部にぶちこみます。
ペンをメモ帳に走らせる手が止まり、作者は余裕に満ちた表情で、今まさに作者を真っ二つにしかけている私を見上げました。
……あれ、変だな。そろそろバリア発動してもよさそうなもんですが。
ウワアッ、アブナーイ!
なんてふざける間もなく、作者さんの体は無残にも真っ二つに……ならないんですよねこれが。
ズドンという音とともに横っ腹に砲撃を浴び、私ジョニーは吹き飛ばされます。
吹き飛ばされながら振り向けば、作者の背後には、ずらりと戦車が並んで、その中の一台の大口径の火砲が煙を吹いていました。
私の飛んだ速さたるや、テレポーテーションものでした。予想外。予想外すぎてせっかく錬成した剣を作者の頭の上に置いてきてしまいました。
よく見ると、コンビニの横の車道を走っていた車が全部、戦車に変わっているではありませんか。ぞくぞくと集まってきています。この後ジョニーは集中砲火を浴びたらしい。何を他人事な。
私は駐車場の壁を軽く突き抜け、そうですね、家十軒分くらい背中で破壊してしまいました。非常に勢力の強いハリケーンジョニーは、一気に北上したかと思いきやそこで停滞しています。
いてて……、……そうでもありませんでした。痛くな~い(笑)。今の私はあんまり痛みを感じない体なんですね。
いやあ設定って便利。
(やあジョニー、聞こえる?)
ええ聞こえますよ作者さん、ってうわあ、私にテレパシー能力ありがとうございます。
しかしお互いの思考がわかるなんて、遠距離で情報伝達ができる以外いいことないと思うのですが。
ふっと頭に浮かんだことさえも相手に伝わってしまうんですよ。
恋人同士に適用したら、この国の離婚率はまず確実に九十パーセントを超えます。
自殺者の数値も跳ね上がりますよ。やばいです。
作者とか恋人の本当の気持ちを知って死ぬんじゃないですか?精神的に。
あ!そうだ!いいこと思いつい
(やめてやってくれ。お前の心に沸き上がった悪感情が全部こっちに来てる。吐きそうだ。ところでお前そんなに桐島達を別れさせたいのか)
い、いえそんなことは……。
(何もかも聞こえとるわ。……〇×△)
たった今、激しく汚れた思考を作者の中に読み取りました。不潔。掲示板に晒してやろうかしら。
(ああん?俺はまっさらな純潔……あれ、ジョニーの声が聞こえなくなった)
ぐっ……ぐすん。目から水が。どどどばあ
(お、おまえ……俺のためにそこまで泣いてくれるのか、……火砲、構え)
ぐいん、と作者の後ろに並ぶ戦車が一斉にこちらを向きます。マジかよ……。
(撃てぇっ!)
どどん、と十台余りの戦車が発射。グッバイ青春!よける気力がありません。
と、作者のテレパシーが脳内に入ってきました。
(おっと伝え忘れていたが、せっかくの能力も今のままじゃ面白くないからな。いろいろと追加させてもらった。ジョニーには
サービスいいね!それってもうサイヤ人じゃないですか!
それきり作者のテレパシーは聞こえてこなくなりました。
私はパッと立ち上がり、腰のあたりで両手を合わせます。
意識を手の間に集中しながら、バルーンを膨らませるように、徐々に広げていきます。
両手が離れ切ったところで、キュイイン、という音とともに手の間に小さな、青白い光の玉が生まれました。指の間から強い光が漏れ出しています。
まもなく砲撃が飛んできます。家の中から脱出しなくては。
私は飛び上がって、割れた窓から外に出ました。家の塀を蹴ってさらに高く飛びます。
百メートルほど向こうで、作者が天高く舞う私に合わせて首を動かしています。想定外といった顔。
と、ここで作者の放った砲撃が家に炸裂。爆発が起こります。
ぶおおお、と爆風が私のいる上空までやってきました。
いい風です。
さて。
私は体中の気を、手の中の光に集中します。
しゅいいいん、と近くの風を巻き込んで、青白い光は私の手の中でハンドボール大の大きさにまでなりました。少し疲労感を感じていますジョニーです。
まあ、こんなところでしょう。
あとはこれを作者に叩き込むのみ。
下を向いて作者の位置を把握して、構えた腕を後ろに引き、私はいらぬカウントダウンを始めます。
かー、
めー、
〇ー、
めー、
……。一呼吸おいて、
破ァァ―――――!!!
どぱッと音を立てて私の手からまばゆい気の塊が離れ、作者めがけて真っ逆さまに落ちていきます。三回くらいカメラの角度を変えて映しても良かったと思いました。
それは私の手から伸びて伸びて、ぐるぐる渦巻きながら作者を襲います。何その無駄ルート。
軍事指揮官ばりに大声を張り上げて戦車に命令を下し、再度「撃てぇ!」と叫ぶ作者。
グインと滑らかに動いたいくつもの砲台が、ドカドカと弾を乱射していきます。
そうして繰り出される砲弾をかいくぐって、私のかめはめ波が作者にまで到達。直撃しました。
作者を飲み込んで、地面に広がった気の塊が大地をえぐります。ボン、と砂埃が巻き上げられました。
私の勝ち、もしくはゲームオーバーですか。
当然、そんなことはありませんよね?
(ふう……危なかった)
作者のテレパシーが私ジョニーの脳内に届きます。
煙が風で
そこに一人立つ作者の体の表面には、おそらくは初めから張っていたと思われる、バリアの反応痕が見受けられました。
なるほど、だから私が剣を振り上げて襲い掛かっても身動き一つしなかったのですね。切られても大丈夫だから、ほかの設定の変更に専念できた。
やりますね作者さん。
それならば私は一つ、白状しなければなりません。
私は作者に、バリアを張らせるのが目的だったのですよ。
バリアを張るということがどういうことか、あなたは本当に理解していますか?
にやり。
にやにや。
クックック。
……つまり
暴れていくぜぇっ!!
私は両手を今度は別々に体の前に掲げ、気を集中します。
ぼわっ、とそれぞれの手に気の玉が発生しました。少し、気の扱いに慣れてきましたね。
……この、ベジ〇タ風の戦闘ジャケットにふさわしいことを、やっていきましょうか。
作者はといえば、また手帳にペンで何やら書き込んでいます。
小賢しい!(このセリフ言ってみたかった!)
そんな舐めた真似してられるのも今のうちですよ!(これも!)
私は大きく振りかぶって、まず右の気弾を投げ下ろします。
ゆるい弧を描いてそれは作者の懐へ。
どごん。
……なんと作者は避けもせず、真っ向から気弾とぶつかりました。ライフで受ける!
キン、と作者のバリアが反応、受け流します。水色の反応光が家々を照らします。
作者は黙々とメモを取り続けていました。メモ魔よ、油断は禁物じゃぞ。
右の気弾を失った私はすぐまた右手に気を集中し、新たな気弾を作り出します。
調子は良好、気分も上々!作者はどうか知りませんけど!
私がそうこうしていると、おもむろに作者はペンと手帳ををしまい、天空の私ジョニーに声を張り上げました。
「おい!もうお前に、俺を傷つけることはできない!バリアも解除しちゃったもんね!」
はあ!?何を言ってるんですか!かーんたんに、当てられます、よっ!
私は右の、続いて左の気弾を作者めがけて投げ下ろします。それぞれ異なる軌道をとって、さっきよりも速いスピードで。
死んでも知りませんよ!死なないでしょうけど!
迫る気弾を貫いたのは、赤色の閃光でした。
不覚にも、すごくかっこいいなぁと思ってしまいました。
数瞬のタイムラグの後、気弾は空中で、爆音とともに煙をあげ、消滅しました。
戦車にレーザー砲でも搭載したのか、といえばそうではないようです。
弾はしっかり飛んできていました。赤色のガイドラインに沿って、恐ろしいスピードで。
戦車の性能が格段に上がっています。
ではここからは数の勝負ということで。
私は再び両手にサッカ―ボール大の気弾を作り出し、交互に作者に向けて投げ下ろしていきます。
片方の腕を振り抜く間に、もう片方の手に新たなる気弾を作り出し。ブゥン、と気持ちの良い音を奏でます。
投げて投げて投げまくります。ピッチャーが両手に球を持っている、そんな感じ。
おぉおららららららららららららららららららららら
作者の位置とか狙いとか、あまり気にしてません。作者を取り巻く戦車をも破壊する勢いです。
地面近くでいくつもの気弾がドォンドォンと豪快に破裂していきます。
しかもそれが一つも作者に命中していないという。いとかなし。
私の放った全ての弾が赤いレーザーに射止められ、砲撃にとらえられ、跡形もなく作者の頭上に消え失せていきました。
ええい、かくなる上は!
……。
……地球のみんな、私に元気を分けてくれ!
両手を天に
そこではじめて気づいたことが。
あれ、私、飛べてますね!?空中浮遊しちゃってますね!?
思わず小躍りしたくなるのを
【M】
……作者さんとジョニーさんを物陰から眺めながら、私は片手をジョニーさんと同じく天に掲げます。
シュウッと音がして気が吸い取られました。これは以外と体力を消耗するものなのですね。
そこから一秒も経たないうちに、ジョニーさんの上空に直径十メートルほどの気の塊が出現しました。作者さんがうおっと驚いています。
直径約十メートル。体積にすると約五二三立方メートル。水の比重は一だから重さで換算すると約五二三トン。
私一人の力ならこんなものでしょう。
では、ごゆっくり……。
【J】
来た!
大型気球にも匹敵するほどの、巨大な気の塊が私の頭上に発生。でかすぎて、表面に稲妻が走っていてもおかしくないと思います。
だ、誰ですか、こんな大きな気を送りつけた人は!ユーチューバーもびっくりですよ!そんな人には心当たりしかありませんけど。
ともかくこれだけの気があれば、作者を木っ端微塵に粉砕できそうですねえ……。
にたぁ、と薄い笑いを浮かべる私ジョニーです。
作者は慌ててメモ帳を取り出し、愛用のボールペン片手に書き込む書き込む。設定変更中であります。
バリアの張り直しですか?でしたら今のうちに。十秒あげましょう。戦車の改造は間に合わないでしょうねえ。
一、二、三、四、五、六、七、八、九、十。十本アニメ~。てれー、てん。
食らえやおらああああああ!!!!
私が両腕を振り下ろすのと同時に、巨大な気の玉がうなりをあげて、作者のいる地面へと動き出します。
動きが遅く見えるのは、このエネルギー体の大きさゆえの錯覚。私のいる上空から、二秒とかかることなく作者を焼き尽くすことでしょう。
作者の周りの重機達はかわるがわる赤い閃光とともに砲撃を浴びせますが、気の塊の表面を傷つけることもままならないまま、作者丸ごと光に飲み込まれていきます。その時の作者の表情は、
地響きが鳴ります。
岩をも巻き上げるような衝撃が大地を割って、どこからか生み出された爆風が木々をなぎ倒し、戦車を飛ばし、周辺一帯を粉微塵に吹き飛ばしていきます。
そうして出来た文明の痕跡など跡形も残さない荒野に、私はしゅたっと降り立ちます。
ぽっかりと、深い深ーい穴が荒野の真ん中に開いています。ちょうど作者がいたあたりですね。
―――そしてそこにはもう、作者の姿はありませんでした。
はーなしは続く―っよー、どーっこまーでーも――――――――――――――――――――
いやっほう!