君と見上げた福音の空   作:YUULAS

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前回の「君と見上げた福音の空」は?

沼津総合高校の一年生。松原 愁斗《マツバラ シュウト》。
彼は秘かなAqoursのファン。

浦の星女学院が本校ではなく分校に転入してくると聞き、
情報を得て分校へと向かう彼。

そこで彼はAqoursと邂逅するのであった。
彼女たちに分校へ転入になることを話す彼。

「どうしたらAqoursが編入先で活動できるようになるずら?」

愁う6人の女の子と1人の少年。
その出会いの先の行方は?


リ、リトルデーモン?ビ、ビッグデーモン?

仲見世通りの、喫茶店のある十字路へ駈け出した俺。

 

南を向くと、そこには見知った彼女と、Aqoursのあの子が楽しそうに話しているのが見えた。

 

---

君と見上げた福音の空

第二話 リ、リトルデーモン?ビ、ビッグデーモン?

---

 

二人に近づこうとする俺の後ろから彼女たちの声が聞こえた。

 

「ビ、ビッグデーモン・・・?!」

ヨハネさんだ。ビッグデーモンって何よ?

 

「ん・・・!?」

こちらに向かって振り向いた曜さん。

ヨハネさんの気配に対応したんだろうか。

 

「愁斗!」

いきなりヨハネさんに引き倒された。

しかも交差点の中心にある看板の陰に、二人して隠れるようにムリヤリ・・・。

 

向い合せになるように密着して隠れる俺とヨハネさん。

近い、近い、近いよ・・・俺の顔が急激に熱を持つ。

「(シッ、今は少し黙ってて!)」

小声で俺に囁きかけてくる。

ヨハネさんはこの近い距離にもかかわらず動揺の色も見せない。

よっぽどあの二人が気になるんだろうな・・・

コクッ

俺は彼女の言うとおり無言で、互いに倒れて向かい合ったまま頷く。

 

すると、ヨハネさんは顔を天に向け

 

「ニャーオ♪」

 

とっさに猫の鳴き真似をする。

俺には苦し紛れにしたように聞こえたが、

それでも曜さんには効果があったようで、俺たちには気づかず二人は仲見世から新仲見世の方向へと歩き始めた。

 

ヨハネさんと二人で同時に立ち上がる。もう・・・。

「なんでイキナリ隠れるんだよ・・・」

思わずタメ口になってしまった。

 

「しょ、しょうがないじゃない・・・あの雰囲気の二人、きっと恋人同士なんでしょ?

邪魔したくないケド、どうしても気になるから追いかけようと思ったんだもん・・。」

ヨハネさんも釣られてタメ口になってるな・・・

 

え??、あの二人が恋人同士って・・・ぷっくっく・・・笑える・・・。

「クックック・・・・アッハッハハハッ!!」

笑いが抑えられず、声に出てしまった。ああ、腹が痛ぇ・・・。

 

街行く人からは目立つことこの上なし。

もちろん、お店の中から出てきたルビィちゃんや花丸さんも不思議そうに俺たちを眺めてるし。

千歌さんも梨子さんもいつの間にか出てきたのね・・・。

 

「な、なんで笑うのよ!!」

ヨハネさんは俺が笑い出した理由がわからず不服そう。

 

 

当然この騒ぎ。

 

 

新仲見世に向かって歩き出していた二人も、

俺の笑い声とヨハネさんとのやり取りの声に気づき、こちらに向かってきた。

 

「どうしたの、愁斗さん・・・」

「曜さん、面白いんだよヨハネさん・・・月さんと曜さんのこと、恋人同士だって・・・傑作だよね、クックック・・・。」

また発作が始まってしまった。

 

「え・・・、月さん?どういうコト?これって・・・。」

ヨハネさんの目が点。面白い・・・クックック(笑)

 

「ああ、そういえば紹介してなかったよね・・・私のイトコ、沼津総合高校2年生、渡辺 月ちゃん。今は生徒会長もやってるんだよ♪」

 

「「「「「「えーっ!!」」」」」」

曜さんと月さん以外の6人が一斉に驚きの声を上げる。

月さんが曜さんのイトコだったとは・・・そこまでは俺でも知らなかった・・・。

どういうことかって?それはこの後わかるよ。

 

「みんな、私は渡辺 月。曜ちゃんのイトコやってます。ヨーロシク!」

あっ、曜さんの『ヨーソロー』と同じポーズだ・・・最近覚えたな・・・流石はイトコだね。

「とりあえず、ココから移動しましょ、人が集まってるから。」

 

 

 

「「「「「「あ・・・。」」」」」」

皆、赤面して新仲見世を抜けて上本アーケード名店街へ向かった。

 

 

 

 

 

☆★☆

 

 

 

 

今も残る駄菓子屋のある商店前で8人集まって話をする。

「さっきの話については、月さんが情報を集めてくれたんだ。」

俺は情報の出所が月さんであることをみんなに明かした。みんな納得顔で頷いた。

 

すると曜さんが・・・

「そういうコトだったんだね。月ちゃんの言ってた”友達”って愁斗さんだったのか~、いいなぁ・・・うらやましい。」

うーん、『うらやましい』ってどういう意味なんだろう・・・。

 

「!・・・、曜ちゃん、誤解しないでよ?愁斗さんとはホントに”友達”なんだから・・・」

慌てて弁解口調の月さん。珍しい表情だ・・・。

 

「・・・ん?、今まで女子高だったから、男の子と気軽に話せるのがうらやましいって思ったんだけどぉ・・・?」

悪そうな笑顔の曜さん。

ズルイ・・・・。

 

そういう探り方か・・・。

ガールズトークだよな・・・俺と月さんが付き合ってるかどうか、さりげなく確認しちゃってる。

女子って好きだよね・・・他人の色恋沙汰を聞きたがるの。

 

話が脱線してしまった・・・戻さないと。

「浦の星女学院には目立った進学実績や活動実績が無いのも分校へ編入させられる一因だってことだよね?月さん」

「そういうことになるんだよね・・・あの理事長も頭固いよね・・・。」

「うーん・・・。」

俺が問い、月さんが答え、悩むAqoursのメンバーたち。

 

「その後、何か情報は入った?」

「うーん、新入生説明会で部活動の紹介があることぐらいしかないよね・・・。」

「そうか・・・。」

 

 

 

新入生説明会か・・・・。部活動の紹介か・・・・。ん?

 

 

 

・・・・・・!!!

 

「そうだ!!!!」

「「「「うぇぇっ?!」」」」

閃いた!みんなビックリさせちゃったね・・・・。

 

「みんな、新入生説明会へAqoursのみんなで出て、ライブをするっていうのはどう?!」

「「「ライブ?!」」」

 

「俺はAqoursのみんなが素晴らしいスクールアイドルだっていうのは解ってるし、全国優勝だって遂げてみせた。そんなみんなのライブを見れば、考えを変えてくれる保護者も出てきてくれると思うんだ。どうかな?」

 

 

「学校との折衝は私の仕事ね♪」

すっかりやる気スイッチが入った月さん。




(後書き未定)
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