深海提督、ワンピース世界で生きる(?)   作:菅野アスカ

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☆9評価をしてくださったnakazeroさん、
☆7評価をしてくださったドイツ第三帝国親衛隊さん、
☆5評価をしてくださったゴレムさん、ふじさんさん、
☆4評価をしてくださったお祈りメールさん、
ありがとうございます!

本当に長らくお待たせしました…!!!
受験も一段落したので、少しはこっちにも顔出せると思います、たぶん。


深海提督、交戦

「はあっ!!!」

 

腰の軍刀を引き抜き、眼前のカエルのようなトカゲのようなデカブツを一閃。

腹から噴き出す血を浴びないように飛びのいて、軍刀を納める。遠くの方から砲撃音やらなにやら聞こえてくるから、向こうも頑張ってくれているらしい。

うむうむ、うちの子たちも強くなったもんだ。この調子で頑張っておくれ。

 

今何をしてるのかって?お掃除(海賊の殲滅)兼特訓兼狩り。

あの謎のV系男から逃げきってから何となく行きづらくて、電ちゃんをあの最寄りの島に偵察に行かせたら…まさか、あいつが海軍の少将だったとは。資材確保のためにあちらこちらで暴れまわってたのもあって、私のことがうわさになってたどころか、海軍の皆様が捜索に来てたわ。こりゃほとぼり冷めるまであの島行けないな、と悟って、少し遠出するようになったのが3日前。

今朝、資材にも余裕が出てきたし、位置的にも結構近いし、シャボンディ諸島まで行ってみよう!なんて言い出したのは誰だっけ。私だったかも。私しかいないわそんな馬鹿。

 

結果、間宮さんが人さらい屋と海賊兼任してるやつに見つかってさらわれてしまった。さらいたくなる気持ちはわかる。美人で巨乳だから高値が付きそうだし、おっとりしてるからさらいやすそう。だが、間宮さんをさらったのは完全なる悪手と言えよう。

 

今日、私が連れてきたメンツは、

ヲ級elite(最初に建造したヲ級ちゃん。改にしたらeliteになった)

雨潮改(この度めでたく改になった)

電(改にすることを検討中)

これに加えて間宮さん、である。

空母は食う母、なんてどっかの誰かが言ったように、ヲ級ちゃんは大食いである。雨潮は人当たりのいい間宮さんに懐いてるし、電にとっては唯一の自分と同じ「艦娘」。すなわち…全員、間宮さんガチ勢である。無論、私も含む。間宮さんのお母さんオーラと料理スキルの前ではみな平等だ。

 

さらわれたら当然秒で取り返しに行くじゃろ?

小舟に乗って逃げる奴らを追っかけて、小舟で来てた割にはでかいガレオン船3隻からなる本隊を見つけるじゃろ?

ヲ級ちゃんが容赦なく制空権確保して航空攻撃&砲撃始めるじゃろ?

負けじと雨潮&電が魚雷撃ち込むじゃろ?

 

…まあ、そういうことだ。ちなみに冒頭のやつは海賊が飼ってたよくわからん生き物。さらった人を逃がさないための番犬的な存在らしい。

鍵がかかっていた扉は戦闘の余波で大破しており、中に大きな檻があることや、間宮さんがその檻を捻じ曲げて人々を解放しているのが見えた。さすがに戦闘特化の他の艦と比べたら見劣りはするかもしれないが、この方もれっきとした艦娘。その腕力は人間をはるかにしのぐ。殺生を好まないから、必要でなければ無暗に使わないだけで。今回は、被害者の皆さんが船にいるかもって思ったから、わざと抵抗しなかったんだろう。

 

「間宮さーん、お迎えでーす」

「あら、ありがとうございます」

 

にこにこ笑顔でそう返してくれるけど、うん。場所が場所だからか和めない。

 

「ああ!畜生、テメエら商品を!」

 

背後からの声。それと同時に、走ってくる音が聞こえてくる。…遅い。

軍刀とは反対側に下げたそれを抜いて、腰を捻って後ろを向き、大きく刀を振りかぶった身なりのいい男の胸に突き刺し、発砲する。被害者さんたちは、間宮さんが目隠ししておいてくれたようだ。

 

「ぐ、ふ…」

「相棒!」

「銃剣だと…!?」

 

そう、銃剣!こないだ拾ってきた宝箱の中身だ。海賊船の隠し金庫にしまわれてただけあって、作りもしっかりしてるし、使いやすい。サブウェポンとして愛用している。惜しむらくは単発式なところか…ま、この大きさで連射は難しいわな。

やってきた男は、今しがた撃ったのを除けば5人。体勢を立て直し、軍刀の柄に手を添える。

 

「くらえ!」

 

棍棒持って飛び掛かってきたのを右にずれて躱し、ちょうどそこにいた鎖鎌持ってるのに斬りかかる。

私の戦法は、基本的に居合だ。力ではなく速度。剛ではなく柔。体重×スピード×握力=破壊力だって偉い人が言ってた。

 

「ぎゃっ」

 

腕を切断。遠距離攻撃持ちは怖いからね。

次に、最初の棍棒持ち(扉の破片やら倒したカエルもどきやらにつっかえて立てないでいる)をヘッドショットして、鎖鎌のを蹴倒し、その奥にいた2人の剣士の首元を一閃する。

 

「このっ」

「甘い」

 

残った1人(ハンマー持ってた)が背後から襲い掛かってきたが、横に飛びのいて躱す。未だ持っていた銃剣で、胸と頭とを撃った。

 

「私の大事な家族に、手、出さないでよ」

 

これを後ろで聞いていた間宮さんは赤面してたし、間宮さんが聞いてるのを忘れてた私も気づいた瞬間赤面した。

この後、被害者の皆様を緊急用らしきボートに乗せて脱出させて、船の部品と財宝をはぎ取れるだけはぎ取って帰った。


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