百合の伝道師   作:ちんだまんぞう

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シリアスにならんと言ったな!アレは嘘だ!


あ、ついでにここにも乗せときますね。


Twitterを始めたので。


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That is How I Fall

さて、めでたく出禁を喰らってから一週間が経過しいた。

 

 

俺は今日も今日とて百合カップルの平穏を脅かす男探しに出ていた。ちなみに今日は土曜日。休日だ。つまり先週の珈琲店での出来事も土曜日であった訳である。まぁ学生が平日の昼間に喫茶店なんて行ってたら問題なので休日なのは当然と言えば当然だが。

 

 

つまり今日は一日をフルに使えるのだ。学校が無いというだけでなんという解放感か。土曜に早起きするとなんか行動力がいつもより上がるのって俺だけ?

 

 

まぁ要するに、めっちゃ気分が良かった。すごい爽やかな気持ちで、近所を散策していたのだ。

 

 

していたのに。

 

 

「この前はよくもやってくれたな・・・・」

 

 

皆さんご存知、”喫茶店のストーカー”に絡まれてしまったのだった。

 

 

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「日菜、つぐみさんからこの前聞いたわ。ストーカーらしき人が喫茶店にやってきたそうよ」

 

 

氷川家では、引き続きストーカー捜索が行われていた。どうやらストーカーを追っているのはこの二人だけではない。Afterglowも協力体制にいるようだ。

 

 

「そうなの?それでつぐちゃん何て言ってた?」

 

 

「どうやら二人いるらしくて・・・見た目は自分達と同じくらい・・・つまり高校一年生ということね。ただ、問題が一つだけあるそうなの」

 

 

「問題?」

 

 

「ええ。二人とも・・・・その・・・ホ、ホモ、らしいそうなの」

 

 

「・・・・おねーちゃん。今日はRoseliaの練習休んだほうが良いんじゃない?」

 

 

「私が言った訳じゃないわよ・・・・」

 

 

「まぁいいや。・・・・益々アノ子の事が分からなくなってきたなー」

 

 

あの時、羽丘で会った彼。疑うべきか。まだまだ証拠が足りないようだ。

 

 

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さて、場所はまたまた変わる。

 

 

ある男は、羽沢珈琲店へやって来た。

 

 

「ここに常連として通っていた男・・・・どうやら出禁を喰らったようだ。あの男自らボロを出したか・・・

 

 

それとも、『僕のような男』が奴を始末したか・・・」

 

 

そう語る男は、とある負け犬と同じような目をしていた。

 

 

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「この前はよくもやってくれたな・・・・」

 

 

オイオイ。マジですか?俺なんでこんな目にばっか遭うんですか?コイツヤベェよ。今にも刃物とか取り出して俺を刺し殺そうとしている眼をしてやがる。

 

 

「お前のせいで・・・俺の・・・俺の恋は終わったんだ・・・絶対許さない・・・・」

 

 

ーアホが。遅かれ早かれお前はフラれてただろうよ。コイツ自分にそんなに価値があると思ってるのか?

 

 

この前喫茶店で言いたい放題言われた借りがある。ボロクソ言い返してやる。

 

 

「羽沢さんに嫌われる前に出禁になって良かったじゃん」

 

 

「なんだと?」

 

 

「どのみちお前はその異常なまでのストーカー性がバレて出禁喰らってたっつー話だよ。でもそれだと羽沢さんに嫌われちまうだろ?ストーカーなんて好きになってもらえるハズもねぇもんな。その前に俺がお前をホモっつーまだマシな扱いにして出禁にしてやったんだ。むしろ感謝してほしいくらいだね」

 

 

「お前・・・言わせておけば・・・!」

 

 

全速でコチラへ奴が迫ってくる。

 

 

・・・・・いやチョットマッテェェェェェェェェェェ!

 

 

ムリ!喧嘩とかボクムリだよォォォォォォォォ!

 

 

奴の初撃をモロに頬に喰らう。いてぇ・・・意識が飛びそうだ・・・・・

 

 

何発か俺が適当に殴ったり蹴ったりしたのが奴に入ったみたいだが、それ以外はずっと俺が殴られたり蹴られたりしていた。

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・雑魚が・・・偉そうに・・・」

 

 

そう言うと奴は去っていった。

 

 

クソったれ。どこまで行っても報われねぇ。俺は正しい行いをしているハズなのにな。

 

 

でもまぁ、俺が殴られてそれで終わりなら、それでいいのか。俺なんて誰も気に掛けてないだろうし。そうだ。俺にしかできないことだ。

 

 

しばらくここで休んでいよう・・・そう思った矢先。

 

 

「オ、オイ!大丈夫か!?」

 

 

声のする方へ目をやると、先週は俺のことを睨みつけていた、宇田川巴が心配そうな目で、立っていた。

 

 

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「そうか。アイツにやられたんだな」

 

 

「えぇ。マスターとの縁を切りやがったお前は許せない、ってね」

 

 

本当ならば奴はストーカーだと伝えたい。伝えたいのだが、ここでそれをしてしまうとあの時の俺の作戦まで同時に崩れ去ってしまう。俺は喉まで出てきている「真実」を必死に抑え込み、「偽り」を彼女に話す。

 

 

「でも驚いたよ。ストーカーかと思ってたのに。アタシたちと同じだったんだな」

 

 

「同じ?」

 

 

「・・・・アタシたち、女子同士で付き合ってんだよ。だから、アンタも同じなんだな、って」

 

 

ーあぁ。知ってるさ。

 

 

「へぇ、そうなんだ。じゃあ君達も大変だろうね」

 

 

「確かに大変なんだけどさ、好きな人が女だったってだけじゃん?何がいけないんだろうな」

 

 

ーホントにその通りだ。

 

 

「でも、アタシ達は心配しなくても大丈夫だ。強い絆で結ばれているからな!」

 

 

そう言う宇田川の目は、とても輝いていた。

 

 

ーあぁ、そうなのか。

 

 

最初からAfterglowに助けなど要らなかったのか。

 

 

俺は出さなくてもいい手を出し、かかなくてもいい恥をかき、受けなくてもいい暴力を受けたのか。

 

 

「だからさ・・・アンタも頑張れよ!それじゃ、アタシは行くから!」

 

 

そう言って宇田川も去っていった。

 

 

頑張る?何を頑張ればいい?良かれと思ってやったことが無駄だと知り、それでも尚頑張ることなんて存在するか?

 

 

少しだけ疑問に残ったが、俺はそれを無理矢理飲み込んだ。

 

 

そうして帰路についたのだった。朝とは反対に、モヤモヤする夕方だ。

 

 




次はどのバンドが登場しますかね。
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