俺達は教室に戻ると全員が固まっていた。穴だらけになった卓袱台とヘシ折られたシャープや消しゴムが目に飛び込んできた
「あの野郎が考えそうな手口だ・・・」
「これじゃ補給がままならないね」
「地味じゃが点数に影響の出る嫌がらせじゃな」
「まさか、俺が少し離れていた間にこんなことをするとはな・・・」
教室の外から声が聞こえたので振り向くとFクラスの代表でもある雄二が戻ってきた。その雄二が戻って来たのを見た明久はビックリした声聞いていた
「雄二!?今までどこにいっていたのさ!?」
「Bクラスから協定を結びたいと言う申し出があって、調印のために教室を空にしていた。それと確かにこれは地味な嫌がらせだが、あまり気にするな。修復に時間はかかるが作戦に大きな支障はない」
「それよりもあの野郎とのどんな協定をしたんだ?」
「向こうが出した協定は午後16時までに決着がつかなかった場合は戦況をそのままにして続きは明日午前9時に持ち越しだ」
「なんか引っ掛かるな・・・。あの野郎が出した条件が明らかにこちらに優位すぎる・・・」
そんな俺の言葉をよそに明久は怪訝な顔で雄二に聞いてきた
「それ、承諾したの?」
「そうだ」
「でも、体力勝負に持ち込んだ方がウチとしては有利なんじゃないの?」
「俺のお姉ちゃん以外は有利だがな」
「あっそっか・・・姫路さんは・・」
「ま、何にしてもあいつ等を教室に押し込んだら今日の戦闘は終了になるだろう。とにかく消ゴムやペンの手配は任せろ」
雄二が時間を見ながら流石に今日中にあの野郎を仕留めるのは無理だと話していたから仕方ないと思ってるとーー
「大変だぁぁぁ!!」
「なんだ?てめぇは興奮しすぎて船越先生に告白したのがばれたのか?」
「「え・・・須川(君)・・・」」
「していない!!そんなの断じてしてない!」
「なら、告白してもフラれるし、女にモテないから男に走ろうとしているのか?」
「フラれたこというなぁぁぁぁぁ!そして、俺はノーマルが好きなんだぁぁぁあ!」
「で、さっさと急ぎの用件を話な?つまらない事をいいに来たのなら、てめぇにバズーカーでも放してやるぜ?」
「お前が話をそらしたんだろ!?ぜぇはぁはぜぇはぁ・・・」
「うわ・・・須川君お疲れ様」
「こいつ相手に振り回されるのはしんどいだろうな・・・で?なにがあったんだ?」
俺と須川のやり取りに明久と雄二が心底須川に同情しているの感じ取れたのは気のせいか?まぁ、いい。敵前逃亡じゃないなら一体なにがあったんだ?
「はっ!吉井大変なんだ!」
「何が?」
「島田が人質にとられた!!」
「島田が・・?」
これもあの野郎が何か考えての作戦か?だとしたらただでは済まさない・・・
「うーん・・とりあえず状況が見たい。須川君、案内頼める?」
「任せてくれ、こっちだ!」
明久の頼みに須川は了承して急いでその場所につれていった。さて、俺はどうするべきかな・・
「あの野郎が考えたのかそれともその現場が考えたのかはどちらにしてもわからないがこれは行った方がいいか?雄二」
「・・・そうだな。こちらのことは大丈夫だから明久のフォローを頼む」
「了解。あ、その前に・・・(ゴソゴソ)・・あったあった」
「そ、総司・・・それはなんだ?」
俺が取り出したのを見て、雄二が引いていたが気にしない。どちらにしてもあいつらのしたことは戦争とはいえやりすぎだからな・・
「じゃあ、俺は少し出掛けていく」
「お、おう・・・」
俺は雄二に断りを入れてFクラスに出て島田が人質されている場所がどこか探していたら黒いオーラが感じ取ったのでそちらに歩くと・・・
「コイツ、お前が怪我したって偽情報流したら、部隊を離れて保健室に向かったんだよ」
ご丁寧に二人の男が島田を人質にしていた。しかし、何故か島田から黒いオーラが感じ取れるのは何故だ?
「島田さん・・・」
「な、なによ」
「怪我をした僕に止めを刺しに行くなんてあんたは鬼か!」
「違うわよ!ウチがアンタの様子を見に行っちゃ悪いっての!?これでも心配したんだからね!」
島田は言い切るとプイッと背けていた。敵はこちらに気づいてないから俺はゆっくりと敵にばれないようにゆっくりと背後を狙っていた
「へっ、やっとわかったか。それじゃ、おとなしく・・・・」
「総員突撃ぃーっ!」
「「どうしたらそうなる!?」」
「何故って、あの島田さんは偽物だ!変装している敵からだ!」
「おい待てって!コイツ本当に本物の島田だって!」
敵がまだこちらに気づいてないから俺はだんだんと目標に近づき・・
チョンチョン
「「あ?」」
「Fクラスの姫路総司。ここの二人に勝負申し込みますぜ・・・サモン」
「「・・・へ?」」
英語
Bクラス
鈴木二郎 33点
吉田卓夫 18点
vs
Fクラス
姫路総司 99点
なるほどな。Fクラス相手に人質とっていたのは瀕死だったから・・か・・
「「た、たのむ!殺さないでくれ!」」
俺がすぐに近くにいて、召喚獣がいることで向こうは動揺してるのか震えて嘆願していた。俺のとるべき選択は・・・
「・・・安心しな。殺さない」
「「ほっ・・・」」
「きれいな形ではな・・・」
「「え?」」
俺の言葉に安心した二人は気が抜いた瞬間に俺は一瞬で切り刻んだ。そんな一瞬の出来事に人質していた二人の反応は・・・
「「天国と見せかけて地獄に落とすなんてこいつは悪魔だぁぁぁぁぁ!!」」
何て言い残して西村先生に連れていかれたのを俺は見届けると島田の側に俺は座った
「大丈夫か?島田」
「総司ぃぃ・・・ウチはウチは・・・」
「あぁ、わかってるわかってる。あのバカを本当に心配していたんだな?」
「うん・・・だって・・」
「総司!Bクラス二人を倒したのはお手柄だけどそいつから離れなよ!?島田さんの偽物でしょ?!」
「残念ながら本物の島田だぞ?」
「・・・へ?」
俺は正直明久が何を考えてるのか気になったがやめておこう。あいつとは長い付き合いだが、未だに考えてることがよくわからない
「ほら、島田。ハンカチ貸すから涙ふけ」
「ありがとう・・・。アンタ姉の瑞希と同じで優しいね・・・」
「お姉ちゃんの弟だからな・・。所で何てあいつらに言われたんだ?」
「ウチは『吉井が瑞希のパンツ見て鼻血が止まらなくなった』って聞いて心配したんだから来たのに・・・なのにぃぃ・・・」
「あぁ・・はいはい」
「本物の島田さんだった!?」
「今ごろ気づいたのか・・・島田、もう大丈夫か?」
「ありがとう・・・」
俺は島田に確認すると、島田はお礼をいってきた。どうやらもう大丈夫みたいだな・・・
「なら、あとのこと任せるな?これあげるから・・」
「・・・うん(コクッ)」
俺は早々とここを立ち去った大惨事になるの目に見えていたのと今は触れてはいけない怒りだから流石に不味いと思い離れた。そんな俺と入れ替わりで明久が島田さんの方に向かった
「島田さん、大丈夫だった?無事で良かったよ。心配したんだからね」
「・・・・・」
「教室に戻って休憩するといいよ。疲れてるでしょう?」
「・・・・・・・」
「それにしても、卑怯な連中だね。人として恥ずかしくないのかな?」
「・・・・・」
「あー、島田さん。実はね・・・」
「・・・何よ・・・」
「僕、本物の島田さんだって最初から気付いていたんだよ?(ガシャン)・・・・へ?」
明久は手首に何か嵌められた感じに不信に思い見ると・・・
「手首に手錠!?!まさか・・・」
「よくも偽物って言ってくれたわね・・・」
「あ、あの・・その・・」
「覚悟は良いかしら・・ねぇ!!!!」
「あ、その・・・ごめんなさーーいたぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
その瞬間のその場に見たものはみんな怖く退散したそうだ・・・そして明久を見たものはいない・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします!