バカと姫路弟の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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Aクラス交渉Ⅰ

Bクラスとの戦争が終わり4日経過した。この4日間は補充試験を受けたり、Cクラスが怒り狂ってこちらに攻撃してこないように工作したり、卑根の野郎の女装写真をネタに弄ったりとかしながらいよいよ雄二が立ち上がった

 

「まずは皆に礼を言いたい。周りの連中には不可能だと言われていたにも関わらずここまで来れたのは、他でもない皆の協力があってのことだ。本当に感謝している」 

 

「ゆ、雄二、どうしたのさ?らしくないよ?」

 

「真面目になる毒キノコでも食べたのか?」

 

「そんなキノコあってたまるか!?ったく、何してもこれは俺の偽りのない気持ちだ。そして!!」

 

雄二が一呼吸を置きながら周りを見た。全員が真剣な顔で聞いていた

 

「いいか!ここまで来た以上絶対にAクラスにも勝つぞ!!勝って、生き残るには勉強すればいいってもんじゃないという現実を・・・教師どもに突きつけるんだ!俺たちが真の勝者になるのだ!!」

 

「「「「ぉぉぉぉ!!!」」」」

 

「皆ありがとう。今までは全員で戦ってきたがこの残っているAクラス戦は、一騎打ちで決着をつけたいと考えている!!」

 

「「「なに!?」」」

 

「どういう事だ?坂本」

 

「いったい誰と誰が一騎打ちをするのですか?」

 

前の昼食を食べた時のメンバー以外はかなり驚いたらしく、教室にざわめきが広がった。そんな中、須川と山崎が疑問に思って雄二に聞いていた

 

「あぁ、今から説明するからよく聞け。一騎討ちするのは俺と翔子だ」

 

「「バカの雄二が勝てるわけーー」」

 

ーーシュッ!

 

ーーキン!

 

「危ない!?総司が弾いたやつも僕のすれすれに刺さってるよ!?」

 

「ッチ!刺さらなかったか」

 

「今刺さらなかったって言いながら舌打ちしたよね!?ねぇ!?」

 

「うるせぇな。で、雄二。カッター投げてきたのは後で覚えておけよ」

 

「・・・・・と、兎に角!!それはDクラス戦もBクラス戦も同じだっただろう?まともにやりあえば俺達に勝ち目はなかった。だから今回だって同じだ。俺は翔子に勝ち、FクラスはAクラスを手に入れる。俺達の勝ちは揺るがない!」

 

何もなかったように話切り替えて、雄二はクラスの皆に鼓舞させながらこれまでの戦いを話ながら言った

 

「皆!!この俺を信じてくれ!!過去に神童とまで言われた力を・・・・・今!!皆に見せてやる!!」

 

「「「「おぉ!!!信じてるぞぉぉ!」」」」

 

雄二の言葉に確認するまでもなく俺ら全員が雄二を信じている。そしてこの作戦のキーをあいつは切り出した

 

「よし、今から今回の作戦を話す!今回俺が一騎討ちするためにある条件にする」

 

「条件・・・?一騎討ちをするわけだから、フィールドを限定するつもりか?」

 

「そう、総司の言う通りだ!科目は日本史だ!!ただし、内容は限定で小学生程度レベルとする。方式は百点満点の上限あり召喚獣勝負ではなく純粋な点数勝負とする!」

 

「となれば、これが霧島さんの苦手な科目なの?」

 

「いいや、アイツなら集中なんてしていなくとも、小学生レベルのテスト程度なら何の問題もないだろう」

 

「なら、これは無意味じゃないの?いくら坂本が過去に神童って言われていても延長戦になるから厳しいと思うわ」

 

島姉の言う通り、いくらなんでもこれでは神経をはりつめるだけの時間になるがこいつの事だ・・・なにか秘策があるのだろう

 

「おいおい、いくらなんでも俺を見くびるなよ。俺がこのやり方を採った理由は簡単だ。ある問題が出ればアイツは確実に間違えると知っているからだ。そう・・・その問題は・・・大化の改新!!」

 

「大化の改新?誰が何をしたのか説明しろ、とか?そんなの小学生レベルの問題で出てくるかな?」

 

「いや、そんな掘り下げた問題じゃない。もっと単純な問いだ」

 

「何年に起きたかと言う単純な事か?」

 

俺の答えに雄二は頷いていた。成る程な、それを知ってるからこそその作戦に挑んだわけか

 

「総ちゃん、大化の改新は何年でしょう?」

 

「大化の改新は645年だよね」

 

「はい、よくできました!あ、そういえば坂本くんに聞きたいのですが・・・」

 

「ん、なんだ?」

 

お姉ちゃんが先程から聞きたそうな雰囲気に雄二も受け答えの体勢になった

 

「霧島さんとは、その・・仲が良いんですか?」

 

「ん?あぁ、俺はアイツと幼なじみだ」

 

「総員狙えぇぇぇぇ!!」

 

「なっ!?なぜ明久の号令で皆が急に上履きを構える!?」

 

「黙れ、男の敵!Aクラスの前にキサマを殺す!」

 

「俺がいったい何をしたっと言うのだ!?」

 

「「くたばれ!!坂本ぉぉ!!」」

 

雄二が叫ぶのと同時に須川と山崎が思い切り雄二に投げたかと思いきや

 

ーーパコーーン・・・

 

「「「「「あっ・・・」」」」」

 

「・・・(カチャカチャ)」

 

俺の頭に靴がきれいに当たった・・・そんな様子にクラス全員が沈黙走るなか俺はあるものを取り出していた

 

「・・・・山崎、須川。てめぇら外に出ろ」

 

「「いや、あの・・・その手元にもっているのは・・・?」」

 

「出ろ・・・」

 

「「はい」」

 

俺は二人を外に連れていき・・・

 

ーーバゴォォォォォォン

 

「「ぎぃやぁぁぁぁぁ!?!」」

 

「「「「「(何があった!?)」」」」」

 

俺は教室の中へ戻るとゆっくりと雄二の方に見て・・・

 

「話続けてくれ」

 

「お、おう・・・」

 

少し震えながら雄二は咳払いして話を続けた

 

「とにかく、俺と翔子は幼なじみで、小さな頃に間違えて嘘を教えていたんだ。アイツは一度教えたことは忘れない。だから今、学年トップの座にいるが、それは今回大きな仇になる!」

 

「「「「そ、そうか!それを利用して」」」」

 

「そう!俺はそれを利用してアイツに勝つ。そうしたら俺達の机は───」

 

「「「「システムデスクだ!」」」」

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします!

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