俺達は今日まで他のクラスを倒して快進撃を進んできた。そして、今日遂に最終決戦へと勝負はもつれ込んだ
「てめぇら、良く聞け。現在FクラスはAクラスでの一騎討ち戦績は5戦中2勝2敗だが、現段階でのこの結果はむしろAクラス相手に善戦していることを誇れ」
「「「おう!」」」
「そして、この勝負の行方のキーマンは・・・」
「「「我らの代表が勝たないといけない!」」」
俺はFクラスの仲間に鼓舞させるように声あげると全員声あげていた。そんな中、高橋先生が指示出してきた
「最後の勝負に出る方は前に出てください」
「・・・・・はい」
「Fクラスからは当然俺が出る!」
「教科はどうしますか?」
Aクラスからは当然霧島翔子さんが出てきたのに対してウチのクラスは雄二が出てきた。現在、Aクラスは霧島さんが出たことでもはや勝負は自分達の勝ちだと雰囲気が出ていた。ただし、それは普通の召喚獣での勝負ならの話だ・・・
「教科は日本史、内容は小学生レベルで方式は百点満点の上限ありだ」
「「「「何!?」」」」
「上限あり!?しかも小学生レベルなら満点確実・・・注意力と集中力の勝負になるわね・・・けど、姉さんならきっとFクラスの代表には負けない!」
Aクラスの大半がその言葉に動揺しており、その中には俺と先程闘った霧島紫桜さんも動揺していた
「わかりました。そうなると問題を用意しなくてはいけませんね。少しこのまま待っていてください」
ノートパソコンを閉じた高橋先生が教室を出て行くのを見届けると雄二は俺達に振り向いて話していた
「遂に最終戦だ。ここまで頑張ってくれたお前達に改めて礼を言う」
「雄二、礼を言うなら後でさ!ここまで来たのだからあとは頼んだよ!」
「しっかりしなさいよ!」
「あぁ、任せろ」
「・・・・(ビッ)!」
「ムッツリーニ・・・お前の力には随分助けられた。感謝している」
「・・・・・・(フッ)」
「坂本君、あのこと、教えてくれてありがとうございました」
「ああ。明久のことか。気にするな。あとは頑張れよ」
「はいっ!」
明久達が雄二にエールを送るのと同時に俺はゆっくりと近くにより・・・
「あれだけ追い詰めたのだから勝てよ?」
「お前の日本史の勉強はスパルタだった・・・必ず結果を出す!」
「もし結果を出さなかったら・・・覚悟しとけよ」
「肝に命じとく・・・」
俺がそういうと雄二は若干震えていたのは敢えて見なかったことにした。そのタイミングで高橋先生が入ってきた
「では、最後の勝負、日本史を行います。参加者の霧島さんと坂本君は視聴覚室に向かって下さい」
「・・・・・はい」
「おう」
高橋先生の指示に霧島さんと雄二は教室の外へ出ていった。これでいよいよ決着がつくがどんな結果でもこれで試召戦争が幕を閉じる
「Aクラスが負けてもFクラスが負けても、この勝負がすべてに懸かっている・・」
「だね・・・」
「皆さんはここでモニターを見ていて下さい」
高橋先生がそういうと目の前にモニターが開いて画面に問題とか出てきていた。そんな様子に俺はある心配していた
「あの問題がでなかったら厳しいな」
「だね。恐らく負けることもあり得るけど・・・」
「あぁ、もしも出たのなら・・・」
「「Fクラスの勝利は目の前!」」
そう話しているとーー次の問題が出てきた
ーー次の( )に正しい年号を記入しなさい
( )年に大化の改新があった
「「「「あ!?」」」」
その問題を見たとき俺達は思わず声を出した。隣にいた明久や島姉やお姉ちゃんは喜びあっていたし、秀吉もムッツリーニも嬉しそうだった
だが、俺は喜ばなかった。そんな喜ばない俺に明久は気になり話しかけていた
「総司!!遂にAクラスのが手に入るよ!?何で喜ばないのさ!」
「俺も正直喜びたいところだが・・・何せ雄二だぞ?やらかさなかったらいいが・・・」
「大丈夫だよ!雄二が自信満々にいけると言ったのだから!」
明久が自信満々に答えるが俺はどうしても不安で仕方がなかった。Aクラスだから心配してるのか?俺は・・・
暫くすると試験が終わり高橋先生が採点するためにAクラスでていき採点し終えたら、モニター越しに点数を発表した
《これより、Aクラス対Fクラスの日本史での結果発表を行います》
「「「「・・・・」」」」
《まずAクラス霧島翔子さん・・・・97点》
「「「っ!?」」」
「姉さんが・・・パーフェクト取れなかった・・・!?」
Aクラスの霧島翔子の点数が発表をされるのと同時にAクラスは悔しがる光景が見えて、霧島翔子の妹の霧島紫桜さんも呆然としていた
雄二がこの点数を越えていたら勝ちだが・・・どうなんだ?
《続きましてFクラス坂本雄二さんの点数・・・》
「「「「・・・・」」」」
俺達は息を呑んで待っていると、霧島紫桜さんをはじめとするAクラスの面子も不安そうにモニターを見ていた
《・・・・・・53点》
「「「「・・・・・・へ?」」」」
「・・・・あの野郎しくじったな・・・・・」
俺はため息をつくと同時にAクラスもFクラスもなんとも言えない雰囲気で固まっていた・・・・
それと同時に俺達Fクラスは卓袱台がみかん箱になった瞬間でもある・・・
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