さて、まず【試召戦争】とは?何という話だがその為にはこの学園の仕組みを話さないとな
1:文月学園には制限時間有りで点数に上限がないテストがある。つまり、生徒の能力次第では果てしなく成績を伸ばすことが可能なのだ
2:【試験召喚システム】というものがあり、テストの点数に応じた強さの【召喚獣】を呼び出せる。つまり、召喚獣の戦闘力=テストの点数、ということになるわけだ
結論:【試獣戦争】は【召喚獣】を使うということはテストの点数を反映される訳だから、俺らFクラスとAクラスの実力の差はかなりあるわけだ
だからこの事からクラスの反応はというと・・・・
「勝てるわけがない」
「これ以上設備を落とされるのは嫌だ」
「姫路さんがいたら何もいらない」
誰だ?お姉ちゃんにラブコール送ってるのは?
「そんなことはない。必ず勝てる。いや、俺たちが勝たせてみせる!!」
雄二だって戦力差があるのを知っているし、それをわからないバカではないがそれでも雄二は宣言した
「なら、どうやって勝つんだ?」
「勝てるわけないだろ?」
「根拠もないのに・・・・」
その言葉に雄二はニヤッと笑いながら力強くいった
「勝てる根拠はある。なぜならこのクラスには試験召喚戦争で勝つことのできる要素が揃っているからだ!!」
「「「「何だと・・・・!?」」」」
「それを今から説明する!!よく聞けよ!」
雄二は周りをみて、ある男を呼び出した
「おい、康太。畳に顔をつけて姫路のスカートを覗いてないで前に来い」
「・・・・(ブンブン)!!」
「は、はわっ」
「そこまで堂々とやっておいて今更・・・顔に跡ついてるから隠しても無意味だぞ?・・・お姉ちゃんのスカートを覗くな」
「!?」
いや驚くなよ。そして、被害のお姉ちゃんは顔を赤らめなら、スカートのすそを押さえていた。奴は顔についた畳の跡を隠しながら壇上へと歩き出した
「こいつの名は土屋康太。こいつはあの有名な、寡黙なる性職者(ムッツリーニ)だ」
「「「「何だと!?」」」」
その言葉を聞くと、男大半が立ち上がって驚いていた。こいつらの反応正直だからなー
「ムッツリーニだと?!」
「馬鹿な、ヤツがそうだというのか・・・?」
「だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ・・・」
「いや、何お前らシリアス風に驚いてやがる?」
「ムッツリーニ・・・ですか?」
「お姉ちゃんこれは知らないで良い奴だからね?」
お姉ちゃんはよく理解してないみたいで頭にいくつもの疑問詞を浮かべている・・・・。あんまり女子にはこういうの知るのはやめた方がいいからあえて止めた
「姫路の姉のことは説明する必要もないだろう。皆だってその力はよく知っているはずだ」
「えっ?わ、わたしですかっ?」
「ああ。ウチの主戦力だ。期待している」
確かに、お姉ちゃんの力はAクラスの首席の霧島さんとかと同等の力があると聞いたな。今のこのFクラスの要にはなるな
「そうだ。俺たちには姫路さんがいるんだった」
「彼女ならAクラスにも引けをとらない」
「I love姫路さん!!」
・・・・うん。ここではスルーしょうか悩んだが、あえて言おう
「だから、てめぇらの中で誰がプロポーズみたいなこといってる?」
「そして、その弟の総司もいる!」
「ん・・・?姫路総司って今思い出したけど・・・」
ん?なんだ?俺に関してなんか知ってる奴いるのか?
「近くの道場で強い一人でドS王子とか!?ごぼっ!?」
「それ以上口開くなー。俺はドSではないから安心しろ。そしてお前はこのハバネロのジュースを一気飲みしろ・・・残さずにな・・・」
「!?!!!?!」
「声出すな。余計に辛くなるからな?ほら飲みきれよ?」
「「「「(噂は本当だった!男にはかなりのドS野郎の男・・・・姫路総司)」」」」
なんか失礼なことを考えてるな??まぁいい・・・悶え苦しんでいた男は目を回していたが知ったこっちゃじゃねぇ。人をドSというからだ
「そして、木下秀吉もいるし、もちろんこの俺も全力で尽くす!」
なにも見なかったことにして、雄二は自身の事も宣言したのだ。まぁあいつは昔“神童”と呼ばれていたらしいしな・・・・
「木下秀吉には確かAクラスの木下優子がいるんだったよな?」
「おぉ!?俺たちのクラスはちょっとして最強!?」
「Aクラスの実力がいるんだぞ!?」
「やれるぞ!!」
Fクラスは最高潮となっていたが、雄二はそこである爆弾を落とした
「勿論!!吉井明久もいる!!」
―――――シーン・・・・
極寒の地+誰だよそいつ的な空気になってしまった。・・・このタイミングて言うか?
「「「「「・・・・・だれ?」」」」」
「ちょっと雄二!どうして僕の名前を呼ぶのさ!全く必要はないよね!?ホラ!士気が最悪だよ!僕は姫路さんとは違って勉強出来ないし、雄二たちとは違って普通の人間だから、普通の扱いを!」
「おいおい、雄二よ?何言ってやがる?明久は普通ではないだろ?」
「総司!?」
「明久な・・・・物凄く残念な人間だ!」
「一瞬感動した僕の気持ちを返せ!!!」
何言ってやがる?俺はお前ほどすげぇ奴は見たことないのだからな・・・
「皆、知らないようなら教えてやる。こいつの肩書きは・・・・【観察処分者】だ」
「・・・それってバカの代名詞じゃなかった?」
「ち、違うよっ!ちょっとお茶目な十六歳につけられる愛称で・・・・」
「なら残念な中二病の明久だなー」
「ちがう!!」
「そうだぞ?バカの代名詞だ」
「肯定するな、バカ雄二!」
「あの、それってどういうものなんですか?」
頂点に近い場所にいたお姉ちゃんにとってこの単語は馴染みがないようだ
「変わった問題児に使われる称号で、具体的に言うなら教師の雑用だよ。主に力仕事とか、そういった類いのことをしているんだ」
「召喚獣って見た目と違って凄い力持ちって聞いたことがありますけど・・・・召喚獣って幽霊みたいなものですよね?」
「うん、お姉ちゃんの解釈は間違えないよ。所が、この【観察処分者】の称号の者は召喚獣は物に触れることができる・・つまり物体を触れることが可能なんだ」
「凄いですね」
「いやそんな・・・」
お姉ちゃんは目を輝かせている。若干の羨望と尊敬がこもった視線を明久に送っていた。明久が否定していたのもあるが念を押しとかないとな
「ところが、お姉ちゃん話はまだ続いているんだ。この【観察処分者】のデメリットがらあるんだ」
「デメリット・・・ですか?」
「うん、何故なら召喚獣が受けた痛みや疲れは自分にフィードバックされるから」
「なるほどです。そういい話ばかりじゃないのですね」
納得してくれて何より・・。つまり・・・明久は非戦闘員の立場と変わらないと納得してくれたらうれしい
「兎に角!!俺達の力を証明として、まずはDクラスを征服してみようと思う!」
「お前らは不満だろ?」
「「「「当たり前だ!!!」」」」
「ならば全員筆を執れ!出陣の準備だ!」
「「「「おぉぉおぉ!!!」」」」
「お、お――・・・・。」
お姉ちゃんも小さく拳を作りあげたが慣れないことをしてはいけないよ
「手始めにDクラスに宣戦布告する!明久!代表としてお前に命令下す!!」
「何?」
「Dクラスに宣戦布告してこい!」
「・・・下位勢力の使者ってたいてい酷い目に遭うよね?」
ふむ・・・警戒してるな・・・
「安心しろ。お前に危害を加えることはない」
「本当に?総司はドSだから嘘をついてるかもしれないし・・・」
「・・・俺を疑うなら木刀で切り刻むぞ?いいんだな?」
「疑いません!」
よしよし・・それでいい
だから・・
「騙されたいと思ってこい。俺らを信用しろよ?」
「そうだぞ?明久!俺達を誰だと思っている?」
「(そうだ。雄二と総司はジョークを言っても嘘だけはつかない男だ!)わかったよ。それなら使者は僕がやるよ!」
「「「「おぉ!!(パチパチ)」」」」
クラスメイトの歓声と拍手に送り出され、明久は使者らしく毅然とした態度で敵のクラスに向かっていった
「クックク・・・弄りやすいな」
「あぁ。だがお前恐ろしいことをさらりとしなかったか?」
「鞭と鞭ですさぁ?」
「お前が時々恐ろしくなるよ・・・」
「誉めるな」
「誉めてない!!」
「姉は優しく弟はドS・・・姉弟でもこんなに違うのじゃのう・・・」
明久が無事に帰れたのかは・・・それは誰もわからない・・・
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