バカと姫路弟の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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第33話

清涼祭初日の朝Fクラスの教室はいつもの小汚い様子を一新して中華風の喫茶店に姿を変えていた

 

「てめぇら、サボるなよ。俺から背を向けてサボったら・・・切る」

 

「「「「「了解です!総司隊長!!」」」」」

 

「代表代理で今この場に任されているから、サボったら命ないと思え」

 

「「「はっ!!」」」

 

俺はクラスの仲間に指示を出しながら、サボろうとしたやつがいたら切っていいと雄二の指令のもと見張っている

 

そんな様子に明久達は・・・

 

「いつもはただのバカに見えるけど、坂本の統率力は凄いわね。あと、総司がしっかりしてるのに驚いたわ」

 

「ホント、いつもはただのバカなのにね。そのバカは今、席を外して総司に任されているけど、ここまでてきぱき進めさすなんて恐ろしいなー・・・」

 

「総司もしっかりとやっているのは驚きじゃのう・・・」

 

「あ、秀吉。こっちのテーブルは終わったの?」 

 

「うむ、こっちも終了じゃ。これなら外から見たらまずわからないじゃろう」 

 

「しかし本当にすごいですね。どこからかきれいなクロスで手際よくてきぱきとやってくれるなんて」 

 

秀吉はテーブルの配置を終わったのをいうとお姉ちゃんは感嘆していた。俺のほうも一段落ついたのでそちらに合流して話に参加した

 

「まぁ、本来なら予算がもっとあったら良かったのだが・・・残念ながらテーブルを多く確保できるわけもなく、俺達のクラスのみかん箱を積み重ねていくという荒業をするしかなかったな」

 

「その積み重ねたみかん箱をテーブルを演劇部で使っているクロスをかけるから・・見せかけはそれなりのものになったがのその分クロスをめくるとこの通りじゃ・・・」

 

「これを見たら店の評判はがた落ちね。こんなのなにも知らないお客さんに見られたら衛生面上問題がないと思ってくれないわよ・・・」

 

「大丈夫だって。こんなところまで見る人なんていないし、言いふらすような人なんていないって」 

 

「そうですわね、わざわざクロスをはがしてアピールするような人は来ませんよね」

 

俺達の心配事に明久とお姉ちゃんが問題ないと否定していた。だけど、俺はどうしてもその不安が抜けきれなかった

 

「どちらにしても!ここまで装飾が完璧なら後は出し物ね!」 

 

「・・・飲茶も完ぺき」 

 

「「「「うわ!!」」」 

 

「背後にいるのは誰かと思えばムッツリーニか。その手に持っているのは試作?」

 

そういってお盆におかれた胡麻団子と陶器のティーセットが置かれたのをみて俺は確認込めて聞くと頷いていた

 

「・・・(コクッ)」

 

「え、いいの?私達が食べても」 

 

「・・・・問題ない。味見用(コク)」 

 

「それじゃいただくとするかのぅ」

 

俺も含めていただくとすることにした。すると・・・

 

「これは美味しいな」

 

「はい!総ちゃんのいう通り美味しいです!」

 

「そうね。表面はカリカリで中はモチモチで食感がいいし」 

 

「甘すぎないのがいいの」

 

さらにお姉ちゃん達はお茶も飲むと・・・

 

「お茶も美味しいです。幸せ・・・」

 

「本当ね~・・・」

 

このようにトリップ状態になり、表情もものすごく緩んでいる

 

「皆がそこまでいうなら見てるのもとったいないし僕も食たくなったからもらっていいかな?」

 

「・・・(コクッ)」

 

皿に乗った胡麻団子を一つ掴み女子達と同じよう に勢いよく頬張る明久

 

「ふむふむ・・・表面はゴリゴリ、中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいと妙な刺激が何とも―――グゲパッ!!」

 

明久の口からありえない声がでた。あの声からして・・・もしかして・・・

 

「お姉ちゃんの手料理を当てたのか・・・」

 

「明久・・お主はすごいのぅ・・・」

 

「・・・・!!(グイグイ!)」

 

「む、ムッツリーニ!どうしてそんな脅えた様子で胡麻団子を僕の口に押し込もうとするの!?無理だよ!食べられないよ!」

 

お姉ちゃんの作った料理だとわかると、ムッツリーニは必死に明久に押し付けようとすると押し付けられた明久は抵抗していた

 

「戻ってきたぞー・・・ん?なんだ、美味そうじゃないか。どれどれ?」

 

「「「「あ」」」」

 

雄二が突然戻って来て止める間もなく、皿の上の食べ物を口にする

 

「お主はたいした男じゃ」

 

「雄二。キミは今最高に輝いてるよ」

 

「お前らが何を言っているのかわからんが、ふむふむ、外はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとって―――ゴパッ!」

 

どうやら、お姉ちゃんの手作りの威力はとんでもなかったというのが再確認できた。今度は俺も料理手伝わないと本当にお姉ちゃんのが心配になってくる

 

「・・・明久、雄二を呼び掛けてみてくれ」

 

「うん・・・大丈夫?雄二」

 

「安心しな・・・何の問題も無い・・・。あの川を渡ればいいんだろう?」

 

「「「(それはだめなやつだ!!)」」」

 

すぐに明久が雄二の心臓に手を置いて救命措置をとった

 

「流石にお姉ちゃんの手料理で天国いくな!せめて、俺の刀で切られて天国行け!」

 

「さらりと殺害予告出さないの!」

 

「え?あれ?坂本君はどうかしたんですか?」

 

「あ、ほんとだ。坂本、大丈夫?」

 

先程までトリップ状態だった二人が元に戻ったようだ

 

「(明久、ごまかせよ!)お姉ちゃん達ったら聞いてよ。雄二の体全体が攣ったみたい・・・」

 

「オーイ起きろー・・・」

 

おどけた口調だが、明久の手は必死に心臓マッサージをしている

 

「六万だと?バカ言え。普通渡し賃は六文と相場が決まって――はっ!?」

 

「「(任務完了!!)雄二!体全体が攣ったのだよね?!」」

 

「体全体が攣った?バカを言うな!あれは明らかにあの団子の――」

 

「「貴様にもうひとつ食わすがいいのか?」」

 

「あぁ、明久達のいう通り攣ったんだ運動不足だからな(きさまらいつか殺す)」

 

「あはは。(返り討ちしてあげるよ)」

 

「まぁまぁ、水分もしっかりとるんだな(てめぇら全員同じ方法で返り討ちしてやる)」

 

「ふーん。坂本って攣りやすいのね」

 

俺らがそういう会話をしていると島姉が不審に思い聞いてきた

 

すると明久が説明はいった

 

「ほら、雄二って余計な脂肪がついてないでしょう?そういうからだって、筋が攣りやすいんだよ。美波も胸がよく攣るからわかるとぐべぁっ!」

 

「俺が手を下すまでも無かったな」

 

「見事な攻撃の早さだ・・・」

 

俺達は明久がやられる瞬間をしっかりと見て感嘆していた。その後、秀吉がどこにいっていたのか?っていう質問に雄二はなんとかごまかしていた

 

「それと総司、教室の外にお前を待っている人がいるから少し会いに行け」

 

「俺に会いたい人?わかった」

 

俺は雄二の指示に従い外にいくと、Aクラスの霧島紫桜さんがそこにたっていた

 

「召集?」

 

「いいえ、近藤先生があなたに渡してと私に言われたからわざわざ来てあげたの」

 

そういうと小さな通信機を取り出して俺に渡してきた

 

「なにか異変があったら生徒同士で連絡取り合えって」

 

「なるほど・・・了解」

 

「それと・・・」

 

「ん?」

 

「も、もし時間あるならAクラスに来なさいよ!いいね?べ、別にむりならこなくっていいからね」

 

顔を背けながら、霧島紫桜さんはそういった。要するに来てほしいということか

 

「わかった。時間が空いていたらいかせてもらうよ」

 

「ホント!?っは・・・べ、別に!来てくれるときいて嬉しい訳じゃないから!じゃあ、頑張りなさいよ!」

 

そういうと霧島紫桜さんは顔真っ赤にしてAクラスに戻り、俺はFクラスに戻ると・・・何故か戦闘体勢に入っていたお姉ちゃんと島姉がいた

 

「・・・これどういう状況ですか?」

 

思わず敬語になる俺は悪くないはずだ・・。ほんの数分で離れた間に何故この状況に?

 

「あ、総ちゃんお帰りなさい」

 

「あ、うん。お姉ちゃん・・・この状況はなに?」

 

「アキも召喚大会に参加すると聞いてしかも優勝商品が目当てなんて聞いて・・・ね」

 

「優勝商品?」

 

俺は明久が参加する理由を知ってるがわざと知らないふりしていた。すると、お姉ちゃんが俺には分かりやすいように説明をしてくれた

 

「はい♪実は明久君の目当ての商品はプレミアムチケットが目的なんです」

 

「で、ウチ達は誰と一緒にいくのか?と聞いていたわけ」

 

「あぁ、なるほど。お姉ちゃん達はそのために問い詰めている訳か」

 

まぁ、お姉ちゃんも島姉も明久に問い詰める理由は納得できたけどその問い詰められている明久は震えていた

 

「やれやれ明久はそういうところを隠し事をするなよ。俺は知ってるからな?一緒にいきたい人をな」

 

「「誰!?」」

 

「落ち着いて落ちついて・・・たしか・・・」

 

「「たしか・・・」」

 

「俺が聞いたのは明久がいくのは鉄人といくらしい」

 

「「「「「えぇ!?」」」」」

 

俺の言葉に明久も含めて皆が驚いていた。そんな中雄二が俺にアイコンタクトとってきた

 

「(流石にそれはばれるだろ!?)」

 

「(そこで雄二の出番と言うわけ)」

 

「(!なるほど・・・)おいおい、待てよ。俺が聞いていたのは総司といきたいと聞いていたが?」

 

「「「「「えぇぇ!?」」」」」

 

雄二の言葉にさらに驚くお姉ちゃん達だが、明久は俺達にアイコンタクトとって聞いてきた

 

「(雄二と総司なにいっていれているのさ!?)」

 

「(忘れたか?明久・・・)」

 

「「(俺たちはお前が苦しむ姿が・・・楽しいのさ!!!)」」

 

「(このドSコンビぃぃぃ!!)」

 

俺と雄二と明久は笑顔でアイコンタクトをとっていた。当然、俺があいつを優しいフォローするわけ・・・ないだろ??

 

それを聞いたお姉ちゃん達の反応は・・・

 

「よ、吉井君!!何で総ちゃんや西村先生なのですか!?」

 

「そうよ、アキ!・・・まさか、この二人のどちらかと幸せになりになりにいくの・・!?」

 

「違うよ!二人ともなんて恐ろしいことを言うのさ!?」

 

「おかしいな。俺が明久から聞いたでは明久は鉄人にお世話になっているから誘うつもりだと」

 

「いやいや、俺はあいつから『総司を誘おうかどうしょう』といっていたからな」

 

「え、そうなのか?明久・・・」

 

「違うからね!?姫路さんや美波も聞いてよ!!」

 

俺と雄二は悪乗りをしながらそう聞くと明久は必死にしていた。すると、お姉ちゃん達が明久にお説教していた

 

「明久君!総ちゃんは健全な男の子なのですよ!?」

 

「そうよ!まさかアキはやっぱり・・・」

 

「ちょっと待った!?美波のその『やっぱり・・・』ってのがすごく引っ掛かるのだけど!?」

 

「明久・・・俺はそっち系ではないからな?普通に俺は男よりも女性が好きだからな?」

 

「僕も女性が好きだよ!?何でそんなこというの!?」

 

「おいおい、明久そろそろ時間だから動けよ」

 

俺がそういうと明久は悔しそうに捨て台詞を言った

 

「くっ!と、とにかく、誤解だからね!」 

 

そういって明久たちは試合会場に向かっていった。暫くはあいつの同性愛疑惑は消えないが、ささやかな犠牲になってくれ

 

「お姉ちゃん達もこれから試合あるのじゃない?」

 

「はい。総ちゃんはどういう動きに?」

 

「とりあえず、俺は基本Fクラスにいるからね?気を付けてね」

 

「えぇ。アキには必ずお仕置きも考えないと・・・」

 

「そうですね・・・」

 

「(明久、ごめん。今お姉ちゃん達の言葉からとんでもない言葉聞いたが何も聞かなかったことにした俺を許してくれ・・・)」

 

俺はお姉ちゃん達を見送ると同時に明久に心の中で謝罪した

 

 

さて・・・俺は俺で仕事をしないとな

 

 

 

 

 




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします!

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