クロ 「始まるじゃねー!どんだけ時間かかってんだよッ!」
愚 「最近忙しかったから仕方ない!」
クロ 「仕方ないじゃねー!あれからどれだけたった!?ん!?」
愚 「約一ヶ月ってとこか・・・なんてこった!!」
クロ 「お前がなんてこっただよッ!!」
愚 「まあ、落ち着いて」
クロ 「落ち着けるか!」
愚 「さて、こんなうるせー奴はほっといて」
クロ 「誰のせいだッ!!」
愚 「はっじまるよぉぉぉぉ!」
「クロードッ!こっちは準備いいわよっ!」
ユウリの報告を聞くと、クロードは頷き片手を上げる・・・
「換装!<魔神の槍>」
カッ!!!
クロードの手元が光り、幅広の刃を持った黒い突撃槍が出てくる!
ヒュンヒュン!
軽く手元で遊ぶと、構えて魔法を唱える!
「<ウィンダ>!」
フワッ・・・・
クロードが唱えたのは、自身で開発した魔法・・・風の力を利用して、空をとぶための魔法だった。
「<クロックアップ>!」
さらに自身の素早さを上げると、一気に外に飛び出す!
ビュゥゥゥゥゥン!
一直線にギガース甲壱改へと突進するクロード!
グオォォォォォッ!・・・ブゥンッ!
ギガース甲壱改が払い落とすように剣を振るう!
「カーラッ!」
「ああッ!」
「大爆裂弾!」
バシュッ!
「サンダーストーム!」
ダァァァァンッ!
ユウリの放った大爆裂弾をカーラのサンダーストームが後押しをするように放たれ、クロードの真横を通ってギガース甲壱改の剣にヒットする!
ドオォォォォォンッ!・・・グアァァァァッ!
甲壱改の持った剣が大爆発を起こし、片手を大きくはじかれる甲壱改!
「エアスティンガー!」
槍をねじ込むように甲壱改の胸へと突きこむクロード・・・だが!
ガギィィィィィィンッ!
「なっ!」
予想以上の硬度をした甲壱改の胸部プレートに阻まれ、弾かれるクロード!
「クソッ!・・・くッ!」
バッ・・・
弾かれながらも何とか体勢を立て直すクロード!
(硬ぇ・・・なら!)
ヒュン!・・・ヒュン!・・・シュッ!・・・・
クロードが不規則な軌道で空を舞いだす・・・・
ウグ・・・グオ・・・・
クロードの動きについて行けず、次第に翻弄されるギガース・・・・
(ここだっ!)
シュン!シュン!・・・フッ・・・
ギガースの視界からクロードが消える!
「クロスランサー!」
ズバァァァンンッ!
突如!ギガースの背後から凄まじい音が響く!
グガアァァァァァァッ!!!・・・ブシャァァァァッ!
断末魔の様な雄叫びとともに背後から緑のジェットのように血液を吹き出しながら前のめりに海へと倒れるギガース!
ザバァァァァァンッ!!!
「どうだっ!」
ギガースの倒れた地点を見つめ、構えを崩さないクロード・・・・
・・・・・ザッ!
「くっ!」
バシャッ!・・・・ビュゥゥゥゥゥン!
突如水面が膨らんで出てきたのは、ギガースの身体から飛び出ていたコードだった!
「くっ!」
バッ!
クロードはそれを紙一重でかわす!空振ったコードは、クロードの背後へと伸びて行く!
シュウゥゥゥゥ・・・・・ガッ!
「キャッ!」
クロードの背後から聞こえる小さな叫び!
「キャロッ!」
続いてエリオの大きな声が響いた・・・
『キャロ、そっちの方は大丈夫?』
『う、うん!大丈夫だよ!』
エリオとキャロは持ち場が隣同士のこともあり、念話で周囲の状況を伝え合っていた。
『そ、それにしても凄いよねクロードさん!』
『うん・・・』
キャロが話しかけるが、クロードの戦いを漏らさず観察するエリオは、生返事になっていた・・・
ズバァァァンンッ!
その時だった!クロードの一撃がギガースの背後を襲い、ギガースが海へと倒れる!
ザバァァンッ!
『す、凄い・・・・』
エリオは、クロードの手際に驚いていた・・・初手がダメならすぐさま違う方向から攻める。めちゃくちゃのようで、最小限の動きを使ってギガースを倒すクロードの姿に憧れを感じ始めていた・・・・
『お、終わったの?』
『みたい・・・』
キャロの問いかけにまた生返事で答えるエリオ・・・・その時!クロードの身体が突如何かを避けるように動く!
シュルルルルルッ!・・・ガッ!
「キャッ!」
ギガースとクロードの居る地点から対角線上に居たキャロにコードが絡みつく!
「キャロッ!」
エリオが気づいた時には遅かった。キャロはそのままギガースが沈んでいる水面へと引き込まれそうになるが、そこでキャロが踏ん張る!
「ストラーダッ!」
『ソニックムーブ!』
シュン!
エリオがソニックムーブを使ってキャロの腕をつかもうとする!
「キャロっ!」
「エリオ君っ!」
バッ!
エリオが腕を伸ばし、キャロの手を掴もうとする・・・・
フッ・・・・
エリオとキャロの指先が触れ合う・・・だが!
バッ!・・・シュウゥゥゥゥっ!
「キャァァァッ!」
「キャロッ!!」
エリオの手は、キャロではなく空を掴んだ・・・・そのままギガースのいる海中へと引き込まれるキャロ!
ドプンッ!・・・
「キャロっ!」
シュンッ!
キャロの後を追うように海面へと向かうエリオ!
ガッ!!!
エリオが海面へと近づいた時だった!クロードがエリオを捕まえる!
「待てエリオッ!」
「離してくださいっ!キャロがっ!」
クロードの腕を逃れようと、エリオが暴れる!
「ぼくがっ!僕が悪いんです!クロードさんの戦いに夢中でキャロをっ!」
キャロを助けようと必死で涙を流しながらもがくエリオ・・・その時!
ズズ・・・・
海面が大きく膨れ出す!
「マズイッ!」
「へっ!?」
ザッ!!!
クロードの姿が消えると、一瞬でなのは達の所にいた。
「ク、クロードくん!?」
「フェイト、エリオを・・・・」
「うっぐ・・・ぐっ・・・」
「う、うん・・・」
クロードからエリオを受け取るフェイト・・・エリオをフェイトに渡すと、大きく膨れた水面へと向く・・・
ズズズズッ!・・・・
そして、巨大な影が膨れ上がった水面に映るとともに、海水が頂点から弾けるように引いてゆく!
ザバァァンッ!
グオォォォォォォオオオオッ!
そこらじゅうの空気を震わせる巨大な咆哮があたり一面に響き荒れる!
「クソッ!浅かったかっ!」
そう・・・クロードの放った一撃は致命傷にはならず、手傷を負わせる程度だった。
「!!!キャロっ!」
エリオが見つめる一点・・・・ギガースの頭頂部に埋め込まれた様な状態で気絶しているキャロが居た!
「キャロっ!」
バッ!
「あっ!エリオっ!」
フェイトの腕を振りほどき、キャロを助けようと飛び出すエリオ!
「バインド・・・」
クロードが唱えるのは自身と敵を縛り付けるバインドの魔法・・・クロードは対象のみを縛ることが出来る。
シュル・・・
「うっ!」
魔力がまるでロープのようにエリオに巻き付く・・・
「エリオ・・・アレを見ろ」
クロードはエリオにギガースを見るように言う・・・
「クロードさん・・・」
「いいから見ろっ!」
エリオは、ギガースを見る・・・
「いいかエリオ、お前はアレに勝てるのか?」
「クロードさん?何を・・・」
「いいから答えろッ!・・・お前はアレに勝てるのかっ!」
クロードの問に何も答えれずうつむくエリオ・・・
「いいか、お前がキャロを助けたいって気持ちは分かる。だが、力の差を考えろっ!はっきり言わせてもらう!今のお前は『弱い』!」
ビクッ!・・・
クロードの『弱い』の一言に反応し、涙をこぼすエリオ・・・
トンッ・・・
クロードはエリオの頭に手を乗せる。
「まだお前は弱い・・・だが、これから次第でどんどん強くなる!強くなればどんなものでも守れる!助けれる!だから、今だけはこらえてくれ・・・」
「うっ・・はぃっ・・・」
嗚咽を隠しながら答えるエリオ・・・
スッ・・・フッ・・・
クロードがバインドを解除する。
「だが、今のお前にも出来る事がある」
「出来る・・・事・・・」
「そうだ・・・だから、それまでこらえろっ」
スッ・・・グッ!
エリオは涙を拭うとクロードの目を見る!
「よしっ!それじゃあ、アノ糞野郎に一泡吹かせるぞ!」
「はいっ!」
スッ・・・ガシャンッ!
クロードがギガースに向かい開戦の合図のように武器構える!・・・だがそれはもう一つの伝説が鼓動を始めた瞬間でもあった・・・
愚 「よし!次、行くぞぉぉぉぉぉっ!」
クロ 「なんでテンションたけーんだよ・・・」
愚 「どうした?」
クロ 「キャロ捕まってんだろ!」
愚 「だな」
クロ 「何が『だな』だ!どうにかしろッ!」
愚 「どうにかするのは俺じゃない。お前だ!」
クロ 「ぐぐ・・・」
愚 「何も言えねーか?」
クロ 「分かった!見てろコノヤロー!」
愚 「おう!それじゃ次、行ってみよー!」