前回、最後に病院で目覚めた主人公。
さてさてこれからどうなっていくのでしょう。
さてさて、俺がここ、ミッドチルダの総合病院で目を覚ましてから二日が過ぎた。その間にたくさんの人が俺を訪ねてきた。
まず、起きた直後に検診に来た看護婦さん、その次にその看護婦さんに襟元を掴まれ引きずられて青い顔をした俺の担当医。そこで知ったのは俺がここに入院してからもう一ヶ月が過ぎたこと。左の腕、足、そして目は回復不可能として切除したそうだ。他、内臓でいくつか損傷を負っていたらしく、その殆どが人工のものに取り換えられたそうな。正直マジであの二人助けてよかったわ、俺で困難だから女の子であるあの二人だったら確実に命を落としていても不思議じゃぁなかった。そこでふと思ったんだけど、人工臓器ってそんなに長持ちするもんなの?最近のニュースじゃぁ確か臓器移植でさえ難儀してるって話だし子供の俺の体に使って大丈夫なのだろうか?その旨を担当医に聞いてみると笑って大丈夫だと一蹴された。どうやら日本の医療技術も進歩してるんだなぁと思っていたら、
「ここミッドの医療技術は最高だ!!何の心配もいらんぞ!!」
そう医者に言われた。ミッド?野球でキャッチャーが使うやつ?いや、あれはミットか?ってかここ外国の病院?などと思っていると、コンコンっとドアがノックされ、一人の女性と俺と同じくらいの背丈の少年が入ってきた。
「失礼します。三島佳祐君ね?初めまして、リンディ・ハラオウンと言います。」
女性のほうがこちらに挨拶をしてくると、担当医は怪訝な顔をしながら入室してきた緑髪の女性リンディ・ハラオウンさんに文句を言う。
「今は診察中ですよ?入室は控えていただきたい。」
なんだろう、さっきまで気の優しい感じの担当医のおじさんは厳しい目をハラオウンさんに向ける。
「すみません、三島君が目を覚ましたとの報告を受けたもので、つい」
畏まるハラオウンさんだがなんだか後ろのほうで悔しそうな顔をする黒髪の少年。名前なんだろう?そんな感じに視線を向けていると少年はこちらの視線に気づき自己紹介を始めた。
「ああ、すまない自己紹介がまだだったな。クロノ・ハラオウンだ。一応言っておくが君より歳は上だぞ。」
おう、ファミリーネームが一緒ってことは親子?などと思っていると
「診察はどれくらいで終わりますか?それまでそこで待っていますので」
ハラオウンさん・・・だと一緒だからリンディさんはどうやら俺に大事な用があるらしい。診察が終わるまで待つっていうのだから相当なのだろう。
「今は簡易診察をしてるだけです。この後、精密検査をするので要件があるならば明日にしていただきたい。」
強い口調で言った担当医。この人、相当リンディさんが嫌いなのかな?でも看護婦さんも睨みつけてる。
なんだろうこの俺だけ置いてけぼりにされたような感覚は。正直わけわからん。
「分かりました、明日、改めて伺います。三島君、意識が戻ってよかったわ。」
そう言い残してハラオウン親子?は病室を後にした。
その後俺もよくわからんがプンスカ怒る看護婦に連れられ様々な機器に体を検査してもらい。終わったのは窓の外が暗くなった頃だった。
翌日、宣言通り、早朝にハラオウン親子?は俺の病室にやってきた。
「まずは申し訳ありませんでした。我々の不手際のせいであなたに大けがを負わせてしまいました。心から謝罪します。」
入って早々に頭を下げて謝られた。しかし、彼女たちが何者なのか知らない俺はなんで謝っていっるのかがわからず、情けなくもかすれた声で「ど、どうぞ」と座るようにしか言えなかった。ちなみに声も声帯に傷を負っているらしく当分掠れた声らしい。椅子に座ったハラオウン親子(やっぱり親子だったらしい。)は自分たちは時空管理局のものだと説明してからここに来た理由は語ってくれた。時空管理局、さまざまな世界、さまざまな次元を行き来し、その秩序と安寧とつかさどる組織らしく簡単に言うと、警察と裁判所が一緒になった様なところらしい。ほかにも文化管理や災害の防止、救助も主な任務としているみたいだ。んでもって今回俺がかかわった事件は闇の書という危険なもの、ロストロギアという代物が起こした事件だったらしい。そこで話されたのは驚くことに魔法の世界に関してだった。ってか魔法って聞いてドッキリなんじゃないかと場違いな疑いを持ち、病室内を見渡してしまった。だって今俺がいるこの病院も魔法の世界、ミッドチルダの病院だということなのだが、全然魔法の世界っぽくないんだが。でもそういえば担当医もミッドがどうのって言ってたし、なんか俺が受けた精密検査の機械も見たことのないものだった。正直実感がわかない。その後語られたのはまず、魔法のこと、それから闇の書の事件のこと。そしてその結末、闇の書の主についての処遇。今回巻き込まれる形となった俺への対処などだった。
「「ーーーと言うことなの。・・・唐突であんまり真実味がないとは思うのだけどこれが現実よ。」
「はぁ」
実感わかね~。
「今回、君はこの事件で左の腕、足、そして目を失った。このことについては管理局の方で責任を持って君をサポートしていくつもりだ。」
少年、クロノは俺に申し訳ないって顔で俺の今後について語った。
「幸いここミッドでは義手義足の技術力は高い。すぐに元の生活に戻れるだろう。」
と、医療系の話になったので昨日から気になっていたことを聞いてみた。
「あなたたち管理局の方はここの病院の人たちとの間に何かあったんですか?」
少し二人の顔が複雑そうに顔が陰った。だが、そんな中口火を切ったのは後ろに控えていたクロノさんだった。
「先ほども話したが今回の事件の処遇について彼らは憤っているんだとは思う。納得出来ないと昨日の看護婦にも言われたんだ。」
今回の事件の処遇、それはつまり、はやて達のことだと思う。闇の書、元の名の夜天の書は主である八神はやて、その守護騎士ヴォルケンリッターは管理局預かりとなって嘱託魔導師として数年間の奉仕活動をすることになっている。また、今回主犯格とされた闇の書のバグと、夜天の書の管制人格のリイン・フォースが多くの罪を被る形となって消えていったそうだ。つまりは死んだことになる。このことに俺の担当医や看護婦さんたちは納得いっていないのであろう。主犯格がいないからと言ってはやて達の罪を軽くしていいのかと。俺を担当したからこそこの憤りを感じたんだとは思うけど。
「君に分かってくれとは言わない。君を守れなかった僕らにも責任がある。だが、彼女たちのことは少なからずでいい、許してやってくれないか?」
クロノさんの神妙な面持ちに少し同情はするがそれはそれ、かすれた声でとりあえず俺の考えを伝える。
「それは無理」
「!!」
とても悲しそうな顔になるハラオウン親子。だけど俺、まだ話終わってないんだよな。
「だって、まだ彼女たちと話してない。又聞きで聞いた彼女たちのことだけで許す許さないの判断はできない。」
のどが少し痛い、けどこのことはちゃんと伝えないといけないような気がする。一息入れてから
「だから、今度、可能なら彼女たちを連れてきてください。話がしたい。どうなるかはわからない。怒るかもしれない。ただ黙っちゃうかもしれない。けど話して彼女たちの気持ちを聞いてみないととやっぱり分からない」
最後に「お願いできますか?」と言って締めくくる。あ~、喉が・・・・・もう喋りたくない。
「分かりました。出来るだけ早く会えるように対処するわ。」
「ああ、約束する。必ずはやて達をここに連れてくるよ。」
二人に約束させた後、ハラオウン親子は後日また来ると言い残しその日は帰って行った。
そしてお昼にはなのは、フェイト、アリサ、すずかがやってきた・・・・・・のだが、正直朝のハラオウン親子より疲れることになった。だってこいつら、入室して俺を見るなりいきなり泣き出したんだもん。なのはとフェイトはよかったよ~などと俺が起きたことを喜びながら号泣。アリサは自分の行動を反省してかずっとごめんなさいと泣いているし、すずかは只々泣くばかりだし、またまた、ドアが開きっぱなしだから野次馬が群がるし。
結構疲れた。一端はみんな泣き止んだんだが、俺の手足を見るなりまた、アリサとすずかがごめんなさいと泣き始め、釣られるようになのは達も泣き出した。この泣き声の四重奏にはさすがに俺も泣きたくなってきた。
しかし、騒ぎを聞きつけた看護婦さん(最初に意識を取り戻した俺を発見した人)のメイリンさんが駆けつけ、何とかみんなを鎮めてくれた。
「意識が戻ったのを喜んだり謝ったりするのはいいけど、ここは病院です。お静かに。」
「「「「ごめんなさい。」」」」
子供を叱りつける定番のポーズをとって、メイリンさんは めっ、と俺を含めてお説教をした。なんで俺まで・・・。
その後は改めて4人に盛大に謝られた。アリサとすずかには責任をとるだの、治療費や今後の生活費を!だの
まくしたてるように言われたが、今回の治療費や今後の生活費はほとんど管理局が出してくれることになっている。ただ、俺が付けることになっている義手、義足はミッド最先端技術のため生活基盤がここミッドに移ることになった。俺たちの世界ではまだない技術だからだそうだ。そのことを話すと4人に伝えると
「じゃあ、あたしもこっちに住む!!」
「私も!!」
アリサとすずかは何を思ったかそんなことを言い出した。う~喉痛いのに、
「それはいい、今回の怪我も自分の未熟さのせい。管理局もいろいろしてくれる。責任感じる必要ない。」
区切り区切りだが何とか言えた。しかし、納得いかないのかなお食い下がろうとするアリサとすずか。
「でも」
「いやよ、元はと言えば私がーーー」
その先を言えばなんだか無限ループしそうな感じがしたので右手で待ったをかける。
「なら、約束して、もう無茶はしないって」
これはアリサにしか言えないことだが一応二人に約束させる。
そのあとは、なのはとフェイトが魔導師になっていることについて説明を受けたんだけど・・・なのはさん?あなたは一年のころから変わらず拳で語る熱血派ですか?正直聞くだけでもハラハラしましたよ。
そうしているうちに面会時間が終わり4人は帰って行った。
喉が~~~~~~~~~~~!!
一応これでA's編は終了です。
一応言っておきますと主人公魔力あります。
さぁ、次回からはどうなるか、お楽しみください。