というわけで連休回3話。
初っぱなから出オチ事故です。
本編どうぞ。
連休2日目、旅は2日目を迎える。夕焼け少女達はまだ眠りについている。しかしここに例外は1人いる。その例外とは...。
......待って。これは一体どうなってんの?なんでここにさ...。
――つぐみちゃんが隣にいるの!?
おかしい!おかしいよ!どうしてこうなった!?なんでつぐみちゃんがいるのさ。もしかして寝惚けてこっち来ちゃったのかな?それにしても寝顔が可愛いな。これからどうしようかな。一旦寝たふりをするかそれとも起こすか。もしこれが蘭ちゃん達にバレたらこの旅事態が気まづいことになる。
でも正直言うとこの状態を堪能したいという自分がいる。ここは一旦...。
――起こそう!この状態を見られるわけにはいかない!特にモカちゃんには見られたくない!
「つ、つぐみちゃーん。お、起きてー」
「ん、んにゅぅ...」
駄目だ起きない。てか唸り声が可愛い。なんでつぐみちゃんこんなに可愛いの?天使なの?大天使ツグミエルなのかこの子は...。
「んむぅ...」
「っ!?」
待って。この子抱きついて来たんだけど!?抱き枕にされるの僕!?抱き心地そんなに良くないよ僕!...じゃなくてっ!
――頼むから起きてよー!
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なんだろう。私なんで布団抱き締めてるのかな?布団にしてはなんか硬いような......硬い?あれ硬い?布団はこんなに硬くないよね?ちょっと確かめてみるかな?
私は確かめるために起きることにした。しかしそれはあまりにも予想外でこんなことってあるの!?っていうくらいに衝撃的だった。そう、私が抱き締めていたものとは...。
――葵君だった。なんで!?
「あ、葵...君?」
「つ...つぐみ...ちゃん?」
え?葵君起きてたの!?う、嘘...。どうしよう...どうしたらいいの!?私葵君に抱きついてたの!?
「つぐみちゃん一回落ち着こう」
「う、うん...」
「まず、どうしてつぐみちゃんここにいるの?」
「そ、それは...ね。私が途中で起きてトイレに行っててね、それで戻って布団に戻ろうとした時に間違えて葵君の布団に入っちゃったの」
「ああ...それでなんだ」
や、やばい。葵君の心臓の音が聞こえる。ドキドキしてる...。そうだよね、この状況は恥ずかしいし蘭ちゃん達にバレるとまずいよね。私もなんかバレるまで一緒に寝ていたいって思っちゃう自分がいる。葵君はどう思ってるかな?
「ね、ねえ葵君」
「な、なに?」
「これ...どうしようかな?」
「うん、どうしようこれ」
ホントにどうするべきかな?正直言うとまだ一緒にいたいけど、もし蘭ちゃん達にバレたら何を言われるか...。いやもういいかな。うん、もうこのまま寝てしまおう。
「葵君このまま朝まで寝ようよ」
「ん?ナニヲイッテルノカナキミハ?」
「このままさ、朝まで寝ててもいいかな?」
ああああ、私は何を言っているの?とうとう壊れたの私!?もうどうにでもなれだよ。
「いやでも、さすがにヤバくない?」
「葵君は私とこのまま寝るの...いや?」
もうこうなったら上目遣いと涙目で葵君を陥落させよう。理性が崩れない程度にやれば大丈夫だよね?
――※そもそもアウトです。この時点で大丈夫ではありません。
「うぅ~。わかったよつぐみちゃん、僕の負け。朝までいいよ」
「ありがと葵君!」
はあ。私なにやってるのかな?これもう私じゃないよ。呪われてるのかな私?
「つぐみちゃん枕ないよね?もしよかったら腕に頭乗せていいよ」
「あ、ありがと」
私は葵君の腕に頭を乗せた。所謂腕枕。まさか付き合ってもないのにこんなことになるなんて...私も葵君もおかしくなったかな。うん、もう寝よう。
「おやすみ葵君」
「おやすみつぐみちゃん」
私達はまた寝ることにした。あの後朝になって案の定蘭ちゃん達にバレてしまったけど、私と葵君は怒られるどころか「どこまでいったの?」なんてからかわれてしまった。
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はあ、どうしてああなったのかな?結局バレて誤解を解くのに相当かかってしまった。なんかもう気まづいしあんなに積極的なつぐみちゃんは初めて見た。僕ももう少し積極的にならないと...。
「これからどうする?」
「お、あそこに足湯あるみたいだな。行ってみようぜ!」
「足湯...前から興味あったんだよね」
足湯!?なんか嫌な予感がする。僕にはもう全部トラップがあって怖くなってきたんだけど!?
「あれー、あーくんどうしたのかなー?」
「葵君、なんか怯えてるけどどうしたの?」
「へっ!?な、なんのことかな!?」
あ、これなんか言われそうかも。
「もしかしてあーくん。あれかな?女の子が足を入れた足湯には入れないのかな?」
「あ、葵君。無理しなくていいんだよ?」
「だ、大丈夫だよ?」
ああ、バレたよ。そうだよ。さすがに女の子が足を入れた足湯は入りにくいよ。
「あ、葵君。もしかして嫌なの?」
「つ、つぐみちゃんどうしたの?」
僕が焦っていると、つぐみちゃんは僕に近づいて耳元で囁いてきた。
「入らないと夜話していたことみんなに言うよ?」
え?待ってつぐみちゃんも敵なの?全員敵かよ!?救いはないんですか!?
「う、うん。わかった入るよ!」
「じゃあ入ろうか。ごめんね葵君。あんなことしちゃって」
「い、いやいいよ。き、気にしてないからさ...」
本当は気になる。つぐみちゃん急にどうしたんだろう?あんなに積極的になるなんて...何かあったのか?
▼▼▼▼
やっぱりおかしい。つぐみちゃんがあれだけ僕に対して積極的になるなんて...。考えてもわからない。どうなってるんだ一体。
今僕達は温泉に入っている。今日はいろいろありすぎて疲れてしまった。ここまで疲れるなんて思わなかった。つぐみちゃんが僕に対してあんなにくるなんて...。
「つぐみあんた今日はどうしたの?」
隣の女湯から蘭ちゃんの声が聞こえた。なんか気になるな。あまり盗み聞きをするのはよくないけど、気になってしまう。ごめん、みんな!
「な、なんかね。葵君のこと考えてたらもっとアピールしようかなって思ってね」
アピール?何をだ?何をアピールしていたんだ?
「ふーん。つぐにしては積極的だったね」
「つぐーもしかして焦ってない?」
「焦ってはないよ。ただ、葵君の想いを知りたかったからかな」
僕の想い?僕はつぐみちゃんが好きだけど...。それがどうしたのかな?
「今日は充分過ぎるくらいにつぐってたな!」
「そうだよ。つぐみにしては収穫はあったと思う」
「今なら言えるよ。私は葵君が好きなんだって言える」
......は?
う、嘘...だろ...。つぐみちゃんが僕のことを好き?いつからだ?まだ会って1ヵ月しか経ってないよね?嬉しいけど、まさかつぐみちゃんが僕のことを好きだなんて思わなかった。
今の気持ちを一言で表すなら衝撃的かな。つぐみちゃんは今日はすごくつぐってるって言える。どうりで積極的になってたわけだ。これは僕も負けてられないな。頑張らないと。でも感心した。
――つぐみちゃんが僕のことを好きだってわかったのが嬉しかった。君に一目惚れしたのが本当に運命だと感じた。
▼▼▼▼
そして夜、みんなはもう寝ている。僕はお茶を買いに自動販売機まで来た。今は落ち着いているけど、心の中はまだ落ち着かない。今つぐみちゃんと会ったらどんな顔したらいいかな。
「あ、葵君!?」
「あれ、つぐみちゃん!?」
噂をすれば来たよ。どんな話しようかな。
「ど、どうしたのつぐみちゃん!?眠れなかった...とか?」
「そ...そうかな。ちょっと眠れなかったかな」
どうしよう...気まづい。好きだとわかった状態で好きな人と会話する。それだけなのに話にくい。どうしたらいいんだ?
「ね、ねえ!葵君」
「な、なに!?どうしたの?」
その時、つぐみちゃんが口に出した言葉は予想できないものだった。
「その...また一緒に寝てもいい...かな?」
そう、本当に予想できないんだ。僕の心は明日まで持つかな?不安しかない夜だった。
やり過ぎた。
取り返しのつかないことをやってしまった。
何度も言いますが、まだ付き合っていません。
次で連休回終わりです。
次も添い寝パートだけとなります。
感想お待ちしております。