Vが目覚める Fate/ Grand order   作:変人ちゃん

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九話

「.....I am the bone of my sword 」

 

そう文言を唱えれば、アーチャーの周囲を魔力が覆う

剣を構えた彼は、地を強く踏みつけ後ろへ下がる

 

「宝具か」

 

その様子を見て特に焦る事もなく呟くと、スネークは駆け出して追う

 

「nauþiz!」

「グッ.....!?」

 

キャスターがその文字とともに杖を振るえば、すぐさまにそれはアーチャーを苦痛と共にその場に縛り付ける

 

三大騎士クラスはランクの上下はあれど、基本的に皆対魔力を持っており、アーチャーもそれは例外ではない

それがあるにも関わらず、キャスターの魔術は絶大な効果を発揮した

 

nauþiz(ナウシズ).....束縛を意味するルーンだが、キャスター程の術者が扱えば、一般人ならば容易く押し潰してしまうだろう

それは単にこのルーンが束縛を与えるだけのものではなく、激しい苦痛を伴わせるという事を意味している

並の英霊ではたちまち動けなくなる.....が

 

「Steel、 is my body.....and fire is my blood 」

 

その詠唱は止まらない

弓兵は苦痛に耐えながら言葉を紡ぐ

 

「追いついたぞ」

 

しかしそれでは間に合わない

目に見えて動きの鈍ったアーチャーに、スネークはあっさりと追いつく

 

手に構えるナイフを振るうが、弓兵はそれを容易く弾くとただただ後ろへ下がり続けた

続く攻撃を躱し、剣で受け、その度に距離を置こうとする

 

(間合いには絶対に入らず、反撃もしてこないか.....)

「I have created over a thousand blades.....」

 

ただ淡々と詠唱をして、自らは全く攻勢に出ない

そう言えば容易く倒せそうに感じるが、その防御は非常に堅い

加えて、スネーク自身が奇襲かカウンターを主とした戦いを得意としているため、少々攻め手に欠けていた

数度打ち合ってみて、このままでは崩せないだろうとスネークは直感していた

 

故に

 

「フンッ!」

「Yet, those hands will、ッ!?」

 

手元のナイフを投げつけると、全速力で懐に入り込む

 

「チィッ.....!」

 

たまらず弓兵は剣を振るうが

 

「捕まえた」

 

剣先をその腕で掴み上げる

普通ならば負傷を恐れて刃に触れたりなどはしないが、義手である彼には特段躊躇する理由がない

そのまま腕を掴もうと手を伸ばすが

 

「.....never hold anything」

 

少しの力も込めずに、アーチャーはあっさりと剣を手放した

 

アーチャーという英霊はその性質上、武器をいくらでも用意できるため

武装を使い捨てにすることに一切の躊躇いがない

この英霊の強みが大きく出た場面であった

 

.....が

 

「逃さん」

「!?」

 

バンッ、という"破裂音"と共に、先ほどまで剣を掴んでいた鉄の拳は

いつのまにか弓兵の眼前に迫っていた

不意の事に束縛のルーンも合わさり、その拳をモロに食らう

 

「ガァッ!?」

 

作り物の腕と侮るなかれ。その拳はもちろん金属製

助走をつけてぶつけられればハンマーなどの鈍器と大差無い

増して近接格闘のプロフェッショナルが放つ一撃だ

それだけで致命傷足りうる破壊力を持っている

それだけではなく.....

 

(今の破裂音.....拳を放つ前に辛うじて見えた炎.....)

 

「貴...様ッ、その腕に何を」

「秘密兵器だ」

 

そう言い放つと、倒れたアーチャーへ向けて銃を引き抜いた

 

「終わりだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝機は決した

もう弓兵に勝ち筋は残されていない

 

それでも

 

「.....So as I pray」

「そうか」

 

冷たい発砲音と共に、短い戦いは幕を閉じた

 

 




ナウシズの設定はオリジナルです
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