Vが目覚める Fate/ Grand order 作:変人ちゃん
「さあ、さっさと終わらせるとしよう」
.....実の所、この段階でほぼ詰んでいるも同然だった
弓兵がここまでの接敵を許して、片腕まで使いものにならないともなれば、戦況は絶望的
(そんな事は分かっている。)
だが、剣を構える
元よりアーチャーというクラスはレンジャーとしての側面を兼ね備えている。接近戦ができる者も少なくはない
「.....I am the bone of my sword 」
(片腕は使えない.....魔力も尽きかけで、展開できても五、六秒程か.....結構だ。)
元より退くなどと、そんな選択肢は残されていないのだから
故に、こうなる事も分かっていた
「終わりだ」
ふざけたザマだ。たった一撃で脳を揺らされ、起き上がる事もできずに地に沈められたというワケだ
こうも長ったらしい詠唱だ。唱え終わるまで待っているようなマヌケもいないだろうが.....
(私の敗北か.....)
うっすらとだが、銃口がこちらに向いているのが見える。生前何度も経験した事だ.....今度ばかりはどうしようもないが
「.....So as I pray」
無様なモノだ、ものの一分も稼げんとは
「そうか」
発砲音が聞こえた....痛みは無い、いや、どこを撃たれたのかも分からん。ただ意識がまだあるという事は、頭蓋に穴が空いたわけではないらしい
(止ま.....れ.....)
声が出ない.....ああ、これは、なるほどな.....
心臓を撃たれた、か
見事なものだ。動けなくなれば容赦なく急所を撃つ。実に手際が良い
顔の筋肉が動かなくなる。足先の感覚が無くなってゆくのを感じる。まだ意識が有るのは.....エーテルで編まれた仮初めの肉体故か
最悪の体験だ。何度味わおうとコレには慣れん.....だが
(その背は脳裏に刻んでおくぞ.....!)
薄れ行く意識の中で最後にオレは、奴と目が合った気がした
「奴とはまた会う事になるかもしれんな」
消え行くアーチャーに一瞥すると、スネークはそう呟いた
「やめろやめろ! 口は災いのもとって奴だよ。それにその話、他人事とは思えんからな」
いかにも気色悪い、という身振りでキャスターが否定する。彼の言動や行動から察するに、過去に似たような事があったらしい
「いやぁ、みんなお疲れ様.....」
息も絶え絶え、といった様子で藤丸が吐き出す
「生きた心地がしなかったわよ、まったく.....」
「お疲れさまです、所長」
「助かるわね、マシュ.....」
足の震えているオルガマリーに肩を貸しながら、マシュは労いの言葉をかける
「肝心の戦闘はお二人に頼り切りでした.....申し訳ありません」
「いや、いい。俺たちだけじゃ坊主を守り切れなかっただろうしな」
「おうおう。ほぼ初陣みたいなもんだしな、良くやった方だろ」
「ああ、ありがとうマシュ」
皆が皆へ賛辞を投げかける。死地を潜り抜け、一行の結束はより強固なものとなった
「あー、すまない。大変なのは分かってるんだけど.....」
「おう、セイバーの事だろ」
そう、大きな関門は突破したが、未だ事態が終息したわけではない。一番の難敵がまだ残っている
「さて、どうする? あの女は最高に強いぞ。宝具もそうだが、英霊としてのスペックも、剣の腕も、どれもが一級品だ」
中世ヨーロッパにおける九偉人に数えられた一人、アーサー王である
UBWっていくらなんでも詠唱長くない?