立派な教師になる為に   作:撥黒 灯

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 基本1年1原作的なイメージでしたが、スクランブルはやる予定になりました。
 またページ数が増えるぞ……


I am thou, thou art I 【Ⅶ】

 

 

 

 何故だかは分からないが、渚の叫びを契機として彼に宿った力──ペルソナ能力は、まるで生まれつき持ち合わせていたもののように馴染んでいて、意識する必要もなく、彼はその使い方を把握していた。

 

「“モリアーティ”!」

 

 仮面を剥ぎつつ、もう1人の自分(ペルソナ)の名を叫び、その技を繰り出す。

 モリアーティが手を翳すと、怨念のようなものが敵に集まり、敵を呑み込まんと襲い掛かった。敵は呻き声を上げるだけに治まったが、その声を漏らさせただけで、効果があったことは理解できる。

 技の収束を見届けたモリアーティは、自然と消えて行った。

 それと同時に、渚の顔に仮面が宿る。

 仮面を取っている時だけ使える力。もしくは仮面に宿っている力が解放されているのだろう。と渚は予測した。

 

 

「へへっ、威勢が良いな!」

 

「ああ、負けてられない」

 

 

 ジョーカーとスカルが前へと出る。

 

 

「よく見てて、渚くん。怪盗団の戦い方をね」

 

「鮮やかにご覧に入れよう」

 

 

 その後ろにパンサーが続き、フォックスがその横に着く。

 

 

「っしゃあ! 行くぜぇッ!」

 

 

 助走をつけ、大きく飛んだスカルが、先の曲がった鉄パイプのようなもので敵に飛び掛かる。殴打した敵は大きく吹き飛ばすも、着地の隙を狙って残りの敵2体がスカルへと飛び掛かった。

 しかしその攻撃は届かない。

 滑り込むようにして間合いへ割り込んだジョーカーと、剣ごと身を滑り込ませたフォックスがそれぞれ攻撃を受け止める。

 敵の動きが、止まった。

 

 

「行くよカルメン!」

「キャプテン・キッド!」

 

 瞬間、隙を曝したかのように見せていたスカルと、後方に待機したままだったパンサーが仮面を脱ぎ、ペルソナを呼び出す。

 パンサーの背後には、本人の怪盗服と同様に胸元がパックリ空いたドレスを身に纏う、ピンク色多めな女性体のペルソナ──カルメンが。

 スカルの頭上には魚雷らしきものをサーフボードのように乗りこなす、海賊帽と大砲型の義手から見て取れる海賊のペルソナ──キャプテン・キッドが。

 それぞれ顕れ、技を繰り出す姿勢に入っていた。

 

 カルメンの手からは巨大な炎弾が発射され、キャプテン・キッドは雷を呼び寄せる。

 敵に直撃する直前、ジョーカーとフォックスは敵から離れた。

 そうして、放たれた技が届く。

 火炎は大して効かなかったみたいだが、雷撃は別。他の攻撃に比べて効きが良かった。

 

 

「電撃が弱点だ!」

 

 

 モナが叫んだ。

 それを耳にした反応したジョーカーが、すぐさま仮面に手を掛ける。

 

 

「チェンジ、タケミナカタ!」

 

 

 ジョーカーが右手で仮面を取ると、両腕を斬り落とされて繋ぎでがんじがらめにされた男のペルソナが出現した。

 ジョーカーは、露わになった素顔をニヤリと歪ませ、ただ一言、行けと口にする。

 その命令を受け、大きく身震いをしたペルソナは、雷撃を引き起こした。

 雷撃は体勢を崩した敵と同形態の敵を打ち抜き、スカルの攻撃同様体勢を崩させる。

 

 

「フッ」

 

「流石だぜジョーカー!」

 

「追撃、任せて!」

 

「頼んだ、クイーン」

 

 

 クイーンはジョーカーとハイタッチを交わし、彼より一歩前に出た。

 

 

「行くわよ”ヨハンナ“! 」

 

 

 真──クイーンが仮面を脱ぐと同時に、突如として現れたのは、1台のバイク。

 

 

「え、バイク!?」

「フルスロットル!!」

 

 

 渚の驚愕を置き去りにして、バイクは走り出す。敵までの距離を詰め、その少し手前で急ブレーキ。後輪を振るように車体を一回転させると、その場で止まった。

 次の瞬間、敵3体をそれぞれ起点に、強烈な熱反応が起こる。

 その攻撃は見事、最後の1体の体勢を崩す。

 

 

「敵ダウン! 総攻撃チャンスだ!」

 

「一気に決める!!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

 すべての敵が同時に体勢を崩した一瞬の隙へ滑り込むように、渚を除いた全員で襲い掛かる。

 動揺している間に叩き込めるだけ叩き込み、正気に戻った敵に振り払われるより先に、全員が離脱。距離を取り直した。

 

 

「……凄い」

 

 

 力の使いこなし方、それに連携。

 どれを見ても手練れだということは分かる。

 渚の憶えている元級友たちの背中よりも動きに粗はあるが、流石に1年間専門家たちから教わっていた彼らと比べるのは酷だろう。

 

 

「渚、行けるか?」

 

 

 渚の隣まで下がってきたジョーカーが、問いかける。

 その試すような視線に、渚は躊躇いなく頷きを返した。

 

 

「よし、行こう!」

 

「はいっ!」

 

 

 怪盗団の面々の横に、渚が並ぶ。

 倒しきれなかった敵は姿勢を戻し、怪盗団が彼らから距離を取った関係で、戦況は開始時と同じ段階まで戻っていた。

 渚は怪盗団の面々と視線を交わす。

 全員が前向きな意志を瞳に宿している。

 その中でもジョーカーとスカルが、行こうと頷いた。

 

 2人が、駆けだす。

 一歩出遅れて、渚も駆けだした。

 

 

 距離を詰めたジョーカーがナイフを振るい、敵がバックステップで避ける。再度距離を詰めてきた敵が放った攻撃を受け止め、払い除け様にもう1撃を叩き込んだ。

 スカルは1体だけ容姿の異なる敵と、打ち合わせた武器を拮抗させている。決して負けないという強い気持ちで武器を押し込もうとするが、相手の方が体格が上なこともあり、決め切れていない。

 渚は先に、ジョーカーの補助に回ることにした。

 動きが膠着している敵より、動き回っている敵の方が、裏を取りやすい。

 可能な限り敵意を消し、相手の背中を視界に収める。

 狙うのは、意識が完全にジョーカーへと向いた瞬間。

 

 

 ──今。

 

 

『な──ッ』

 

 

 背後を取られたと気付いた時にはもう遅い。

 借りもののナイフは敵の胴体に届き、敵の身体に浅くない傷を付けた。

 

 そして、渚に気付き、傷を意識するということは、本来注意を割いていた相手から目を逸らすということだ。

 

 

「獲った」

 

 

 ナイフを持ち、勢いを付けて、敵へ3連続で斬りかかる。

 特に最後の一撃を、空中でひねりを加えて繰り出したことにより威力を増加させ、敵を仰け反らせる。

 敵が体勢を戻すまでの間に後退し、距離を保ったジョーカーは、得物を捉えた狩人のような目で敵を見据えながら銃を抜き、弾を放つ。

 

 

『ぐ──うああああああッ』

 

 

 断末魔を叫びあげながら、敵の身体が崩れていくのを見送──らずに渚は、続けてスカルの援護に回る。

 ジョーカーの時と同様に、意識の隙間を縫うかのごとく敵の急所へ潜り込んだ渚は、スカルと鍔迫り合いを繰り広げている腕を斬り、スカルの援護とする。

 その一撃で一瞬力を弱めた敵はスカルに押し切られる形で重い攻撃をくらった。

 

 参戦して間もなく2体の敵に大きな隙を齎し、撃破へと至らせるアシスト力。

 後ろからそれを眺めていたモナとフォックス、クイーンは舌を巻いた。

 

 

 程なくして、最後の1体も消滅していく。

 たった1体ではろくな足掻きをすることもできなかった。

 

 

「はぁ、はぁ……」

 

 

 敵影の消滅を目の当たりにして、渚は妙に上がった息を整えようとする。

 

 

「……やった?」

 

「そのようだ。よく頑張ったな」

 

「ホントだぜ、ざざっ、シュバッって感じだったからな」

 

「説明が雑」

 

「よかっ、た……うっ」

 

 

 そんな大した運動をしたわけでもないのに、渚の全身を疲労感が襲った。

 思わずふらついた身体を、ジョーカーとスカルが受け止める。

 

 

「チカラを解放した反動だな」

 

「そうみたいね。今日はいったん戻りましょうか」

 

 

 己のせいで異世界の探索を取りやめることになってしまい、自責の念が渚の中に湧き上がるが、それを発散することはできない。

 渚が思った以上に、彼の疲労は大きかった。

 意識を失わないだけで精一杯、というほどでもないが、限界にはかなり近い。

 

 ……そういえば、最近運動してなかったからなぁ。

 

 もしかしたら鈍っているのかも。

 などと考えつつジョーカーたちに運ばれ、渚の初異世界探索は終了した。

 

 

────

 

 

 世界が揺れる感覚を再び味わいながら、現実へと帰還する。

 視界が明確になると目の前にあったのは、非日常へ突入する前の渋谷。カラオケボックスの室内だった。

 

 

「無事、戻れたみたいだな」

 

「おう、お疲れ!」

 

 

 ジョーカーとスカル──蓮と竜司がハイタッチを交わす。

 確かに場所は、以前と寸分変わらずそのまま。飲み物の減り具合に変化はない。

 ……否、唯一、祐介から到着を心待ちにされていたポテトが、テーブルの上に増えていた。時間は経過している、ということだろう。回復しつつある思考力で、渚はそう考えた。

 とはいえ疲労は残っている。心なしか、凭れ掛かっているソファの沈み具合が深いような錯覚を覚えていた。若干腰を上げることも億劫に感じる。

 

 

「……ふう」

 

「一度は体感したことだが、やはり、ペルソナを解放した反動は大きいか」

 

 

 祐介が渚を見ながら、自身の経験を振り返り、そう零す。

 その発言を聞き、全員が遠い目をした。

 

 

「確かに最初ってどっと疲れんだよな。なんでなんだ? モルガナ」

 

「ワガハイにも分からん。抑圧されていたものを解き放った反動……なんだと思うが」

 

「普段しない運動をしたせいで、意味の分からない所が筋肉痛になるようなものなのかなと思ってたけど」

 

「あー、あるある。なんかネットとかで話題になってるストレッチとかやった次の日とかになるヤツ!」

 

 

 女子2人が盛り上がり出したところで、蓮が渚に声を掛けに、近づいた。

 

 

「大丈夫か?」

 

「……はい、なんとか。それより、さっきのって」

 

「今日は疲れただろう。次空いている日があれば、その時に説明するが」

 

 

 頭の中で、スケジュールを確認する。

 特別、何か予定が入っている日は直近になかった。

 だが。

 

 

「いいえ、出来れば今日説明して欲しいんですけど」

 

「……そうだな。じゃあ──」

「──あッ! 今何時!?」

 

 蓮が渚の気持ちを汲み取り、軽く話を始めようとしたところで、杏の大きな声がその流れを遮った。

 いきなりの大声に耳を抑えた真が、スマホで時間を確認する。

 

「いきなり大声出さないで。もう……16時、みたいね」

 

「ほ、ホントっ? ……はぁぁ、良かったぁ」

 

 

 強張らせた身体をだらしなく緩めて、杏はテーブルに肘を付いた。

 全員が頭に?マークを浮かべ、その代表として蓮が質問する。

 

 

「どうしたんだ、急に?」

 

「いや、言い忘れてたんだけど、ココ、フリータイムじゃないから……」

 

「マジで!? あっぶねえっ! 何時間で取ったんだよ」

 

「さ、3時間」

 

「18時までか……まあ、途中で」

「あッ!」

「……どうした、渚」

 

 

 今更ながらに、時間が経過していることに考えが及んだ渚は、大事なことを思い出した。

 

 

「い、今はその、友達と遊びに来ているところで抜け出した状態だったので」

 

「……マジか」

 

「ちなみに彼女とかか?」

 

「いえ、普通に友達です」

 

「良かった。俺たちが原因で別れ話になったら、流石に責任の取り様がない。いや良くはないんだが」

 

「す、すみません。やっぱり説明は夜にしてもらっても大丈夫ですか?」

 

「おう! 早く行って謝ってきた方が良いぜ」

 

「探すの手伝おうか?」

 

「いいえ、連絡は取れるので、大丈夫です! 失礼します! ……あ、お会計は」

 

「後で良いよ、それより早く」

 

 

 全員に背中を押されるようにして、渚はカラオケの個室を出た。

 店内を小走りで抜けつつ、スマホの通話ボタンを押す。

 不在着信が、山のように掛かって来ていた。

 

 ──茅野、本当にゴメン!

 

 店の外に出次第、走りながら折り返しの電話を掛ける。

 向かう先は、最初に分かれた場所の周辺。

 コール音が鳴るものの、一向に受話状態になる気配がない。もう帰ってしまっただろうか。と焦りながらも周囲を全力で見渡しながら走り抜ける。

 

 ──居、たッ!

 

 

「茅野! ゴメン!」

 

 

 大きな声で名前を呼べば、俯いていた彼女が顔を上げた。

 目尻には、涙が溜まっている。

 

 

「なぎ、さ?」

 

 

 茅野 カエデは泣いていた。

 子どものように泣き声を上げることはなくても、雫が零れる目尻がなんども擦られたかのように赤くなっていることから、多大な心配をかけていたことを痛感する。

 渚は知っている、目の前の少女の強さを。知っているからこそ、その涙は渚の心にナイフを突き立てた。

 胸が苦しい。痛い。そんな苦痛を感じるのは当たり前だと、自分を律し、震えてきた口をどうにか開く。

 

 

「ゴメン、ゴメン茅野。本当にゴメ──」

 

 

 どすっ。

 渚に体当たりをするカエデ。そのまま彼女は渚の背に手を回し、抱き着く。

 

 

「心配、したッ」

 

「……うん」

 

「何かあったの、かなって。私、どうしようって!」

 

「……うん。その、ゴメン」

 

「律も、渚のスマホに、移動できないって言うし!」

 

「……ごめん」

 

 

 律。渚たち元暗殺教室のクラスメイトにして、電脳生命体の少女。卒業してからはネット上に住むことになり、今回の筒内に関する情報集めも手伝ってくれた友人。彼女は元E組以外の面々には行わないが、電源の入っていて、電波の届いているスマホにある程度自由に出入りすることができる。

 異世界においてスマホを使用することはなかったので確認は出来なかったが、世界が違う以上、圏外なのは間違いなかっただろう。

 

 どうすればカエデの悲しみを止められるのか、渚には分からない。

 抱き着いてきた彼女を抱き締め返していいものかも、分からない。

 今回居なくなった原因を彼女に説明することもまた、出来ないのだった。

 

 

 数秒、時が止まったように静かになる。

 やがて、渚の背に回された手が下ろされ、カエデが一歩後ろに下がった。

 俯いたままで、彼女は口を開く。

 

「いきなり、ごめんね」

 

「茅野が謝ることなんて、ないよ」

 

 

 十割渚が悪い。

 蓮たちに着いていく前に、時間が掛かると連絡していれば。

 いやそもそも、筒内を追うと決めた時点でどこかの建物に入ってもらったりしておけば良かったのだ。

 

 

「けど、もう、大丈夫だから」

 

 

 嘘だ。と渚は分かる。

 カエデから伝わる感情の起伏が相変わらず激しい。大丈夫なわけがなかった。

 それでも彼女は、渚の為に、嘘を吐く。

 嘘を吐かせてしまった。と渚の心に傷が付くのを忘れて。

 

 

「きっと、大丈夫だとは思ってたの。渚なら、無事だって、信じてた」

 

 

 けど。と逆接の言葉を前置いて、カエデは力のない笑みを浮かべる。

 

 

「次からは、何も言わないで、いなくならないでくれると、嬉しいかな」

 

「……うん、絶対。絶対に次は、ちゃんと言うから」

 

「……じゃあ、約束ね?」

 

「うん、約束」

 

 

 互いの小指を結ぶ。

 その小指は互いが何も言わずとも解けた。

 

 

「今日はもう、帰るね」

 

「駅まで送るよ」

 

「ううん、大丈夫だから。……それじゃ」

 

 

 走り去っていくカエデの背を、見送る渚。

 結局、少女の悲しみ1つ、渚は癒せない。

 カエデの為に黙って行動したものの、結局彼女を悲しませてしまった。

 

 ……上手く、行かなかったなぁ。

 

 その無力さを、噛み締める。

 

 

 

 

 

「泣き顔、見られたくなかったんだろうな」

 

 

 声が、足元から聴こえた。

 目線を下に下げると、己の前に見慣れた黒猫が立っている。

 

 

「モルガナ」

 

「悪いが、着いてきちまった」

 

「そっか。皆さんにも、心配掛けてたんだ」

 

「ああ。……だがまあ、気にするなよ。それより、大丈夫か?」

 

「……うん。大丈夫。これは僕の責任だから、受け止めないと」

 

「オマエ……いや、イイ男になれるぞ。ワガハイが保証する」

 

「……ありがとう」

 

 

 駅に向かって歩くわけにもいかず、走ってきた道を戻ることにした。

 行き先を見失ったということはない。

 やるべきことは、決まっている。取るべき解決策にもアタリが付いた。

 間違えたのだ。傷付けたのだ。

 ならば、選んだ道を突き通し、成し遂げなければ、筋が通らない。

 

 

「ねえ、モルガナ」

 

「なんだ?」

 

「僕も、加えてもらえるかな。怪盗団に」

 

「……ああ。怪盗団は、オマエを歓迎するぜ」

 

 

 1人と1匹が、歩き出す。

 去年まで暗殺者だった渚は、今年、怪盗になった。

 

 

 






 没話。


「あの疲労感、重いものをもって長時間移動した感じに近いわよね。例えば……そう、ローラーとか」

「ローラー?」

「ローラーとは何だ?」

「……もしかして、グラウンドのか?」

「ってええッ!? グラウンドとかコートを均すあのローラーかよ! すっげえ重いぞあれ……」

「と、とは言っても、最近は引いてないわよ? 中学生の時くらいかしら。ちょっと生徒会に依頼があって、定期的に……ね?」

「ね? って言われても」

「それを見てた他の役員、ドン引きしてなきゃいいけど」

「もしかして、それで筋トレを?」

「はー……野球部かよ。そりゃあの鉄拳の威力にもなるわ。シャドウ吹き飛ぶもんな。覇者先輩は中学時代からか」

「竜司?」

「い、いや! 褒めてんだって!」

「女子に力強いは褒め言葉じゃないでしょ」

「……はぁ、やれやれ」
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